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どですかでんの「横浜小銀幕」

今はココにおりますです。。。

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2001-01-28 CHE ORA E? (BARに灯ともる頃) (前編)
2001-01-06 ついに観ました「パリの確率」
2001-01-05 未来世紀ブラジル
2000-12-25 スウィートヒア・アフター
2000-12-24 浮き雲
2000-12-19 仕立て屋の恋
2000-12-15 家族の気分
2000-12-10 予告変


2001-01-28 CHE ORA E? (BARに灯ともる頃) (前編)


 イタリアの名匠、エットーレ・スコラの"CHE ORA E?"。これは僕が高三の冬、受験前に学校をサボって観たとても思い出深い作品。
 ローマの西に位置する小さな港町、チヴィタヴェッキア。タクシーから降りた大きな袋を持った父(マルチェロ・マストロヤンニ)は、兵役中の一人息子ミケーレ(マッシモ・トロイージ)に会いに来た。久しぶりの再会を逞しくなった息子を誇らしく思うとともに喜ぶ父、一日を初めて父と二人で過ごすことになり気恥ずかしさを覚える息子。どうも話がかみ合わない。
 立ち寄ったBAR(バール)で、ミケーレは機関士をしていた祖父の、機関車の刻印が入った懐中時計を父から送られる。彼にとって、それは高価などんなものより嬉しい贈り物だった。
 次第に打ち解ける二人だったが、些細な事から口論になり、二人は気まずい雰囲気に。何とか打開しようと空回りする父。一方でミケーレは苛立ちをかくせない。「彼女に会うから父さんは帰っていいよ」とふてくされるミケーレ。
 父は息子の行きつけのBARに案内させる。自分の子のようにミケーレを可愛がる店主ピエトロ、なれた手つきでエスプレッソを作り、客にとけこむミケーレ。気のいい店主ピエトロと話すうち、ミケーレが父に言わなかった実際の配属先や、ひそかに抱くアイスランドへ行く夢の事を聞かされ驚く。不信感や嫌悪から店を出ようとする父を引き止めたミケーレは、またもや激しい口論になり、挨拶もせず別れる…
 「BAR」というイタリア独特の飲食店(気楽な軽飲食店というところか、法律上は公衆トイレの役割があるらしい)が所々に登場し、そのどれもがいい雰囲気を出している。
 父は父なりの愛情表現で息子と向き合おうとするが、それがどうにも自分の自由を束縛するものに思えて仕方がない息子。「親子」というのはなんとなく「母と子」というイメージがある。男親とのつながりは、子が成長するにつれますますその関係は希薄になる。もちろん、友達のように仲のよい父子も多いはずだ。でもやっぱり、もしかしたら恋人よりも、友達よりも、理解できない関係なのかもしれないと思う。男と男、お互い反発するところもあるのが現実なんじゃないかと思う。(つづく)
 

