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Hideyの「蛍の光の下で」

帰国に伴い長い間ご愛読いただいたこの日記を終了させていただきます。
もうこのサイトに文章を綴ることはありませんが
もしこの先もおつきあいいただけるようであれば
メールをいただければ幸甚です。
皆様、本当にありがとうございました。お元気で。

絵日記

目次 (総目次)   [次の10件を表示]   表紙

2003-02-28 19世紀のブロードバンド 1
2003-02-14 GMAT 正解と解説 4
2003-02-14 GMAT 正解と解説 3
2003-02-14 GMAT 正解と解説 2
2003-02-14 GMAT 正解と解説 1
2003-02-06 英語に自信のある方もない方もぜひお試しあれ! これがGMAT
2003-02-06 MBA受験って何するの?
2003-02-03 最後の勝負 3
2003-02-03 最後の勝負 2
2003-02-03 最後の勝負 1


2003-02-28 19世紀のブロードバンド 1

日本でもインターネットに接続している世帯が48%に達したとニュースで知った。世はまさにブロードバンド時代。「インターネットがなかった頃のことが信じられない。もう逆戻りなんて絶対にできない」という言葉も時々耳にするが、確かに実感としては否定できないものがある。50年もして、昔は友達に最近の消息を知らせるには自筆の手紙を書き、フィルムを使って写真を撮り、DPEに出して焼き増しをして、それを手紙と同封して数日掛けて郵便で送ったなどと未来の子供達に話したら、なんという化石時代にこの人は生きていたのだろうと笑われるかもしれない。その意味ではとても貴重な時代の境目に我々は生きているとも言える。

インターネットは文化を変え産業を変え社会の構造を変えたが、かつてそれに勝る変化をもたらした技術が存在した。僕は今The Coming of Managerial Capitalismというアメリカ資本主義の歴史を学ぶ授業を取っている。独立直後のアメリカにマクロ経済的な骨格を打ち立てた初代財務長官アレクサンダー・ハミルトンからご存知ビル・ゲイツに至るまでのアメリカン・ビジネスの変遷を紐解くのだが、授業における最初の重要なポイントが鉄道の成り立ちである。19世紀初頭にイギリスで発明され、第一次産業革命の主役となった鉄道は、アメリカの歴史を大きく前に進めた。技術の発達が社会にもたらす影響を時代を超えて考えるにはとても面白い話なので、もともとは大変な量になる内容をできるだけ短くまとめてご紹介したい。

鉄道のない時代の新大陸アメリカを想像してみてほしい。人口はまだヨーロッパからの移民が開拓し独立を宣言したばかりの東部に集中していた。西へと開発を進めようとしてもその手段は道路の建設と川の利用だけしかない。道路の建設と言っても、森を貫き馬車が通るのに困らないくらいの道をつくる程度のもので、深い水溜りや木の切り株などがあちこちに残る、大変お粗末なものだった。そして馬車は遅く、時速10キロほどでしか走れなかった。物流に利用しようにもその費用はとてつもなく高く、ニューヨーク州の西端バッファローからニューヨーク市に輸送されたオート麦の価格は、もとの価格の12倍に釣り上げられた。船で川を下るにしても当然ながら川のないところへは移動できず、夏は水位が下がったり冬は川が凍結したり、また天候によっては大変な危険を伴った。蒸気船が開発されて移動速度は増したものの、上記の自然環境には逆らえず、運航スケジュールはあてにならなかった。

当時としてはこれらの脆弱な交通手段が同時に唯一の情報流通手段であった。普通の人々が生涯に活動する範囲はとても狭く、今でこそ数時間でたどり着ける場所は想像の遥かかなたにあった。人々は行商人の話から貴重な情報を得て、ビジネスや新たな生活の機会を窺った。時には死の危険をも乗り越えてもたらされた情報なだけにその価値は計り知れなかった。

(つづく)

先頭 表紙

フィー子さん、コメントありがとうございます。かつて、GREを受けたときには無かった出題形式で学ぶところがあるように思いました。GMATの文法の出題傾向を調べたところ、主に十数パターン程度しかなく、極めて限定的な知識を試しているようだというのは分かりました。 / lamancha ( 2003-03-08 11:52 )
↓下の文章にもうつっこめなくなってしまったのでこの場をお借りします。lamanchaさん、悪問というのは日本の受験生に対しては、という意味だそうですので。GMATでは英語を母国語とする人も受けるような文法問題ですので微妙なところを付いてくる下記のような問題があってもいいんじゃないか、とのことでした。念のため・・・ / フィー子 ( 2003-03-05 15:32 )
akemiさん、とってもとっても同感です。僕は子供の頃から手紙に対して特別な思い入れを抱いてきました。たくさんの人々が僕一人のためだけに筆を取り書き送ってくれた文の数々。幼稚園時代のものから一通も捨てずに保管しています。 / Hidey ( 2003-03-02 16:05 )
ricaさん、どの時代においても新しい技術は使いようですね。技術が人間を支配するのではなくて人間の意志が技術を支配しないと意味がないですよね。鉄道においてもその意味を追求した人たちが新しい時代をつくっていったのだと思います。 / Hidey ( 2003-03-02 16:03 )
りぃなさん、あえてこんな風に書いたけれど、僕は手紙の持つ特別な意味を信じています。笑うようなガキがいたらぶん殴る・・・っていやな爺さんになりそうだなあ。 / Hidey ( 2003-03-02 16:01 )
そうですね、あたしもりぃなさん同様、手紙の魅力はネットの即時性(これももちろん大事)と対極にありながら大切にしていきたいものです。たとえばネットで知り合った方と実際にお目にかかるのは別として、お手紙などをやりとりすると相手の存在が俄然リアルに感じられてきたりしますものね。 / akemi ( 2003-03-02 15:43 )
「様々な場所に散らばっているDataの収集と、その有効な活用法」っていうのが、非常に基本的なことに聞こえますが、意外と実現できていなく今後も重要になってくることだと私は思っています。う、19世紀のブロードバンドという日記に対するコメントじゃなくて、最初の1部分だけに対するレスになってしまいました・・・。 / rica ( 2003-03-01 21:13 )
手間があるからこそ、手紙が好きです。一字一字、相手のことを考えて書いて、写真もとびっきりのを選んで…。未来の人には笑われちゃうかな?それでも私は好きだなぁ。 / りぃな ( 2003-03-01 12:32 )

2003-02-14 GMAT 正解と解説 4

前回の日記で「簡潔な英語」と書いたことで、単純に簡潔な選択肢を選んだ方がいらっしゃるかもしれないが、簡潔である前に、正しい文法であること、本来の意味が正しく反映されていることなどが求められる。脅すつもりはないけれど、これらはもっとも基本的なパターンの問題であり、普通はもう少しひねりがあったり、文章量もこれらの倍近くあったりする。そして時間配分上これらの文法問題は一問平均一分半で解かなければならない。もっとやっかいな論理的思考を問う問題と単語が難しく時間に追われる長文読解があるからだ。通勤の電車や出張の新幹線でばかみたいに時計を睨みながら来る日も来る日も練習問題を解いていた頃が懐かしい。

