2001-08-03 女のタタカイ
2001-07-30 似たもの夫婦
2001-07-30 最近読んだ本
2001-07-15 空白の日々
2001-07-13 よっぱらいがやってきた。
2001-07-03 方丈記が理想（うそ）
2001-06-28 今日のワイドショー
2001-06-25 胸元の涼
2001-06-21 パン粉ケーキ
2001-06-19 気圧の変動

数日前にテレビで「対決！専業主婦対兼業主婦」というような内容の番組があった。
どうやら数回目と言うことは、けっこう人気がある企画らしい。
見ませんでした。
バカバカしい。

同じ主婦同士で対決してどうする。
女が結婚して、仕事をしてれば兼業、してなければ専業。
でも、結婚した女という枠組みの中にいる人間の数を思えば、この二項対立がどんなに不毛なものか分かるでしょうに。
十代から八十代まで。
子供がいたり、いなかったり。
夫の職業も居住地も、信条や思想も。
論点は結局のところ個人差に収斂して、結論は拡散するしかないのに。
でも、きっと画面ではマナジリを決した女のタタカイが繰り広げられたんでしょうねえ。
考えるだけでうんざり。

「血液型B型対０型」だったら、そんなに激しい舌戦があろうとは思えない。
主婦という狭いようで広い枠組みの中で、感情をむき出しにしてお互いの欠点を指摘しあうのは、要するに自分の立場に満足してないからでしょう。
専業主婦は固有の現金収入をもたないことに対する忸怩たる思いを攻撃に転化し。
兼業主婦は自分達の労働が充分報われないという感情を。
隣の芝生が青く見えてる。

でもなあ。
専業主婦だって、お金がなくなったり、条件に合う職場が与えられれば兼業主婦になる。
兼業主婦だって、自分や家族の健康が損なわれたり、失職すれば専業主婦になる。
いつ自分がそうなるかわからない立場をののしるのは、結局自分の立場を悪くするだけなのに。

同じ船の中で、「あっちの日当たりがいいのはズルイ」とか「そっちの座席が柔らかいのはズルイ」とかぐずぐず言うなら、居場所を変えるか船を変えるか。

テレビを見てないので細かい論点は分からないけれど、年金の３号被保険者のこととか、配偶者控除を受けるための所得の上限とかなんだろうね。
そういうことは政治家に言え。
行政に訴えろ。

もちろんそうしたって、自分の立場が変わらないうちに目に見える成果はないかもしれないけれど、
「似た立場だけれど自分よりうまい汁を吸っていると思われる人々」をヒステリックに責めるよりはましだ。
きっと本当に自分の立場を見つめて、なすべきことをなしてる人はこういう番組にはでないんでしょう。

こういう番組に出て、見世物にされてるのがみっともないと思わんのかなあ。
まるで女相撲だ。
いちばん儲けるのは勧進元って事だ。

先頭 表紙

遠くから太鼓の音がしている。それに合わせて夫が鼻歌を歌っている夏の夕暮れ。
「♪……ぬらりくーらりと、ドラえもん、おんどーー」

「…随分すっきりしない音頭ですね。」
「うん、言質を取られないようにね。」
「助けてー、っていわれたら？」
「まずは当事者の自助努力を期待したい」
「いじめられてたら？」
「早急に事実関係の確認を行い、前向きに努力を…」
「そうやって次の担当者に代わるまで責任を逃れるわけですか」
「ま、所詮は猫だからね」

そしてまたある日。
「♪アルプス百万石、仔ヤギのう〜えで」

「大大名ですね。」
「うん、加賀に匹敵するんだ」
「年貢を集めるのが大変そうですが」
「ま、ナポレオンも手を焼いたぐらいだ」
「ていうか、米とれるんですか？アルプス」
「耕して天に届くという千枚田もあるし」
「しかし仔ヤギの上で踊るアルペン踊りってなんなんでしょうね。
地名がつくんだから、都おどりみたいなもん？」
「子ヤギが動くと大変なんだよ。ロデオを兼ねている」
「大の大人が踊ったらつぶれますよ！」
「そこをすかさず…」
「？」
「焼いて食う」
「まさか…」
「踊り食い」

