2001-11-11 お気に入りと出会うとき
2001-11-08 ホッと一息
2001-11-04 晴れた日の競馬場
2001-11-03 やめなくちゃいけないのに
2001-11-01 動く歯、ぽってりの薔薇
2001-10-29 いつもの月曜日
2001-10-25 悪ふざけの結末
2001-10-24 創作活動(11）　神さまの警告
2001-10-21 最後の試合
2001-10-18 季節を感じるとき

先日買った薔薇の鉢植えたちは
とりあえずのプラスチックのポットに移しただけで
とても窮屈そうにしていた。
狭いベランダの花たちはみんな白い素焼きか陶器の鉢に入っているから
薔薇も同じようにしたかった。
いくつかお店に入って探したけれど気に入ったものがなくて
2週間も経ってしまった。
何十万という壷でもあるまいし、自分でも呆れてしまう。
やっと今日、少し小さいけど春までならと思って買おうとしたときに
「もう少し、大きいものってないですよね？」と聞いてみると
店員さんはポインセチアから鉢を外して持ってきてくれた。
色、大きさ、値段、ずべて理想通りでうれしくなった。
3つの薔薇たちが生き生きと咲く姿を想像した。



今年買うコートはベージュにしようと決めていたのに
一目惚れで手にしたのは鮮やかなオレンジ色のコートだった。
自分の決心が揺らがないためにも
「ベージュの同じものはありますか？」
と聞いてみたけれど、本当のところ気持ちは裏返っていた。
ベージュは置いていなかったので
オレンジを羽織ってみると・・・似合ってしまった！
童顔で背も高くない私は大人っぽい色よりも
明るい色の方がしっくりくるのだ。
分かってるんだけど、たまには背伸びしたいんだよね。
こちらは安くないお買い物なのに即決。


*　*　*　*　*　*


「プリンセス」
白すぎない白が私は好き。

先頭 表紙

9月の末から電話機が故障。
ウンともスンとも言わない。
購入してからまだ1年ちょっとのパソコンの調子も日に日に悪くなって
とうとう「ひまじん」を見ることもできない状態になった。
やっと決心したよ。
一日仕事をお休みして電話機もパソコンも全部直すんだ！！

必要なものを買い込んで電話機とパソコンを広いところまで持ってきた。
電話機は電話線を変えただけであっさり復旧した。
原因はうさこ。
コードをガジガジやったせいだった。
放っておいたら火事になるところだったよ。

問題はパソコン。
ただでさえパソ音痴、そのうえ取扱説明書を読むのが嫌いな私が大丈夫なんだろうか？
格闘すること5時間・・・
ようやくスムーズに動くようになったときには感激した。

人に頼って直してもらうこともできたけど
今回は一人でやり遂げたことにちょっとした充実感を覚えた。
やればできるわ。
些細なことだけどそんなことを感じた一日でした。


*　*　*　*　*　*


追加のジェルミニ。
ちょっと加工してみたけどやっぱりお花はそのままのほうが
きれいかな。

先頭 表紙

席が4つあるというので
競馬なんてほとんどやったことがないけれど
お言葉に甘えて私も参加させてもらうことにした。
結局来れたのは後輩の男の子と私とそしてあの彼。

昨日とは違う青い空。
澄んだ空気が気持ちよくて
席に座ると3人でワインを飲み始めた。
アルゼンチンなんとかというレースがあったので
ワインの試飲会と販売をやっていたのだ。
お昼過ぎからゆっくりと味わった。
途中、気が大きくなって大金を放り込みそうになったけど
それはちょっとガマンして
ちょっとずつ本当に遊びの程度でレースを楽しんだ。
後輩は一勝もできずにぶつぶつ言っていたけれど。

こうしていると私と彼は会社の仲間同士。
こうしていればね。

二人になるとすぐに手を繋いで
恋人同士のように車に乗り込む。
信号待ちのキスもそれだけは私だけのものと思えた。
丘の上から見る景色はすっと伸びていたし
このままどこかへ行けそうな気がした。

そんな時間はすぐに過ぎ去ってしまうのに。

別れ際、「ありがとう、また明日ね」と言うと
ギュッと彼の胸に顔を埋めた。
鼓動を感じて少し安心するとそのまま車を降りた。
それからは後ろを振り返らずにまっすぐ歩いた。

何事もなかったかのように
遠い空を眺めて少し冷えた空気を吸う。


家に帰ると何日ぶりかのタロウからの電話。
普通に、普通に話をする。
心の中で謝りながら。

ワタシノキモチハドコニイルノ？


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青い空も大好きだけど
赤い夕日は秋の夕暮れにはピッタリだね。

