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ナライフの「怒涛の映画&サッカー日記」

サッカーも映画も前世紀に大いなる飛躍を遂げました。さて、この新世紀、この2つはどう進んでいくのでしょうか?誰も分かりません。でも好きなんです。

目次 (総目次)   [次の10件を表示]   表紙

2002-10-02 どうしたバイエルン!!
2002-09-04 傑作『死刑執行人もまた死す』、今晩必見!!
2002-08-22 フィーゴとジダン
2002-08-06 映画における列車
2002-07-19 豊かな映画体験のために −下−
2002-07-19 豊かな映画体験のために −上−
2002-06-20 クラシックの質問にお答えしてB
2002-06-19 クラシックの質問にお答えしてA
2002-06-19 クラシックの質問にお答えして@
2002-06-07 開幕1週間を経て


2002-10-02 どうしたバイエルン!!

 チャンピオンズ・リーグのグループG、バイエルン・ミュンヘンVSACミランを今朝見た。1-2でミラン勝利。どうした、バイエルン!?
 グループGは、A〜Hの8組の中では「死のグループ」と形容される組だ。ドイツの雄、バイエルン・ミュンヘン、イタリアからACミラン、スペインからデポルティボ・ラコルーニャ、フランスからランス。ややランスが劣る印象はあるが、どの2チームが抜けてもおかしくない。またその一方で、「どうせバイエルンは勝ちあがるに違いない」というのも、恐らく識者たちの共通の印象だろう。
 ところが、である。今シーズン、バラックやゼ・ロベルトを獲得し、2006年ドイツW杯でのドイツ代表チームづくりさえ見据えた戦力補強をしたバイエルンが、あの憎らしい程勝負に強いバイエルンが、初戦のラコルーニャ戦に続いてACミランにも負け、これで2戦2敗である。現時点で1位ミラン、2位ラコルーニャ、3位ランス、4位バイエルン。まるで先のW杯でのフランスのような状況。
 ブンデスリーガでは7試合終えて早くも首位に立っているし、今朝のゲームも内容は決して悪くなかっただけに、運がないと言うべきか。とは言え、中味が悪くても勝負には勝つのが持ち味なバイエルンだけに、どうしたのだろう?しかもバイエルンはホームで2連敗。さすがのバイエルンも今回は危機的な気がする。
 一方のACミラン。こちらは今回セリエAで最も派手な移籍劇を演じたチーム。ブラジルのリバウド、デンマークのトマソン、イタリアのネスタ、といった大物を補強した。ルイ・コスタ、インザーギ、シェフチェンコらとリバウドがどう絡むのか、レアルに勝るとも劣らないタレント軍団と言って良い。リバウドはその能力をフルに発揮しているとは言えなかったがそれでも1点目に見事に絡んでいたし、インザーギは絶好調、ルイ・コスタは随所にファンタスティックなプレーをしていた。加えて過小評価されがちなセードルフが素晴らしく、この調子だとACミランはビッグイヤーを獲得(=優勝ということ)してもおかしくないと思った。
 死のグループG組は、このままミランとラコルーニャが抜けるのだろうか?それともバイエルンが驚異の逆転劇を演ずるのか?(おいおいランスは無視かよ!)まだまだ先は見えないが、これからも早朝のTV観戦を続けたい。
 

先頭 表紙

エスカルゴさま、エウベルって、いいときはいいんですが、好不調の差が激しいと思いません?しかもブラジル人なのに、プレーがバイエルン化(?)していると思うんですよね… / ナライフ ( 2002-10-18 11:33 )
杏綬さん、ユベントス、まあまあいいですよねえ… ミラン勢の勢いが翳ってきたら、ユベントスにもチャンスありでしょうね。 / ナライフ ( 2002-10-18 11:31 )
エウベルの爆発に期待しましょう。 / エスカルゴ ( 2002-10-10 19:14 )
しかしその反対にユヴェントスが…あれなんでここにいるの!?(リーグ戦) / 杏綬 ( 2002-10-09 11:35 )
きっとご覧になっていると思いました。インザーギ、そのうちこの好調さも止るんでしょうが、凄過ぎますね。ミランの場合、インザーギがスランプになってもシェフチェンコ、トマソンが居るし、ちょっと後ろにはリバウド、セードルフ、ルイ・コスタでしょ。問題ないでしょうね。 / ナライフ ( 2002-10-08 09:10 )
↓私も見ました!見てる試合が同じですね(~o~)。フィリッポの好調さ、どうしましょ。何か天罰でもくだるんじゃないかってくらいラッキーすぎません?なんて失礼かな。そうそう、クーペル、つまんないっす。 / フィー子 ( 2002-10-07 21:43 )
フィー子さん、昨晩もミラン見ましたが(トリノ戦)、爆発的な得点力!!やはり面白いですね。今シーズンは久々にミラン勢が好調ですが、インテルのクーペルらしい堅実さよりミランの方が面白そうですね。 / ナライフ ( 2002-10-07 09:12 )
(↓おいおいランスは無視かよ!) / フィー子 ( 2002-10-06 17:45 )
今シーズンはACミランが一番楽しそうです。さらにシェフチェンコが戻ってきたらと思うとワクワクします。バイエルンはやはり中心人物となる人が居ないので脆いのかなと思います。上手く世代交代して柱となる人が誕生すれば無敵になるんじゃないでしょうか。ラ・コルーニャはこれまたいつぱたっと倒れるかわからない脆さがあるので2チームどちらが抜けるか最後までわかりませんね。 / フィー子 ( 2002-10-06 17:44 )
ガス欠コイン様、今日のスポーツ紙に「バイエルン絶望」と書いてありましたが、バイエルンだけに分からないですよね。ACミランはほんと豪華ですね。ルイ・コスタ、ビューティフルなプレーを見せていました。今シーズンはやってくれそうな感じです。 / ナライフ ( 2002-10-03 17:16 )
とにかく僕は敬愛するルイ・コスタがいる以上、ミランを応援します。 / ガス欠コイン ( 2002-10-03 12:55 )
ACミラン、考えてみると凄いメンバーですよね。セリエA勢も少しはチャンピオンズ・リーグでも意地を見せないと、経営は放漫でチームも弱いと総称して言われかねないですからね。バイエルン2敗かあ。まあ、でも、アウエイが不利とも言えないと思いますし、僕にしてみれば、面白くなってきたというところでしょうか。 / ガス欠コイン ( 2002-10-03 12:54 )
そうですね、リバウドもまだまだだとは思うんですが、いいようにインザーギへのマーク集中を回避させているのでしょうね。セードルフとネスタはかなり効いていると思いますし。 / ナライフ ( 2002-10-03 09:15 )
ACミランが復活,というか補強がうまくいったんでしょうね.バイエルンもバラックを補強したりいろいろしてるのに. / 八百八六助 ( 2002-10-02 23:10 )
訂正です。バイエルンは2戦2敗ではなく、3戦1分け2敗でした。すいません。 / ナライフ ( 2002-10-02 14:19 )

