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復活! マイケルの「小さなことからコツコツ党宣言」

先ずは自分と周囲の人が幸せになるにはどうすればいいかを考えてみる。

基本的にFacebookに書いたものからエントリーを厳選し、実名やらを編集したり、ひまじんの文字数制限を満たす様に削ったりしてます。Facebookの方に興味がある場合は、コメントなどでお知らせください。でも、後で思いついた小ネタをひまじんの方だけに仕込むこともありますよ。

目次 (総目次)   [次の10件を表示]   表紙

2003-10-04 誕生日記念旅行(12)〜風紋
2003-10-04 誕生日記念旅行(11)〜鳥取砂丘
2003-10-02 誕生日記念旅行(10)〜かろいち いまいち
2003-10-02 誕生日記念旅行(9)〜河原温泉
2003-10-01 誕生日記念旅行(8)〜植田正治写真美術館
2003-10-01 誕生日記念旅行(7)〜足立美術館
2003-09-30 誕生日記念旅行(6)〜不昧公
2003-09-30 誕生日記念旅行(5)〜玉造温泉
2003-09-30 誕生日記念旅行(4)〜小泉八雲の街
2003-09-29 誕生日記念旅行(3)〜そして出雲大社へ


2003-10-04 誕生日記念旅行(12)〜風紋


砂丘に風紋がキレイにできる条件と言うのがいくつかあるらしい。

・砂を動かす適度な風が吹くこと
・砂丘上の砂が良く乾燥していること
・砂が固結していないこと
・砂粒の大きさがいっていしていること

つまり、雨上がりの湿った砂丘や植物が繁茂しているようなところでは風紋は望めない、ということらしい。

目覚めた僕が民宿の部屋から最初に見た光景は濡れた舗道と小さな水溜り。

駄目だ、こりゃ。

今回の旅は天候に恵まれなかったのが、残念。それでも気を取り直して、再び砂丘に行ってみる。砂は湿っていて、踏みつけた足跡はそのままの形でずっと留まってしまう。

それでも辛うじて形だけは風紋っぽく残っていた。まぁ、風に吹かれて形を変えてゆくのが風紋なのに、それが「残ってる」ってのも変な話だけど。

デジカメ写真をセピア調に変換してみたら、それだけでどーってことのない写真がアートっぽくなったので、とりあえずアップしてみる。

===

8時半頃、鳥取駅行きのバスに乗る。駅に荷物を預けた後、鳥取温泉(ここは全国でも珍しい、温泉が湧いている県庁所在地なのだ)にて潮風と砂にまみれた体を洗い流し、お昼ご飯に各種ガイドブックにも出ている「花のれん」にてちょっと豪華なランチを味わった後、鳥取空港からのフライトで羽田に帰って来た。

今回は完全にカニのシーズンを外していたので、もし次回このエリアに来るようなことがあれば、こんな駆け足の旅ではなく、温泉地でのんびりしながらカニ三昧と行きたいところだが、多分、鉄砲玉的性格がそれを我慢できない気がしてならない。