今日も暑いですね…。

先頭 表紙

まだ８月になってなかったことに驚いた。
こんなに暑いんだから、今年はもう繰上げで８月からは残暑ってことに、
…ならないわね。

吉行淳之介の対談集で「やわらかい話」講談社文芸文庫。
のっけから金子光晴がとばしてて、すごい。
これを冒頭に据える編者(丸谷才一)の術中に嵌って買ってしまった。
芸のある人の座談ていうのはいい。
座談芸談を読むのがすきなんです。

「書百話」榊莫山も、いわば芸談ですね。
テレビや広告で見るからもっと脂っこい感じの人かと思っていたら、そうでもないんですね。
文人画、自分も目指してみたい。

ちくま文庫の「城昌幸集」
よくあるたとえですが、あまりに美味しいお菓子を貰って、もったいないから一日一つと決めて食べ、何度も箱のふたを開けてほくそえむというタイプの短編集です。
もう読んでしまった事が惜しい。
同じような気持ちになる本に「古川ロッパ昭和日記」があって、あまりの勿体無さに戦後篇はわざと読まずにとってある。
でも、万一読まずに死んだらと思うと、今年の夏読んじゃうかなーという誘惑にかられる。

日記といえば、きのうから「るつぼな下北沢日記」ヤギヤスオを読み出した。
この人にも、この人のかかわってる音楽シーンにも、知識も無ければ興味も無い。
でも日記としては面白いんではないだろうか。日記好きなのです。

こうやってならべると、カケラ的な文章ばかり読んでるのが分かる。
対談、日記、短編集、どれも短い単位でいきつぎがくる物ばっかりだ。
基礎体力ならぬ基礎教養力が落ちてる（もしくはもともとない）のは、暑さのせいか。

先頭 表紙

しばらく日記にログインしてなかった。
なにしてたのかなー、とその間の手帳を今めくってみました。
なんか走り書きがある。

「
エルメス
ヘルペス

西新宿
ミシシッピ

腹具合
パラグアイ

　　似てる」

………特に何にもせず、ぼーっとくらしてたんだな。

暑いから。

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日付変更線まぎわに、べろべろの酔っ払いが来た。
旦那です。
すごい酔いっぷり。
なんかつらい事があったんでしょうか。

酔っ払いというのは、ものすごく腹立たしいし、手におえない。
でも笑える生き物でございますな。
私はまったくの下戸で、ワサビ漬けの酒かすで気分が悪くなるくらいだから、一升飲んだその先にどんな桃源郷が待ってるか分かりませんが。
でもきっと楽しいに違いない。

ベルトのバックルだけ無くして、ズボンを「殿中でござる」と言われそうなくらいずるずるにしてても。
しかもそのズボンに返り血ならぬ返りゲロがかかってても。
しかもそのうえ、ズボンがひどいかぎ裂きになって使用不能になってても。
さらにさらに、利き手にひどいアザとスリ傷を作ってても。
幸せそうに寝てんだもんなーーーー。

いびきをかいてるのを見たらムラムラと腹が立ってきて、
「バカっ。バカバカバカバカバカバカ！！」
と手の甲でぺちぺち叩いたら
「はーい」
と寝言で返事した。

すごく、いいお返事でした。

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午前中、まだ涼しいうちにと靴箱の整理をした。
２人家族で靴道楽もいないのに、全部出すと玄関は「ムカデの集会」があるみたいになった。

持ち物をどうやって制限するかは、都会に住んでいればみんな悩んでるにちがいない。
（「捨てる！技術」なんて本がヒットするご時世だ。読んでないけど）
でも一旦持ったものを手放すのは、随分手間のかかる仕事だなとつくづく思う。
特に身に付けるもの。
体は一つ、一度に２通りのものは着られはしないと分かっていても。

