himajin top
ナライフの「怒涛の映画&サッカー日記」

サッカーも映画も前世紀に大いなる飛躍を遂げました。さて、この新世紀、この2つはどう進んでいくのでしょうか?誰も分かりません。でも好きなんです。

目次 (総目次)   [次の10件を表示]   表紙

2013-01-11 2012年 私的映画ベスト10
2012-01-18 2011年私的映画ベスト
2011-01-14 2010年 私のベスト10
2010-12-01 クラシコ!!
2010-10-15 活劇の魅力、簡潔さの魅力
2010-07-13 スペイン優勝までの1ヶ月!
2010-05-21 ちょっと前の作品群も。さぁ、明日は決勝だ!
2010-05-20 ワールドカップ前だし、明後日CL決勝だし
2010-01-19 1年経ちました 2009年ベスト10
2008-12-16 2008年の映画たち


2013-01-11 2012年 私的映画ベスト10

『ル・アーブルの靴みがき』(アキ・カウリスマキ監督)
『アウトレイジ ビヨンド』(北野武監督)
『J・エドガー』(クリント・イーストウッド監督)
『ダーク・シャドウ』(ティム・バートン監督)
『北のカナリアたち』(阪本順治監督)
『テルマエ・ロマエ』(武内英樹監督)
『人生の特等席』(ロバート・ロレンツ監督)
『アルゴ』(ベン・アフレック監督)
『汽車はふたたび微笑む』(オタール・イオセリアーニ監督)
『ヴァージニア』(フランシス・フォード・コッポラ監督)

イーストウッド、カウリスマキ、キタノ、といった既に名のある監督の作品は相変わらず素晴らしかった一方、『テルマエ』や『アルゴ』や『人生の特等席』は思いがけずと言っては失礼だが、新たな才能に出会え望外の幸せ。ただ、周防『終の信託』、クローネンバーグ『危険なメソッド』、スピルバーグ『戦火の馬』、内田『鍵泥棒のメソッド』あたりは、悪くはないが彼らにしては凡庸な出来だった。周囲の評価高い『桐島、部活やめるってよ』も悪くないが、ちとあざとい。アカデミー賞の『アーチスト』はダメ。

なお、山田五十鈴の追悼企画上映で観ることのできた、『マリヤのお雪』(1935年;溝口健二監督)には心底驚愕。圧巻の傑作だった。


つっこみ 先頭 表紙

今年もどうぞよろしくお願いします。ナライフさんのベスト10、毎年楽しみにしてます。観てないのはDVD借りようリストに入れてます♪ 鍵泥棒のメソッド、内田監督の前2作品を知ってると、「彼らにしては凡庸な出来」という言葉に「まさに!!!」と思ってしまいました。 / マッキィ ( 2013-01-26 21:51 )
フィー子さん、変わらず元気です。『フランケンウィニー』、僕も観ましたたが、大好きです! / ナライフ ( 2013-01-15 08:46 )
ガス欠コインさん、怠慢な更新でお恥ずかしいです。今年もよろしくお願いします! / ナライフ ( 2013-01-15 08:44 )
あけましておめでとうございます!お元気ですか? テルマエのように子供と楽しめる映画があったら教えてくださーい!フランケンウイニーは旦那と娘が観に行っていました! / フィー子 ( 2013-01-14 15:05 )
一年に一回のご登場ですか(笑)。タイトルは忘れましたが、キタノのが良かったです。 / ガス欠コイン@今年もよろしく。 ( 2013-01-11 10:01 )

2012-01-18 2011年私的映画ベスト

2011年に私が劇場で観た映画(初公開に限る)の中でのベスト12です。


『ヒア・アフター』(クリント・イーストウッド監督)
『アンストッパブル』(トニー・スコット監督)
『エッセンシャル・キリング』(イェジー・スコリモフスキ監督)
『猿の惑星:創世記(ジェネシス)』(ルパート・ワイアット監督)
『トスカーナの贋作』(アッバス・キアロスタミ監督)
『ザ・ウォード 監禁病棟』(ジョン・カーペンター監督)
『super 8』(J.J.エイブラムス監督)
『ミッションインポッシブル/ゴースト・プロトコル』(ブラッド・バード監督)
『ゴーストライター』(ロマン・ポランスキー監督)
『ラビット・ホール』(ジョン・キャメロン・ミッチェル監督)
『東京公園』(青山真治監督)
『大鹿村騒動記』(阪本順治監督)