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2001-01-06 ついに観ました「パリの確率」


 今夜、バイトの帰りに、えいっとばかりに東海道線に乗り込み、恵比寿まで行きました。ガーデンプレイスへは1,2回しか行ったことがないので、ちょっと迷いました。あんなところで迷うのも僕くらいのものですが。
 1999年、大晦日。21世紀(どうやらフランスでは2000年から21世紀らしい)を目前に控え、パーティーに出かけたアルチュールは恋人のリュシーと小部屋で○○。リュシーは21世紀に合わせ子供を作りたいと考えていたが、現状では養うことは不可能とアルチュールは拒む。トイレに行ったアルチュールは、砂がこぼれてくる天井伝いに未来のパリへとタイムスリップ(?)する。市場をさまよう彼に声を掛けた老人は、なんとアルチュールの息子だった!子供を作ろうとしない彼に、息子とその家族はどうにかして彼に子供を作らせようとする…
 一見、SFチックに見えるのだけれど、実際観ているとこの作品、なんかSFと言うよりは人間ドラマ。
 アルチュールが未来の子供や、孫、ひ孫に会うというちょっとSFがかったところも、観ていて、なぜか自然に受け止められてしまう。アルチュールが拒んだことで、事実上存在しなくなる子孫たちは、体の一部が消えていく。 
 「家族」「社会」いろんなものを我々は背負っている。その中で「家族」というもの、殊に父と息子というのがこの作品ではメインなのかな、と思う。
 まだ産む段階にもなってないのに、未来の子孫が目の前にいる。彼らは、自分が○○しなければ存在さえできない。う〜ん、難しい。自分は今さっき「子供はまだ産まない」ということを「未来のカミさん」に伝えたばかり。自分が今生もうとしなけりゃ、目の前のこの人たちは存在しない。産む努力をするかどうかなんて、自分が決めることだから作らないとしても自分に責任はない、筈だ。まぁおハナシ自体で疑問や無理があるのは確かなんだけど、やはり考えてしまう。  
 ただ、僕の場合、「子供云々」よりも、アルチュールの息子アコがアルチュールと子供を作ることで衝突し、取っ組み合いになりながら拳を上げ、それでも殴ることができず、手を下げてからぼそりという言葉が心に残った。
 「俺が21で死んだ親父のことを俺はよく知らない。だからどう話しをすればよいか分からないんだ」
 ウチの親父はまだ生きているし、いまも寝室から鼾がきこえてくる。
 でも、自分も今年二十歳になるし、もう大人だ。だけど、親父と面と向かって話をしたことは一度とない。恥ずかしい気持ちもあるし、第一、どう話していいか分からない。言い合いなら何度もあるけど、はっきりと自分の意見を言い合ったことがない。
 そんなことを考えて、このシーンで、なにかぐっときてしまった。前に書いた『家族の気分』でも言えるが、家族が面と向かったときに、どれだけの家族がまともな話をできるだろうか。そんなことを考えていた。
 恵比寿ガーデンシネマで公開中なので、是非お暇なら一度足を運んで欲しい作品です。

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>ムッシュ様、そしてみなさま お待たせしてすいません。今回は僕の一番好きな映画について延々とダベってます。 / どですかでん ( 2001-01-28 04:23 )
あれ〜まだですか? / ムッシュ ( 2001-01-26 13:46 )
メルスィ〜>ムッシュ様 来週で間に合いますかね?ただいま試験中なもので…観に行きてぇ!!!!!!  / どですかでん ( 2001-01-15 22:46 )
青山で!カラックスのアレックス3部作をやりますよ!ボーイ・ミーツ・ガールと汚れた血とポンヌフの恋人! / ムッシュ ( 2001-01-14 23:46 )
ムッシュ様 いきなり自分の子供だと言い張る、この初老の男の役はジャン・ポール・ベルモンドだからこそでしょう。なぜかこの人というと、最初に「女は女である」より「ああ無情」が浮かんできたりします。 / どですかでん ( 2001-01-10 23:57 )
フィー子様 ええ、一応19です。若年寄とでもいいますか…。恵比寿、快適でした。実は予告を観ながらウトウトして危うかったのです。 / どですかでん ( 2001-01-10 23:49 )
どうでした!ベルモントの子供役は?俺も見にいくもんね〜だってムッシュのアイドルだから・・・・・! / ムッシュ ( 2001-01-10 12:59 )
ひ〜、どですかでん様はそんなにお若かったのですか!その若さで映画評だなんて、今後もさらに楽しみです〜!恵比寿、椅子とか座りやすいですよね。あー、単館映画最近観てないから行きたいなあ。・・と、読んでいて思いました! / フィー子 ( 2001-01-10 00:08 )