先頭 表紙

今回は事前に意見を伺う時間がなかったので、次回(笑)はアドバイス願います。 / マイケル ( 2003-10-14 07:50 )
風紋は私でもなかなかみれなかった代物です〜。何度か蟹とセットでチャレンジしてください。花のれん懐かしいなぁ。お店ならいろいろ紹介しますので(笑)蟹の時はぜひご連絡ください。 / ウサ子 ( 2003-10-12 19:09 )
パンドラさん、いやいや、鳥取ではモロッコの代わりはできません(行ったことはないですが)。あぁ〜行きたい!モロッコ! / マイケル ( 2003-10-09 19:23 )
nisさん、どうも。でも観光用の写真見て期待に胸を膨らませていったら実際は...なんてこともあるので要注意です... / マイケル ( 2003-10-09 19:22 )
さにゃえもん、ガイドやってもいいけど無茶苦茶ハードスケジュールな上に、思いつきでルートが変わるぞ。漫画喫茶泊ってのも過去にあるし、それでもいい? / マイケル ( 2003-10-09 19:19 )
ちづぞーさん、ではオリジナルの写真は封印することにします〜 / マイケル ( 2003-10-09 19:17 )
うぉぉ〜〜〜やっと追いついた! まんぷくの旅だね、おめでとう! 山陰ってまだ行ったことないんだあ。この砂丘でディートリッヒ遊び(モロッコ!)をやってみたい。 / パンドラ ( 2003-10-09 08:01 )
フットサルではどうもでした。この写真の質感はいいですね。行きたくなりましたよ! / nis ( 2003-10-07 03:12 )
何だか地の果てって感じで素敵。 本当にきっちり回れるところ回る旅だねー。 マイケルガイドの旅っていいかも。 ツアーやって〜! / さにゃえもん ( 2003-10-07 00:47 )
いきなり眼に画像が飛び込んできて、美の迫力にびっっくし。大自然とマイケルさんに乾杯! / ちづぞー。ъ( ゜ー^)! ( 2003-10-06 00:57 )
オリジナルな写真は大したことないんです。これぞセピアマジック! / マイケル ( 2003-10-05 08:05 )
すっご〜い綺麗!どこからどう見てこうなっているのかわからないくらいです。自然が広がっている場所って大好きですよ〜。 / rica ( 2003-10-05 07:34 )
雨が降った後だったので、砂のさらさらした質感は完全に失われてしまってますが...さるこさんが行かれるときは天候に恵まれることをお祈りします。 / マイケル ( 2003-10-05 01:07 )
あっ、、波紋じゃなくて風紋だった。。。^^;;あはは。 / さるこ ( 2003-10-04 22:48 )
おお〜これが砂丘なのですね!これが砂丘の波紋なんですね!!秋に行くことが決定したので、生の砂丘を見て来ます☆ / さるこ ( 2003-10-04 22:43 )

2003-10-04 誕生日記念旅行(11)〜鳥取砂丘


賀露(鳥取港)にはサブちゃんの歌声が流れていたが、砂丘近くの土産物屋では水森かおりが流れていた。

多分サブちゃんは紅白で「港春秋」を歌わないだろうが、水森かおりは「鳥取砂丘」が唯一のヒット曲なので紅白出場の暁には当然歌うだろうな。ところでカップリング曲は「天塩川」である。全然違うご当地ソングをカップリングするって、どうよ? 手塩川流域住民に対して不義理ではないのか?

さてご当地ソングと言えば思い出すのが、「そして神戸」なんだが、あの歌に織り込まれる地名は果たして「神戸」である必然性はあるのだろうか? 「♪こぉぅぶぅぇ〜」という響きがメロディラインにフィットしただけであって、それ以外の歌詞に神戸を連想させるものは無い。考えてみれば内山田洋とクールファイブの歌う。一見ご当地ソングっぽいものたち(「長崎は今日も雨だった」「中之島ブルース」「東京砂漠」などなど)は曲のタイトル以外にご当地を示すものは何にも無い。きっと作詞家は現地に行かずにあの詞を書いているよな...

それはさておき、今回の旅の楽しみの一つがこの砂丘である。

砂丘が夕陽色に染まるのと、早朝未だ誰の足跡も付いていない風紋を楽しむために、わざわざ砂丘近くの民宿に泊まることにしていたのだ。

最初に目にした砂丘の風景は、やはり現実のものとは思えなかった。砂丘は南北2.4km、東西16km、という広範囲に渡り、最大高低差も90mだという。「千代川が中国山地から運ぶ砂と日本海の沿岸流が運んだ砂が風と波の力によって集まり、少しずつ気の遠くなるような時間をかけて堆積した」というガイドブックの説明を頭では理解できても、実物をみると「何でこんなものが?」という疑問を禁じえない。

砂丘正面からみる「馬の背」と言われる高さ47.1mの小高い丘。絶対あそこには眠っているブラキオザウルスが埋まっている...

この馬の背を登ると、そこから見えるのは、

--- 一面の海 ---

ただ馬の背から海岸線までは物凄い傾斜、まさに砂の断崖絶壁のようで砂浜に降り立とうという気が起きなかったのが残念。考えてみれば、そのような光景こそ、非日常的なもので、いくら後日筋肉痛で苦しめられようともトライすべきものだったのだ。こんなところでセーブするようになったとはやはり歳をとったのか...

