ピンポーン。
月曜日の晩。ご飯を食べていたらお隣さんがやってきました。
「木曜日か土曜日あいてますか?」
ホームパーティのお誘いかと思い。
「両方とも午後から出かけちゃうの。」
それを聞いてにっこり笑ったお隣さん。
「午前中なの。TV局がごはんの取材に来るんです。あと2軒紹介してって言われちゃって。お願いできませんか?」
「うちキッチンが片付いてないので、ちょっと。」
「大丈夫。玄関と食卓しかうつさないって言ってたから。」
その食卓のまわりも物置と化していたのですが、断ったら主婦としての沽券にかかわると思い、OKしてしまったのが今回の事件の始まり。
日中は出かける用事がてんこもりだったので、夜中と早朝に玄関と食卓だけなんとか片付けて。収納しきれないものは紙袋に全部突っ込んで別室に。ようやく人様にお見せできる状況になったその時。プロデューサーから電話。
明日は「お料理しているところも少しだけ撮らせて下さい。」
結局、キッチンも磨き上げることになってしまいました。←当たり前か?
さて。当日。
30分かけてTV局の人は取材していきました。
昔、TV関係で仕事をしていたママ友のアドバイスをうけて子供たちがよくうつる様にお手伝いもさせて。あとは放映を待つばかり。
そんな中。長女アイのピアノコンクールがありました。
前日までつっかえて、気を揉ませられましたが、本番では間違えることなく、今までで一番、上手に弾けたので入賞まで狙えるかなって期待しちゃったんですね。
現実はそれほど甘くなく、43人中の入賞十数人の中には入れませんでした。
アイは「がんばりましたで賞」で買ってもらったマグネット着せ替えで有頂天でしたが、親の私といえば、「スタッカートをもっとしっかり練習させればよかった」とか「もっと早く弾けるように見てあげればよかった」とか後悔することばかりになって、落ち込む一方。
その思いをひきずったまま帰宅すると。TV局からの留守番電話が入っていました。
長々と続くその伝言。要は「カットされます。放送されません。」ということで、がっくり。ムスメの頑張りが報われなかったことに加えて、自分も報われなくて、どっと疲れが出ちゃいました。
親戚、友達にその残念なお知らせをまわしたあとも。
諦めきれずに、放送予定日と告げられた翌日の放送を見ていたら。
お隣さんはしっかり出てるし。もう一人も数秒だけうつってました。
それなのに、なんでうちだけカット?
ビジュアル的に問題があったのでしょうか?
面白みが足りなかった?
スポンサーに遠慮するようなものがうつってた?
留守電に折り返して交渉したらうちも数秒だけでも流せてもらえた?
思考回路がショート。悩みすぎて迷宮入りです。
そんな中、お隣さんがお菓子をもって謝りにきました。
「向こうが、是非!って言うからお願いしたのにっ!」
と憤るお隣さんに、同調できる元気もなく。なのに、にこにこしながら。
「いい経験になりました〜。引越しの時の荷物が片付いたし。」
なんて言っちゃう自分がとってもイヤでした。
ウツウツと過ごすなか出かければ、スーパーの空のセロテープ台に気がつかずに手を切るわ。ついてないこと続き。
ツレに冗談で「更年期ウツのはじまりかも。」って言っちゃったらなんだか本当になるような気がして。
どうしたらいいでしょう?立ち上がれません。
なまじ、舞い上がっちゃってましたからね。
ここまで落ち込んだらあとは這い上がるだけなんだけど。
きっかけが〜。
※お誕生日にねだったピザ屋さんの温野菜盛り合わせ。絶品! |