himajin top
YIN‐NER WORLD

【他言無用です。無断転載はご遠慮下さい】
現場に出て5年を過ぎましたが、まだまだ修行中。
相変わらず忙しいのか忙しくないのか良く判らない日々。

2010年夏の別荘

目次 (総目次)   [次の10件を表示]   表紙

2003-07-04 新生活はじめました…
2003-07-04 なんちゃってのヒト
2003-06-24 自殺企図
2003-06-20 密かに好きなモノ
2003-06-20 そりだけじゃなかった…のか?
2003-06-19 ソリの会わない人(ソリだけだったのか?)
2003-06-14 びっくりした〜〜
2003-06-13 キツイよなぁ…
2003-06-13 イニシャルケース
2003-06-12 自分を良くみせないこと。


2003-07-04 新生活はじめました…

公立中学校のスクールカウンセラーを始めました。

思春期の子供さんや、その保護者さんたちは大学院の相談室へもよくおいでになります。そうしたクライエントさんと接しているうちに「これは、現在の学校というものがどういうものか、知っておく必要がある」と思い、臨床心理士の資格取得をきかっけに踏みきった次第です。
今まではサイコセラピーが主だったので、分野の違う仕事にちょっとどきどき。

スクールカウンセラーとはいっても、私はほとんど相談室にはおりません(笑)。
相談室に篭っていても、あんま仕事にならないので、普段は職員室にいるか、そうでなければ、学校内を徘徊(笑)しています。
相談室にいるのは、昼休みと放課後の開放時間、そして保護者の方がいらした時のみ。
あとは、休み時間に廊下を歩いたり、授業時間に立ち歩きしている生徒とお話したり。
生徒さんたちも、私が何しているか結構観察しているらしく、
「先生、散歩しかしてないじゃん!」とか言われます。
「ははは、散歩ね」と私はニヤっと笑う。
廊下に並んで座り込んで化粧の話とか、ケータイの着信の話とか。


給食を生徒さんと食べることも。
なんとも面白い体験です。

いやはや、この年になって「不良」といわれる子とつるむとはねェ〜〜(^〜^)

先頭 表紙

>菜種さま。栄養士さんに聞いた話ですが、給食って沢山つくるほど美味しくなくなるんですって。センターで作ったのとかはあまり美味しくないらしい。あったかくて美味しいのは500人くらいが限界なのかなぁ…あとは栄養士さんのセンスと業者さんのノウハウ。 / YIN ( 2003-07-11 03:18 )
>ねこみちさま。エヘヘ、やることは沢山あって、気も使うし体力も使いますけれど。まだ4ヶ月なので、これから…です。 / YIN ( 2003-07-11 03:16 )
>口車大王さま。お久し振りです。面白いことに、休み時間に職員室の近くをウロウロする生徒さんには結構先生方から「問題あり」と言われている面子が多いです。別に指導に呼び出されているわけでもないのに(笑) / YIN ( 2003-07-11 03:15 )
給食、食べたーい。給食って自治体ごとに違うと思うのですが、私はおいしく小中時代を過ごせましたよ。 / 菜種 ( 2003-07-11 00:35 )
なんか楽しそうだなぁ / ねこみち ( 2003-07-08 22:57 )
いい仕事されていますね。「不良」と呼ばれる子供たちは、たいてい感性が鋭いんだけれど周囲がちゃんと構ってくれないから変な方向に行ってしまう。 / 口車大王 ( 2003-07-05 12:59 )

2003-07-04 なんちゃってのヒト

いやはや、大変なヒトとお仕事をしていました(溜息)。

クライエントに携帯番号教えちゃうし。
「出張カウンセリングおねがいします」というと、アセスメントもしないでホイホイ出掛けてしまうし。
時間の枠組も適当だし。
カウンセリングのはずなのに、クライエントさんと身体接触しちゃうし(同性だけど)。

さて、上の中で基本的にやってはいけないことってどれだけあると思いますか?

…全部です!
これをやったら、もうカウンセリングじゃなくなってしまいます。
ただのお節介です。


「あなたは、一体どこで何をお勉強してきたんですか?」
と何度ツッコミを入れたかったことか!(怒)

でもねー、職場の雰囲気は大切だからねー。
なので、黙っていました。

アセスメント、
面接の枠組(時間、場所、料金、関係性)についての配慮、
転移・逆転移の観察、
自分の行動化に対する注意。

何ひとつできていない。
ただ、バタバタかけまわって、クライエント説得して、まるめこんで、終わり。

私はココロの中で密かに呟きました。
Go to hell in your way!