先頭 表紙

雨音で目を覚ました休日。
一人でいるお休みも好きだけど
今日は誰かにいてほしかったよ。
そして昨日のことを思い出した。


お店を出たら
近くの駅には向かわずに
二人で代官山まで歩いた。
夜遅くに見る街は
明るいときとは全く印象が違って見えて
時間が止まったように静かだった。

歩道橋の上でのキスは心のどこかにチクッときた。

奥さまの待つおうちへ帰る彼。
そんなことに嫉妬はしない。
会話の中で時折その存在が出てきても
動揺もしない。
ただ、二人がいつか終わることが怖いだけで。

あー、もうやめようと決めたのに。


*　*　*　*　*　*


一人の部屋に帰って
花瓶の水を替えると
はらはらと花びらが落ちた。
きれいなハート型だったから
壊れないようにそうっと置いて眺めていたよ。

先頭 表紙

昨日も今日も仕事が終わると同時に
会社を飛出した。
歯医者にいくのと
お花屋にいくのと。
もっと色っぽい予定だったらいいのに。


矯正を始めてからどんどん歯が動いていくのが
分かって嬉しい。
痛みもつらいけど
毎日鏡を見て
「イー」ってしてみると
あと少し、あと少しとがんばれるんだ。
引っ込んでいた2番目の前歯もちゃんとみえるようになった。
治療が全部終わったら食べたいものぜ〜んぶ食べてやるわ。
まずは林檎の丸かじりからね。


お花のレッスンで一緒の女の子が週末に式を挙げる。
クラスのみんなで花束を贈ろうということになったので
私がその手配を引き受けた。
走って骨董通りを抜けたところにあるショップに向かった。
一度行ってみたかったお店だったけど
閉店が18時ということもあってなかなか足が向かなかった。
ヨーロッパの田舎にあるような外観のお店は
女主人がキリモリしていて雑誌で見ていたものよりも広く
色とりどりのお花がお花畑のように並んでいた。
うっとり。
している場合じゃなくて
私が着いた頃には閉店の片付けをしていた。
慌てて用件を告げて遅くにすみませんと言うと
「とんでもないですよ」
と笑顔で答えてくれた。
「やわらかいピンク系でポッテリしたお花を」
と言ったらちょっと笑われた。
「ポッテリ」っていう表現、おかしいのかな。
それでも丁寧に対応していただいて
走って来た甲斐があったと嬉しくなった。
花屋に限らず、接客をするお仕事はその人柄がとっても大切。
笑顔で迎えられたらやっぱり嬉しいよね。
彼女の元に素敵な花束が届きますように。
そして末永い幸せを。


*　*　*　*　*　*


「ピンクティー」
先日のレッスンで余った薔薇をもらった。
占めて20本。
こんなにたくさんの薔薇、生まれて初めてかも。
ぽってりっていうのはこんな感じなんだけどな。

先頭 表紙

雨の中、週末に小さなベランダの掃除をした。
夏の間、強い光りをたくさん浴びていた花達は
秋が深まるにつれて元気をなくしていたから
かわいそうだけれどさようならをした。
冬に向けてまずはパンジーを植えた。
ショーベットオレンジやベルベットのような紫、
ラベンダーカラーに純白、黄色。
たくさん花が咲いたらブーケにして部屋の中でも楽しもう。

それと小さな薔薇たちを3鉢。
端正な形のベビーピンクとポンポン咲きの鮮やかなピンクと白。
一つだけあった薔薇の鉢の横に並べて
どれも綺麗に咲いてくれたらと眺めていると時間も忘れてしまいそう。

夕方になって遊びに来た友人と

他愛のないおしゃべりをしている間に夜も更けてしまった。
どうしてお休みの日ってあっという間なんだろうね〜と言いながら
バイバイをして
そして今日も寝不足の月曜日。


*　*　*　*　*　*


ベビーピンクの薔薇はホッと落ち着く色。
大事に大事に育てよう。

先頭 表紙

昨日の一件から思いもよらないことが起こった。
思慮に欠けた私の行動がひきおこしたことだ。
いつものように仕事をしていたときに
そのことを知って愕然とした。
私の心の中は一日中、
そして今も、落ち着かない。