2002-09-04 傑作『死刑執行人もまた死す』、今晩必見!!

 今日の夜中、正確には明日(9/5)のAM1:00過ぎくらいからBS11チャンネルにて放送予定の映画『死刑執行人もまた死す』は、掛け値なしの傑作だ。海外在住の方々には申し訳ありませんが(とは言えVIDEO、DVDは出ています)、衛星放送視聴可能な方は是非お薦めです。
 1943年のアメリカ映画。監督はフリッツ・ラング、脚本にはブレヒトが名を連ね、撮影は名キャメラマンのジェイムズ・ウォン・ハウというそうそうたるメンバーによる作品。キャストは、あまり著名なスターはいないが、ウォルター・ブレナンやジーン・ロックハートといった味のある役者が準主演級で固めている。
 監督のフリッツ・ラングは元々ドイツ人。ドイツで『メトロポリス』、『M』などという傑作をサイレント時代から作り続け、既に名声を確立していたのだが、ユダヤ系の母親を持った為、ナチスの台頭と共にアメリカに亡命したのだ。亡命後、ハリウッドで映画を撮ることとなり、この『死刑執行人もまた死す』は、彼のハリウッド7作目である。
 物語はナチスの侵略迫るプラハが舞台。ナチスの侵攻に抵抗するプラハ市民とナチスとの攻防、駆け引きを描いたサスペンスで、120分通じて緩むことのない緊迫感はただごとではない。監督や脚本家の名前と物語の設定上、反ナチス映画という側面が強調されがちで、確かに1943年という時期を考えても、作り手にそのその意識が強烈だったのは間違いなかろうが、そういった思想的なものを抜きにして、純粋なサスペンス映画としてずば抜けた面白さである。
 ドイツ時代のフリッツ・ラングは、当時のドイツ表現主義の影響からか、光と影を強調し、奥行きと歪みを際立たせた画面を作る傾向にあったが、ハリウッドに来てからその良い面を残しつつも、無駄のないシンプルな演出=的確かつ節度のあるストーリーテリングに磨きがかかったと思われる。この『死刑執行人もまた死す』は、各ショットの構図が実に迫力があり、陰影のあるモノクロ映像が美しさを通り越して映画に力を与える一方、過度に画面を強調することなく、複雑で入り組んだ物語を的確に経済的に語っている。思えばハリウッドは、イギリスからヒッチコックやチャップリン、ドイツから他にもルビッチ、スウェーデンからグレタ・ガルボ、フランスからジャン・ルノワール、等々、渡米した沢山のヨーロッパ人たちが才能を開花・発揮させてその黄金時代を創ってきたのであり、『死刑執行人もまた死す』はそのハリウッドならではの傑作と言える。
 皆さん、今晩必見です!!

先頭 表紙

ぽん様、是非見て下さい。面白いですよ。 / ナライフ ( 2002-09-30 12:20 )
ビデオに撮って、まだ見てない〜。ナライフ様御墨付きなので、とても楽しみです。 / ぽん ( 2002-09-28 02:00 )
一応感想らしきもの、書きました。よろしかったら見にきてください。 / マイケル ( 2002-09-19 02:10 )
マイケル様、是非感想をお聞かせ下さい! 楽しみにしております。 / ナライフ ( 2002-09-17 19:46 )
ナライフさん、早速見ました! いや〜 かなり面白かったです。自分が抱いていたチェコの人のイメージともぴったりマッチしてました。忘れないうちに感想を書かなきゃ... / マイケル ( 2002-09-17 12:27 )
Hidey様、原題は、Hangmen Also Dieです。監督は、Fritz Langです。是非ご覧下さい。 / ナライフ ( 2002-09-17 09:13 )
うーん、面白そう!しかもプラハということなら是非観なければ。よかったらまた英題を教えてください。 / Hidey ( 2002-09-15 15:41 )
エスカルゴ様、是非是非観てくださいね。 / ナライフ ( 2002-09-05 17:43 )
今度見てみます。 / エスカルゴ ( 2002-09-05 17:14 )
ガス欠コイン様、多分レンタルでも出ていると思うのですが… 大きいお店でないと置いていないかも知れませんね。 / ナライフ ( 2002-09-05 11:25 )
自転車様、『スカーレット・ストリート』、僕も観たいのですが… フリッツ・ラング監督−ジョーン・ベネット主演という組み合わせは『飾窓の女』と同じ。それだけでも興味をそそられます!! / ナライフ ( 2002-09-05 11:23 )
BSチューナーが壊れていて見られません(涙)。でも、あまりにもそそられるので、レンタル(出ているのですか?)ビデオで絶対見ます。 / ガス欠コイン ( 2002-09-04 19:42 )
これは本当に面白い映画ですね。私は大好きです。ラングの傑作ですね。 / 自転車@スカーレット・ストリートが観たいのですが・・・ ( 2002-09-04 19:18 )
マイケル様、そうですね、ビデオもあるので是非。こちらこそ色々と教えて下さいね。 / ナライフ ( 2002-09-04 18:53 )
BSは見れないんで、今度ビデオ借りようと思います。あまり古典には詳しくないので、これからもお薦めの作品があったら教えてください。 / マイケル ( 2002-09-04 13:35 )