勤めた年数は決して長くなかったけれど、そのときの洋服をきれいに整理する
（捨てる、売る、譲る、などなど）には、勤めた年数の半分はかかった。
学生の頃、古い教訓集を図書館で見たら、「一円の着物を買うのは一円五十銭の費えと思わなくてはいけない」という意味のことがあったのを憶えている。
確かに、服にかかる費用はそのものの値札分だけではないものね。
着れば洗濯クリーニング、収納の場所もいるし、ハンガーや防虫剤もただじゃない。
季節や場所によって装いを選ぶなら、その折々に入れ替え、不備がないか点検が必要だけれど、その人件費だって本当はかかっているんだし。
結婚してから随分身軽にはなってきたものの、まだまだ「全部手に持って逃げられる」境地には達してないなあ。
そんなの一生無理か。
消費社会に居る限り。

身に付けるものを手放しがたいのは、そこに思い入れがあるからでしょうね、きっと。
その洋服や靴や時計や、「買う！」と決断したときには「モノを身につけて、現状から変化・進歩した私」が頭の中にあったはず。
そのときの自己像がモノに「憑いて」る限り、モノと一緒に自己像を捨てる作業をしなくてはいけない。
「また着られるかも」と思ってるうちは捨てられないのは当然だわね。
「また着たら、すごく変。捨てたほうがいいよ。」といわれたら、ムッとするか、言い訳するか。

同じ服を１０年、２０年と着るというのは、体形の変化がないばかりじゃなくて、自己イメージの変化がないからじゃないか。
若者が服や持ち物を次々と変えてゆきがちなのは、成長期だからではなくて、自分が何者なのか、どう見られたいのか分からないからじゃないのか。
変化が進歩とは限らないけれど、欲しいものがあるうちは、まだ大丈夫、まだ元気な自分だ。

なーんて、そろそろはじまってるバーゲンに思いを致すワタクシでした。

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ママから電話。
「し乃ちゃーん、ひま？」「おや、そういうママも暇なのね」
ママと呼んでるのは夫の母である。
一目会ったその日から、この人と私はむやみと気が合うので、時々血のつながりがないことを忘れそうになる。
「最近のワイドショーはやっぱり堺夫婦の離婚でしょ」
「あー、あれねえ」

今日のワイドショー諸氏の意見では、岡田美里より堺正章のほうに共感が集まっているようですな（芸能人も公人だと思うので敬称略）。
私は実母が情緒不安定な女で、虐待まで行かないもののずいぶん暴力をふるわれた経験がある。
やってるほうは「これは躾だ」と思うのだろうが、感情の暴発と共に殴られるほうには、どうしたって教訓より恐怖が残るのだ。
というわけで、私としては岡田美里の言葉にも共感できるところが多々あるのだが、会見場に集まるレポーターの無意識下の要求に応えた堺正章はさすが年の功であった。

岡田もかなり年上の堺と結婚した段階で、意識するしないに拘わらず「父娘関係を生き直したい」と思ってたんだろうになあ。
娘にも恵まれて、いい奥さんの評価をほしいままにするようになってから心の傷が疼くようになったのは気の毒だと思う。
自分を虐待した父親が死んでから、せっかく得た夫婦関係を手放すと言うのは皮肉だ。
しかし、自分に恐怖を与えた親が死んでからのほうが苦しいのかもしれない。
私も自分の親子関係の問題点について気付き、カウンセリングに通うほど苦しくなったのは母親が死んでからであった。
関係が生きているうちは、自分もその関係性の中にいるので「気付き」がないんでしょうね。

いろいろ考えてみると、自分に暴力をふるった親も、その親との間に齟齬を抱えている事が多いのだ。
その連鎖を、何とか自分のところで止めたい。
苦しいけれど、幼時の体験を消してしまうわけにはいかない。
見ないふりをして自分の過去を否定しようとすれば、どこかで不具合が起こる。
願わくば、自分の子供に「負の遺産」を伝える前に自分の在りようを受け止め、
「自分は悪くない」
「自分を攻撃しようとする人ばかりではない」
「自分は不当な扱いに対して抗議することが出来る」
「自分は大切に扱われる」
「そして、自分は他人も、自分自身も大切に扱うことが出来る」
世界を肯定できるようになって欲しい。
私も痛みから必ずしも完全に卒業したとは言い切れないけれど。
けれど、自分を傷つけた人を含めて誰もが、大きい傷、小さい傷、さまざまに、でも必ず抱えているのだと気付いたときからずいぶん楽になった。
似た苦しみをもつ人が、みんな少しでも楽になって欲しい…というのは「いい人」ぶってるかな？
でも本心です。

