2002-08-08 「今度の休みには行ってみようと思う」
2002-08-02 「それは教えられないな（ふっふっふ）」
2002-07-30 「夏のおきて」
2002-07-25 「真夏の夜の、怖い話」
2002-07-23 「システム開放、攻撃開始」
2002-07-22 「惚れたほうが負け」
2002-07-09 「有効期限」
2002-07-09 「足るを知る」
2002-07-02 「既成事実の積み重ね」
2002-07-02 「急ブレーキ」（にがてなんです、その３）

最近はすっかり縁遠くなってしまったので
今はどうなっているのかはわかりませんが
子供のころの私は、日本橋にある高島屋に行くのが楽しみでした。

いくらこましゃっくれたガキだったとはいえ
高島屋が誇る数々のハイソな物品ではなく
私の興味の対象は、そのフロアを結ぶエレベーター。

扉が格子になっていて、透けて見えるそのエレベーターは
メカニカルなものが大好きだった私のココロをがっちりわしづかみ。

その開閉スイッチは
今のエレベーターについているような安っぽいものではなく
がっしりとした、金色に輝くノブでした。

しかも、そのノブを白い手袋で覆われた
細い指で操りながらも
「本日もご利用くださいましてありがとうございます」
と、鈴が鳴るような声でアナウンスするのは
とても美人のお姉さんたち。

私の「嗜好」を決定付けた
あの日本橋高島屋は、今いったいどうなっているんでしょうか・・・。

先頭 表紙

お客さんが不思議そうに言いました。

「コース管理の君たちの姿が見えなくなると、ほんとに数分で雷がくるんだよな。なにか探知機でも持って歩いてるの？」

私たちゴルフ場で働く人間にとって
雷に遭遇するということは、うっかりすると「死」に直結しかねない大問題。

それに、ある意味メシのタネでもあるんだし。

「いやぁ。まぁ、なんとなくわかるんですよ」

そう笑顔でお茶を濁して立ち去る私たちです。

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母が「今日は暑いから、お昼はそうめんにでもしましょうか」と言った場合。

一応「提案」の体裁を取ってはいるものの
それはほとんど「宣言」です。

試しに「え〜〜？またそうめん〜〜？」
って言ってごらんなさい。

ほかのメニューを提示せずに
「あら。じゃぁ、お昼ご飯食べないのね」
っていう答えが返ってくるはずです。

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彼が夜中に目覚めたのは、その晩未だ下がらぬ気温のせいばかりではありませんでした。

彼の左側から注がれる、じっとりと
それでいて、どこか食い入るような視線。

その視線の持つ「ただならぬ雰囲気」は
彼に、左側を向くことをためらわせませした。

しかし、いつまでもそうしているわけにもいかなかったので
恐怖を押さえつつ左側へと顔を向けた彼。
その彼の目に映ったのは、明かりもつけずに布団にぴたりと正座した
彼の糟糠の妻の姿でした。

視線の持ち主が、想像していたような
「あやかし」の類でなく、長年連れ添ってきた妻であったことに安堵して
彼が「いったいどうしたのか」と妻に訊ねようとしたその時。

彼の妻は、思いつめた表情を変えずに
低く押さえた声でぽつりと言いました。

「あなた。最近あたしが何を考えているか、知ってる・・・？」

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同僚Iさんは、ヨメさんの買い物を待つ間
ゴルフクラブ売り場で時間をつぶしていました。

新型のドライバーを手に
ためす眺めつしていたところ、買い物を済ませて戻ってきたヨメさんに

「なに？これほしいの？」

と聞かれて、当然のごとく彼はうなづきました。

「新型だから、やっぱり欲しいよなぁ」
「でも、今持ってるのと同じじゃない」
「いや、ここのソールの部分がちょっと変わって、それから容積も増えたし」

なんとなく、話の流れが「許可が出そう」だったため
Iさんは熱弁を振るいます。

「でもさ、新型にすると成績よくなるわけ？」
「う〜ん。一つか二つくらいはよくなる」

すると、答えを聞いたヨメさんは、すっぱりと切り捨てました。

「高いお金出して買い換えても、一つか二つなんだ。じゃぁ、もったいないわね」

がっかりしてしまったＩさんは、うっかり口を滑らせてしまいました。

「そんなコト言ったら、おまえのあのたっくさんある化粧品だってそうじゃんかよ・・・」

皆まで言う必要は、なかったそうです・・・（恐）

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喫茶店で暑さを避けながらひまをつぶしていた私の斜め向かいの席には
「おしゃれ」をしたオンナノコがずいぶん前から、一人で座っていました。

壁にかかった時計を見て
腕時計を見て

それから、一口お茶を飲んでから
携帯電話を確認して、パタンと閉じて・・・。

そのルーチンを繰り返しながら
なんだかそわそわと落ち着かない様子。

カレシとでも、待ち合わせているのかな？

そう思った矢先
ドアを開けて、男の子登場。

「おっす。早いな。もう来てたのか」

そういいながら、彼女の前の席に座ったカレに向かって
彼女が答えた言葉に、私はすこし驚いてしまいました。

「あ、うん。ごめんね。早く来ちゃって」

そっか・・・。
惚れるというのは、こういうことなのか・・・。

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大凶のおみくじの冒頭には、投げ捨てるようにあっさりと

「すべてわろし」

なんてかかれています。

要するに、なにやってもだめなものはだめ。

ここで一つの疑問が・・・。

この「わろし」時って、次のおみくじを引くときまで有効なんでしょうか？

そうすると、なにやっても悪いんだから
次も大凶を引いてしまって、期間延長なんてことになるんじゃないかと。

こわいよぅ（泣）

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それは夢のような張り紙の文句でした。

氷屋さんの店先にかかれていた
「みつかけ放題」の文字。

常々「もっとたくさんかけてくれればいいのに」と
不満に思っていた私は、ここを先途と3杯もかけてしまいました。

ところが。

世の中うまくしたもので
そんなにかけると、氷が溶けちゃうんですね。
今度は・・・。

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約一ヶ月前から、わが社の事務所に
一匹の猫が住み着きました。

とても人懐っこく
みんなに愛想を振り撒く彼女は
ハナとともに、わが社のマドンナになりつつあります。

しかし、やっぱりみんなハナに遠慮してるのか
それほどちゃんと面倒を見るわけでもなく
一ヶ月が経過。

改めてこれといった名前もつけずに
やってきてしまいました。

「とりあえず、ウチのおっちゃんたちは『にゃんこ先生』って呼んでるけど・・・」

それを聞いた無類の猫好きの彼女は
「それはだめ！かわいそう〜！」
と、電話の向こうでひどく憤慨したような声で言いました。

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「32000円を10人で割るんだから・・・。えっと・・・（おろおろ）」

「10人で割るんだろ？ゼロ一個取ればいいんじゃん」

「あ。そかそか。頭いいなぁ」

「・・・。」

本気で感心する私に、友人たちは半ばあきれ顔。

３ケタを超える数字が登場すると
私の頭はとたんに停止します。

もし私を掣肘したければ
目の前に高次方程式を書き付けた紙を広げてあげればOK。

その効き目たるや
ドラキュラに十字架を突きつけるが如し、です。

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