つっこみ 先頭 表紙

去年見た映画は多分一桁台だと思いますが、一本も重なってませんね。私のベストワンは「冷たい熱帯魚」でした。 / マイケル ( 2012-02-28 10:46 )
お誕生日おめでとうございます!お元気ですかー? / フィー子 ( 2012-01-27 16:07 )

2011-01-14 2010年 私のベスト10

海外と日本とを分ける意味は全くないと思いますが、ちょうど海外で10本、国内で5本選べたので、便宜上、分けます。
今年もしょっぱなから『アンストッパブル』が滅法面白く、期待できそうな1年になりそうです。

<海外作品>
 『シルビアのいる街で』(ホセ・ルイス・ゲリン)
 『インビクタス/負けざる者たち』(クリント・イーストウッド)
 『ブロンド少女は過激に美しく』(マノエル・ド・オリヴェイラ)
 『ナイト&デイ』(ジェームズ・マンゴールド)
 『コロンブス 永遠の海』(マノエル・ド・オリヴェイラ)
 『ゴダール・ソシアリズム』(ジャン・リュック=ゴダール)
 『クリスマス・ストーリー』(アルノー・デプレシャン)
 『わたしの可愛い人−シェリ』(スティーブン・フリアーズ)
 『ソルト』(フィリップ・ノイス)
 『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』(ジョニー・トー)
   *次点 『クロッシング』(アントワーン・フークア)
       『ゾンビ・ランド』(ルーベン・フライシャー)

<日本作品>
 『アウトレイジ』(北野武)
 『ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う』(石井隆)
 『借りぐらしのアリエッティ』(米林宏昌)
 『行きずりの街』(阪本順治)
 『ヒーローショー』(井筒和幸)
   *次点 『ゲゲゲの女房』(鈴木卓爾)


つっこみ 先頭 表紙

『アンストッパブル』、活劇の醍醐味ですね。トニー・スコット監督は1カットで決定的なショットを撮ってしまう今どき珍しい力のある監督さんですね。 / ナライフ ( 2011-01-18 08:09 )
『アンストッパブル』良いですよね。 / まりん ( 2011-01-17 23:40 )

2010-12-01 クラシコ!!

 いやはやいろんな意味で凄いクラシコだった!
ご覧になりましたか?

 勿論、テレビでの観戦でしたが、真夜中〜早朝にかけて興奮しまくり、驚愕の90分でした。

 恐らく世界のトップ2と言っても良いチーム同士の対決がこんな結果になるなんて! 

 後世に語り継がれるであろう、歴史的な試合でした。
同時代に生きていることを、テレビとは言え、生で体験できたことを感謝です!


つっこみ 先頭 表紙

2010-10-15 活劇の魅力、簡潔さの魅力

『悪人』 李相日監督
 遍く高評価を得るであろう作品だが、長い。クローズアップの連続に辟易し、説明の為の画面、物語を語る為の文字への置換可能な映画的でない画面の連続、執拗な描写、と、この監督の悪い面が出過ぎている。脇を固める木樹希林や柄本明、宮崎美子らがいいが、主役2人はイマイチ。

『ナイト&デイ』 ジェームズ・マンゴールド監督
 面白い!手持ちキャメラ風グラグラ画面で醸し出される疑似リアリズムや3Dなどと称して臨場感ばかりが持てはやされる昨今、忘れ去られた感のある、愛すべき虚構世界の力、大雑把に言って、“あり得ねー”と言いつつ魅入ってしまう物語、ディテール、何より俳優の魅力、、を、再認識させる。50年代のヒッチコック、ケイリー・グラントとエヴァ・マリー・セイントではないか、あの『北北西に進路を取れ』の、と言いたくなる!

