2002-04-07 「いくつになっても」
2002-04-05 「恵山老師」
2002-04-04 「疑惑」
2002-04-03 「皮算用」
2002-04-02 「Supercalifragilisticexpialidocious！」
2002-04-01 「うそつきなオトナ」
2002-03-31 「コンダクター」
2002-03-30 「上善水ノ如シと言うけれど・・・」
2002-03-29 「ショートケーキを食べましょう」
2002-03-28 「違いの分かるオトコ」

職場の同僚、S氏は
二人のお子さんを無事に嫁に出して、そして迎えることが出来ました。

子供さんが手を離れて
少々無聊をかこつ夫人のために
氏は一匹のイヌを飼うことにしました。

そして一日２回の散歩のうち
１回を、氏が担当することに。

ところが、以前は渋々といった態であった氏が
最近ではいそいそとお散歩に出かけているそうです。

イヌを飼うことの素晴らしさに目覚めたのかと思いきや・・・。

「土手でな、きれーなねえちゃんと行き会うんだ。向こうもイヌを連れててなぁ・・・最近挨拶とかするようになったんだわ。これが」

最近S氏は、スポーツウェアとスニーカーを新調したそうです。

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霊園の周囲には、他のお店が見当たらなかったので
最初に目に入った鰻屋さんで食事をとることになりました。

お坊さんにこういう物をお出ししても良いんですか？

「大丈夫ですよ。私たちは、その『志』をいただくのですから」

老師はあっさり否定しました。

「それよりも、供されたものを残してしまうことのほうが、いけないこと。供応をしてくださる方のキモチを、無下にすることになってしまいますからね。何を出されても、すべてありがたくいただきますよ」

と言っても、最近は少々つらくなってきましたと付け加えて
あまり「老師」っぽくない顔で笑いました。

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動物園のアノ「中学生以上立ち入り禁止」の柵の向こう側には
子供をダシにして入り込んでいる、パパやママたちが
多数紛れ込んでいるとにらんでいます。

だってさ。

「ほ〜ら、ハムハムだよぉ〜」

なんてやっている笑顔は
その子供さんたちよりはるかに嬉しそうで、楽しそう。

いいな〜。
ずるいな〜。
うまいこと、やったな〜。

ボクだって
ウサちゃん、だっこしたいのにな・・・。

ちぇ。

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彼は「原チャリに乗っているときも、たばこが吸いたい」と思いました。

フルフェイスのヘルメットに、たばこが通る穴を空ければ
その夢はかなうはず。

幸いにして、彼の所属する部活の活動場所は物理室。
道具は豊富です。

作業を始めた彼の姿を見て
「そういうこと」が好きな、他の部員たちも手伝い始めました。

強度を損なわず、しかもカッコ悪くない場所を求めて作業を始めた彼の姿を見て
なんだか面白そうと、他の部員たちも手伝い始めました。
当時の部長、副部長をも巻き込んで・・・。

元々凝り性で、解析大好きな人達だったので
あーでもない、こーでもないと議論の末、理想とされる場所に
ようやく位置決め用の細い穴を開けることに成功しました。

「やったやった」
「これでこの穴を広げていけば、もう完成だ！」
「夢の『原チャリでたばこ』がもうすぐ実現だな！」

すると、感動の涙に暮れるオトコどもを
それまで冷ややかに眺めていた彼女が
ぼそっと言いました。

「ねぇ。それってジェット型のヘルメットを買えばいいんじゃないの？」

・・・「俺、『ニーズは十分にあるから、高校卒業してからコレで食っていける！』って本気で思ったんだぜ。あの時は」

そう述壊する彼の部屋には、今でも
まるで何かを戒めるかのように、穴の空いたヘルメットが飾られています。

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「ハナ歌のつもりだったんだけどね」
と、彼女は弁解しました。

ジュリー・アンドリュースは、サウンド・オブ・ミュージックよりも、
メリーポピンズの彼女のほうが好きだ。
そんな話をしていた時、披露してくれたのがコレ。

「台所でお皿を洗っているうちに、ついノってしまってフルコーラスを・・・。隣のヒトが拍手代わりに壁を『どんどんっ』って叩いてくれました（＾＾；」

今はもう、あまり連絡を取りあうことも無くなったけど
今日みたいな陽気の日には、きっとまた
台所の流しの前で朗々と、しかもフルアクションで歌い上げているに違いありません。

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電話の向こうで
「すいません・・・急に風邪ひいちゃって・・・」
と、ちいさな声を出している、我が社の若手Tくん。

私はちらっとカレンダーを見て曜日を確認。

そういえば、彼は「いつ桜が咲くんですかね」と気にしていたな。なんて思いながら

「そうか、早く治せよ」

と、優しい声を出して電話を切ります。

自分も通ってきた道だからこそ
判ることもあるのですよ。

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それまでまったく興味が無かった、クラッシックへの扉を開けてくれたのが
このニューイヤーコンサートのCDでした。

ヴィリー・ボスコフスキーはまるでジプシーオーケストラのような一体感を。
カルロス・クライバーは風のように疾走し。
ヘルベルト・フォン・カラヤンは「完成されたワルツ」を披露し
クラウディオ・アバドは、少々過剰に過ぎるほど優雅に。

指揮者が変わるというだけで
こうまでオーケストラと、曲と世界が変わってしまうのか。

それはそれは、不思議な感動を伴ったオドロキでした。

そして、今更ながらようやく手に入れた２００２年度版。

小沢征爾とウィーンフィルは、いったいどんな演奏を聞かせてくれるのか
まだ開けていないCDを前に、わくわくしています。

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今日は会社のお花見。

けだるい空気が支配するようになった、宴の後半。

「ホント不思議だよなぁ」

と、カラになった一升瓶をもてあそびながら
頭上の桜に負けないくらい
いい顔色になったI氏が言いました。

「こんだけの水を飲めって言われても、そりゃぁ難しいけどよ。お酒だとすーっと呑めちゃうんだよなぁ。」

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「いちごを最初に食べちゃう人って、長男か長女なんだってさ」

またしても、そんな無駄な知識を披露したところ
彼女はなにか思い当たることがあったらしく
しきりにうなづいた後、はたと何かに気がついたかのように
私に質問しました。

「たいやきと東京ひよこも頭からたべちゃうんだけど、それはどうなの？」

いや、それはちっとわかんないな・・・。

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「若奥様」という称号は、相対的なものだとばかり思っていました。

たとえば、４２歳、３２歳、２８歳という
３人の方がいた場合、その中でもっとも若い２８歳の彼女が
その称号を授かるものだとばかり・・・。

「２０超えたら、若奥様って言わないぞ。普通は」

え〜？
それじゃぁ、２８歳の彼女はなんて言うんですか？

我が先輩は「何を当然のことを聞く？」と言いたげな顔で
きっぱりと答えました。

「あれはな、若い奥さんって言うんだ」

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