天気は生憎の曇天で、写真で見かけるような夕陽に美しく染まる砂丘は望めなあったし、折からの強風に体に叩きつけられる砂は痛かったが、風の吹いた翌朝の風紋はキレイらしいという地元の人の話に期待に胸を膨らませる。

先頭 表紙

何でも写真撮っただけで、お金がかかるらしいですね。 / マイケル ( 2003-10-14 07:48 )
らくだの花子たちは夕方で撤退、冬にはおりませぬ。観光用ですねぇ。でも高いんだ、あれ。 / ウサ子 ( 2003-10-12 19:10 )
観光用のらくだはいるみたいですね。僕は見かけませんでしたが、ガイドブックには書いてました。 あと僕はらっきょうの自然のままの姿ってみたことがないんです。どーなっているんだろう? / マイケル ( 2003-10-05 08:04 )
鳥取砂丘といえば、ものすご〜く小さい頃に行ったことがあります。らっきょうが育っているのを初めてみて、初めてラクダに乗った場所と記憶していますが、本当にこの記憶、あってるんだろうか・・・(笑)。 / rica ( 2003-10-05 07:33 )
こういうところは真昼間ではなく日の入り・日の出の時間帯が一番キレイだと思うので、車がないのなら砂丘近くの民宿も選択肢の一つでしょう。 / マイケル ( 2003-10-05 01:05 )
砂丘近くの宿に泊まるのっていいですね^^提案してみようかな?ああ〜砂丘楽しみです☆写真で見てもすごいけど、生で見たら全然違うんだろうなぁ〜。うわぁ〜ほんと楽しみです^^ / さるこ ( 2003-10-04 22:45 )
そうか、そういう歌詞があったのか!(夜の丸山...) それって2番の歌詞? / マイケル ( 2003-10-04 13:13 )
明日から久々の海外出張なもんであわててアップしました... / マイケル ( 2003-10-04 13:08 )
本当は砂自体が黄金の輝きを見せてくれるはずだったんだけどね。この写真は実際に目で見た光景よりもコントラストが強くなっていて、予想以上にキレイに撮れました。 / マイケル ( 2003-10-04 13:06 )
「長崎は今日も雨だった」には "夜の丸山ぁ〜゛ てのがあるから許してやってくれ / あやや@九州人 ( 2003-10-04 12:59 )
・・・とか、つっこみウィンドウが残ったままだったので、クリックしたら、風紋の巻がアップされちょった・・・ / あやや ( 2003-10-04 12:56 )
おおおー!すんごいね。 曇ってる日の夕陽って、黄金色というよりピンクがかってて、それもとても綺麗だよね。 風紋が気になる。 / あやや ( 2003-10-04 12:55 )

2003-10-02 誕生日記念旅行(10)〜かろいち いまいち


賀露(鳥取港)にはサブちゃんの歌声が流れていた。

1999年に鳥取港の開港350年を記念して作られた、鳥取の景勝地を歌った「港春秋」。その記念碑は、御影石を歌詞にも登場する「北前船」の形に加工している。案内板のボタンを押すと、サブちゃんの熱唱が流れてくるのだ。

何でも地元の方々は紅白で「港春秋」を歌ってもらうよう、サブちゃんサイドに必死に働きかけているらしいのだが、余計なお世話というような気もする。

さて、このエリアには「かろいち」と言うマーケットがある。港、それも日本海といえば何と言っても「松葉がに」だ。イカも捨てがたい。この両巨頭をはじめとする新鮮な海産物との出会い、思わず期待に胸が躍る。

しかし...結論からいうとフツーの市場だ。

新鮮な魚を買って家で料理をする地元の人にとってはいい場所だろう。だけど観光客にとってはなんとも中途半端なスポットだ。乗用車以外のアクセスはあまり便利ではないし、路線バスでやってくるような物好き(自分)もそう多くは無いだろう。観光客を相手にしてないなら話は別だけど。

僕なんかにとっては自分が選んだ魚をその場で調理してくれるようなお店があったらとても嬉しい。(というか市場にはそういうお店があると信じきっていた)あとそんなに手がかかってなくても良いから、お刺身やフライとかを気軽につまめるところがあった方が良いのではないか。僕が魚市場に期待するのはそういうところだ。

素材はいい物が揃っているんだから、あともう一工夫して欲しいよなぁ〜 と生意気にも思ってしまった。

ところで、このかろいちの隣にこの8月にオープンした県立とっとり賀露かにっこ館がある。子供向けだと思うんだけど、結構面白かった。とかいいながら具体的にはあまりよく憶えてないんだけど (^_^;

