2003-04-10 勝つも負けるもあるものか
2003-04-09 シャカノチュウヨウ
2003-04-07 理由は、ない
2003-04-06 サプリメント
2003-04-06 昭和九年からの贈り物
2003-04-05 あなたはフランスワインを飲むことを止めるか、アメリカンコーラを飲むことを止めるか？
2003-04-05 僕の消息
2003-04-02 箇条書き
2003-04-01 そしてまた明日からは愚直な日々
2003-03-31 重機が闇をなぎ払う

華々しい「勝利宣言」は未だ宣べられることなく。
殺戮者は自身の栄光に陶酔する。

殺戮を行った当事者もまた行わせた者にすれば駒に過ぎない。
駒もまた傷つきそれらのうちの一部は命をまで失った。
駒と扱われても、それぞれが生きて感じる人間であっただろうに。

駒が訪れた土地。
大切なものを殺され壊された者の心にはまた悲しみと恨みが生まれる。
大切な地を追われる者からは安らぎと喜びも奪われる。
負の連鎖を生む「解放」。

「抑圧」の象徴である「偶像」を引き倒したことで、他者を俗悪な無邪気さで蹂躙する者は満足を得たのか？
稚気。

僕は何も出来ない、しなかった。

誰が勝利者であったものか。
勝利者なんてこの争いには、いない。

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中庸。

僕はバランスの悪い性格をしています。
黒でなければ白、白でなければ黒。
百じゃなければゼロ、ゼロじゃなければ百。

グレーゾーンがない。

職場の年長の人に叱られました。
そうやって叱られた訳ではないんですが。

言って貰えるだけ幸いです。

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ぐでんぐでんとはいかないまでも、昨日今日と少し深酒してみる。

なんとなく。

自らを律することが、とても苦手。
でも、だからか、今夜も深酒する。
そう決めて、そうしてみる。
無論、一人で、手酌で、飲む。
黙々と、飲む。

なんとなく。

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食生活の不規則な僕のために「本当は食事で摂るべきなんだけど」と言いつつ、海月がカルシウムとビタミンＢ群の錠剤を持ってきてくれました。

１２時間も一緒に過ごせましたが明日からまたかなりの間、逢えない。
予定通りであれば今日も逢えなかったはずなのに、急に僕の勤務シフトが変わったために逢うことが叶ったのは僥倖でした。

海月は自分の家に帰っていった。
もう足りない。ついさっきまでそばにいたのに。

逢っている間に聞き忘れていたという別の用事で電話が掛かってきました。
用件が済んでさらにほかの話をしているうちに、海月は明日から毎日牛乳を飲むことにすると言い出しました。
４０歳も超えて、骨粗鬆症を防ぐためだそうです。

もちろん自分の健康を気遣ってのことですが、僕の老後のためでもあります。

僕は海月が先に亡くなったら、焼き場からお骨を盗んでくるに違いない。
そして淋しくなったらそれを齧るのです。
海月の躰の名残が僕の、さすがに血となり肉とという訳にはいかないでしょうが、少なくとも骨にはなるかもしれません。大方は排泄されてしまうのでしょうが。

とまれ何より海月を自分の体に取り込むのだという心の動きが、淋しい老人となっているかもしれない僕を少なからず慰めてくれるでしょう。

ぽりぽり。

人に見られればあのジジイおかしくなってるとでも思われるのでしょうが、なに構うものか。
見つからなければいいんです。

海月が生きている時間を費やして、この先齢重ねていく僕のために今のうちから準備、用意してくれるカルシウムサプリメント。

僕は彼女より先に死んではならないから、僕が彼女のために用意する必要はないのです。

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今日買った本の巻頭に、上梓するにあたって著者によって書かれた言葉があった。
「この本を世に贈るについての言葉」、その日付は「昭和九年十一月」とある。

文字を読むということは、時代を超えて他者から語りかけてもらうということでもある。
至福。

言葉を綴るということはそうした未来の他者に対しての贈り物を用意することでもある。
それを今から僕が受け取ることが出来る。
読んでいる間は書いた人物の個人授業を聴講するようなもの。
この贅沢。

この妙。

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Peace Choice

アメリカの一部の人々は自分たちが戦争を起こすことに賛成しなかったフランスの商品の不買、ボイコットを言い出し、メディアにもそのことは流れました。

では彼らは彼らが生み出すものを拒否されるとは考えなかったのか？

上のリンクから、共和党へ、ブッシュ大統領へ献金した事実のある企業、ブッシュ大統領と利害関係のある企業のリストが覗けます。

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卒業した大学の同窓会事務局から同窓会名簿が届きました。
各々卒業・修了生の住所と職業が列記してあります。

結構皆さん面白い所に行ったり消息不明になってたり。

恐る恐る自分のところを見ると「彫刻家」と大書してあります。

うわあ…、なんだかなあ…。

ごめんなさい。
そんな必要もないのに妙にうろたえて誰にともなく謝ってみたりして。

ははははは。

俺は何者だ？

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最近やってみたいと思っていること。

・外で昼寝。

・ぐでんぐでんになるくらい酔っ払う。

・海月と一週間くらい二人っきりでボーっとする。

・好きなだけ本を読む。

・陸丸君と散歩。

あああ。

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一年に一回嘘をついていい日があるということを考え付いた人は、多分西洋人でしょうが、きっと生真面目な人だったのでしょう。

ある日付を一年に一回だけ嘘をついてもいい日にしよう、というのは、それ以外の３６４日あるいは３６５日は嘘をついてはいけないということが前提になっているからです。

皆さんはもう他愛のない嘘、つきましたか？
僕はまだです。

そしてまた明日からは愚直な日々。

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二十歳超えればその手のものは見ないって言いませんか？

僕が大学時代住んでいた町は戦国時代の古戦場跡で、見える人にはさぞかし鬱陶しいであろう土地柄でした。

生まれて初めて、目には見えこそしなかったもののそうした何か負の気配が凝(こご)ったものを感じた竹薮。
ある夜中、下宿の近くの竹薮の脇を歩いていてなぜかぞっとしました。
十九歳の、多分あれは夏のことです。
何か抜き身の日本刀を下げたかのようなものがこちらをじっと窺っているような気配。

万国博覧会にあわせて開発が進む地域に含まれるその竹薮は、海月の住むところにとても近いところにありました。だから僕は大学を卒業してずいぶん経つ今でもそのあたりに行くことがある。
それが今もう跡形もなく無くなっている。

おっさんたちが働いています。
僕も以前、安全靴や地下足袋履いて働いていました。
道路の拡幅か、ユンボやブルが赤茶けた山砂の上を重々しく歩き回っています。

あの気配は何だったのだろう？
僕の気のせいだったのだろうか。
気のせいではなかったとしたら、あの気配は今何処にいる、あるいはあるのだろう？

それがいいとか悪いとかではなくて。

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