2001-01-05 未来世紀ブラジル


 明けましておめでとうございます。
 久々にぼ〜っとテレビを観ていたら、ホ○ダのCMで「Brazil」が流れていたので、ふと思い出した。
 近未来の管理化された社会。情報局に勤めるサムは理想の女性の危機を突然現れたテロリストの助けを借りデータの改ざんなどで助け、つかの間の幸せを得るが、爆発事故に巻き込まれ、処刑の危機に…
 これを初めて観たのはかなり前。高校の文化祭の前日であった。当然ビデオで観たのだが、全く意味がわからなかった。その後、何回も何回も観た。
 ストーリーはよくわからない。しかし、映像ははっきりと脳裏に焼きつく。映画はストーリー、僕もそう思うのはヤマヤマだが、テリー・ギリアムにはしてやられた。何せモンティパイソン。パイソンファンの僕はそれだけでもうヤバいのだが、やはり作品内でのはじけ具合は半端ではない。近未来のイメージ(と言えばいいのだろうか)をこれでもか!と見せつける、いや、押し付ける。それは人によってはアレルギーになるかもしれないが、思い切ってその世界に身をゆだねてしまえばもうギリアム中毒でトリップ間違いなし、である。
 鳴り響く情報局のタイプの音。いきなりでかい鎧の武者が暴れたり、部屋のダクトにはサイバー・テロリスト。映像は移り行き、サムは知人の手で改造されるという結末を迎える。
 誰もが「悲劇」と言うこの結末、果たしてこの(映画の)世界で悲劇たり得るのか?常識を超えた世界、そこで起きる出来事に常識はないのかもしれない。
 人間ってなんだろう。「人間らしく」生きるってなんだろう。人間が作った世界を、それが情報に束縛された「ブラジル」の世界や「ブレードランナー」の世界であっても、その人口の世界が果たして人間らしくないと言えるだろうか。先で「中毒」と言ったが、煙草がそうであるように、脳みそが幸せなら幸せなのか?僕らのこの世界は、大きなカッコーの巣でないと誰が言えようか。
 21世紀は混沌の時代になるだろうか、もしくは戒律の時代になるだろうか。日本社会が混乱し、上ではドンドンと新しい法律ができている。僕が20年暮らしてきた横浜も変わった。それは必然的でもあり、人為的でもある。これから僕と僕を取り巻くさまざまな環境は21世紀どうなるのか。
 そして皆さんはどうでしょうか?
 映画だけでなく、サントラもお勧めです。
 何か自分で何かいてるか分からなくなって来ちゃいました。悪い癖だ。 

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>フィー子様 これは必見です!ちなみに「カッコー」とは全く雰囲気が違うと思います。しかしこれも違った意味でゾクゾクします。是非ご覧になってください。 / どですかでん ( 2001-01-06 02:49 )
へえ、これは全然知りませんでした。凄そうな世界だなあ。カッコーの巣の上は心臓バクバクしましたので、↑の一行はドキンとしました。CMも気をつけて見てみますね。 / フィー子 ( 2001-01-05 11:24 )

2000-12-25 スウィートヒア・アフター


 日ごろバイトを頑張ってたので「お前空けていいよ」と頼んでもいないのにクリスマスをあけてもらい、部屋の掃除をちょっとして静かに初日を終えました。いやはや。

 カナダの山間部の町。雪の朝、いつものように家族に愛されながら雪に光るまぶしい朝日を浴びて、子どもたちはスクールバスに乗った。バスがカーブに差し掛かったとき、バスは湖に転落する。そこにやって来たのが胡散臭い弁護士スティーブンス。彼は子どもを失った親たちに告訴をするようアジる。町の人々が口を開くたび、彼ら同士の親密かつ複雑な秘密が明かされていく。たった一人生き残った少女二コールは、両親とスティーブンスの説得とばらばらになりかけた町の人々たちの間で法廷に立つ…
 何年か前にちょっと話題になったこの作品。はっきり言ってなんかぱっとしない。正直、これをどう説明するかかなり迷うのだが…。
 まず、流れが時間どおりじゃないから、観るときに結構神経を使ったりするかもしれない。全部を理解しようとするとわけがわからなくなる。僕も観た後何がなんだかよくわからずに、ビデオで見直した。
 この映画をみて最初に思ったのは、やっぱアッチって訴訟社会なのね、ということ。スティーブンスは、都会から事故を聞きつけやってくる。彼は彼の娘が小さい頃命がけで救ったというエピソードがあるが現在娘はヤク中でラリってて、彼自身堪忍袋の緒が切れてしまう。そういう彼自身の重いプライベートを引き摺りながら、仕事を続ける。
 と、めちゃめちゃヘビーに思える作品ですが、そのとおりです。
 しかし、何より救いなのは、二コールが町のお祭り(みたいなの)で歌う歌。夕日に照らされてバンドとともに歌う彼女の透明な歌声は、作品の重苦しさを中和してくれる。   そして映像の美しさ。雪。湖。空。すべてが生き生きと映されている。
 実話ということで、ストーリーに注目しがちだが、むしろ映像美に圧倒される作品だと思う。
 この時期、ちょっと疲れたらボーっとしながら見ても楽しめるかもしれません。