『ブロンド少女は過激に美しく』 マノエル・デ・オリヴェイラ監督
 64分という上映時間に凝縮された映画のエッセンス!社交場のポーカーの卓でチップがブロンド少女の方へ飛んでいくと、あ!、とブロンド少女が席を立って、その場の男たちが、あれ?などと言いながら探していると、場を仕切るホストが奥からつかつかとやって来て、不意に先程まで朗読していたペソアの詩を復唱し、場を収める、という場面をパンフォーカスの縦の構図でワンシーンで一気に見せてしまう、オリヴェイラの演出に舌を巻く。通りを挟んで向合う窓と窓の縦構図の中にブロンド少女を妖しく浮かびあがらせていくフレーム造形の妙。列車の中でも構図を一定にしたまま、婦人の視線の移ろいと表情のみでサスペンスを醸し出し、抱擁シーンでの右足を上げる仕草へのパン、足を開いてソファに座り込む彼女のラストのショットまで、なんとも繊細な映画!

『エクスペンダブルズ』 シルヴェスター・スタローン監督 
 精神においてB級の、超A級映画。雑な演出も目立つが、スタローンの、監督としての潔さ、賢明さは相変わらずで、余計な描写や下手な抒情に逃げることなく真正面から潔く活劇に徹し、100分にまとめあげたのは立派。


つっこみ 先頭 表紙

フィー子様、質問コーナー、面白いかも知れませんね。あまりマメに自分のページを見ていませんが。 / ナライフ ( 2010-10-28 08:21 )
へえ、そうなんだあ。ってどこの部分かわからないですよね。全体です、全体。ナライフさんに、あの映画はどう思います?と時々聞きたくなるんですけど、そういう質問コーナーみたいなの、ここでできるといいなあ。 / フィー子 ( 2010-10-20 22:43 )

2010-07-13 スペイン優勝までの1ヶ月!

 両チームがピッチに出てくるさまがドリーバックしながら正面から捉えられ、選手たちに先立って入場する審判団の中の主審が、通路の中央に置かれたジャブラニを両手で持ってピッチに入る、その、レフリーの両手がジャブラニを持ち上げる瞬間が、何かこれから極上の90分ないし120分が始まることを予感させる、興奮することこの上ない今回の南ア大会でのFIFA配信映像は、従来にない工夫が様々凝らされており、他にも真上からピッチを捉えたヒッチコックにような俯瞰画面は、各チームのフォーメーションやライン取りが一目瞭然な上に、スペインの選手たちの流動的な動きや斜めに走ってスルーパスを受けるヴィジャの疾走ぶりが鮮やかであった一方、HDの高精細なキャメラが捉える選手たちのアップの表情やスロー再生での際どいコンタクトプレーなどが時折挿入されるさまは、眼前で広げられているスピーディーで一瞬も見逃せないプレーの数々を寸断するようで若干興醒めではあったし、44年前のモノクロの粗い画面ではそれがゴールか否か判断し難かった際どい場面が、半世紀の技術革新を経た今日、誤審を一瞬にして世界中に明らかにしてしまうのも、何かスポーツにおける絶対的な存在でなければいけなかったはずの審判の権威をいとも容易く奈落の底に落としてしまうようで、岡野俊一郎さんが『ダイヤモンドサッカー』で「審判は絶対ですから従わなくてはいけません」とおっしゃっていたことが、TV観戦している沢山の子供たち、将来のサッカー選手には全く響かなくなってしまっていることに得も言われぬ危惧を感じつつ、それでも4年に1回のこの地球規模の祭典が、例えレベル的には欧州チャンピオンズリーグよりは劣るとしても、この上ない興奮と快楽と感動を約束してくれるコンテンツであることを、地デジの16:9の画面に接しながら感じざるを得ない1ヶ月だったし、何と言っても頂点に登り詰めたチームが、決して本調子と言うわけではなかったにも関わらず高いボールポゼッションと美しいパスワークで常に攻撃を重視するスタンスに全くブレが無く、決定力に難があった為に最少スコアでの勝利ばかりであったにせよ、本来同じ哲学を伝統的に有しているはずのオランダが今回は「美しくなくてもいい」とばかりにラフプレーと守備に徹した現実主義に大きく舵を切ってしまっており、雌雄を決する決勝の場が、クライフの薫陶を受けたスペインと、クライフを忘れたオランダとの一騎打ちになり、これでオランダが勝ったら悪しき破壊主義が蔓延ってしまっていたかも知れないという危惧を抱かせながらも、見事、美しいパスサッカーが有終の美を飾ってくれたことで今大会は大成功だったと思う。スペイン万歳!!