コンピューターテストのため作文以外はその場で点数が分かる。試験会場を出て暗い声で妻に「また駄目だったよ」とよく電話をかけたものだ。また出願時、GMATを実施しているETSという協会を通じて受験する学校にもっともよいスコアを報告するのだが、そうすると自動的にその前二回分の点数も一緒に報告されてしまうので、実力が伴わないまま闇雲に受験することもできないなど、多少の戦略も必要になるのだ。

ということで、合計13人の方にご応募いただいたが、正解がもっとも多かったのは匿名「内緒でね!」さんとみほさんの3問。おめでとうございます。お二人には正式にボストン土産をお送りしたいので、みほさんはメールのリンクがあるから連絡が取れるとして、「内緒でね!」さんはよろしければ改めてハンドルネームを名乗っていただき、僕から管理組合様経由でご連絡をさせていただくか、どうしても名乗り出たくないという場合は恐縮ですが管理組合様経由で僕にメールをお送りいただくかして、お土産の受け渡しの方法をご相談させてください。他の方々も本当にありがとうございました。

余談だが、実はひとりだけ全問正解者が存在した。フィー子さんの旦那である。ご存知の方が多いと思うが、彼と僕は高校一年生からの親友同士で、日本人でこれだけ英文法に詳しい人間を僕は他に知らない。別途メールのやり取りで「試しに解答が聞きたいな」と書いてみたら、フィー子さんから「EEBAEだそうです。解答どころか解説できるようです。プレゼント到着待ってます(^o^)丿おほほほほ(←急に強気)」と返ってきた。うーむ。仕方ないから、フィー子夫婦のところには3月のリサーチのための一時帰国でベビーに会いにお邪魔するので、そのお土産ってことで何か持って帰りましょう。

先頭 表紙

コインさん、あれ、抜かしちゃった。済みませんでした。フィー子旦那はちょっと特殊なのであまり気にしないでください(笑)。まあでもあの英語力は心底感服しますね。 / Hidey ( 2003-02-28 16:20 )
よちみさん、責めちゃダメです(笑)!僕も受験が終わったらすぐにGMATのことなど忘却の彼方となりました。今回これを書くために久しぶりに問題を解いてみましたが、やっぱりなまってしまいましたね。こんな技術をキープアップしても仕方ないんだけど。 / Hidey ( 2003-02-28 16:06 )
しゃどう猫くん、アメリカ生まれなのにやっぱり難しかったかな?ボストンのロブスター、ぜひこちらまで食べにきてください!そうしたらもれなくご馳走いたします。 / Hidey ( 2003-02-28 16:04 )
有末那智。さん、僕も受験するときは追い込まれると結構当てずっぽうでした。それにこれはふつうの英語力とは異なる範疇の試験なので、あまり参考にしないでくださいね。英語の勉強をされるならまずは音楽でも映画でもお好きなところからされるといいと思います。 / Hidey ( 2003-02-28 16:02 )
りぃなさん、あれは疲れるよ。4時間集中した上に非常な結果だからね。僕の場合は最初の受験でかなりいい点が取れたんだけどその後ずっと伸び悩みました。英文法は英会話と違ってアメリカ人に比べても日本人は体系的に学ぶことで簡単に勝つこともできる分野ですよ! / Hidey ( 2003-02-28 16:00 )
プルーさん、日記本文にも書いた通りこれはアメリカ人にとっても「頭の体操」のような問題なのでお気になさらず。いったいこの試験の何がBスクール受験の判断材料になるんだか。 / Hidey ( 2003-02-28 15:58 )
lamanchaさん、フィー子夫によればGMATの問題は「悪問」と呼ぶに値するそうです。ところで最近GMATのルールが変わって、ビジネススクール受験のためには4回しか受験ができなくなったようです。僕の頃は無制限だったのですが。僕は5回目がベストスコアだったのでラッキーだったなあ。 / Hidey ( 2003-02-28 15:57 )
みほさん、最近また忙しくなってひまじんに寄りつけなくて、ボストン土産用のメールも送ってなくてごめんね。この週末にちゃんと送るからね。さすがにロブスターは送れないのが残念。 / Hidey ( 2003-02-28 15:55 )
むらぱぱさん、そうなんです。あの学校の同窓です。一芸に秀でた連中が多いですよね。Bスクール留学、まだまだ遅くはないですよ! / Hidey ( 2003-02-28 15:53 )
フィー子さん、ひらがないっぱいのつっこみをありがとう。うーむ、何買っていこうかなあ。先日はベビちゃん用だったから今回は親用ね。 / Hidey ( 2003-02-28 15:52 )
夢樂堂さん、僕も今回参考書の解説を見てあらためて「深いなあ」と感じました。でもGMATって偶然がかなり作用する試験なんです。偶々一度いい点取っちゃったらそれで勝ち、という感じ。 / Hidey ( 2003-02-28 15:51 )
azzurriさん、フィー子家はベビちゃんもバイリンが保証されたようなものですね。でもやつと英語で会話をする娘というのはちょっと気味が悪い気がするんだけど…(笑)。 / Hidey ( 2003-02-28 15:49 )
2問しか当たらず、、、オールAと答えたのと変わらないじゃん!と責めたら「これが実力さ〜」と笑っていました。しょうがないわねえ・・・。 / よちみ ( 2003-02-25 12:55 )
おぉ、間違えまくりだぜ! 半分くらいは当たってると思ったのに! 難しいのね、ほんと、お疲れ様です。ボストンのロブスター・・・仕方がないから、しゃどうにねだってみることにします。 / しゃどう猫 ( 2003-02-17 18:35 )
回答でましたね・・・やっぱりあてずっぽうはダメでしたか(笑)。後でじっくり解説を読ませていただきます・・・これを機会にチョットは苦手意識克服しようかな・・・。 / 有末那智。 ( 2003-02-17 16:06 )
「また駄目だったよ」って、言っては駄目なんですけど、可愛いですね。すみませんすみませんすみません。ところで、フィー子さまのダンナさまのように、英文法に詳しくなりたいもんです。 / りぃな@理系教科の次に文法が嫌い。。 ( 2003-02-17 13:15 )
本来こういうテストは好きじゃない(そういう問題でもないのだけど)けど、こっそりやってみました。でも3問しか正解できず。同じ文章がはいってるのがトリッキーね。 / プルー ( 2003-02-16 09:26 )
なるほど。それ用に勉強しないとダメですね。GMAT、少し受けてみる気になりました。スコアも5年もつし… / lamancha ( 2003-02-15 17:07 )
バカなことに気がつきました。友達にやってもらえばよかったのです、ITの授業中にこのページ見せて。・・・なっぁあんて、そんなのもう気にしなくてもいいんですよね〜!ひゃっほう、ボストン土産だ!!ありがとうございまっす!キウイ土産は期待しないで待っていてください(笑) / みほ ( 2003-02-15 16:14 )
と言う事はフィー子さんの旦那様も同窓って事ね?す、すごい。実は問題を解こう解こうと思って居る間にこんなに日数が。。。解説も含め、帰りの電車で読ませて頂きます。(残業中) / むらぱぱ ( 2003-02-14 22:21 )
第4問の解説に少しおかしいところがあったので訂正しておきました。どうもすみません。 / Hidey ( 2003-02-14 21:56 )
むふふふふ、ボストン土産ってなーんだろ♪らららんらんらんらりらんらん♪あ、私じゃないって?すいません、私は日本語しか読めませーん(_ / フィー子 ( 2003-02-14 19:52 )
結局、辞書は使わずにやりました。意味ないですもんね。3問はいけてると思ったのですが、難しいです。ところで、フィー子さんの旦那さまは一体何者なのでしょう。噂は聞いていましたが、恐るべし。週末にゆっくり解説読んで復習します。 / ガス欠コイン ( 2003-02-14 17:58 )
う〜む、答え合わせをして正解があっても、多分間違っているんだろうね。 / 夢樂堂 ( 2003-02-14 17:21 )
問題と解説、じっくりと取り組ませていただきます・・・それにしても、フィー子さまのだんなさま、凄い!!なぜ解説までできる!?ベビちゃん、カッチョイイパパは英語堪能で羨ましいです。 / azzurri ( 2003-02-14 16:08 )

