アイと一緒にお風呂に浸かってました。
私に甘えようとして、擦り寄ってきた拍子に湯舟との間に挟まっていきなり怒り出すムスメ。
「痛いよママ。謝って!」
「なんで謝らないといけないの?自分で勝手に挟まったんじゃない。」
散々もめた挙句。そっぽをむいたまま。
「ママ、ごめんねっ。ママも謝って。」
「やーよ。」
「謝ってくれないなら死ぬよ。」
キターーーーーー!
先輩ママ達から聞かされて、小学生になったらこんな日も来るかと覚悟はしていました。
「死」を自分の意思を通すための取引に使われる日が来るってことを。
でも。早かった。
まだ5歳ですよ?
「じゃあ、今、死になさい。」
右手で力いっぱいムスメの頭をお湯の中に押しこみました。
いち。
に。
少しだけ手の力を緩めると。
すぐさま湯舟から顔を出して。
「あとで死ぬ。」。
親が手加減していることも知らずに、まだまだ強気な5歳児。
「死ぬなら今死になさい。あなたはっ!命をいったいなんだと思っているのっ!」
「からだ。」 ぷっ。
笑いそうでした。でも、ここで笑っては今までの演技が水の泡。
「あなたの命はね。神様から授かったの。その大切な命をママがおなかの中で10ヶ月もの間、守りぬいて、生まれてからは1年間おっぱいをあげて、そのあともご飯作ったりして、ここまで育ててあげたの。今だって幼稚園の送り迎えをしているし、お弁当だって毎日つくってるのよ。そうして、今のあなたがいるんでしょ。あなたの命はあなただけの物じゃない!あなたが死んだら悲しむヒトだっていっぱいいるのよ。おばあちゃま、パパ、ママ、・・・。それでもあなたは平気なのね。」
もう、言葉が出てくるまま一気にまくし立てました。
本当は、子どもは勝手に育っているわけで、私が育ててあげたなんておこがましくて言えた筋じゃないとは思ってはいるのですが、それはそれ。
熱く語るべき時は語らないと。
私の勢いに気おされて。
とうとう。
「もう、死ぬって言わない。」。の一言をムスメは漏らしました。
手荒なことはしないで、大好きだって抱きしめるだけでいいのかな。
時間をかけて諭すべきことなのかな。
思いは交錯しましたが。
一瞬の判断でした。
反抗期のアイにはこのくらい強いインパクトを与えた方がいいと。
この方法が最良だったかは今もわかりません。
でも、とりあえず、前進。
これでこの先ずっと安心とは言えないけど。
軽々しく「死ぬ」なんて言っちゃいけない。
それは、親や周りを悲しませる事で。
そのことは、折に触れて伝えていきたいなと思うワタクシでした。
※父の日の催しでスーパーに飾ってもらった二人の絵。 |