腹にモノスゴイ激痛が走ることがある。この痛みとは3年の付き合いになる。長いなぁ。痛みは何分かで消え去るのだが、その何分かの間がツライのだ。しかも、これが1ヶ月に1度だとか、1週間に1度ならまだ許せるが(それはそれで嫌だが)自分の場合は毎日くるのだ。
この痛みは、たいてい午前8時〜10時の間にくる。その時間になると、
「ああ、そろそろくるなあ、よっしゃあこっちは準備万端やぁ!」と、マチガッタ関西弁で決意をしている。しかし腹痛は、こうゆう時に限って時間をずらしてやってくる。
きっとハラジロウの腹の中ではNASAのおエライさん達もまだ発見していない、未確認高知能腹中生命体「ハラゴロウ」が生活しているのだ。こいつは腹を攻撃することによって快感を得て、それをエサに生き続けることのできるのだ。
さらにハラゴロウは、ハラジロウ(ややこしい)の考えを読める能力があるらしく、ハラジロウが「かかってこーい!」と意気込んでだって、フフンと無視してタバコの1本でも吸ってから時間差攻撃を仕掛けてくる。ヘソのあたりがキュウゥゥッとなってきて「アイテテテ!」となる。
こっちも腹をグッ圧しつけて反撃するが、またキュウゥゥッと締めつけてくる。「このヤローいい気になりやがって!」ここで手を休めたりすると、ハラゴロウは今がチャンスだとキュウゥゥッ、キュウゥゥッと調子に乗ってやってくるので、ハァハァ言いながらググッと圧さえつける。
5、6分間こんな攻防をしているうちにハラゴロウの方が飽きてきて「だるいだるい」とか言いながらご自分の部屋へかえってしまう。非常に自己中心的な奴なのだ。
ハラゴロウを撃退するために、実にあらゆる手を使った。腹を引っ込めたり、ふくらませたりして奴の住居をグワァングワァンゆさぶったがたいした効果がなく失敗。腹の周りを手で圧さえつけてもみたが、これも失敗。自分で自分の腹を殴ったりしたが自分がゲヘゲヘ言うだけで無意味であった。
打撃攻撃が効かないとなれば薬物しかないだろう。しかしハラゴロウの場合、自分が疲れたり飽きたりしたら帰ってしまう。
なので、薬が奴のところに届くころには、部屋で『はなまるマーケット』でも見ながらダレているのだ。
ハラゴロウとの戦いはつづく……。 |