アイが突然アメリカの友人宅にホームステイすることになって。
こちらとしては、アメリカの生活を体験させてもらえるだけでもありがたいなーと思っていました。
そしたら、友人が「ナイアガラの滝位なら連れて行ってあげるよー。」と。
「他に行きたいとこ、考えといてね。」って言ってくれました。
それなのに、当の本人は学校や塾の宿題に追われ、刻々と時は流れ。
業を煮やしたハハがガイドブックと首っ引きでいろいろ調べていたら。
お友達の家からナイアガラの滝まで車で6時間。
6時間かーと。他に6時間で行ける場所を見ていると。
昔住んでいた懐かしい場所が、車で6時間半の場所にありました。
思い切って友人に「ワシントンはどうかな?遠いい?」と切り出すと。
「息子が多分、運転してくれるから大丈夫。」と。
なんとなーく、そこにいく雰囲気になっていきました。
ところが。
アイの乗るはずだった航空会社に門前払いされてしまいました。
お迎えとかの関係もあり、すぐに友人にラインをいれました。
起きたらすぐに見て貰えるように。
帰り道。滞米が中4日に減ってしまい、小旅行はもう、時間的に無理なんだろうなとがっかりしていました。
そしたら。朝起きた友人から、電話がありました。
「時間がもったいないから、ワシントンまで飛行機で連れてっていい?$300位かかっちゃうけど。その代わり、ホテルはカレのポイントで泊まれるから、ホテル代と思って?私の飛行機代は心配しないで。マイルで行けるから」と。
もちろん、二つ返事でOKしました。
この、発想の素早い転換と行動力。昔から変わりません。
私と友人は育った環境も、見た目も全然違うのに、奥底にあるものがすごく似てるんですよね。だから、お互いに望んでいることがなんとなくわかる。
「あ・うん」の呼吸っていうんでしょうかね。
そして、友人とムスメは朝一番の飛行機でワシントンに行きました。
初日、「時は金なり」と、乗り降り自由の観光バスのチケットを買い、ほとんどすべての観光名所を回りきった友人とムスメ。
夕食はあの、愛しのPHOを食べてくれました。
それも、私が以前、何気なく言った「日本にはお洒落なPHOしかないのよ、ワシントンで食べたあのPHOが恋しい。」と言った一言を友人が覚えていて。
二日目は、かつてツレとワタシが住んでいた街にムスメを連れて行ってくれました。
もう二度と、行くことがないかもしれないと思っていたその街に娘が降り立っていると思うと、胸がいっぱいになりました。
そして、昔住んでいたアパートの番地を伝えると、友人からその建物の前でポーズを取るムスメの姿が送られてきました。
古いアパートだったので取り壊されているかもしれないなと思っていたのですが。
昔のままのその姿で残っていました。
私は行けなかったけど。
自分が行った以上に嬉しかったかもしれません。
父と母の足跡を子供が辿る…。なんとなく、素敵なことだと思いません?
そして「私も楽しかったよー。」と。
中学生の女の子との二人旅を、友人が面白がってくれたのもありがたかったです。友人には男の子しかいませんからね。 |