賀露を後にし、鳥取駅に戻る。この日は風も強く、寒かった。これから砂丘に行くことを鑑み、長袖シャツを調達することに。

たまたま駅ビル内に「無印良品」があった。鳥取砂丘に似合うのは、やっぱり白いシャツだろうな...植田正治の展示を見た後なので、すんなり決定。

先頭 表紙

ホントはタウンページで「ユニクロ」探してみたんですが、「鳥取スーパーモール...どこじゃそりゃ?」だったもので。無印が駅前にあってよかったです。 / マイケル ( 2003-10-14 07:47 )
あ、↓の文章カットした関係でおかしくなりました(^^;確かに地元民にとってはいいとこなんです、はい。 / ウサ子 ( 2003-10-12 19:06 )
いやいやかろいちは地元民にとってはいいとこなんですよ。おみやげ送るのにちょうどよいので。うんで鳥取の人はみんな車ですからね(^^;ちなみに無印は私がいたころにできて、ニュースにもなりました(笑) / ウサ子@お休み中乱入 ( 2003-10-12 19:02 )
今回の旅の目的が、日本人エキス再注入ですから... / マイケル ( 2003-10-04 00:24 )
魚市場だとか温泉だとか和菓子だとか、どれを取っても羨ましい限り!日本ってやっぱりいいなあ。 / トモコ ( 2003-10-03 21:40 )
ようやく写真が追加できました... / マイケル ( 2003-10-03 09:22 )
いや、確かに寿司屋(7貫5百円の日替わりメニューのみ)とかこじゃれたレストランとかはある。(ごめんね〜紛らわしい書き方で)でも僕は買った魚をそこで調理して欲しい! / マイケル ( 2003-10-03 07:08 )
確かに、魚市場には、とれとれの魚を食べられるお店が1軒くらいはある、と思ってた。TV番組みたいに、魚見てたら(打ち合わせ済みの)近所のおばちゃんに声かけられて、民家で料理してもらって・・みたいなことがあればいいのにね。 / あやや ( 2003-10-03 00:36 )

2003-10-02 誕生日記念旅行(9)〜河原温泉


3日目になりました。

倉吉駅前の宿に荷物を預かってもらい、デイパックに温泉道具一式を詰めて、サンダル履
きのまま駅前のバスターミナルから三朝温泉を目指す。所要時間は20分くらいか。

三朝温泉は含有量世界一のラジウム泉。三徳川沿いに旅館が軒を連ねる温泉街ですが、ここでの楽しみは有名な「河原温泉」。

その名の通り、三朝橋のたもとにある露天風呂。川岸に小さなついたてがあるだけで、橋からは辛うじて隠れているけれど旅館の方からは丸見え?な開放的なロケーションが心地よい。水着着用不可なので、女性の方には辛いかも。その代わり、足湯がありますが...

川のせせらぎも耳に優しいけど、季節によっては三朝の名物?かじか蛙の鳴き声も楽しめるらしい。何でも、川のせせらぎとかじか蛙の鳴き声は環境庁の定める「日本の音風景百選」に選ばれた(平成8年度)、とのことだけど、こういうのって誰が決めてるのかね? 大体、ここでしか聴けない音でもあるまいし。

さて、ここではこの河原温泉を楽しんだ後、倉吉に戻る。

ところが、予定していたよりもことがスムーズに運んだ結果、バス待ち30分、鉄道待ち1時間弱と時間が余る。そして次の目的地・鳥取では日没時間までに砂丘に行く、と言うこと以外特に予定は決めていなかった。この時間が結構勿体無かった...

ただ、今思えばあそこにいっておけば...という場所がある。

三朝温泉から更にバスで30分の三徳山だ。

特に写真家・土門拳の「古寺巡礼」の中でも「日本随一の建築」と称された投入堂(なげいれどう)は、断崖絶壁の岩窟にはめ込まれたように建てられていて、それを見に行くためだけでも充分な価値がありそうだ。地元では世界遺産への登録運動が盛り上がっているらしい。(でも「るるぶ」での扱いは小さい...)

しかし、その時の僕のかっこはラフなサンダル履きで、山を登るには適さない。一旦、戻ってから服装を整えて出直すことも考えたが、今度は三徳山行きの丁度いいバスがない。

またいつか山陰に来るようなことがあったら、足立美術館への再訪とともに是非いってみたいところだ。

さて、鳥取行きの列車の中でたまたま席が向かいになった人から、賀露(鳥取港)がなかなか面白いと言う話を聞く。よし、そこに行ってみるか!