先頭 表紙

あぁ、スナイデル、確かに!やんちゃな彼がブラジル戦でヘッドで入れた決勝点、その時のあの笑顔がまた良かったです。 / ナライフ ( 2010-07-26 10:10 )
うわああ!!この一文すごいですね!!目を凝らして、一字一句、大きくうなずきながら読みましたよ!クライフを忘れたオランダ、まさにそう思いましたが、その中で、美も勝利もどっちだっていいじゃないかという雰囲気のスナイデルが異色でした。自由でやんちゃなアヤックスの雰囲気をこの人はまだ持続してる!と思ったんですが、どうでしょうか。 / フィー子 ( 2010-07-23 11:37 )
いやぁ、スペイン、良かったですね。文句も書きましたが、今回のカメラワークは結構画期的だったな、と。 / ナライフ ( 2010-07-13 15:00 )
スペイン、とうとうやりましたね。万年優勝候補の汚名を見事に返上した。真上からの画像、ほんとに良かったです。僕はスタジアムで見る時は、高い方の席を取るので、各選手の、通常テレビには映らない行動がよく見え、とても良かったです。誤審はまたあったけど(それも決定的な場面で)、それも含めてフットボールなのだと思います。スペイン万歳!! / ガス欠コイン ( 2010-07-13 14:13 )

2010-05-21 ちょっと前の作品群も。さぁ、明日は決勝だ!

『アバター』
 3Dメガネをかけて見るという肉体的苦痛を若干伴いつつも映画的快楽がそれなりに漲っており、同じ監督の『タイタニック』の凡庸さより好きだ。宮崎駿の『風の谷のナウシカ』や『もののけ姫』のイタダキではないか、とか、『ダンス・ウィズ・ウルブズ』や『ポカホンタス』らとの類似点の指摘も、それはそれでいいと思う。あらゆる文化的表象作品は先人からのイタダキでしかないのだから。

『パブリック・エネミーズ』
 かなりいい。内容が薄っぺらい、とか、人間が描けていない、とかいう巷の批評にこそ監督マイケル・マンの感性が露呈されているのであって、キャメラもアングルも構図も素晴らしく、映画とは物語ではなくまずは画面だ。

『アリス・イン・ワンダーランド』
 3DとCG満載の「今風」の装いを纏いながらもティム・バートン、映画としては古典的でそつがない演出をしている。相変わらず、ジョニー・デップやヘレム・ボナム・カーターの“ぶっ飛んだ”演技は面白いし、白の女王のアン・ハサウェイの、ディズニー女王然とした身振りがディズニー映画でありながらも従来の女王像を皮肉っているようで興味深い。

『インビクタス/負けざる者たち』
 重厚でハードな題材が続いたイーストウッド、今回は陽気で軽快、予定調和の作品だ。画面のトーン、光の具合も最初こそ違和感があったが、いつもより明るくかつ白を基調とした画づくりの見事さが次第に快感になっていった。モーガン・フリーマンの「逆光は苦手でね…」というセリフが心憎い。演出の見事さ、映画としての素晴らしさは相変わらず。予定調和の物語をこともなげに語ってしまう巨匠にアッパレであり、これぞハリウッド叩き上げの映画人根性だ。