2002-08-22 フィーゴとジダン

 ワールドカップが終わり、だいぶ時が経ち、ようやく各国リーグが開幕しつつある。昨夜、衛星放送で、8月初に行なわれた、レアル・マドリードVSリバプールの放送があった。これは、レアル100周年記念のトーナメント戦で、他にバイエルン・ミュンヘンとACミランが招待されており、優勝を争うというもの。見たのはその初戦。
 当然、その数週間後に始まるリーグ戦を見据えてのテスト・調整という意味合いが強く、レアルもリバプールもベストメンバーではない。レギュラーに入るであろうプレーヤーのうち、レアルであれば、イエロ、ロベルト・カルロス、ラウル、モリエンテスらを欠き、リバプールであれば、オーウェン、ジェラードらを欠く。それでも、フィーゴ、ジダン、ヘスキー、ハマン、そして新加入の、あのセネガルのディウフ、といったそうそうたる面々が揃う。
 勝敗もさることながら、注目したのは、ワールドカップで力を出せなかったフィーゴとジダン。やはり2人は違った。ワールドカップでの早々の敗退による長い休養が良かったのか、天才は天才ということなのか、その才能の片鱗を見せてくれた。特に出来の良かったのはフィーゴ。相変わらずのボールキープ力、変幻自在のドリブルは見事で、基本は右サイドながら突如として左サイドに現れたり、ジダンと遊ぶようなパスワークを見せたりと、一体6月の韓国でのプレーぶりは何だったのか、と逆に腹を立てたくなる程のものだった。ジダンからのロングパスを受けたフィーゴが一人でドリブルで持ちこんでシュートを決め、レアル1点先制。フィーゴとジダンのショーでも見ているかのような前半だった。
 後半も早々にジダンのスルーパスがアシストとなり、2点目。勝敗はこれで決した。リバプールは、あまり良いところがなく、また、ディウフもまだ慣れていないのか、遠慮なのか、あるいは監督の指示なのか、セネガル代表で見せたあの執拗なまでのドリブル突破が全くなく、ワンタッチ、ツータッチでボールをさばくプレーに終始しており、ほとんど見せ場もなく終わった。ま、まだまだこれからなのだろう。
 1試合だけ見て言うのも早計だが、今シーズンのフィーゴとジダンは調子が良さそうだ。2人が調子良ければ恐らくレアルは無敵だろう。年末にはトヨタカップもある。2人の勇姿、本当は6月に日本で見たかったのだが、年末に絶好調の2人を拝みたいものである。

先頭 表紙

フィー子さま、やっぱりご覧になっていましたか。決勝戦は逆にバイエルンにやられましたね… それにしてもまさかロナウドまで獲得するとは!今年のトヨタカップ、人気出そうですね。 / ナライフ ( 2002-09-02 08:37 )
その試合、もちろん観てました!私がフィーゴのプレーに歓喜・乱舞していたことは想像に難くないでしょう(笑)。ポルトガル代表としての夢からきっちり気持ちを切り替えられたのかな、と思いました。ジダンもフィーゴもレアルでサッカー人生の最後の花を咲かせることを決意したような。スタープレーヤーは忙しすぎますもんね。W杯をきっかけに何に1番重点を置くかが見えたのかなと。長くてすいません。 / フィー子 ( 2002-08-30 21:10 )
ガス欠コイン様、そうか、確かにずっとコンディションが良いはずないですもんね。それにフィーゴとか、トヨタカップは手を抜きそうな雰囲気漂ってますよね… / ナライフ ( 2002-08-27 14:20 )
八百八六助様、レアル、是非楽しいサッカーをして欲しいですね。ロナウドはいくらなんでもレアルに行っちゃいけないですよね。 / ナライフ ( 2002-08-27 14:18 )
Hidey様、そうですね、W杯で見たかった!! あれだけの視聴率を取ったW杯でこの2人が力を発揮していたら、より多くの人がサッカーの楽しさを共有できたのだろうと思うのですが… / ナライフ ( 2002-08-27 14:13 )
Hideyさんに同感です。映像が浮かんできました。年末はちょっとコンディションが落ちているのかなあ、やっぱり。 / ガス欠コイン ( 2002-08-23 22:48 )
レアルマドリー,年末に日本に来るんですよね.楽しみ.それにしても,レアルは凄いメンバーを今年も維持してますねぇ.ロナウドが移籍するなんて話もありましたが,これはなくなったようですね. / 八百八六助 ( 2002-08-22 23:19 )
試合を観たわけではないのにフィーごとジダンが軽やかに楽しそうにプレイをする姿が浮かんできました。ほんと、W杯でそれ見たかった。 / Hidey ( 2002-08-22 21:36 )