「スィートヒアアフター」 1997年 カナダ映画
監督:アトム・エゴヤン 出演:イアン・ホルム サラ・ポーリー カーサン・バンクストム・マッカムス ガブリエル・ローズ ブルース・グリーンウッド 他
音楽:マイケル・ダンナ 原作:ラッセル・バンクス「この世を離れて」   

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>ムッシュ様 「サン・ピエールの命」ですね。ジュリエット・ビノシュ、「イングリッシュ・ペイシェント」を不覚にも観てないのでなんともいえないですが、ダニエル・オートゥイユがなんとも羨ましい限りで…ちかじか取り上げようと思ってます。 / どですかでん ( 2000-12-30 04:14 )
ビノッシュが出ているルコントの最新作はどうですかね?ちと重い感じもするが・・・・! / ムッシュ ( 2000-12-27 11:17 )
フィー子様 おぉ、そうでしたか!風景がいかにも「カナダ!」って感じですよね。 / どですかでん ( 2000-12-25 22:18 )
ムッシュ様 う〜む、気づいてみるとアルマゲドン観てなかった、とか、自分、そんな人間です。 / どですかでん ( 2000-12-25 22:11 )
↓もしや!良い意味のB級映画がお好きなのかしら?パリの確率et倦怠を見に行かなければ! / ムッシュ@B級好きすよ ( 2000-12-25 14:55 )
↓ムッシュー、なになに、何が見えてきたの?(^○^)この映画今年ビデオで観ましたよ!先入観ゼロだったのが良かったのか、結構印象深いです。雪深い風景とバスが心に残るなあ。 / フィー子 ( 2000-12-25 14:34 )
なんか段々見えてきたぞ!そのままそのまま・・・・! / ムッシュ ( 2000-12-25 07:28 )

2000-12-24 浮き雲


 アキ・カウリスマキ。
 早口で言ったら、「蟻、蟷螂」みたいですね。失礼しました。
 世はクリスマス。冷えた体を引き摺って家に帰り、湯船にゆっくり浸かって体が暖まったら、ウイスキーでも舐めながら、しみじみビデオでも観ませんか。
 息子を失った市電の運転手の夫と皿洗いから叩上げ給仕長の妻は、犬を一匹飼っている。
 ヘルシンキの寂れた名門レストラン、ドゥブロヴニク。毎日いざこざが絶えない厨房、そして妻は黙って今日も店を閉め、夫の運転する電車に乗る。そのささやな生活も長くは続かず、夫はリストラ、妻の店は大きな店に従業員の解雇とともに吸収される。職探しの末、店を解雇された従業員の姿を妻は知り、夫婦で店を開こうと決意した。
 静かな中でこの物語は淡々と進み、そして静かに涙が流れる。
 市電の音。皿の音。
 BGMは、沈黙。音楽は要らない。
 最初に紹介した「家族の気分」にも共通するのだけれど、人間って、僕の部屋みたいにず〜っと音楽を流しているようなことがなければ、「空気」の中で生活を営んでいるんだよね。それはH2Oってだけじゃなくて、空気の中の音、というか、空気が含んだ何らかのモノを感じている、というのだろうか。むしろ、音楽が流れていても、自分の周りの「空気」って、音楽というものでは説明がつかない何かを聞いているような気がする。
なんか、アナログな感じの。デジタルでは説明できない、という音域ってやつ…
 カウリスマキは、はっきり言って、あまり観たことがない。
 でも、こういう「空気」を画面の中に作り出せるのって、いまさらながらヤバイと思う。
 
 「浮き雲 Drifting Clouds」1996年 フィンランド映画
監督:アキ・カウリスマキ 出演:カティ・オウティネン カリ・ヴァーナネン エリナ・サロ

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フィー子様 キアロスタミも好きです。「友達のうちはどこ?」の一連の作品はビデオで何回も観ました。 / どですかでん ( 2000-12-24 23:35 )
アキ・カウリマスキってどこかで聞いた覚えがあるんだけど思い出せない・・。アッバス・キアロスタミの勘違いかなあ。ああ、とても観てみたくなりました。WOWOWでやってくれないかしらん。 / フィー子 ( 2000-12-24 12:22 )

