あなたは今、どこにいますか?
今日は子供たちが楽しみにしていた運動会でした。
アイはクラスでただ一人の赤組女子の応援団に選ばれて、毎日一所懸命練習を重ねてきました。
ケイは徒競走の為に新しい靴を買いに行きました。
でも、私はこの日が来るのが少し、憂鬱でした。
運動会と言えば、典型的な家族行事。
たくさんの、お父さん、お母さんに会う日です。私は普通にしていられるのか自信が持てないでいたのです。
そんな私の気持ちを誰も気にするはずもなく、お天気にもめぐまれ、陽気に運動会は始まりました。
まず、最初の山場がケイのお遊戯。1年生の頃に比べて、なんと逞しく立派になったことか。この姿をあなたと一緒に見られない寂しさもあり、目頭が熱くなりました。
応援団で張り切ってエールを送るアイの姿も、あなたに見せてあげたかったです。
娘達の成長を喜び、あなたの不在を悲しみ、心は揺れました。
運動会の後、お天気に恵まれすぎたせいで、みんなくたくたで、私は2時間寝込み、ケイは夕食の前に疲れのあまりダダをこねたあげく大泣きし、アイは日焼けで真っ赤になったほっぺたを冷やしていました。それぞれに、自分のことで精一杯。
去年の運動会のあと。くたくただったのに、箱根に家族旅行に出かけましたね。
あの時は、なんて無謀なスケジュールって思ったけど。行って良かった。今年では叶わないことでしたもんね。あの、バタバタと移動しまくった思い出は子供たちの心の財産になるはずです。
今日一日、子供たちは父親がいなくても、普通に、前を見て頑張っていました。
感傷に浸っていたのは私だけでした。
そんなつもりはなくても「父親がいないから」って肩肘張っていたのかもしれません。
3人家族であるっていうだけで。終わってみれば、いつもとほとんど変わらない運動会でした。
あなたがいる時が一番しあわせだったけど。
あなたがいなくても、ちゃんとやっていきます。
あなたが残してくれた子供たちと、この家で。
私たち。人並みに、暮らしていきます。
あなたがいなくて悲しいけれど。
それでも、楽しい事、嬉しい事。これからいっぱい積み重ねて、生きていきます。
あなたの分まで、生き抜いてみせます。
ええ。地震が来ようと、津波が来ようと。3人で力をあわせて乗り切ってみせる。
なんだか、そんな覚悟ができた一日でした。
終わってみれば、とても素敵な運動会でした。
※去年の箱根。よ〜くみると真ん中にツレが写り込んでいます。 |