「それにしても暑いわね。夕飯のおかず何にするの？」
「ママ何にするの。真似する」
「あー。し乃ちゃんの真似しようと思ったのに」
ずいぶんこの人にも癒されてるなあ。
言わないけど。
つけあがるといかんからね（笑）。

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脳みそが蒸されて、耳から蒸気が出そうな日でした。
もう何にもする気がせんのう。
昼はコンビニ。
主婦でもコンビニのおにぎり食べますよ。
ご飯が中途半端に余ると、この傷みやすい季節困るし。
(微妙に言い訳っぽい）

夕方、ほとほと嫌になって、なんか涼しくなるものを探したら、
ありました。
キッチンで、むかし買って忘れてた、北海道土産の薄荷スプレーというものが。
なんかに入れて飲むかと思ったんですが、頃合がよく分からないのでＴシャツの胸元に少しスプレーしてみました。
動くたびにスースーして、いいかんじ。
今もいい匂いが。
汗は引かないけど、気分は涼しいです。

ムヒを塗っても同じような効果があるんですが、塗りすぎると却って熱くて苦しくなるんですよね。
え？なぜ知ってるかって？いやいや、うふふふ。

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JAIさん（勝手に引用ごめんなさい）の日記で、
「揚げ物をめったにしないから、パン粉が余って困る」
って話題が出てました。
うちもうちも！
新婚当時、旦那パパ（転勤族）が「揚げ物をすると、その家に落ち着いたという気がする」
といってましたが、確かに手順も片付けも面倒だもんね。
特にフライ。
もう１年以上してないのは確実。

で、パン粉ですが、最後に残ったパン粉は「パン粉ケーキ」にして食べた記憶があります。
パン粉をボールに入れて、卵と牛乳適宜入れて混ぜます。
お好みで砂糖やジャム。
湿ってる程度の水分量にするのがコツで、びしょびしょにしてしまうと固まりません。
パン粉の保存状態によっては「ひなた臭い」ので、干しブドウとか入れるとおいしい。
で、テフロンのフライパンにメンコくらいの大きさで、薄く延ばして焼く。
砂糖が少ないと焦げ色がつかないので、焦がさないよう注意してください。
あと、ふくらし粉が入ってないので、薄く延ばさないと芯が焼けにくい。
食感は「へにゃ」としてて、新宿タカノのパンペルデュ（局地的なたとえですみません）に似てます。
パン粉が多少湿気てても大丈夫。
フレンチトーストが嫌いでなければおいしいと思います。
原理が同じだし。
パン粉がだぶつき気味のおうちは、ぜひお試しくだされ。

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今日は蒸し暑かったー！！
イケル口の方々は、きっと今ごろおいしいビールを味わっておられるでしょう。
たぶん、うちの旦那も。
というわけで一人で夕ご飯。
ナスとトマトのスパゲッティです。
汗だらだら。

夕方からぽつぽつきた雨が本格的になってきました。
同じアパートの、上の階の子供が泣き叫んでます。
そうかー、お前も気圧の変動に弱いのか。
あの、雲がもったりと重くなって、今にも最初の一滴が雲からこぼれそうでこぼれない、そういう時が一番ダメ。
吐き気、頭痛、全身のかゆみなどなど。
時々意識がなくなって、正気に戻ると降りだしたりする。
週末なんて、私が「頭痛が」といっただけで夫は空模様を見るくらいだもの。

降るならさっさと降れ！
今年の夏は何度空に向かって怒ることでしょうか。

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