2000-12-19 仕立て屋の恋


 これは映画館で観たわけじゃないんですが(つか、公開がまだ映画をあまり観なかったときですからねぇ)、学校のAVルームでビデオで観ました。
 同じ団地の住人から変人扱いされ露骨な嫌がらせを受けるる寡黙な仕立て屋イール氏の愉しみ、それは超プロ級のボーリングと向かいの部屋のアリスの生活を覗き見すること。ある雷の晩、アリスは向かいの部屋から男が見ているのに気づき、アリスのフィアンセが犯した殺人をイールに知らたのではないかと思い、彼を誘惑する。イールはそれを知りつつも、彼女に愛情を注ぐ…
 愛のカタチ。それが純粋であればあるほど、そこに付属する煩雑な理由付けなんてどうでもよいのではないだろうか。それが倫理的、社会的に目を塞ぐようなある種オゾマシイものだったとしても、である。
 人間の「愛する」と言う行為。それがいかに純粋で、そしてそれが新しい世界の入り口でもありながら、常に「破滅」と隣り合わせであること。それは第三者が見れば火を見るよりも明らかなことであっても、そしてそれがなんと愚かなことに見えたとしても、そんなことが言えるのは飽くまで傍観者だからでしかなく、自分もいつ自分自身の人生に翻弄されるのか予想もつかないのではないだろうか。
 イール氏を演じるのは、フランスの人気コメディアン(だそうです)のミシェル・ブラン。
 この人は、見ていて「あ!チャップリンやん!」と感じるところがあって、まだよく知らないので、追求したい俳優さんです。なんてえらそうなこと言っちゃっていいんでしょうか、自分。

 『仕立て屋の恋』1995、仏映画
 監督:パトリス・ルコント 出演:ミシェル・ブラン、サンドリン・ボナール   

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フィー子様 髪結いの亭主、観ていて、あの踊りが最後には涙にかわるという…ルコントやばいっす。 / どですかでん ( 2000-12-20 16:19 )
ムッシュ様 ルコント、最近かなりアツいです。ハマッたのは「橋の上の娘」からでした〜。 / どですかでん ( 2000-12-20 16:17 )
マイケル様 そう、稲妻に照らされるイール氏は不気味でした…またブランの髪型が… / どですかでん ( 2000-12-20 16:13 )
ああ、これ、見たい見たいと思いつつまだ見てなかった映画だ!髪結いの亭主とイメージ重なっちゃうのは私だけ? / フィー子 ( 2000-12-20 10:57 )
お〜是非他のルコント作品も見てください / ムッシュ ( 2000-12-19 08:32 )
どですかでんさま、はじめまして。私も映画の感想(らしきもの)をここに書いています。この映画、ブルーの照明とおでこのどアップとかでイール氏の不気味さを強調しているのが面白かったですね。 / これからも宜しくお願いします。 ( 2000-12-19 06:53 )