2002-08-06 映画における列車

 ガス欠コインさんの日記に触発されて、列車に思いを馳せているうちに、映画における列車の魅力についてちょっと一言書きたくなってしまいました。
 約100年前に産声をあげた映画の、最初の上映とされているのが、リュミエール兄弟による『列車の到着』(1895)という作品。史実の真偽の程は定かではないとは言え、世界で最初に作られた映画が列車を扱ったものだったことからも、映画における列車とは、宿命めいた存在だと言える。事実、「列車を魅力的に撮れない映画作家に映画を撮ることは出来ない。」という美しい暴言を吐いた評論家の蓮實重彦氏によれば、きっと魅力的なタクシーが出て来る映画などこの世に存在し得ず、映画においての輸送手段は列車に限る、というこかも知れない。
 実際、ジョン・フォード監督の『静かなる男』(1954)の冒頭、画面奥から汽車が駅に到着する縦の構図のショットから映画は始まるが、実に魅力的だ。列車の緩やかな動き、止まる瞬間のそのたたずまい、音、煙、等々が豊かな細部となって圧倒的に素晴らしいオープニングショットだった。カットが変わり、ジョン・ウェインが列車から降り、確か画面右半分に列車、左半分に駅を歩くジョン・ウェインという、ローアングルのショットへと繋がっていくのだが、「これが映画だ」と胸躍らせずにはいられない。
 映画における列車と言えば、楽しい気持ちと共に次々と色んな画面が頭をよぎっていく。ヒッチコックの『バルカン超特急』は、まさに列車内のみで展開される面白いことこの上ないサスペンスだったし、バスター・キートンの『キートンの大列車追跡』(1926)もまさに列車を装置としてフル活用した傑作コメディだった。ハワード・ホークスの『特急20世紀』(1934)、スタンバーグの『上海特急』(1932)(ディートリッヒが実に美しかった!!)、フランソワ・トリュフォーの『終電車』(1981)(ルビッチ映画のリメイク!)、加藤泰の『緋牡丹博徒・花札勝負』(1969)(高倉健と藤純子の出会いのシーンでの汽車の素晴らしさ)、小津の『東京物語』(1953)(ラスト近く、原節子が乗った汽車のシーンの一連の編集は見事!)、ビクトル・エリセの『みつばちのささやき』(1973)(少女とレールのシーンの見事さ)、ジャームッシュの『ミステリー・トレイン』(1989)(全編列車の映画)、・…どれも大好きな映画だ。
 そんな中、途方もなく魅力的な列車のシーンを冒頭に持った映画として、もう1本、決定的に素晴らしい作品、台湾の天才、ホウ・シャオシェンの『恋恋風塵』(1987)を挙げたい。とにかく「見て下さい」としか言いようがなく、下手な記述でイメージを壊したくないのだが、冒頭の列車のシーンからため息ものだ。列車のシーンに続くシークエンスで、主人公の男の子が「映画だ」と呟くのだが、まさに「映画」そのものなのだ。あるライターの感想でここは僕の気持ちを代弁してもらう。「ファーストカットから驚愕ものの素晴らしさ。こんなに痛い映画はない。完璧。」
 つくづく、映画にとって列車は切っても切れないものなのだと思うし、列車を上手にフィルムに定着させることが出来るか否かは、恐らく映画作家としての資質を問うことなのだと切に思う。

先頭 表紙

自転車様、そうですね『暴走機関車』は是非黒澤明に撮って欲しかったと心底思います。風と雨、そして暴走する列車。まさに黒澤の真骨頂ですよね。 / ナライフ ( 2002-08-19 10:06 )
マイケル様、確かに言われてみればそうですね。少なくとも映画において列車が重宝される理由は、列車は動きを画面に反映させ易いからだろう、という推測があるのですが… / ナライフ ( 2002-08-19 10:03 )
私は黒澤明の手による「暴走機関車」を観たかった!傑作を約束されていた映画だったと思うのです。 / 自転車 ( 2002-08-17 10:31 )
そういえば歌の世界では駅(列車)よりも空港(飛行機)が舞台になることが多いような気がします。気のせいでしょうか? / マイケル ( 2002-08-14 17:43 )
Hidey様、『恋人までの距離』、未見なので、是非見たいです。確かに原題から考えてもひどい邦題ですねえ。 / ナライフ ( 2002-08-13 09:04 )
ガス欠コイン様、『大脱走』のそのシーンも印象的でしたね!『ミステリー・トレイン』が好きとは嬉しいです。ただ、ジュ−ムッシュって、その後、『ナイト・オン・ザ・プラネット』という、タクシーをテーマにした映画を作っているんですよね!実はこれがまたいい!! / ナライフ ( 2002-08-13 09:02 )
偶然ですね。僕も日記で列車の旅のことを書き、その最後に蛇足ながら旅の映画の紹介ということで「恋人までの距離」(ほんとにひどい邦題)のことを書きました。まだ列車の旅の記憶が鮮烈な間にいくつかお薦めの作品も観てみたいと思います。 / Hidey ( 2002-08-11 22:20 )
『ミステリー・トレイン』、とてつもなく、好きな映画です。あと、別に列車をメインにした映画ではないけど、『大脱走』で、ドイツ兵に見つかった、二人の英国兵?(多分)が、走る列車から、草むらに飛び込むシーンも良く憶えているなあ。そんなこと考えていたら、イタリアで乗った列車を思い出してしまいました。『恋恋風塵』、是非観てみます。 / ガス欠コイン ( 2002-08-09 21:35 )
マイケル様、『100人の子供たちが列車を待っている』は、僕は見ましたが、まさに僕が拙い文章で書きたかったことを映画にした素晴らしい作品でした。また見たくなりました。 / ナライフ ( 2002-08-07 09:17 )
見逃した「100人の子供達が列車を待っている」という映画のことを思い出しました。 / マイケル ( 2002-08-06 18:05 )