先頭 表紙

6月、映画を観るとしたら、、、 仕事の合間の平日昼間ですかね...さすがにそれは厳しいかも。でも今はHD録画で追っ駆け再生したり、とか、かつてよりは工夫次第で睡眠を確保できるかも知れませんね。 / ナライフ ( 2010-05-26 08:52 )
うわ〜、「怒涛の映画」ですね!!見たい、見たかった、ものばかりです!ナライフさんでも、6月は映画小休止ですか? / フィー子 ( 2010-05-25 22:38 )
確かに「勝つために手段選ばす」のモウリーニョですもんね。局面局面の緊迫感はさすがでしたが、ああいうチームが勝ってしまうのは影響力を考えても良くないですよね。W杯がそうならないことを願っています。 / ナライフ ( 2010-05-25 09:20 )
あんまり面白くない試合でしたね。せっかく、眠いのに見たのに。 / ガス欠コイン ( 2010-05-24 11:24 )

2010-05-20 ワールドカップ前だし、明後日CL決勝だし

ワールドカップ中は睡眠不足の極致なので、今のうちに沢山映画を観ます。

『第9地区』
 脚本構想、撮影、演出、キャスティング、、、どれもとても頭を使って考え抜いたに違いなく、「斬新」とか「奇抜」とかいう形容詞がつきがちな作品だが、最近流行りのドキュメンタリー風演出はこれみよがしで編集のタイミングも悪く、これだったら『リダクテッド』の方が数倍面白いし、キアロスタミの『10話』の方が百倍面白い。

『シャッター・アイランド』
 冗長な語り口、説明が過ぎる画面作り、フラッシュバックの下手な活用、等々、どうにもダメな要素が多々あるのだが、にも関わらず魅力溢れる作品。ディカプリオの、眉間に皺が出る暑苦しい演技も途中から気にならなくなり、リチャードソンの素晴らしいキャメラ、タルコフスキーかと思わせる水や火のさまに映画的快楽を覚えるし、断崖絶壁でのシーンや灯台をディカプリオがよろめきながら駆けのぼるシーンなどまさにヒッチコックではないか、という面白さがある。冒頭の、島全体を船から捉えたショットの見事さ、幻想シーンで灰が舞い落ち火事の中で抱擁しながら立つ夫婦のショット、川辺の一軒家のロケーションの素晴らしさ、等々、ハッとする構図やアングルで切り取る画面が素晴らしい。

『コロンブス 永遠の海』
 第二次大戦後、1960年代、そして2000年代、と3つの時代を上映時間80分にも満たない中で紡ぎだし、コロンブスの謎に迫る中、ポルトガルとアメリカとを往来する。その両国の間にある海を捉えた画面や、霧が立ち込めるニューヨークの画面、オリヴェイラ夫妻を正面から捉えた画面が素晴らしい。ラスト近く、極力色を抑えたトーンでの海の画面がサッと色鮮やかなコントラストの画面に変わる瞬間は鳥肌もの。

『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』
 前作『エグザイル/絆』より派手な演出を抑え、極力フィルム・ノワールの世界に近付けた作品で、さすがジョニー・トー。傑作でも何でもなく、ごく普通の出来の作品だが、その「普通の出来」というのになかなかお目にかかれないことで言えば、相対的には「上出来」ということになるのであろうか。古典的ハリウッドの話法からは距離を置き、これみよがしな演出とあざといばかりに時間を引き延ばすサム・ペキンパーばりのアクション演出が見事。惨殺された娘一家の家に入り、惨殺時の回想と殺し屋たちの「現場検証」とがフラッシュバックで呈示される緊張感から一転、料理を振舞う弛緩したシーンの解放感などは、その呼吸がたまらなく良い。