ま、「なんちゃって」さんは放っておくしかありません。

でも、気の毒なのはクライエントさんです。
が…得てしてこういう方の前では、クライエントさんもあんまり症状を出したりしません。だって出してもカウンセラー(なのか?)は取り扱えないから。
クライエントさんの方が、いつも一枚上手。
私たちのことをちゃんと見て、反応しています。

(だから、こうした「なんちゃってさん」たちは、いつまでたっても自分のやっていることに気がつかないんだけど;)

私たちの能力は、クライエントさんにはバレバレ。
心理臨床の世界は本当にオソロシイです。

先頭 表紙

それでも、院を出て専門知識は持っているのですよね・・・?不思議です。クライエントさんが一枚上手、というところがたのもしい(?)です。 / 菜種 ( 2003-07-11 00:36 )

2003-06-24 自殺企図

以前聞いた自殺念慮のあるクライエントのケース。
それも毎回、何らかの自傷を伴っている。
こういう風に自傷や自殺企図が続いている場合は、担当者がクライエントの話を聞けていないことが多い。
その話題に触れてはいけない、と思ったり(つまり、ビビッっているんですね)、
逆によく話も聞かずに説得したり止めたりしていると、
クライエントは「誰にも判ってもらえない」と、ますます思いつめてしまいます。
そして、当然ながら事態はどんどんエスカレートします。


「死にたい」という人に対する時は、
徹底的にその「死にたい」気持ちを聞くのが基本。
とにかく聴くこと。
逃げずに聴くこと。

理解してもらえた…とその人が思ったときには、
死にたいという気持ちも随分和らいでいるはず。

人間は関係性の生物だから、関係を作って、関係によって支えていく必要があるのです。

先頭 表紙

ランダムジャンプできましたー。身近なヒトが自殺者がいて、、とても真剣にこの文章読みました。 ぺこり / タマ ( 2003-07-10 14:30 )
>M Yuguさま。 じつは原因を追求したりはあまりしません。「気持ち」を聴くことを中心として対処します。理解してくれる人がいて、その人と繋がっていることが必要なのです。そして、「判ってもらえた」と思ったときには、大抵今すぐ自殺しようなんて気持ちはなくなっているものなのです。 / YIN ( 2003-07-04 13:21 )
原因をうまく聞き出せたらある意味成功なのかも。原因が分かれば対処方法も... でも非常に難しい事ですね。 / M Yugu ( 2003-06-25 21:24 )

2003-06-20 密かに好きなモノ

ぢつは、

グルーミーがだいすきです。
小学校5年生以来、およそキャラクターモノに興味を示さなかった私ですが、
「ウォレスとグルミット」「TINTIN」そして「グルーミー」は好き。

グルーミーは、今のところ、私の好きな唯一の和製キャラです。
(あと、1部の手塚キャラとかは好きだけど)
コワかわいいところが堪りません。

キーチェーンとか持っているんですが、
思わず話しかけてしまいます(←あんた何歳?!;)。

最近、新作のTシャツも買ってしまいました。
「イイ年して、ドコに着ていくねん!」
と買いつつ自分でツッコミをいれたのに、翌日には着ておでかけしていました(爆)。
でも、
「それナニ?」
って訊かれたときに、説明するのが難しくて…(汗)。

同じデザイナーのキャラ「クマキカイ」も大好きですが、
これまた説明がムズカシイ〜〜;

先頭 表紙

2003-06-20 そりだけじゃなかった…のか?

おまけの後日談。

実習の結果については、お世話になったガッコの先生にお伝えしなければならない。
そのとき、おそるおそる話してみた。
コトの顛末と、
自分がうまくできなかったいきさつを。

結果、
「ああー、そういうことだったんですか」
と、先生。

へ?
と、いうことは、私の感じたことはあながち間違ってはいなかったかもしれないってこと??