2002-07-19 豊かな映画体験のために −下−

 そして数々生産されている映画や映像ソフトは、この慣れを前提に制作されており、才能溢れる作り手の手にかかるととてつもなく面白いものが完成したりする。与えられた制度の中での最大限の効果を上げるクリエイティビティ溢れる天才(@)。ただそこでもう1つの視点、つまり、制度というのはあくまで慣れから来ているものであり、制度自体を換骨奪胎して、慣れぬ瞳の持ち主には不意撃ちを食らわすような次元のものもある。普通は作り手も当然制度内に生きる以上、その作り出す作品も制度内に留まることになるものだが、突然変異的な存在の作り手が、全く制度を無視した新たな地平を切り開く創造活動を行なったりする。この突然変異的な天才、意識的にこれをやろうとする野心旺盛な戦略家タイプ(A)と、全くそんなことを考えずに軽々と(知らないうちに)やってしまう純粋な天才タイプ(B)が居る。それぞれ代表的な天才と言えば、以下のようになるだろうか。
@制度内的天才  ジョン・フォード、ハワード・ホークス、エルンスト・ルビッチ、アルフレッド・ヒッチコック、マックス・オフュルス、クリント・イーストウッド、山中貞雄、マキノ雅弘、成瀬巳喜男…
A戦略家的革命家  オーソン・ウェルズ、ロベール・ブレッソン、フランソワ・トリュフォー、ロベルト・ロッセリーニ、ジョン・カサベテス、エドワード・ヤン、黒沢清…
B突然変異的天才  ジャン・ルノワール、小津安二郎、ジャン・リュック・ゴダール、ホウ・シャオシェン、溝口健二、鈴木清順、アッバス・キアロスタミ…
 @の作品というのは、当然制度化された瞳には何の違和感も無く映るのに対し、AやBの作品は、「?」を伴ないつつ受容されるものであろうし、違和感の伴なうAやBも、Aはそこに映画史を書き換えようという意図が見え隠れするのに対し、Bはある意味で天真爛漫に作っている点では自然さをも伴なう。誤解を避けるために言うと、各々に優劣の差などあるわけもなく、個々好き好きはあろうが、それぞれを受容し楽しみたいものだと思う。
 「制度」化されてしまって、豊かさを自ずと拒否してしまうことに慣れてしまった人からはAやBは、「よくわからない」の一言で片付けられてしまう。その一方で、スノビズムな輩やしたり顔のマニアからは@は、「下らない」とか「ただの娯楽映画」などという一言で切り捨てられる。しかし、ゴダールやブレッソンをこよなく愛する瞳の持ち主がマキノ雅弘のチャンバラ映画を愛することこそに、「映画」の面白さがあるような気がする。それは恐らく生まれたばかりの赤ちゃんのように、とてつもなく豊かなことではないだろうか。

先頭 表紙

フィー子さん、突っ込み有難うございます。俳句のような監督、いいですねえ。フィー子さんにとってはどんな監督のどんな映画なんでしょう?いずれ教えて下さいね。 / ナライフ ( 2002-08-06 09:21 )
大変遅ればせながらのつっこみで申し訳無いです。非常にすんなり入ってきました、この文章!まだまだ作品と監督名とがうまく結びついていないものもありますが、1〜3の分け方も、これらに好みこそあれど優劣は無いっていうこと、凄くよくわかります。Hideyの俳句のたとえも上手いですね。短歌のような監督もいるけど、好みは俳句かな(笑)。 / フィー子 ( 2002-08-05 15:12 )
そうですね、俳句の喩えは言い得て妙ですね。お休み存分楽しんでください!!  / ナライフ@K氏帰国! ( 2002-07-31 12:03 )
素晴らしい考察!制度と創造のせめぎあいというのは俳句のようなものですね。制度という縛りがあるからこそ創造が光を放つというか。またまた具体名の数々、参考にさせていただきます。この休みは映画三昧もしたいので。 / Hidey ( 2002-07-30 21:10 )
ガス欠コイン様、そうですね、優劣はないと思いますし、そういった「分類」レベルで優劣が決まるべきで無いと思います。ただ市場のマジョリティは@なので、AやBにもっと接したいですよね。 / ナライフ ( 2002-07-24 16:16 )
自転車さん、フリッツ・ラングいいですよねえ。確かにビデオは少ないですね。ヒッチコックとタイプは違いますが,サスペンス映画を作らせたらラングの右に出るものは居ないと思うのですが、何故ヒッチコックばかり有名なのかと思います。それにヒッチはサスペンスというより恋愛モノ、エロティシズムの天才だと思うんですよね… / ナライフ ( 2002-07-24 16:10 )
僕も3つに優劣があるとは思いませんが、“慣れない”映画にもっと出会ってみたいものですね。 / ガス欠コイン ( 2002-07-21 15:57 )
フリッツ・ラングがもっともっとビデオ化されないかなぁ。 / 自転車 ( 2002-07-20 00:30 )

2002-07-19 豊かな映画体験のために −上−

 制度とは慣れとも言い換えられる。そしてそれは便利ではあるが可能性を狭めるものだ。人は生まれると無垢な状態から言語という制度を獲得する。それは無限の可能性を備えていた状況から、その制度的抑圧によって、日本語であればたかだが52音という限られた音しか発することが出来なくなっていくことだ。既存の制度に上手く適応していくことが「成長」であるという一般的な認識の下では、慣れることは賞賛に値することであり、この世で上手く渡っていくのに必要なことだとされる。制度とは、社会への如才ない適応ぶりへの有効な手段であり、快適さを保証するものである一方、明らかに可能性を限定するものであり、本来有していたかも知れない豊かさを拒否するものだ。
 映画においても同じ事が当てはまる。市場のマジョリティは、アメリカ映画である。簡潔な語り口、テンポ良い編集、物語に即した音響効果、等々。それぞれの技法の総体は「制度」である。
 あるいは映像という視点で見るならば今やそのマジョリティはテレビだ。現代に生きる私たちはほぼ誰もが、TVの映像言語=制度に慣れている。僕はそれ自体はいわゆる「文明社会」とでもいう環境に身を置いている以上、避けられない事態だし、便利に暮らす上でもむしろいいことだと思っている。TVCMが15秒という短い時間で膨大な情報を伝達できるのも、制度化された瞳を持った視聴者が相手だからできるのだ。約100年前、映画が発明された当初、駅に到着する列車を撮影した映像を見た観客が、向かってくる汽車がスクリーンを突き破って来ると思ってパニックになったというエピソードがあるが、制度化されていない瞳の持ち主が相手では、15秒のTVCMなど意味不明に違いない。

先頭 表紙

有名なエピソードのようですが、もう僕達は体感することが出来ないのですよね。同じ人間なのに…と思います。 / ナライフ ( 2002-07-24 16:07 )
確かに、僕らは制度のおかげで、暮らしやすくさせてもらえているのでしょう。だけれ、無意識に自由が奪われてもいる。同感です。最後から3.4行目のエピソードは僕も知っていました。残念ながら、僕らは体感することができませんが、当たり前の反応だったように思います。 / ガス欠コイン ( 2002-07-21 15:53 )

2002-06-20 クラシックの質問にお答えしてB

16.クラシックCDが売れないのは、何がいけない?

ブームになってしまえばとりあえず売れると思うんですがねえ。小澤のニューイヤーコンサートみたいに。ベッカムみたいな指揮者が現れればいいんじゃないですか?