2003-02-14 GMAT 正解と解説 3

4.
Quasars are so distant that their light has taken billions of years to reach the Earth; consequently, we see them as they were during the formation of the universe.
(A) we see them as they were during
(B) we see them as they had been during
(C) we see them as if during
(D) they appear to us as they did in
(E) they appear to us as though in

和訳:準星はとても遠くにあるため、その光が地球に届くのには数十億年がかかり、従って我々はそれらが小宇宙を形成している頃の姿を見ていることになる。(準星という言葉の意味合いからして、universeは「全宇宙」という意味ではなく、準星がその周りにつくり出している小宇宙的な空間を指す。つまりformationの意味上の主語はquasars)

文章の本来の意味をどれだけ忠実に反映しているかを問う問題。この問題は正解を選ぶのはそれほど難しくないが、不正解がなぜ不正解であるかをきちんと理解するのはかなり難しい。(B)のhad beenという過去完了は、ある過去の出来事に対しさらにそれより昔の出来事、つまり過去の過去を表現するときに使うもので、ここでは過去完了を使う必然性がない。(C)は前述の通りas ifを使うこと自体おかしいのに加えて、そのあとのduringとともにwe seeを修飾してしまい、「まるで(今が)宇宙の形成期であるかのように我々はそれらを見る」または「まるで(我々が)宇宙を形成している最中であるかのように我々はそれらを見る」という意味になってしまう。(D)ではthey appear to us as they appeared to us inとも置き換えられ、「我々」が宇宙の形成期に生きていたという意味に捉えられかねない。(E)はas ifと同じで「あたかも〜のように」という意味になり、しかもここでは準星が小宇宙形成に関わっていないようなニュアンスになってしまう。ということで、(A)が正解。

5.
Although Napoleon’s army entered Russia with far more supplies than they had in their previous campaigns, it had provisions for only twenty-four days.
(A) they had in their previous campaigns
(B) their previous campaigns had had
(C) they had for any previous campaign
(D) in their previous campaigns
(E) for any previous campaign

和訳:ナポレオンの軍隊は以前の出征の時よりもはるかに多くの軍需品を伴ってロシアに入ったが、それでも24日分の蓄えしかなかった。

代名詞の正しい用法を問う問題。これも選択肢によっては色々な間違いがあるのだが、実は代名詞の誤用ということだけで「一発斬り」できる。(A)から(D)で使われているthey、theirはすべてNapoleon’s armyを指しているつもりなのだが、armyは確かにその中身は複数の兵士だとしても、army自体は単数の「軍隊」という意味でしかない。従ってthey、theirを使うことはできず、it、itsを使わなくてはならない。その点(E)は代名詞を使わずに正しい文法を使っているのでこれが正解。代名詞以外の誤りとしては、(A)は「以前の出征」は「ロシアに入った」のよりもさらに過去なのでit had hadとならなければならない。そしてこれは(D)と共通しているが、in previous campaignsの前にはsuppliesが省略されているので、supplies (it had had) in previous campaignsとなるわけだが、この場合出征の「ための」軍需品を持っていたわけだから、前置詞はinではなくforになるべき。(C)は(A)と同様過去完了を使っていないのでこれも誤り。

(つづく)

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まだご不明の点があれば何なりとご質問ください。できるだけ詳しくご説明いたします。 / Hidey ( 2003-02-15 00:21 )

2003-02-14 GMAT 正解と解説 2

2.
George Sand was one of the first European writers to consider the rural poor to be legitimate subjects for literature and portray these with sympathy and respect in her novels.
(A) to be legitimate subjects for literature and portray these
(B) should be legitimate subjects for literature and portray these
(C) as being legitimate subjects for literature and portraying them
(D) as if they were legitimate subjects for literature and portray them
(E) legitimate subjects for literature and to portray them

和訳:ジョルジュ・サンドは、田舎の貧しい人々を文学における正当な題材としてみなし、その小説の中で思いやりと敬意を持って彼らを描写した、最初のヨーロッパの作家の一人であった。

正しい慣用表現を問う典型的な問題であり、塾では経験的に「一発斬り」で正解を選べると教えられる種類の問題である。「consider +〇〇+□□」で「〇〇を□□と見なす」というのがconsiderの正しい使い方であり、consider 〇〇 to be □□というアメリカ人もよく使う表現は本来好ましくないというのがplain Englishを旨とするGMATの見解である。従って(A)は不正解。同様に(B)、(C)、(D)も不正解で、(D)のas ifだと「あたかも〜であるかのように」という意味になってしまう。また、(A)と(B)のtheseは「貧しい人々」を指しているのでthemでなくてはならず、(C)のportrayingはconsiderと並列に原型のportrayでなくてはならない。(E)が正解。

3.
Dirt roads may evoke the bucolic simplicity of another century, but financially strained townships point out that dirt roads cost twice as much as maintaining paved roads.
(A) dirt roads cost twice as much as maintaining paved roads
(B) dirt roads cost twice as much to maintain as paved roads do
(C) maintaining dirt roads costs twice as much as paved roads do
(D) maintaining dirt roads costs twice as much as it does for paved roads
(E) to maintain dirt roads costs twice as much as for paved roads

和訳:土の道路は古い時代の牧歌的な単純さを思わせるかもしれないが、財政的に逼迫している町としては土の道路は舗装道路と比べて維持するのに倍の費用がかかると指摘している。