先頭 表紙

眺めるだけってことが出来るんですか? 僕はてっきり登らないと見れないものかと... まぁ、でも覗いたら絶対に登りたくなると思いますので、次回に期待です。 / マイケル ( 2003-10-14 07:45 )
三朝温泉からタクシーで三徳山を覗くところがありまして、そこなら丁度いいくらいでしたかねー。でも次回のお楽しみにしておいてください☆登るのはとてもハードらしいですが(^^;下から眺めるだけでも神秘的でいいとこです。 / ウサ子 ( 2003-10-12 19:04 )
fukuさん、そういえば以前さにゃえもんさんから富士登山のお誘いも受けましたが、日程の都合がつかずパスしたことがあります。また機会があったら是非... / マイケル ( 2003-10-02 18:47 )
つっこみありがとうございました。昔添乗員していたのですが鳥取・島根だけ行ったことがありません。レポを読ませて頂きいつか行く時の想像をしています(笑)。私は島根のタタラ場跡にいってみたいです〜。 / fuku ( 2003-10-02 13:37 )
写真もあることはあるんだけど、デジカメのケーブルが行方不明。そういえば前にもこんなことがあったなぁ... / マイケル ( 2003-10-02 12:21 )

2003-10-01 誕生日記念旅行(8)〜植田正治写真美術館


さて、再び無料シャトルで安来駅まで戻り、お隣の米子で昼食後、更に3駅の岸本で下車。ここには鳥取県境港出身で国内外で高い評価を受けているカメラマン・植田正治氏の作品を展示している美術館がある。

植田氏の作品の特徴といえば、砂丘に代表されるような山陰の自然を背景に、オブジェのように人や物を配置し、まるでルネ・マグリットの絵のような劇的な空間を登場させる演出的な写真だ。

今回展示されていた作品は「砂丘モード」という、80〜90年代にかけて撮影されたシリーズで、主に「キクチタケオ」のコレクションのために制作されたもの。見覚えのある作品もチラホラありました。

この美術館の設計は建築家・高松伸(彼も島根県出身らしい)の手によるもので、彼はこの作品で芸術選奨文部大臣賞を受賞しているそうです。特筆すべきは映像展示室。単なる映写スペースと思ったら大間違い。なななんと、打ちっ放しのコンクリートの壁面に世界最大規模のレンズが組み込まれていて、映像展示室そのものが巨大なカメラの内部になるのです。

ちょっとスペックを書き写させていただきますと...

2郡・5枚のレンズ構成、5枚のレンズの総重量は245kg、鏡胴部を含めると625kg、レンズの最大直径は600mm。焦点距離は8,400mm、F値32、画角21度、反対の壁面に映しだされる映像は直径7m。

その巨大なレンズで何を撮るかと言うと、それはもちろん大山です。僕が訪ねた時は生憎、頂上には雲がかかっていましたが、壁には見事な「逆さ大山」が! そして丁度良いタイミングでひっくり返った伯耆富士の上をスポーツカーが横切ったのも凄く劇的だった!

なかなか興味深い美術館なんだけど、残念なことも多い。

まず、どう考えても入場料やグッズだけで美術館が維持できるとは思えない。
所蔵されている写真は結構あるみたいで、彼の長いキャリアから様々な時代の写真をサンプル的に見れると思ったけど、実際に展示されている写真はホンの僅かで、しかも「砂丘モード」からの似たような写真ばかり。「えっ? これで終わりなの?」とちょっとがっかり。

立派なハコを作ったけど、ソフトが充実していない、という良くある話のようだ。

おまけに(せこいようだが)駅から美術館は歩くと3〜40分かかるのだが、岸本町民用の巡回バスは平日しか運行されておらず、タクシーだと片道1,000円強かかる。

これじゃ、「また来てみたい」という気が失せる。早急に改善を望む!

===

岸本を後にし、この日の宿は倉吉駅前のビジネスホテル。夕食に寿司屋で食べた岩牡蠣(1個1,500円)が激うま。また食いたい。

先頭 表紙

ウサ子さん、こんにちは。建物はきれいですよね。ただ同じ日に訪れると足立美術館の経営の見事さとつい比べてしまいます。植田美術館、無事に生き延びてほしいです。 / マイケル ( 2003-10-14 07:43 )
お休み中乱入です(^^;懐かしい所が山盛り・・・。ここは新しい美術館ですから今後に期待と、鳥取は過疎がものすごいので予算的にもバス一本通すのにも本当に大変なんです(--; 矛盾はありますが難しいところですねぇ。 / ウサ子 ( 2003-10-12 19:13 )
さるこさん、ありがとうございました。今週中には鳥取砂丘のことも書きますね〜 / マイケル ( 2003-10-02 11:26 )
つっこみありがとうございましたぁ〜遊びにきました!私も一昨年出雲大社に行きました。雨でカッパを着たままお祈りをしました。。^^;懐かしいなぁ〜。 / さるこ ( 2003-10-02 09:51 )
エンジンがかかってしまったようです。 / マイケル ( 2003-10-01 19:24 )