17.N響アワーが視聴率取れない理由は?

NHKだから。クラシックは楽しいもの、みたいな偽善者的押付けがましさ。予定調和的な番組構成。

18.クラシック嫌いな人が「これいいね」と言った、意外な曲は?

 エルガーの「威風堂々」…とりあえず熱くなれるのだろう。
 ビゼー「カルメン」前奏曲…ノリがいいのだろう。
 プッチーニ「トゥーランドット」より「誰も寝てはならぬ」…演歌だからだろう。

19.突然ですが「顔」がいい、と思う音楽家は?

今いないんじゃないかなあ。因みに小澤さんは髪の毛リンスした方がいいような…

20. 「私ってこんな人間です」。無理やり自分を曲に喩えるなら何の曲?

ドン・ジョバンニ。嘘です。ヨハン・シュトラウスの「常動曲」とか。

21. 春夏秋冬、それぞれの季節に似合うと思う曲をあげてみて。

春⇒モーツァルト「クラリネット五重奏曲」
夏⇒ビゼー「カルメン」より「ハバネラ」
秋⇒ブラームス「交響曲第4番」第一楽章
冬⇒プッチーニ「ボエーム」より「冷たい手」

22. 以前はそうでもなかったのに、最近見直している作曲家・演奏家は?

作曲家⇒ドビュッシー、ブルックナー 
演奏家⇒バレンボイム、アーノンクール、ギレリス、ムーティ、ハスキル

23. オーケストラの楽器のなかで、実際にやってみたいものは?

ニューイヤーコンサートでよく出てくる珍しい楽器。簡単そうだし、目立つし、面白いし。受けを取れそう。

24.クラシックに興味ない人とドライブ中、クラシックを無理やりかけて言われたキツイ一言は?

「よく眠れた。」(因みにマーラーの交響曲第5番をかけていた。)

25. お気に入りの小品は?

アヴェ・ヴェルム・コルプス(モーツァルト)、ピチカート・ポルカ(J・シュトラウス)、ヴォカリース(ラフマニノフ)、あたりかな?

26.バッハ、モーツァルト、ベートーベン、ハイドン、かぶってみたいヅラはどれ?

やっぱりモーツァルトかなあ。その前に、かぶりたくないけど…

27. やる気が出る曲!というと?

たまに聴くワーグナー「ニュルンベルグのマイスタージンガー」前奏曲とか「タンホイザー」序曲とかはやはり。別な意味で夜聴く「トリスタンのイゾルデ」。
あとやはりワールドカップ開催中の今、ヴェルディ「アイーダ」の「凱旋行進曲」には心に炎が生じます。あと、シノーポリ指揮のヴェルディ「ナブッコ」の熱い演奏、レヴァイン指揮のホルスト「惑星」より「火星」、ムーティ指揮のレスピーギ「ローマの松」あたり?

28.魂がこもってる、と感じた演奏は?

これはぷち山さんと同じ。バーンスタイン指揮のモーツァルト「レクイエム」。バーンスタインの奥さんが亡くなった時の追悼演奏。もう完全にのめり込んでますよね。凄い演奏です。

29. この音楽にはコレ、密かに決めているものは?

よく考えたけどありません。逆に「このシチュエーションにはこの曲」というのはあります。何故か元旦にはモーツァルト「ピアノ協奏曲第23番」。親しい人が亡くなった時はやっぱりモーツァルトのレクイエムを聴きました。家で落ち着きたい時はバッハの「フランス組曲」や「ゴールドベルグ変奏曲」。

30.この30問を最後まで付き合ってくれた人に一言

有難うございました。非常に私的な日記ですね、これ。

先頭 表紙

なんとなくショパンって、冬とか雨とかのイメージがあるので、意外ですね。 / ナライフ ( 2002-07-12 09:16 )
頭の中に浮かんでくるクラッシク、なかなかないけど、今日はショパンが聴きたい。 / 夢樂堂 ( 2002-07-11 17:39 )
Hidey様、僕のは相当偏っているとは思いますが…  / ナライフ ( 2002-07-10 15:52 )
りゃん吉様、高温多湿の今、私はパンツ一丁で聴いていますよ… / ナライフ ( 2002-07-10 15:38 )
自転車様、な、なんと!スクリューボール・コメディも小津も好きとは!!よろしくおねがします。 / ナライフ ( 2002-07-10 15:37 )
みるみる様、冬の旅もいいですよね。ボエームはいかにも寒そうなので… / ナライフ ( 2002-07-10 15:36 )
クラシックはまったく門外漢でしたがちょっとした心境の変化で先日CDをまとめて買ってきました。ナライフさんの回答も参考にさせていただきます。 / Hidey ( 2002-07-09 13:01 )
クラシックは椅子に座って正装して聞きたいですね(笑) / りゃん吉 ( 2002-07-02 22:39 )
ブルー様、いやいやドンジョバンニではないですよ。マジックフルートも大好きです。 / ナライフ ( 2002-06-27 17:10 )
クラッシック好きですが、スクリューボール・コメディ好きでもあります。ついでに小津も好き(笑) / 自転車@はじめまして、どうぞよろしく。 ( 2002-06-26 21:41 )
初めまして!ああ、「冬」はやはりボエームですね。私は冬の旅なんて答えちゃいました(そのまんま)やる気はやはりマイスタージンガーですね!ビールを飲みたくなります(笑)フランス組曲いいですね! / みるみる@これを機会にどうぞよろしく! ( 2002-06-22 11:34 )
ナライフさんってドンジョバンニ風なのでしょうか。ストーンマン(でしたっけ)に気をつけてください。マジックフルート大好きです。 / モーツァルトは明るくていい@プルー ( 2002-06-22 01:29 )
そう、ベッカムのこの人気ぶりは凄いですよえ。アイーダ、王女アムネリス役は奥さんのヴィクトリアに歌ってもらいましょうか。 / ナライフ ( 2002-06-20 12:53 )
ぷち山様、面白い質問有難うございました。やっていて楽しかったです。やっぱり小澤のリンスには皆さん敏感なようで… / ナライフ ( 2002-06-20 12:49 )
パオラ様、ツィターもやってみたいですねえ。僕がイメージしていたのは、なんか鳥のさえずりみたいな音を出すやつとか、ああいう小物系なんですけどね。 / ナライフ ( 2002-06-20 12:47 )
マイケル様、ああカメルーンのシェファー監督。あの人の方がまだリンス度高いような。 / ナライフ ( 2002-06-20 12:46 )
ベッカムが指揮者になったら、絶対売れますね! とりあえずアイーダを振らせてみませう。ミリオンセラーですな。 / ぷち山 ( 2002-06-20 11:15 )
かなり笑いながら全部読ませていただきました。(それぞれにしつこく突っ込みも入れさせていただきました(^^))モツレクとクライバーでは、「うんうん」と首を思いっきり振りました。小沢のリンスは私も同感。彼は、皇室で使っていたという石鹸シャンプーをご愛用なのでしょうか?しかし、マラ5で熟睡するな!って感じですわ。「安眠妨害だーうきー!」ならわかるのですが。 / ぷち山 ( 2002-06-20 11:14 )
はじめまして。23.ですが、ひょっとしたらツィターですかね?ウィーンの森の物語ででてくる机に老いてあるついーんついーんて音のアレでしょうか? / パオラ@ボランチ ( 2002-06-20 10:54 )
W杯でカメルーンの監督を見て小澤を思い出したのは私だけ? 私も村治佳織さんのCDは持ってますが、普段は殆どクラシックは聴かないです... / マイケル ( 2002-06-20 10:35 )