並列になるべき複数の語句が正しく並列になっているかどうかを問う問題。twice as much asの前後が並列になっているかどうかが問題になっている。(A)ではtwice as much asの前の主語+動詞はdirt roads costで、後ろはmaintaining paved roadsが主語であり動詞のcostsまたはdoesは省略されている。動詞が省略されることは問題ではないが、dirt roads(土の道路)とmaintaining paved roads(舗装道路を維持すること)が非対称であることが問題。その点(B)はto maintainがtwice as much as の中に入り込んだだけで、その前後のdirt roads costとpaved roads doが綺麗に並列になっているので正解。(C)、(D)、(E)はすべて非対称なので不正解。

(つづく)

先頭 表紙

2003-02-14 GMAT 正解と解説 1

前回のGMATの問題に対したくさんのご応募、ご感想をいただき、ありがとうございました。

やはり少し難しかったようだけれど、もともとはビジネススクールを受験するアメリカ人をふるいにかけるための問題なので、間違ったとしてもショックを受ける必要はまったくない。彼らが日常よく使う表現だけれど実は文法的には誤りであるといった種類の問題がよく出題されるのだ。だから英会話に慣れ親しんでいる人ほど間違えたりするものである。アメリカ人ですら塾に通ったり、少なくとも今回ご紹介したような参考書を使い、傾向と対策を学ぶほどである。大分お待たせしてしまったが、正解と解説は以下のとおり。

1.
Based on accounts of various ancient writers, scholars have painted a sketchy picture of the activities of an all-female cult that, perhaps as early as the sixth century B.C., worshipped a goddess known in Latin as Bona Dea, “the good goddess.”
(A) Based on accounts of various ancient writers
(B) Basing it on various ancient writers’ accounts
(C) With accounts of various ancient writers used for a basis
(D) By the accounts of various ancient writers they used
(E) Using accounts of various ancient writers

和訳:おそらく紀元前6世紀頃にラテン語で「よき女神」という意味であるBona Deaを奉っていた女性だけの宗教的集団の活動について、学者たちは様々な古代の作家の記述に基づき大まかな描写をしてきた。

修飾語句が正しい対象を修飾しているかを問う典型的な問題。(A)のBased on 〜というのは口語ではよく使われるが、ほとんどの場合誤った使われ方をしている。Basedという過去分詞で始まる分詞構文では、文法的にはBasedが修飾するのは主節の主語であるscholarsであるべきである。つまり「学者たち」が古代の作家の記述に基づいていることになってしまうのである。言い換えればscholars are based on accounts of various ancient writers.となってしまうのだ。a sketchy pictureが主語になっている文章なら問題ない。(B)は一応それを回避しようとして「学者たち」が「それ(it)」を古代の作家の記述に「基づかせている」という形になっているのだけれど、まずこんな変な言い方はしないし、itが何を指しているのか分かりにくい。(C)は語の並びや修飾の関係はきちんとしているのだけれど、やはりこんな言い方はしないし、簡潔でない。(D)も同様に回りくどい言い方で、しかもthey usedが修飾している先行詞は直前のwritersということになってしまうから、「彼らが使った古代の作家」という意味になってしまう。(E)のUsingから始まる分詞構文は、(A)とは異なり、きちんとuseの主語が主節の主語のscholarsになっているし、文章としても簡潔である。従って(E)が正解。

(つづく)

先頭 表紙

鳥さん、ちゃんと英会話学校に通って、偉いですね!堅実な努力をされる方を僕は無条件に尊敬します。僕はそういうのが苦手な人なので。TOEIC、頑張ってくださいね。 / Hidey ( 2003-02-28 15:47 )
あ。早くも間違ってる(笑  もうすぐ英会話学校の時間です。家に帰ってから解説じっくり読もうかな。 / 鳥@未ログインごめんなさい ( 2003-02-17 18:42 )

2003-02-06 英語に自信のある方もない方もぜひお試しあれ! これがGMAT

その文法問題だが、TOEICやTOEFLとは段違いに難しい。文法問題とは言っても、5つの選択肢のほとんどが形だけは正しい文法を成していたりすることもある。GMAT文法と言われ、TOEFLの例文にも出てくるような表現が不正解だったりする場合もある。論理的で簡潔な英語をもっとも厳しく追及するのがGMATである。

百聞は一見に如かず。オフィシャル・ガイドから、GMATらしい素直な問題を拾ってみた。英語に自信のある人もない人もどうぞお試しあれ。

太字の部分にあたる表現を5つの選択肢から選び、もっともよい英文を構成せよ。
(選択肢(A)は必ず太字と同じ表現になっており、それが正解の場合もある)

1.
Based on accounts of various ancient writers, scholars have painted a sketchy picture of the activities of an all-female cult that, perhaps as early as the sixth century B.C., worshipped a goddess known in Latin as Bona Dea, “the good goddess.”
(A) Based on accounts of various ancient writers
(B) Basing it on various ancient writers’ accounts
(C) With accounts of various ancient writers used for a basis
(D) By the accounts of various ancient writers they used
(E) Using accounts of various ancient writers

2.
George Sand was one of the first European writers to consider the rural poor to be legitimate subjects for literature and portray these with sympathy and respect in her novels.
(A) to be legitimate subjects for literature and portray these
(B) should be legitimate subjects for literature and portray these
(C) as being legitimate subjects for literature and portraying them
(D) as if they were legitimate subjects for literature and portray them
(E) legitimate subjects for literature and to portray them

3.
Dirt roads may evoke the bucolic simplicity of another century, but financially strained townships point out that dirt roads cost twice as much as maintaining paved roads.
(A) dirt roads cost twice as much as maintaining paved roads
(B) dirt roads cost twice as much to maintain as paved roads do
(C) maintaining dirt roads costs twice as much as paved roads do
(D) maintaining dirt roads costs twice as much as it does for paved roads
(E) to maintain dirt roads costs twice as much as for paved roads

4.
Quasars are so distant that their light has taken billions of years to reach the Earth; consequently, we see them as they were during the formation of the universe.
(A) we see them as they were during
(B) we see them as they had been during
(C) we see them as if during
(D) they appear to us as they did in
(E) they appear to us as though in

5.
Although Napoleon’s army entered Russia with far more supplies than they had in their previous campaigns, it had provisions for only twenty-four days.
(A) they had in their previous campaigns
(B) their previous campaigns had had
(C) they had for any previous campaign
(D) in their previous campaigns
(E) for any previous campaign