2003-10-01 誕生日記念旅行(7)〜足立美術館


松江の天気が悪く、宍道湖の夕陽が期待できなくなったために復活したプラン。松江から山陰本線上り方面で4駅目の安来駅から美術館の無料シャトルにて約20分。

入場料は2,200円とお高め(ガイドブック等にあるクーポンを提示すると200円割引です)ですが、ここはとてもいい! オススメ!

この美術館の設立者で実業家、故・足立全康(ぜんこう)というオッサン、生前に自分の人生を「わしの人生は、絵と女と庭や」と要約したそうだ。

絵に関していえば、ここは日本一の横山大観のコレクション(その数、約130点!)を誇り、昨年上野の国立博物館で行われた横山大観展にもここからの「紅葉」(六曲一双屏風)が貸し出されてました。

また、庭に関しての拘りも強く、枯山水庭をはじめ、13,000坪におよぶ庭園のために、彼は92歳で亡くなる直前まで、自分の目と足で全国から植栽の松や石を蒐集し、庭造りに情熱を傾けたとのこと。なんとこの庭はアメリカで発行されている日本庭園専門誌(そんなもんがあるとは!)「Journal of Japanese Gardening」にて京都の桂離宮を抑えて「日本一美しい庭園」に輝いたほど。

ここは季節に応じて年4回の展示の変更が行われ、その都度、表情を変える庭を眺めるのも楽しそうだ。館内には喫茶店2箇所の他に、純金の茶釜で沸かしたお湯で淹れたお茶と特製和菓子が味わえる寿楽庵と、更に見学するだけで別料金が必要な寿立庵の2つ茶室がある。

ここは6,000円で2年間有効なパスポートもあるらしいので、近くに住んでいれば何度でも訪ねてみたくなる所だ。寿立庵で茶の湯を嗜みながら紅葉を愛でる、なんてとても風流な感じだが、絵の展示そのものは変わらないから行くとしても来年以降かな〜

足立美術館のHPはこちら

===

それにしても、「絵」と「庭」と来たのに、「女」の展示がなかったやんけ。オッサン、女はどうした、女は!

先頭 表紙

カエルは見かけなかったです。高そうな錦鯉は泳いでましたが。 / マイケル ( 2003-10-01 19:24 )
ここの庭ではアマガエルと遊んでいた想い出があります。 / 夢樂堂 ( 2003-10-01 15:09 )

2003-09-30 誕生日記念旅行(6)〜不昧公


ようやく2日目に突入です。

いつも旅日記の連載が中途半端に止まってしまうのは1日の行動を5つの書き込みに分けるような濃密さにも問題がある(かなりハイテンションじゃないと書き続けられない)と分かってはいるのだが...

さて松江と言えば不昧公(ふまいこう)。何じゃそれ? と思われる方も多いでしょう。僕も旅の準備をするまではそうでした。

不昧公とは松江藩七代目藩主・松平治郷のこと。藩の財政難を建て直し、治水事業や新田の開発を手がけた政治手腕とともに、禅や茶道でも名を成した方でした。藩主になったのが17歳なら、20歳の時に記した「贅言(むだごと)」にて、当時の道具自慢の茶道を批判し「利休の本意」である茶道の原点にたちかえることを求めたと言いますから、若いうちからマルチな才能を持った人だったようです。

松江にはそんな不昧公がお気に入りだった銘菓がいくつかあり、和菓子の老舗が至る所に存在します。

そのうちの一軒、三英堂では生菓子を抹茶とともに店頭で戴くことも出来ます。

実は前の晩、閉店30分くらい前にお店に伺った時には、もう抹茶が終わった、とのことだったので、開店時間を確認して再来店したのでした。それにしても朝8時から抹茶に生菓子...