2002-06-19 クラシックの質問にお答えしてA

08. メロディーは分かっているのに曲名が思い出せない!ってゆーのはある?

あるけど、曲名が分からないだけに、ここに書きようがない。
 
09. 涙が出るほど感動したCDは?

モーツァルト「フィガロの結婚」(指揮;ジュリーニ)
  粋な曲に粋な演奏。「フィガロ」はいつ聴いてもモーツァルトの才能に涙します。
モーツァルト「ピアノ協奏曲23番」(ピアノ;ポリーニ、指揮;ベーム)
  純粋な器楽曲としてのこの奇蹟的な美しさ。第2楽章には涙します。
バッハ「ゴールドベルグ変奏曲」(ビアノ;グールド)
  これもバッハの天才ぶりとグールドの天才ぶりの出会いに泣けてくる。
ベートーベン「交響曲第4番」(指揮:カルロス・クライバー)
  ベーム追悼記念ライブ録音で、終盤クライバーが常軌を逸した演奏をしている。
  その気が狂った演奏ぶりに怖くて涙。

10. CDについて、感想を述べあうことはありますか。それは誰と?

あまりありません。

11. あなたはその人(10の質問の)の影響を受けている?

ということで、なし。

12. 乗り物の中で、近くでCDを聴いてる人が居るとき、その人が何を聴いているか気になる?

たいして気にならない。その人が口ずさんでいたりすると、曲を当てたくなるが。

13. 「このメロディーは好き!」。そんな曲があったら、教えてください

・Mozart の Piano Concert No.23の第2楽章
・Mozart の Don Giovanniでの二重唱「手を取り合って」

14. 好きじゃないけれど、、って言う作曲家・演奏家はいる?

チャイコフスキーかな?

15. 情景が目に浮かぶ、と思う作曲家は?

プロコフィエフとか?

先頭 表紙

クライバー好きを発見して嬉しくて小躍りしてます。ブラームスの4番とベートーヴェンの運命は、最高ですわ。しかし、4番は聴いたことがない。オペラも。ナライフさんのおかげで、聴いてみたい曲がいっぱい出てきました。ありがとー! / ぷち山 ( 2002-06-20 11:06 )

2002-06-19 クラシックの質問にお答えして@

5月31日から僕の頭はワールドカップのことでいっぱいです。正直言って、日記を書こうにも、見るだけで精一杯でした。さて、今日は試合がありません。久し振りに何か書こうと思ったのですが、サッカーのことだとあまりに色々あってどうにも書けそうにありません。そんな時、ぷち山さんの日記で質問コーナーがあったので、無邪気にクラシック音楽についての僕の返事をいたします。興味ない方、ごめんなさい。

01. あなたの得意分野と苦手な分野は?

得意→オペラ 苦手→室内楽曲

02. 「クラシックなんて興味ないよー」という人にCDを貸すなら、どんな順でCDを貸す?

洋楽好きの方には、例えば、Billy Joelの「イノセント・マン」とBeethovenのピアノ・ソナタ「悲愴」を同時に貸す。Billy JoelのThis Nightと「悲愴」の第2楽章が同じメロディーなので、「同じようなもんじゃん!」と言う。「だったらBilly Joelの方がいい!」と言われたら素直に引き下がる。

03. 夢中になった演奏家・作曲家はいる? その名と、ワケを教えて。

作曲家→モーツァルト、バッハ、ヴェルディ

演奏家→指揮者では、カルロス・クライバー
    ピアニストでは、グレン・クールド
    
ワケ→2人とも、有名で誰でもが知っている曲を、これまで聴いたことがないような新鮮さで演奏してくれるから。あまりに有名だが、クライバーであれば、ベートーベンのSymphony第5番とか第7番、Shubertの「未完成」、BrahmsのSymphony第4番、あるいは、ヨハンシュトラウスの「こうもり」、ワグナーの「トリスタンとイゾルデ」など、彼の数少ない全てのレコーディングが、天才的。他の指揮者の演奏と全く違う。ミラノスカラ座が来日した時、彼の指揮によるプッチーニの「ボエーム」を観たが、鳥肌が立ってしまった。グールドも、また、クライバー以上にユニーク。あの、あまりに有名なバッハの「ゴールドベルグ変奏曲」だけでなく、シェ-ンベルグやモーツァルトでも素晴らしいCDがお気に入り。

04. 人にCDを貸して、「いいねー!」と言われたときのあなたの反応は?

