
Missing Laptops@Airport
9/11の同時多発テロの影響はまだ続き、よく行く外資系ビルでは、毎回セキュリティチェックを受けさせられています。
そこで、NYタイムズでちょっと目にとまった記事から。
(25th July issue, headline:At Airport X-Ray Machines, a Mountain of Forgotten Laptops)
この惨事後、最近空港のLost&Found(遺失物取扱所)では、興味深い現象が起こっているようです。忘れ物として回収されたノートパソコンが山になっているとのこと。
テロ以降、ノートパソコンを機内に持ち込む場合、手荷物のX線チェックポイントを通過する際、パソコン本体をケースから出して通すため、これが原因でパソコンの置忘れが急増したわけです。
搭乗時間前ギリギリで焦っている人は、ケースだけを持って機内に駆け込んだりして。
まぁ、重さの違いで気付きそうなものですが、焦っているとそんなのも分からないのでしょう。
また、列の前後にいた人が、自分と同じ型のパソコンを持っていた場合、間違って持って行ってしまうケースもよくあるようです。
さて、置き去りになり、回収されたパソコンの持ち主を探すのがこれまた一苦労。
紛失届を出した持ち主とそのパソコンを一致させるのに空港の遺失物係の人たちは「デジタル探偵」になりつつあるようです。
パソコンを立ち上げて、ログオンネームや会社名を探したり、ソフトを開いてライセンスの登録名を見つけようとしたり、または、メールソフトのアドレス帳を開いたり、最後に受信したメールの送り主に"持ち主捜索願い"のメールを返信するなんて手段も使います。
ただ、パソコンがパスワード制御されているとお手上げになってしまいますが。
あとは、シリアルナンバーを頼りにメーカーに問い合わせるのみです。
このような捜索は、アメリカ人が好んで口にする言葉「プライバシーの侵害」に値しそうですが、クレームは殆どないとのこと。本体にヤバイ情報が入っていればいるほど、紛失者は必死です。
空港のセキュリティポイントでは「GOT LAPTOP?」(パソコン忘れていませんか?)という大きな看板を出し始めましたが、効果は如何に?
テロ後のセキュリティ対策が産み出した、ありがたくない副産物となってしまっていますね。
因みに持ち主の見つからないパソコンは、最終的にオークションに出されることもあるとか。
私の姉もロンドン生活初日に居眠りこきまくりの結果、パソコンをバスに置き忘れ、一日中、捜索に走り回ったとか。こういうオッチョコチョイの人もいます。
私もノートパソコンを持って色々な所に行きますが、万が一紛失しても捜索は簡単。
立ち上げれば、画面いっぱいにJくんの満面の笑顔が現れますから。
(相変わらずJくんバカ。使う場所を選びます。)
日常や仕事では必要不可欠となったパソコン。
最悪の事態を考えてメディアにバックアップを取るとか、シリアルナンバーだけでも控えておくとかしておいた方がいいんですね、きっと。
備えあれば憂いなし。 |