先頭 表紙

ガス欠コインさん、ご無沙汰です。クイックなつっこみ、有難うございます。CL、ディフェンス色の濃いチーム同士の対決になってしまいましたね。インテル有利、とみますが、果たしてどうなりますか… W杯は観ましょうよ、観戦記、期待していますよ。 / ナライフ ( 2010-05-21 08:38 )
あ、コイン入れるの忘れました。ぼけてるのかなあ。僕の代わりにW杯の記事、書いてくださいよ。フィー子さん、KATSUMIさん、ともども。 / ガス欠コイン@未ログ ( 2010-05-20 14:35 )
忙しいのに、よく観てますねえ。僕は1年ぐらい(テレビを除く)、観てないですよ。チャンピオンズリーグ、どうなりますかねえ。6月も忙しく、ワールドカップも危ない状態です。 / ガス欠 ( 2010-05-20 14:26 )

2010-01-19 1年経ちました 2009年ベスト10

 1年経ってしまいました。今年もよろしくお願い致します。今年はワールドカップイヤーです。南アには行きませんが、テレビで楽しみます。では、昨年の私的ベスト10です。
 『グラン・トリノ』 クリント・イーストウッド
 『チェンジリング』 クリント・イーストウッド
 『わが至上の愛〜アストンとセラドン』 エリック・ロメール
 『リミッツ・オブ・コントロール』 ジム・ジャームッシュ
 『イングロリアス・バスターズ』 クエンティン・タランティーノ
 『スペル』 サム・ライミ
 『サブウェイ123〜激突』 トニー・スコット
 『アンナと過ごす4日間』 イエジー・スコリモフスキ
 『チョコレート・ファイター』 ブラッチャヤー・ピンゲーオ
 『3時10分決断のとき』 ジェームズ・マンゴールド
 次点 『ポヴァリー夫人』、『パブリック・エネミーズ』
 昨年は新作邦画をあまり観ていなく、邦画も合わせてのベスト10にしたのですが、結果的に全て海外作品だった。多分、見逃した作品の中にいいものがあったに違いない、と信じているが。
 2009年は何と言っても、クリント・イーストウッドの2作品に完全に打ちのめされた。1作だけでも奇跡的なのに、続けて2作品送り出す、というのはただ事ではない。巨匠然とせず、精神においてB級を保っていながら、タイプの全く異なる傑作をこともなげに生み出してしまった。今やイーストウッドはホークスやフォードの域に達しつつある。そして年明け早々のエリック・ロメールの訃報。大往生と言ってよい年齢だったが、遺作となった『わが至上の愛…』が、初々しく瑞々しく、そして馬鹿馬鹿しい、ロメールならではの傑作だったので、まだまだこれから、という気持ちを抱かせてくれていただけに残念。しかしフランスはヌーベルバーグ以後、何人かの才能ある監督を輩出してはいるが全体的には低調だ。それに比すると、アメリカは、イーストウッドは別格としても、ジャームッシュ、トニー・スコット、タランティーノ、サム・ライミ、マンゴールド、等々、面白い監督が、中堅〜若手にも結構いる。マイケル・マン(『パブリック・エネミー』)もいいし、デビッド・フィンチャー(『ベンジャミン・バトン』)も健闘していたし、香港から来たジョン・ウー(『レッドクリフ』2作)も好きだ。期待していたロン・ハワード『フロスト×ニクソン』とガス・ヴァン・サント『ミルク』は若干低調だったが。これからも映画大国アメリカは楽しめそうだ。ただ映画大国と言えば、アジアは中国、台湾、韓国、そしてタイ、インド、と、かなり期待大だ。東京での封切環境も年々良くなってきていて、かなりの本数を観ることができるようになってきた。未だに韓国からの映画では当たりが無く、キネ旬的には評判の高い『母なる証明』は×だったが、『チョコレート・ファイター』は、欠点はいくらでもあるのだが、愛すべき佳作だった。