正解が一番多い方には素敵なボストン土産をお送りします。まじで。当てずっぽうで結構ですのでぜひやってみてください。

先頭 表紙

azzurriさん、早めに締め切ってしまい、ごめんなさい。ちなみにGMATは「ジーマット」と発音して、Graduate Management Admission Testの略です。ポッキーに似たようなのがあるの? / Hidey ( 2003-02-14 17:27 )
ささみさん、あれ、ごめんなさい、抜かしちゃった。ご主人の苦労も少しお分かりいただけたでしょうか?とっくにお分かりですよね。間近で見てるのは辛かったでしょうね。春が待ち遠しいですね! / Hidey ( 2003-02-14 17:24 )
時間のある時にゆっくりやろう!と思っていたら、締め切られてしまいました、、、とは言っても、さっぱりわからないんですけど(笑)!GMAT?新しいお菓子の名前でしょうか???ポッキーぽいような。。。 / azzurri ( 2003-02-14 16:05 )
みほちゃん、その答えはK君の答え?それともみほちゃんが改めてやってみたの?わざわざ学校からつっこんでくれてありがとう。 / Hidey ( 2003-02-14 06:18 )
りぃなさん、SATよりもGREよりもさらに難易度の高いテストですから、自信はなくさなくて大丈夫。こんなのテクニックだから、詰め込めば何とかなるものです。それにこの手の文法はアメリカ人同士の会話でもほとんど無視されるものですからね。 / Hidey ( 2003-02-14 06:16 )
なみまるさん、はじめまして!英語に大変ご興味がおありのようですね。日記を拝見させていただきました。ここにあるのは本当に基本的な問題で、普通は問題文も、そしてその太字の部分も1.5倍くらいの長さがあります。平均1分半で解かないと、もっと難しいほかのセクションに時間がまわりません。内容よりも時間との勝負が地獄でした。 / Hidey ( 2003-02-14 06:14 )
おとじろうさん、ケンブリッジ英検ってのは受けたことないです。他の英語の試験は大概受けてるけど。そろそろちゃんと気分転換になるような日記を書きたいと思います。 / Hidey ( 2003-02-14 06:11 )
むらぱぱさん、その後ご加減はいかがですか?ほんとに心配。あまり動き回らないで養生してくださいね。私的に問題を解いていただいたでしょうか?さて、Whartonを目指す記念すべき第一歩になるでしょうか? / Hidey ( 2003-02-14 06:09 )
夢樂堂さん、普通そうですよね。僕も大学を卒業した頃は、「ああ、これでもう一生試験なんか受けなくてもいい」と思っていたのですが、いまだに試験に追われています。おかしいなあ。 / Hidey ( 2003-02-14 06:07 )
鳥さん、これは日本人には難しいです。だって教養あるアメリカ人をふるいにかけるためのテストなのですから。でも実はこれでも短くて易しいほうの問題であるのも事実。とはいってもちゃんとコツがあって、僕も4ヶ月ほどしっかりそのコツを詰め込みました。 / Hidey ( 2003-02-14 06:06 )
フィー子さん、メールいただきました。あなたの旦那はバケモノ。 / Hidey ( 2003-02-14 06:04 )
lamanchaさん、お久しぶりです!以前Kellogg受験を検討されたと書かれていたことが印象に残っています。いつの日かのための練習になりましたでしょうか? / Hidey ( 2003-02-14 06:03 )
akemiさん、これ、本当の会場で椅子に座って受けると、本当にゾゾーッとしますよ。しかもその場で点数が出てがっくりしたり。なんども悲しい声で妻に「今回もダメだった…」と電話したものです。 / Hidey ( 2003-02-14 06:01 )
コインさん、僕もすべての単語が分かっているわけではなくて、「quasarってなんだ?」ってな感じです。でも単語が分からなくても文型から分かりますよね。 / Hidey ( 2003-02-14 05:59 )
Ecruさん、もし個人的にトライされていたのであれば、次回の日記に正解を書きますのでご参照ください。 / Hidey ( 2003-02-14 05:57 )
ハライタ子さん、腹痛はもう治りましたか?痛みが増えなかったらいいんだけど。。。挑戦、ありがとうございます! / Hidey ( 2003-02-14 05:56 )
ricaさん、こちらこそ、ご近所づきあいをよろしくお願いします!僕ははるか20年近く前に高校留学をしたのですが、みんなが休日にSATを受けるとか言ってたのをおぼろげに覚えています。みんな苦労してたのね、全然気づかなかったけど。 / Hidey ( 2003-02-14 05:55 )
PACHIさん、翻訳ソフト、珍訳がなかなか笑えますよね。さあ、そのソフトの実力はいかに? / Hidey ( 2003-02-14 05:53 )
たらママさん、TOEFLはまだ一部ペーパーも実施しているし、ペーパーの点数も立派に通用しますよ!ちゃんと換算表があるので。たらママさんはGREを受けたのですか? / Hidey ( 2003-02-14 05:51 )
PAOさん、TOEICもだいぶ疲れますよね。特に歳とってくると辛いですね。この留学のための社内選抜でも足切りのためのTOEICを受けました。でも900点以上の人ばかりなので足切りにも何もならなかったです(笑)。 / Hidey ( 2003-02-14 05:50 )
BEBAC? / Miho@school ( 2003-02-14 04:23 )
ああーちょっとまってぇぇぇー!!!まだメールしていないぃぃー(そんなに土産が欲しいのか)ていうか金曜日の朝?日本時間?えぇ。。。無理ですわ(ガクリ) / みほ ( 2003-02-13 13:07 )
AECDA、にしまーす。ガス欠コインさんの文章を真似っこすると、(コインさん、失礼しますー。。)現役留学生なのに、自信がないです(汗)英語を勉強しなおそうという思いは、いつの間にやら、どこへやら…あぁ、情けないー(涙) / りぃな@数学のテスト明け(めでたい) ( 2003-02-13 12:49 )
全く自信がありませんが(汗)、英語学科出身なのに(汗)、「ADBAB」でお願いします。何をお願いするんだか(笑)。 / ガス欠コイン ( 2003-02-12 23:30 )
はじめまして!なるほどー。GMATってこういうテストだったんですね。初めて知りました。答えは「AEBDC」でしょうか。 / なみまる ( 2003-02-12 23:03 )
↓言葉が足りませんね。次の日記で正解とともに詳しい解説を書かせていただきます。その時点で自動的に応募締め切りになりますのでよろしくお願いします。お土産、何にしようかなあ…。 / Hidey ( 2003-02-12 14:11 )
たくさんのご参加ありがとうございます。相変わらず毎日60ページ前後のリーディングを強いられており、更新が滞っておりますが、金曜から三連休のためこちらの木曜日の夜には更新できそうなので、まだ参加をご検討されている方は日本時間の2/14(金)の朝ぐらいまでにお願いします。匿名の参加も大歓迎です。 / Hidey ( 2003-02-12 14:11 )