ちょっと安心。

じつは、今、臨床心理士養成のための指定大学院は新設ラッシュ。どこも養成過程のカリキュラムを満たすための実習施設を探すのが大変。
でも、実習先はどんな施設でもいいってわけじゃない。

実習生を受け入れるきちんとしたシステムがある施設は少ない。
時には、心理職のスタッフやナースが不適切な対応をするところもある。
その職についているからって、誰もが有能ってわけじゃないし、成熟した大人のパーソナリティを持っているわけでもない。
それは、どこにいっても同じだとは思うけれども。

先頭 表紙

某病院では心理職(臨床心理士でわない)とナースが実習生やボランティアをえこひいきするってんだから、困ったもんです。デイケアの雰囲気が悪くなってしまう……… / YIN ( 2003-06-24 23:21 )

2003-06-19 ソリの会わない人(ソリだけだったのか?)

もう、結構前のことなので、書いてしまおう。

とある病院に私が実習に行ったときのことだ。
実習…というより、それ事前のご挨拶兼説明を受けにいったとき。
室長さんにお話を伺ってさて、帰る段になって、次のバスの時間までには30分余りあることが判った。
「じゃ、ここで暫く話でもしていて」
と室長が部屋に通してくれた。
そこには私よりも少し年長の…(ということは、最初から心理職だから結構キャリアのある人だ)心理のスタッフ方がいた。

で、その方と少し「お話」をした。

…ところが。
話をしているうちに、すぐに相手の話の返し方や、焦点のあて方、要約の仕方が自然ではないことに気がついた。


「…これじゃまるで心理面接じゃないか?」

そう気がついた時、私は腹が立ってきた。

心理面接の技法というのは、少なくとも双方の合意の上に使われなければならないと、私は思っている。
それは、少なからず侵入的な手法だから。
ましてや、私は実習生ではあってもクライエントでも患者でもない。
たとえ実習であっても、心理面接的な技法を使うのなら、予めそれについて説明があるべきじゃないか?ましてや、今私はご挨拶にきているわけだし。
その状況でこんな面接みたいな「話」をするの?

…以来、私はその人と話をするのが嫌になった。

当然、コミュニケーションがとれずに、実習はあまりうまくいかなかった。
そのことについて、当のその人から聞かれたこともあったけど。
私はそのことを答えるつもりも、もうなかった。
だって、私よりもずーっと長く仕事しているのに、自分が何をしたのか判ってないなんて。そんな人に説明して何がわかってもらえるっていうんだろう。
この人と、私の方向性が違っていて本当によかった。


心理の世界にはいって、まだ日が浅い私だけど、今まではそれほど相性の悪い人にあったことがなかった。
でもやっぱり、どこにも、合わない人っているんだなぁ。

先頭 表紙

2003-06-14 びっくりした〜〜

…今4時半です。
今日論文で当たるところの英文を訳しています。
あと4Pある…(だめぢゃん)。

でも、
眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い眠い〜〜〜〜!!!

と、

目の前の窓にあるカーテンの隙間から目玉がギョロリ!



「ドッキーン!!」


…よくみたら、うちの庭に出入りしている野良猫だった(溜息)。
ああ、目が醒めた。
でもどこから屋根の上まで上って来たんだろう…??

先頭 表紙

2003-06-13 キツイよなぁ…

最近、学校のことやら何やらで混乱中です。
日記の書き込みも殆ど逃避しているときだし(…そうです、今も資料の作成中です;)。
最近の日記読み返したらなんとまあ、トゲトゲしーこと(汗…ま、基本的にそうですが;←ストレスたまってるのか?)

2年生になって、いきなり修士の学生を指導することになって面食らっております。
いや、タダでも教えることじたい難しいのに、時にはあっちが年上ってこともあったりして…。
育ちが粗野なためか、私はすぐにキツイ物言いになってしまいます。
上品な語彙を持ち合わせておりません(汗)。
そこらへんは、同期のY子ちゃんはうまい。
彼女はほぼプロパーのキャリアなんだけど(だから私よりも10は若い)教育相談所で先生やお母様たちを相手にしていたことだけはある。
私の言葉の足りないところもちゃんとカヴァーしてくれて(感涙)。
ありがとう、感謝してます……。


ところで、こんな私ですから、いくら女性治療者とはいえ、ノリは「母性的」とか「優しいお姉さん」というよりも、







…「姐御」(爆)

あ、大丈夫、凄んだりはしませんってば!(汗)