彼に丁寧に誤った。
「俺が悪かったんだ、
フォローはするから心配しないで
今までどおりでいいから」

優しい言葉はもういらないよ。


本当に昨日のことは警告だったんだ。
これ以上
誰にも迷惑をかけないように。
誰も悲しませないように。
神さまは私をちゃんと叱ってくれたんだよね。
これからも見守ってくれるかな。


*　*　*　*　*　*


「イブ・ピアッツェ」
無邪気に咲くオールドローズは
本当にいい香りで
私をどこか遠いところへ連れて行ってくれそう。

先頭 表紙

外出から帰ってくると
遠いところにある彼の机の周りに人が集まっていた。
パソコンの前には扇風機が。
まさかと思って隣の先輩に聞くと
やっぱり。

コーヒーをこぼして乾かしている最中だった。
見事にやってしまったらしくパソコンは全く動かないらしい。

サーバーに残っているデータは問題ないとして
個人もののデータはもちろんダメ。
何よりも私の心配は毎日のメールのやりとりが
途絶えてしまうのではということ。
なんと不謹慎なことだろう。

仕事が終わってから電話をしてみた。
まだ会社の人と一緒にいるらしく素っ気ない返事だった。

神さまの警告？
これ以上やめておきなさいって言ってくれているの？


*　*　*　*　*　*


先週、発注をかけたお花でつくった。
設定が冬だったからどうしてもクリスマスが頭に浮かんできて
まだ10月だというのにこんなものになってしまった。
想像力のなさを露呈。
他の生徒さんは白やペールトーンのロマンチックな作品を作っていて
ひとそれぞれ、いろんな感性があることを知る。
頭の中でイメージしたものを形にするときに
どんなお花がどれだけ必要か、
それが今の季節に手に入るものなのか、
予算と合致しているのか、
どれをとっても全く解らない。
これは経験のみが知ること。
もっと勉強が必要だと今更実感した。

先頭 表紙

少し肌寒い秋の日曜日、
今日が私にとっての最終試合となった。


入社して野球部の存在を知ってすぐに
マネージャーをやると立候補した。
どうも物珍しかったらしく選手達は驚いていた。

試合に出るわけでもないのに見ていて何がおもしろいの？
休日まで会社の人と一緒だと息を抜く暇がないんじゃないの？
って会社の友達には言われることも多かったけど
私はチームを応援するのが楽しかったし
時には選手と同じように悔しい思いや嬉しい思いもしてきた。


当初はマネージャーとして特に期待をされていたわけでもなかった。
以前いた女の子達がそうであったように
女の子はたまに応援に来てくれればハナがあっていいよね、ぐらいの感覚で。

だけど、毎回顔を出してスコアの書き方を覚えて選手の世話をしている間に
だんだんと私もチームの一員なんだと感じるようになってきたし
選手も同じように思っていてくれたと思う。
日曜日の朝早く、眠いのをガマンしてグランドに出掛けるのも苦にならなかった。
一生懸命にプレーをするみんなの姿は私を勇気付けてくれたし
「いつもありがとう」と言って試合の後にご馳走してくれるご飯もおいしかった(笑)。


今日は大事な大事な試合だった。
残念ながら負けてしまったけれど。
試合後のミーティングで
私が会社を辞めることをみんなに告げた。
知っている選手もいたけれど、驚いた顔をした選手もいた。
「来年入ってくる新入社員の女の子、がんばって勧誘してくださいね」
と笑ってみたけれど上手くは笑えなくてちょっとだけ涙が出た。
「会社を辞めても野球には来てよね」って言ってくれたから。


青い空の下でみんなが真剣にプレーをする姿が
本当に大好きだったよ。
嬉しい気持ち、悔しい気持ちを感じることができた
みんなとのこの時間は私の宝もの。
本当にありがとう。


*　*　*　*　*　*


ゲームセット。
アンパイアの声は広い空に遠く響いていた。

先頭 表紙

5時前に少し外に出ると
空はもう暗くなっていた。
そして今日は本当に冷えていた。

オフィスに戻って
「なんか、寂しいよね」
って言ったらみんなはキョトンとした顔をして
私を見た。
季節の移り変わりを感じて
特に寒い季節になる前に
訳もなく切ない気持ちになるのは
私だけ？



もう少し、このままでと願ってみたり。
誰かに抱きしめて欲しいと思ったり。
ワガママ？


*　*　*　*　*　*


本当は100本ぐらい欲しかったけど
ガマンして24本だけ選んだ。
セットになっているものは
お気に入りの色だけじゃないから
あえてバラバラに。
そして1本ずつ丁寧に削って。

先頭 表紙