ケンブリッジ大学検定試験ともちょっと違いますね。今仕事中で気分転換にと来ましたが、ふーむ、頭が痛い。見ているだけでちっとも読んでいない。。。金曜日までに挑戦してみようかな。ごきげんよ〜! / おとじろう ( 2003-02-12 13:52 )
ABECB ! ヤッパ直感で。 / ガックン ( 2003-02-12 10:29 )
ご心配をお掛けしてます。歩き回れないので、ゆっくりと考えさせて下さい。。。でも、こういうのは直感なんでしょうね。 / むらぱぱ ( 2003-02-10 19:35 )
ワハハ、試験的なものはもう30年間近くしておりません。 / 夢樂堂 ( 2003-02-10 08:13 )
ひゃ〜!難しすぎるーっ!たぶんこのつっこみが、今までの中で1番時間かかってます(笑) ADBDA・・・あ。一緒の人がいない・・・(T_T) こりゃはずれだな。 / ( 2003-02-09 20:33 )
↓あれ、切れちゃった。夫連れて出直してきまーす(T_T)。 / フィー子 ( 2003-02-09 17:18 )
ひーーーー(_ / フィー子 ( 2003-02-09 17:17 )
AABBCかな? / lamancha ( 2003-02-09 16:44 )
風邪はひいてないはずなのに、背筋がゾゾ〜ッとしました。   出直してきます・・・(爆) / akemi ( 2003-02-09 15:55 )
11日の休日に真剣に挑戦してみます。でも辞書が必要か(汗)。 / ガス欠コイン ( 2003-02-09 14:48 )
EEDDB! いいセンいってるかな? / ささみ ( 2003-02-09 13:51 )
ひえ〜目がすべります。落ち着いて挑戦してみようかな? / Ecru ( 2003-02-09 13:24 )
みほちゃん、K君の場合は現役なんでそんなに難しくないでしょうから、全問正解の場合のみ、他の方とは別の賞品をお送りしましょう。あて先はもちろんNZ。 / Hidey ( 2003-02-09 07:32 )
EBEAD 只今、腹痛と闘っております。痛みを忘れるために挑戦させていただきました。 / ハライタ子 ( 2003-02-09 07:10 )
Hideyさま!こんにちは。そうなのです、ボストンに来てしまいました。これからはご近所様ということでよろしくお願い致しますネ!・・・って来てみたらGMAT(笑)。やだ〜。もうricaは大学入る時のSATとachievementで苦労は十分でございます・・・。 / rica ( 2003-02-09 03:40 )
家パソ付属の脱力系翻訳ソフトにかけて、一番日本語らしくなった文を選んでみました(笑) ABEAD……全部間違ってる気がする。。。 / PACHI ( 2003-02-08 22:11 )
TOFLEの形式が変わってたの、今頃知りました。じゃあ履歴書にはもう書けないか。昔のスコア(当たり前)。GMAT、そういやありましたね。こんな問題が。懐かしい。 / たらママ ( 2003-02-08 20:57 )
わたしはTOEICでさえ2時間終了後は集中力の使いすぎで脳みそが干物状態になってしまって、日本語もうまくしゃべれていなかったりする。 / 走る酔人(PAO) ( 2003-02-08 15:42 )
結構結構、って・・・。私が苦労してるの楽しんでますか?(笑)なぁんて冗談ですが先日Kとその、GMATの話をしまして、おまえ本当に韓国人かという点数を取っていたので彼にこの日記をみせて私名義でもう一度答えなおしてもしも一番正解が多かったら、それでもお土産もらえますかぁ?(笑) / みほ ( 2003-02-08 13:27 )
答えてみたいけど恥ずかしい方、匿名で答えていただいても結構です。あとで正解数が一番多かった場合は名乗り出ていただければ、本当に賞品をお送りします。または3月中旬に一時帰国した際に直接お渡ししてもいいかな?(日本在住の方の場合)。 / Hidey ( 2003-02-08 05:44 )
PACHIさん、時間をゆっくりとってトライしてみてください。まだ次の日記を書く余裕がありませんので、もうすこしお待ちできますよー。 / Hidey ( 2003-02-08 05:41 )
やっぱり恥ずかしいから内緒!さん、ほんとのあてずっぽの場合、全問正解の確率は3125分の1になりますね。でもちゃんと考えていただいたようなので確率はもっと上がるかな? / Hidey ( 2003-02-08 05:40 )
みほちゃん、元気そうで何より!それに英語もとっても苦労しているようで、結構結構。苦労しなければ永遠に上手くならないしね。たまにAばっかり4つ連続正解とかってあるよね。さあ今回はどうなることか。 / Hidey ( 2003-02-08 05:37 )
内緒でね!さん、いえいえ、匿名も結構です。もし正解数トップで商品をお渡しする場合には名乗り出てくださいね! / Hidey ( 2003-02-08 05:35 )
有末那智さん、はじめまして!トライしていただきありがとうございます。正解の発表をお楽しみに。 / Hidey ( 2003-02-08 05:34 )
素敵なボストン土産には心惹かれますが、英文が読めないのはもちろんとして、問題の意味を理解するのにも時間がかかってしまった私にはとてもムリ。でも、試してみたいことがあるので、あてずっぽ解答はまたおうちに帰ってから……(遅いかな?) / PACHI ( 2003-02-07 15:23 )
私もAAAAA!にしようと思ってたのに、先を越されちゃいました。それじゃ、ほとんどあてずっぽで。EBADC! / やっぱり恥ずかしいから内緒! ( 2003-02-07 13:01 )
英語で疲れてるのにこんな日記に遭遇するなんて・・・(笑、ごめんなさぁっぃ!)AAAAA!(問題読んでません)5問あるんだから絶対一つはAっしょ!(え?そういう問題じゃない?)いつも英語がんばっているというご苦労賞に私にもその商品のおすそ分けをし(だまらっしゃい) / みほ ( 2003-02-07 12:54 )
AEDAEでは如何でしょうか?未ログインでごめんなさい。。 / 内緒でね! ( 2003-02-07 09:47 )
こんにちは、はじめてまして。楽しそうでしたので英語苦手なんですが・・・やってみます。・・・AEADE・・・あてずっぽです(大汗) / 有末那智。@鉛筆ころがし〜 ( 2003-02-06 17:18 )
他の皆様、GMATはかなり難しいのではずれて当たり前。恥ずかしがらずにあてずっぽで賞品を当ててみてください。もちろん自信がおありの方は狙ってみて! / Hidey ( 2003-02-06 16:39 )
しゃどう猫くん、さっそくありがとう!正解は次回の日記でね。 / Hidey ( 2003-02-06 16:37 )
おぉ、面白そう。気分転換にやってみました。ちゃかちゃかっと、AEBDAで、いかがなものか? ひとつでも当たっていたら、ボストンの新鮮なロブスター送ってねっ! / しゃどう猫@猫ハンデつき。 ( 2003-02-06 16:25 )