「ね、いいよね。」

05. 逆に、「あんまし」と言われたときの反応は?

「へ〜。」

06. とても欲しくて、でも手に入れることが出来なかったCDは?

特になし。

07. 手放した・紛失したことを後悔しているCDは?

これもなし。

先頭 表紙

ここっ、こんにちわ!ああ、意外にこの質問が広がっているのにビックリし、それ以上にもっとマシな質問を・・と反省が募る私。ああ、お腹が痛い!さっきの納豆のせいだわ〜!うおお。 / ぷち山@あ、変な名前ですがよろしく・・ ( 2002-06-20 11:01 )

2002-06-07 開幕1週間を経て

 連日熱戦が続いているワールドカップ、仕事もそっちのけでTVに噛りついており、今回は自国開催なので時差もなく、睡眠不足は回避出来ると思っていたら甘かった。やはりTVに接する時間の増が睡眠減にそのまま反映される、ということのようだ。
 ワールドカップは、国と国との戦いであるため、普段行なわれているクラブチーム同士の戦いと全く違う意味合いを持つようになってきている。一昔前までは、クラブチームも自国の選手が大半を占めていたが、ボスマン判決以降特に欧州のクラブチームは、国籍の箍が外れたと言ってよく、どのチームも多国籍軍とでも言うべきメンバー構成になっている。レアルマドリードのレギュラークラスを見ても、スペイン、フランス、イングランド、ポルトガル、ブラジル、アルゼンチン、といった国籍を持つプレーヤーばかり。ある意味で、純粋に「フットボール」を競うための場がクラブチームになっているのだ。そこでは「フットボール」以外の要素が入りこむ余地がない。
 ところがワールドカップは、「国」という「縛り」を入れた中でのチームとなるため、極論を言ってしまうと、「フットボール」という要素だけでなく、そこに「国」(あるいは「地域」)という要素が加わってくる。そこが、元々は純粋にフットボール世界一を決めるための大会だったワールドカップが、別の次元での関心事を惹起することとなり、良く言えば「フットボール」に関心の無い人をも巻き込むビッグイベントにしているが、逆に言うと、純粋な「フットボール」以外の要素が「フットボール」そのものを楽しみたい視点からは邪魔をしているも言える。
 恐らくプレーのレベルだけを見れば、欧州チャンピオンズリーグの方がワールドカップより高いのは、ほぼ明らかだ。クラブチームには何しろ「国」という縛りがないのだから今や当然といえば当然だ。今年4月の「レアルマドリードVSバイエルンミュンヘン」を超えるゲームなどそうそう無いだろう。だが、その一方で、ワールドカップには、何か説明し難い魅力があり、フットボールとしての楽しさだけでない興奮に溢れており、やはり私を4年ごとに熱中させてくれる。メディアの過剰な報道、偏った論調、等々嫌気が差すことも多々あるが、何か全てを受け入れてこの1ヶ月思う存分ワールドカップに浸りたい。矛盾しているのはじゅうじゅう承知しているのだが、開幕1週間を経て改めて今、そう思っている。

先頭 表紙

返事遅くなっちゃいました。今、トルコ戦のハーフタイム。頑張れ!!逆転だ!! / ナライフ ( 2002-06-18 16:31 )
はじめまして。サッカーのワールドカップに関してはようやく日本人の関心がグローバルスタンダードに近づいてきたって感じでしょうか?そういう意味ではアメリカはまだ? / スーパーしえろ ( 2002-06-16 21:45 )
こちらも同様です。テレビは会社もつきっ放し。金曜日はゲームの合間に仕事かな?? / 夢樂堂 ( 2002-06-13 16:24 )
りゃん吉様、私の父もラグビー好きなのですが、晩酌しながら楽しんでいる様です。 / ナライフ ( 2002-06-11 11:19 )
Hidey様、ご返事遅くなって申し訳ありません。ご無沙汰しておりました。僕も純粋にサッカーを楽しみたいと思っているのですが、W杯だけは、それ以外の「国」とか「歴史」とか「文化」といったものがプレーやプレー以外の様々な所に見えてきて、やはりそういったところにも熱中してしまいます。 / ナライフ ( 2002-06-11 11:18 )
杏綬さま、にわかでもなんでもいいのですが、行き過ぎたナショナリズムにはなって欲しくないですね。 / ナライフ ( 2002-06-11 11:12 )
八百八六助様、そうですね、マラカナンも一杯になるでしょうね。きっとスペインはやはり、国別対抗よりは地域別対抗の方が熱が入るのでしょうね。熱の入り方にも、各々の歴史や文化背景により違いがあり、探ると深い世界なんでしょうね。 / ナライフ ( 2002-06-11 11:10 )
クマ様、縛りがあったほうが面白いのかも知れませんね。んだ、んだ。 / ナライフ ( 2002-06-11 11:06 )
サッカーに興味のない俺の親父まで熱狂している。凄いことです。(普段はとりあえず巨人と言っている人間です) / りゃん吉 ( 2002-06-09 12:48 )
ご無沙汰しました。技術だけを楽しむのではなく「国」という要素から来ているプレーの性格の違い、サポーターの国民性、歴史、経済環境などを重ねて見られるからやはりワールドカップは面白いですね。ああ、いよいよ明日だ。ドキドキ。。。 / Hidey ( 2002-06-08 13:12 )
にわかナショシナリズムの高揚という係長の言葉が、ちょっと胸に突き刺さりました。…は〜一ヶ月したら多分私は抜け殻です。 / 杏綬@バファリンごくごく ( 2002-06-08 00:44 )
日本のサッカー熱,はじけてますね.ブラジルのように20万人入れるスタジアム作ったらいっぱいになってたかも.国別対抗というのが何か血をかき立てるというか,なんなんでしょうね. / 八百八六助 ( 2002-06-07 23:38 )
んだねー、条件が、縛りがあったほうが面白いのは確か。金の力で。。。。というものは案外おもしろくない / クマ ( 2002-06-07 12:30 )

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