お茶を待っている間、店頭に置かれていた雑誌・サライを読んだ。そこにはこのお店でお土産用に購入した「菜種の里」に関する記事があった。不昧公が命名した松江三大銘菓の一つで、皇室に献上されたこともあるらしい。

どうでもいいことだが、最近「サライ」「一個人」「オブラ」といった雑誌を面白いと思うようになった。四捨五入で40歳、感覚もオヤジの仲間入り。

その後、近くにあるもう一軒の老舗・風流堂でもお土産を購入。そして次の目的地を目指すべく松江駅に向かうのであった。この時点でまだ朝9時、一体どうなることやら。

===

不昧公と和菓子について詳しく知りたい方、島根県菓子工業組合青年部会ホームページ「不昧庵」はこちらです。

先頭 表紙

「不昧」と「不味い」は紛らわしいほど字が似てる... / マイケル ( 2003-09-30 22:21 )

2003-09-30 誕生日記念旅行(5)〜玉造温泉

玉造温泉は松江から山陰本線で一駅。温泉街へはそこからバスに乗る必要があるが、松江の駅前から直接温泉街に行く路線バスもある。

先述の記事にもあるように、松江市内にはしんじ湖温泉と言うのもあるのだが、やはりネームバリューに負けてしまい、玉造に行くことにした。

夜11時まで営業している立寄りの湯所、「玉造温泉ゆ〜ゆ」では毎夜8時半から安来節のショーも見れるということで、ここに決定。ちなみに館内にはレストランもあって、食事も取れます。

館内へ入って、大浴場(まがたまの湯・くだたまの湯)のある5階へ。一般料金600円とサウナ利用代200円を払ってリラックス開始!

しかし、サウナがあるとついムキになってしまう性格(どんなだ)なもんで、

この刺青の兄ちゃんより先には絶対にサウナ室を出ない

なんて無言の対決(もちろん挑まれた本人はそのことを知る由もない)やってしまい、結局ここにいた時間の80%くらいをサウナ室にて過ごす。果たして本当に温泉を堪能できたのか、これなら駅前サウナの類でもいいんじゃないのか? という疑問も残し、更に安来節ショーの開演時間にも間に合わなかった。(バカ?)

温泉街から松江行きバスはとっくに終わっていたので、タクシーで温泉駅まで、そこからJRで松江に戻る。

それにして最近はバスや電車の時刻表も旅行前にチェックできるから、夜から日帰り温泉なんて芸当もできる。便利になったもんだ。

先頭 表紙

2003-09-30 誕生日記念旅行(4)〜小泉八雲の街


予定よりも1時間早めに大社の見学を終え、一畑電車で終点の松江しんじ湖温泉駅を目指す。宍道湖に沈む夕陽は息を飲むほど美しいらしく、今回密かに楽しみにしていたのだが、生憎の曇天でこれは期待できなさそうだった。

そこで、当初は翌日の午前中を費やすつもりだった松江市内観光をこの日の夕方に行うことに決定。

松江しんじ湖温泉駅に着いたとき、丁度JR松江駅行きのバスが来たので飛び乗る。駅前のホテルにチェックインし、軽くシャワーを浴び、3時頃に市内観光に繰り出す。

松江には市中心部の主要観光スポットを巡回する周遊バス、レイクラインとウォーカーがある。前者は1回200円、後者は1回100円となかなかリーズナブルな値段設定だ。

ウォーカーに乗り、小泉八雲記念館前の停留所を降りる。その付近は松江城北側の堀川沿いに、黒い板塀と白壁の建物が並ぶ一角、所謂「塩見縄手」だ。「縄手」とはまっすぐな長い道。この辺りには二百石から六百石(ってどんぐらいじゃ!)の中級武士が住んでいたが、その中の塩見小兵衛が異例の出世をしたからその名が残ったらしい。

さて、「怪談」で知られる、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)。彼の作品を一度も読んだことがない僕でも彼が松江の地を愛していたことはなんとなく知っていた。

八雲立つ出雲八重垣つまごみに八重垣つくるその八重垣を/古事記

で知られるとおり、「八雲立つ」とか「八雲さす」というのは出雲にかかる言葉だからだ。

彼はアイルランド人の父と、ギリシャ人の母との間にギリシャで生まれ、2歳でアイルランドのダブリンに移るが、両親の離婚に伴い、ダブリンに住む大叔母に引き取られるが、16歳で左眼失明、父の病死、大叔母の破産と不幸が重なる。