2003-02-06 MBA受験って何するの?

授業の話を書くにはあまりに時間的余裕がないのでたまにはこんなのも。

最近社の後輩がメールをよこし、「MBAの受験って何をするんですか?」と、とても素朴な質問を投げてきた。GMATという共通の試験を受けて点数を申告し、英語のネイティブ・スピーカー以外はTOEFLも受けて点数を申告。平均5つくらいのエッセー(小論文)を通じて自分をアピールし、別途履歴書にあたるレジュメ、上司など身近で自分を客観視できる二人の人による推薦状、大学時代の成績証明書を提出、その上で面接を受けるのだ、と簡潔に答えた。すると「GMATってどんな試験ですか」とまたメールがきたので、「地獄の試験。あとは自分で調べなさい」と返してやった。

ちょっと忙しかったこともあって邪険に扱ってしまったので少し反省し、この日記上でもう少し分かりやすく解説することにした。彼も日記を読んでいてくれるようだし、ひまじんの方にも何かの参考になればと思った次第。

TOEFLはそれ程説明の必要はないだろう。TOEICではビジネスに寄った問題が多いのに対し、TOEFLではよりトータルで、よりアカデミックな問題が多く出題される。TOEICと比べてヒアリングが難しいというか、とにかく問題文が長くてはじめの方の内容が思い出せないという事態に陥ることもある。そして長文読解ではいくつかある問題文のうち必ずひとつはアメリカ史やアメリカ文化に関する話だったり、また純粋な語彙力(この単語の同義語は次のうちどれか?など)が問われたりする。

僕が受験した年に従来の677点満点のペーパーテストから300点満点のコンピューターテストに移行した。塾としてもペーパーテスト対策のノウハウの方がはるかに多く蓄積されていたので、僕は移行前の最後の二回のペーパーテストを受験した。トップ10のビジネススクールに合格するためにはペーパーでは少なくとも620点(コンピューターテストで260点)は必要になる。

そして魔のGMAT。コンピューター形式で、月に1回受験することができる。800点満点で700点に届けばGMATに関してだけはどこの学校を受けるにも安心してよいと思われる。

囲いで仕切られた机に向かって受けるのだが、キーボードを叩く音がそこら中から聞こえる環境での受験になる。はじめに作文を二つ書かされる。Analysis of an Issueという問題では、ある命題を与えられ、賛成か反対か自分の立場を決めて、いくつか(大抵三つ)の根拠とそれらの根拠から結論に至るロジックを明確に書くことを要求される。もうひとつはAnalysis of an Argument というもので、これは与えられた命題をとにかく論理的に否定するというものだ。ここでも三つ程度の根拠が求められる。作文はそれぞれ30分。

作文でどっと疲れたところで次に数学の問題。37問を75分で解くのだが、範囲的には中学生の数学レベル。しかし日本の数学の出題形式とは若干異なっていたり、順列・組み合わせ・確率などは侮れなかったりする。とは言え英語が不得手な日本人としてはここが得点源。ほぼ満点を取ることで英語の問題の不出来をカバーするのだ。

最後に英語の問題。41問で75分。読解問題、論理的思考を試される問題、そして文法問題によって構成される。本物のバイリンガルでなければ普通41問はとうてい時間内には答えられない。その世界でもっともGMATに詳しい塾の先生がはじめに教えることは、4つの読解問題(それぞれの読解問題の中に設問が6つある)のうちひとつは捨てろ、ということだ。全部当てずっぽうに答えて、日本人にもまだ勝ち目がある文法問題などに時間を充てるべきというのだ。僕も5回受けたが、ほとんどその方法を適用した。

先頭 表紙

PACHIさん、でもGMATはその国の人だったら、語感さえあれば何とかなりそうな気がしてしまいます。だってこの「ひまじん」に並んでいるような、日本語ネイティブの日本人が何気なく書いた文章中の文法的な誤りを指摘するくらいのことですから。Essayはでも本当に辛かったです。ひとつのEssayにつき5回くらい書き直したし。 / Hidey ( 2003-02-08 05:51 )
azzurriさん、もちろん塾には通いましたけどね。でも激務と並行しながらの勉強だったので本当に辛かったです。3時間睡眠は当たり前。ちょっと電車に乗るときも問題集を持って、上記のような問題を一問一分半で解く練習をしていました。 / Hidey ( 2003-02-08 05:47 )
この内容が全部日本語だったとしても、かなりきついと思います。。。(汗々)  2年という時間の中で同じカリキュラムをこなすのでも、英語を母国語とする人とそうでない人のハンディ差を考えれば、難易度はかなりの差でしょう。すごいです。えらいです。 / PACHI ( 2003-02-07 15:39 )
読んでいるだけで、冷や汗が出そうです、、、Hideyさまはこの地獄を乗り越えられたんですね。英語・・・えいご・・・エイゴ・・・日本の英語教育だけじゃ厳しいような気が、、、 / azzurri ( 2003-02-06 16:02 )

2003-02-03 最後の勝負 3

Leading Teams(チーム・リーディング):それぞれ思惑が異なる構成員によって成り立つチームをどのように効果的にマネージすべきかを学ぶ授業。この授業は変則的に学期の前半だけで終わる、Half Courseと呼ばれるものである。従って学期の後半には別途Evolution of Global Business: Entrepreneurial Perspective(グローバル・ビジネスの発展:その起業的視点)というHalf Courseの授業を取ることが決まっている。本当はLeading Teamsの代わりに、学期後半の他のHalf Courseの授業を取りたかったのだが、論文の締め切りに追われる学期後半に週6科目(通常は5科目)というのは自殺行為だと思い、学期前半のこの科目を取得することにした。しかし結果的には前衛的な授業メソッドに加え、先述のうちの会社のナレッジ・マネジメントの焦点となる、「勝てるチーム」の普遍化というテーマには非常に近い内容であることが分かり、今は意欲的に授業を受けている。

思い出も残したい、友人ともいい時間を過ごしたい、そしてこの街をもっと歩きたいと思う残りの4ヶ月。それらを犠牲にする気はないけれど、やはりここに来た第一の目的を優先したいと思っている。ある意味この4ヶ月の努力が、僕の生涯を通じての勝負におけるキャパシティを決めることになるのだ。たったひとつの授業とて無駄にはできない。そのためには単にケースを読み込むだけではなく、ポイントを整理し、積極的に授業に参加し、他人の意見から学び、復習もしなければならない。

そんなわけで以前にはなかったほど日記も滞る日々が続いている。貴重な日々の記録にしても犠牲にしたくはないが、日記については遅れがちになりながらも卒業前の一ヶ月の休みでカバーすることもできる。微妙なバランスを最後まで強いられる4ヶ月になりそうだ。

ひまじんにはなかなか顔を出せない日々が続くかもしれない。「絵日記」は可能な限りコンスタントに続けていきたいと思うけれど。でも、これまでに負けずに面白い授業がたくさんあるので、その報告にもご期待ください。