先頭 表紙

>nyanさま。「極妻」カッコいいスね〜〜(岩下志麻くらい美しければ;)。私はアグレッションと結び付き易い傾向があるらしく、クライエントさんの夢に「米軍兵」で登場することも…(←それは治療になっているのか?(笑))。 / YIN ( 2003-06-20 09:19 )
いっそ「極妻」でやってミル…とか?(岩下志麻さん希望。) / nyan ( 2003-06-17 22:25 )

2003-06-13 イニシャルケース

心理臨床家が初めて自分が担当したケースのことを、こう言います。
誰でも「はぢめての体験」ってのはあるわけで。最初の「治療者体験」をしたケースを私達はイニシャルケースと呼んでいます。


…勿論、「イニシャルケース」は治療者側からの視点。
(クライエントさんはそんなこと知ったこっちゃないですよね…)
何故そう呼ばれるか、というと、そこに治療者の「心理療法家としての」プロセスの出発点と、それに対する見通しがあるから。(定説はないかもしれないけれど、経験的にそう言われている)

でも、「このケースが私のイニシャルケースであることの意味」について考えることが出来るのは、治療者自身がある程度経験を積んでから。…あるいはケースが終了して、距離をもって眺めることができるようになってから。そうした視点が生じて初めて特定のケースを「これが私のイニシャルケースです」と呼ぶことができるようになるんじゃないか、と私は思っている。

ところが最近、なんでもかんでも「最初に担当したケース」を「イニシャルケース」と呼ぶ学生が増えている。
で、「これは私のイニシャルケースです…」と言って事例検討会とかに出してくる。
まるで「はじめてだったから…」と言い訳でもしているようだ。
だから、アンタが初めてかどうかなんてクライエントさんは知ったこっちゃないんだから、通用しないんだってば!

…時には、
「そもそもケースにさえなっていないんだから、イニシャルもへったくれもあったもんじゃないってば!」
と言いたいことも………(泣)

物事を表面的に捉えすぎだよー。
もっと
「何が起きているのか、起きていないのか、起きていないから何故なのか」考えてみろよ〜〜〜!


※因みに、分析的心理学の立場では「イニシャルドリーム(初回夢)」という概念があります。最初にクライエントから報告された夢に、セラピーの問題点や、プロセスの見通しが現れている…という見方です。これに似た意味をさす言葉で「初回面接」というのも。

先頭 表紙

2003-06-12 自分を良くみせないこと。

多くの人は自分を実際よりも「良く」見せたい、という願望をもっている、と私は思う。
私自身もそう。
だから、…特にこのような姿のみえないネット上では、そういう自分の「願望…もっといえば(欲望)」に敏感でいたいと思っている。

平井堅の歌を聞くたびにそう思うよ。


ここ数ヶ月、某会社で契約カウンセラーとして働いた。
電話カウンセリングもメールカウンセリングもやった。
出張カウンセリングも体験した。
日帰りで飛行機に乗ったこともあった。

でも、そこで思ったのは、
「これは心理療法じゃない、サービスだ」
ということ。

クライエントのために出張したら、自分は「仕事した」という気分になれる。
(実際働いている訳だし、もちろんクライエントは有難がってくれる)
でも、それは心理的な仕事ではなくて、一種の治療者側の行動化にすぎないのではないだろうか。

教授は都市から2時間近く離れた場所で開業している。
それでも新幹線や飛行機を使ってクライエントはやってくる。
それはクライエントにとってそれだけこの先生との面接が重要だということなのだ。
学生だって、自分の先生のオフィスまで数時間かけてスーパービジョンに通う人は多い。
その作業に自分をどれだけ賭けることができるのか、というのは大切なことだ。

安易な一般論を展開するのは簡単。
でもそんなことは、そこいらの書店で1000円〜2000円台で手にいれることができる。
私が提供したいのは、個人にしかできない仕事。
マニュアルの無い仕事(もちろん技術はあるけれど)。
決まった答えのない仕事。
ときに「なんとかしてくれー」と言われながらもこちらはどうしようも出来ずに苦しむけれど、それでも、それらをこころで抱えることができれば、プロセスは進む。
心理療法というのは、心理学の知識で仕事をするのではなく。
こころを使って仕事をすること。
とくにセラピーは。
プロセスをこころで抱えられないと、行動化してしまったり、こころの枠からはみ出たものが、金銭問題や、性的な問題にすりかわったりしてしまう。

クライエントのために「走りまわって」感謝されることで自己満足するような心理療法家にならないよう、気をつけないと。

先頭 表紙


[次の10件を表示] (総目次)