19歳でアメリカに渡り、24歳でシンシナティで新聞記者となる。来日は39歳の時で、その直後に英語教師として松江に赴任したと言う。

来日に当たって色々文献は読んだんだろうけど、今から100年以上前には日本に関する情報の絶対量が違うだろうし、言葉だって簡単には通じないだろう。

でも彼は松江の風物、人情が大変気に入り、住み込み女中であった小泉セツと結婚し、枯山水の庭を持つ武家屋敷(記念館の並び、小泉八雲旧居として公開されています)にも住んだという。ただ意外なことに松江に住んでいたのはホンの1年3ヶ月だったという。冬の寒さと大雪に閉口したのが原因とか。

「怪談」が一番有名だけど、紀行文や随筆も(記念館で部分的に読んだだけですが)日本に対する偏見や極端なまでの東洋趣味もなく、なかなか素晴らしいものでした。

この人は僕よりもずっと日本人だ。

...と約100年前に亡くなった方に日本人エキスを注入してもらった午後でした。

その後、松江城へ移動。北海道出身で身近な所にお城が無かった自分は天守閣に入れて浮かれていました。その後、次なる目的地に移動...

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僕よりも日本人らしい人、ラモスとか(いや実際に帰化して日本人だし)ダニエル・カーン(ちょっと違うか?)とか... / マイケル ( 2003-09-30 15:41 )

2003-09-29 誕生日記念旅行(3)〜そして出雲大社へ

何というか誕生日当日に出雲大社を訪れると言うことは、

「大層気合入れてます」

と思われてしまうかもしれないが、その割には無精髭と寝癖頭だったりする。本人は、「まぁ、一度くらい見ておくか」くらいのノリだ。

大黒様として知られる大国主命を祭ってある出雲大社がなんで縁結びにご利益があるかというと、大国主命が天照大神に出雲の国を譲った際に、この大社が見返りとして与えられ、大国主命はこの世の「顕事(あらわごと)」ではなく、「幽事(かくりごと)」を司るようになったらしい。で、その幽事には人の運命や結縁が含まれるから...ということのようだ。

本殿は1744年に再建された物らしいが高さは約24m。もっととてつもなく大きなものを想像していたのでちょっと拍子抜け。ところが以前は高さが16丈(約48m)あり、東大寺の大仏殿よりも高かったと言う伝説があったらしい。

平成の世になってから、それまではあまり信じる人もいなかったこの説を裏付けるような巨大な柱の跡が発見されたそうです。参道入口と一畑電鉄の駅との間にある古代出雲大社模型展示館「雲太」では、48mの本殿の10分の1の模型を見ることが出来ます。

さて、本殿と並ぶもう一つの目玉は重さが5tあるという神楽殿の注連縄(しめなわ)です。これ、よーく見ると下に向いた縄の端の部分にたくさん小銭が挟まっています。何でも下からお金を投げてうまく挟まったらご利益があるとか...ただ投げた拍子に今まで挟まっていた小銭がジャラジャラ落ちてきて収拾が付かなくなっている人を良く見かけましたが。

さて、せっかく大社まで来たんだからご祈祷でもしてもらうか...とも思ったのですが、中学〜高校にかけてプロテスタントの教会に通っていった僕には、やっぱり凄く抵抗を感じるんですよね〜 「洒落洒落」と割り切ろうと思ってましたが、「洒落に3,000円(ご祈祷代)は高い」と妙にしみったれた側面まで現れまして...結局てきとーにお賽銭だけ投げてきました。

ちなみにお賽銭は「しじゅうご縁がありますように」という意味で「45円」を投げるのが定番らしいけど、生憎五円玉がなかったので「しじゅう縁」になってしまった。言い回しが丁寧でないだけなんだけど...果たしてご利益は?

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プルーさま、ありがとうございます。そこにつっこみを入れてくれたのが自分としてもとても嬉しいです。 / マイケル ( 2003-09-30 12:36 )
遅れましたけれど、お誕生日おめでとうございます。マッサージのアイコンの話いいですね。笑えます。 / プルー ( 2003-09-30 11:19 )
どうも八百万の国に生きながら、子供の頃からそれを受け入れられないんですよね〜 / マイケル ( 2003-09-30 07:43 )
昨日はお疲れ様でした。私もプロテスタントの学校でしたが、抵抗は無いなあ。八百万の神々の国に育っているから、逆に一神教にも対応してるのかも。 / KATSUMI@適度に活動中 ( 2003-09-30 01:39 )

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