2000-12-15 家族の気分


 更新が遅れてすんまそん。
 さて、一発目は私が尊敬するフランスの監督、セドリック・クラピッシュの「家族の気分」。
 金曜日は父の残したカフェ「静かなる父」に家族が集まる日。その日、IC産業で成功した弟はテレビに出て、妻は帰ってこない。
 かなり偏屈な長男、アンリは苛立つ…
 しかも、この日は弟の妻の誕生日だった。犬アレルギーの妻にを犬与える姑。 
 この映画を見終わって、私は何か心に響くものがあった。
 それは、感動なんて簡単なものではなかった。
 長男と妹、そして弟夫婦、そして母親。全員が全員、ぶつかり合って結局血と縁で繋がった糸を断ち切られないまま、何の解決も得られず、というか、次男の妻の嫌いな犬の首輪をプレゼントする姑など、逆に家族同士の苛立ちは募るばかりである。 
 クラピッシュの映画を大まかに言うと、はっきり言って、ドラマチックな展開は皆無だ。物語を通して、ぼやけた雰囲気と言うのだろうか、劇的なものが見えない。
 それは、決して面白くないのではなく、むしろ、人間味があって親しみやすい。
 この作品は長男役のジャン・ピエール・ジャウイが演劇として原作を書いている(原作は大ヒット)。そのことからもこの作品が劇風の作りになっていることが分かるかもしれない。
 「人間はおかしくて、悲しい。」これは『ファーゴ』(コーエン兄弟製作)のポスターに書かれていたコピーだが、まさに人間と言うのはそういうものだと思う。自分では気づかないかもしれないけれど、われわれの日常の中で、どれ程われわれが一生懸命生きているか。そして、どれだけの一生懸命さが他から見てこっけいに見えるか。
 不真面目な人間なんていないと思う。劇中の人間は、皆まじめだ。それを分かっていて、わざと皮肉って自分の不愉快を表すのも人間の一面。
 それをただ静かに見守っている老犬カルーソー。
 この家族の姿に、人間という物の姿を見たような気がする。
 また、この作品で気になるのが、冒頭で出かけていくバイク。これは終わりに帰ってくる。踏切を挟んで佇むカフェの一日は、いつになくせわしく、そしてたった一日がこれだけ人間関係に影響を与えるのかと言うほどのシリアスな家族の姿。
 しかし、この作品を観て、自分が生きていく上でのかくご、そして一生懸命さ故の哀しさを知ったのは言うまでも無い。

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>フィー子さん はい、レンタルされてます。フランス映画のところだと思います。 / どですかでん ( 2000-12-18 01:51 )
で、で、それはレンタルビデオにあるものなのかしら?それともどこかで上映しているのかしら?? / フィー子 ( 2000-12-17 14:37 )

2000-12-10 予告変

 ココでは映画について書いていきたいと思います。
 私は東京に出たり、でかい映画館に行くと疲れるので、小さな映画館に行くのが好きだ。
 特に、関内にある「関内アカデミー(通称関アカ)」には中学の頃から通っていた。
 でも関内ってみなとみらいに押されちゃってて、それでなくとも横浜は活気なくて、もっと言えば日本自体やばいんだけれど、そんなこんなでオデヲンとかなくなっちゃって、街を歩いてても映画館をまわってても淋しい。
 そんな私の横浜に対する想いも混ぜて、これを書いていきたいと思っている。
 と、あまり前置きするのは好きではないのだが、とりあえず一発目の前置きでした。
 寝る、飲む、観る、飲む、寝る、の暇人の暇人日記、お暇なら観に来てやってください。

先頭 表紙

次の日記はまだかしら〜ん。 / 待ちぼうけ ( 2000-12-14 21:32 )
>フィー子さん 山本周五郎の原作は読まれましたか?こっちもいい味出してます、というか、僕は周五郎ファンでもあるので(笑) / どですかでん ( 2000-12-11 21:13 )
>夢楽堂さん 実は夢楽堂さんのとこからここにきたんです。黙っててすいません。溜まったら、わがHPの新コンテンツに加えていきます。 / どですかでん ( 2000-12-11 21:10 )
>よちみさん はじめまして。映画のビデオもおいおい書いていきますので、参考にしていただければ幸いです。 / どですかでん ( 2000-12-11 21:08 )
>管理者どの はい、これからよろしくお願いします。 / どですかでん ( 2000-12-11 21:06 )
どですかでん、好きです(←映画の)。楽しみにしています! / フィー子 ( 2000-12-11 17:47 )
おっ、ぬわんと、どですかでんさんではありませんか。夢楽堂がここを借りたのはつい最近。少しだけ先輩なだけ、おいらんとこも来てくらはい。 / 夢楽堂 ( 2000-12-10 22:16 )
初めまして! いざレンタルビデオショップに行くと、何を借りるかわからなくなっちゃうことが多いので、こういう日記はうれしいです〜! いろいろオススメをお願いします。 / よちみ ( 2000-12-10 17:56 )
はじめまして、システム管理者です。末永くよろしくお願いいたします。 / システム管理者3号 ( 2000-12-10 16:49 )

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