先頭 表紙

フィー子様、わざわざ有難うございます!なんと、『This is it』のDVDをもらっちゃいました!自分で買わなくて良かった… / ナライフ ( 2010-01-29 09:01 )
お誕生日おめでとうございます!ご家族にお祝いしてもらえそうですか〜♪ / フィー子 ( 2010-01-27 16:52 )
まりん様、ありがとうございます。『インビクタス』、そうですか、なるほど。観たら感想アップしますね、多分。『グラン・トリノ』は、恐ろしい作品でしたね。物語と関係ないシーンでも涙が何回も出てしまいます。 / ナライフ ( 2010-01-26 08:24 )
『グラン・トリノ』は、見事な作品でしたね。『インビクタス』はそこまでクリント・イーストウッド 色が出ていなくてちょっと物足りなかったです。 / まりん ( 2010-01-23 18:05 )
フィー子様、ご無沙汰しております。反応して下さって嬉しいです。子供と映画観るのみいいですよね。私もたまにそうしていますよ。この間、『This is it』を娘と一緒に観ちゃいました。ちょっと遅いですがZZ子さん、お誕生日おめでとうございます! / ナライフ ( 2010-01-20 14:09 )
うわお〜、お久しぶりですね!忙しい中たくさん映画を観てるんですねえ。最近はもっぱら子供の映画にしかつきあってないなあ、とつくづく思いました。ビデオでもいいから今年はもっと映画を観るぞ〜! / フィー子 ( 2010-01-20 12:58 )

2008-12-16 2008年の映画たち

早いもので今年も残りわずか。見逃している映画が沢山ありますが、僕なりの今年の総括です。
<洋画BEST10>
『ホウ・シャオ・シェンのレッド・バルーン』(台湾/監督:侯孝賢)
『コッポラの胡蝶の夢』(米/監督:フランシス・フォード・コッポラ)
『エグザイル 絆』(香港/監督:ジョニー・トー)
『ダージリン急行』(米/監督:ウェス・アンダーソン)
『スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師』(米/監督:ティム・バートン)
『リダクテッド 真実の価値』(米/監督:ブライアン・デ・パルマ)
『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(米/監督:ポール・トーマス・アンダーソン)
『イースタン・プロミス』(英/監督:デビッド・クローネンバーグ)
『ランボー 最後の闘い』(米/監督:シルベスター・スタローン)
『JUNO/ジュノ』(米/監督:ジェイソン・ライトマン)
<邦画BEST10>
『接吻』(監督:万田邦久)
『カメレオン』(監督:阪本順治)
『人のセックスを笑うな』(監督:井口奈巳)
『崖の上のポニョ』(監督:宮崎駿)
『トウキョウ・ソナタ』(監督:黒沢清)
『かぞくのひけつ』(監督:小林聖太郎)
『闇の子供たち』(監督:阪本順治)
『東南角部屋二階の女』(監督:池田千尋)
『アキレスと亀』(監督:北野武)
『パコと魔法の絵本』(監督:中島哲也)
<ワースト>
『銀色のシーズン』(監督:羽住英一郎)
『母べえ』(監督:山田洋次)
『インディジョーンズ クリスタル・スカルの王国』(監督:スティーブン・スピルバーグ)

↓下の写真・・・『接吻』より。この映画の小池栄子は凄かった!


先頭 表紙

洋画ベスト10に変更の必要が発生しました。『チェチェンヘ アレクサンドラの旅』(アレクサンドル・ソクーロフ監督)を4位に入れます。『ジュノ』は次点に降格です。 / ナライフ ( 2009-01-13 16:11 )
ガス欠コインさま、あけましておめでとうございます。『アキレスと亀』、北野武作品群の中ではごく普通の出来だと思いますが、少ないショットで説明してしまう技量、画面構図の的確さ、安易な感傷を周到に避けるセンス、等々は相変わらず素晴らしいと思います。 / ナライフ ( 2009-01-13 16:07 )
フィー子さま、『ポニョ』は勿論、『パコと魔法の絵本』もきっとZZ子ちゃんと一緒に楽しめますよ! / ナライフ ( 2009-01-13 16:04 )
『アキレスと亀』はそんなにいいですか。観てみよう。あけましておめでとうございます。 / ガス欠コイン ( 2009-01-05 15:41 )
数年いや何十年か後になるかもしれませんが少しずつ観ていきますね! / フィー子 ( 2008-12-16 13:01 )

[次の10件を表示] (総目次)