先頭 表紙

りぃなさん、時間差をおかずに本当に実践できれば本当に嬉しいけれど。大丈夫かなあ。うちの会社だからなあ。そろそろ面白い授業もたまってきましたので、そのうちまた書くね。 / Hidey ( 2003-02-14 06:23 )
Ecruさん、ありがとうございます。充実はしているものの今日みたいに週末はもうばてばてです。真剣に体調も心配しつつあるけれど、もう授業はあと3ヶ月弱だし、なんとか頑張ります。 / Hidey ( 2003-02-14 06:22 )
いよいよ総まとめの時期に入ってきましたね。今学んでいることが、時間差をあまりおかずに実用できるのは、本当に羨ましいです。今までで一番、今学期勉強したことが、強い骨となり肉なりそうな予感がします。そんなご報告日記も、楽しみにしていますねv / りぃな ( 2003-02-13 12:58 )
熱い決意が伝わってきます。きっととても充実した時間になりことでしょうね。体調に気をつけて駆け抜けてください。 / Ecru ( 2003-02-09 13:28 )
たらママさん、きちんと豊作の状態で収穫ができるように、今は焦って肥料をやったり水をまいたりで大変です。時間の経つのが怖い。けど早く働きたい。 / Hidey ( 2003-02-06 15:13 )
最後の学期とは、早いものですね。収穫の時ですか。 / たらママ ( 2003-02-05 22:22 )

2003-02-03 最後の勝負 2

The Marketing of Innovations(革新的技術のマーケティング):革新的な技術を企業がどのようにマーケティングすべきかを、様々なケースを通じて学ぶ授業。この授業については同じ時間帯のほかの授業との入れ替えを希望していたのだが、希望がかなわず甘んじることになった。ケースによって当たり外れがある。先日は「オーディオ・スポットライト」という面白いケースを取り上げた。通常のスピーカーのように空気を震わせることなく、超音波によって最短30センチ幅の狭い範囲にいる人にだけ音を認識させ、その外にいる人にはまったく音が聞こえないという魔法のようなスピーカーである。暗闇でスポットライトを浴びた部分だけが色を発するのと同様、音のビームを浴びた範囲の人だけがその音源を聞くことができるのだ。開発者のMITの学生がこの技術をいかに商品化すべきかを討議する授業だった。その学生(今は一企業の社長)がゲストとして実際に教室を訪れ、魔法のスピーカーのデモンストレーションをしてくれた。教授の性格が悪そうなのが玉に瑕。

Corporate Strategy(コーポレート・ストラテジー):一年生で学んだ事業単位の戦略ではなく、それらを統合する、企業全体の戦略を学ぶ授業。インド人の極めて聡明な教授が緊張感溢れる授業をリードする。僕が社の思惑通り全社統括的な職種につくのであれば間違いなく必要になる概念である。一番はじめの授業では小さなイギリスの広告代理店からM&Aを通じて瞬く間に世界のトップ・メガ・エージェンシーに成長し、業界で初めてコンサルティング業務にまで事業を拡張したサーチ&サーチの成功と失敗について学んだ。その後はシャープを含むいくつかの企業を取り上げながら、企業の垂直統合の是非、その成功・失敗要因をたっぷり学んだ。ケースをだらだらと分析するだけではなく、体系的に教えてくれるタイプの教授なので、学びが蓄積しやすい。

Managing across Cultures(異文化間マネジメント):一年生の正式科目がはじまる前の基礎学習の時期に企業倫理の授業を教えてくれた、定評ある女性教授による授業。しかし一度僕は浮気を試みて、Managing in the Information Ageという授業を取ろうとした。僕が生涯のテーマにしたいと思っているナレッジ・マネジメントを学べるかと思ったからだ。しかしAdd and Dropのお試し期間に授業に出てみたところ、むしろEコマース中心に学ぶ授業のようだったので、希望を元に戻したのだ。Managing in the Information Ageでは楽天市場の三木谷社長(うちのOB)がケースの主役としてゲストで登場するということだったので、それだけはもったいなかったけれど。Managing across Culturesは南米、アジア、ロシアなどの特殊な設定においてビジネスをする際の慣習の違い、注意事項、そしてそれらを通じて異文化と接する心構えを学ぶといった割とソフトな授業である。昨年社がフランスのメガエージェンシーと提携を結んだので、異文化間のビジネスのあり方を学ぶことは少なからず有益になる。日本の企業文化についても3日を割いて学ぶことになっているので、いずれレポートしたいと思う。

(つづく)

先頭 表紙

nameさん、ご無沙汰しています。Management across Culturesですが、CD-ROMとネットを使って、あらゆるシチュエーションであなたならどうするかという60問弱の質問に答え、その分析結果を様々な国の人々の標準的なcultural profileと対比し、努力すべきポイントを知って、その国におけるマネジメント能力を高めるという演習もあります。結構面白いのでいずれご報告します。 / Hidey ( 2003-02-06 15:12 )
異文化マネジメントは私のゼミのthemeでもありました。懐かしい。 / name ( 2003-02-04 10:29 )

2003-02-03 最後の勝負 1

1月15日に冬学期が始まった。2年に渡り4学期あるうちの最後の学期である。驚いたことにこれまでで一番予習に苦しめられており、日記の更新もままならない日が続いている。一日に60ページのリーディングという日も珍しくない。適当に流すこともできなくはないかもしれないけれど、今学期だけはそれはしたくない。

成績は今のところ順調だ。冬休みの終わり近くに成績が発表になったが、予想よりも少しよかったので、無事卒業の目処もついた。うちの学校では相対評価によりもっとも評価の高いTから最も低いWのレンジで成績がつけられ、二年生においては秋学期と冬学期を通じてTかUが取得単位の50%以上を占めていないと学業成績委員会に引っかかり、卒業させるか否かの審議の対象になるのである。秋学期は予想通り、授業に身が入らなかったうえに5時間一本勝負という通常のExam形式によるハンディを抱えたBusiness MarketingだけはVをくらい、それ以外の論文中心の4科目はOKだった。特にConsumer Marketingでは、先述のグループ作業での努力が実り、Tをもらうことができた。冬学期でTかUがふたつあれば問題なく卒業でき、晴れてMBAを取得することができる。

にもかかわらず現在これまでに増して本気で勉強に取り組んでいるのにはいくつか理由がある。安心した直後に気が緩み、思いもよらない形で足をすくわれるという結果を避けたいということ。半年後に従事すると思われる種類の仕事に直接役立つような教科があるということ。そして生涯を通じてこれだけ集中的に勉強をする機会はもう二度とないだろうということ。

二年生が始まる直前に冬学期の科目登録も済ませていたが、「Add and Drop」というシステムにより、冬学期の初めに科目の入れ替えをする機会があった。冬学期にはそれほど目を引く授業がないので消去法的に登録していた僕は、実は結構面白い授業があることに今さらながら気づき、いくつもの授業を実際に見たうえでほとんど「全とっかえ」に近い形で入れ替えの希望を提出した。その結果正式に登録された科目は以下の通りである。

The Coming of Managerial Capitalism(経営資本主義の成り立ち):平たく言えばアメリカのビジネス史を学ぶ授業である。独立戦争直後、貿易や不動産業によりアメリカのビジネスの基礎をつくったジョン・ジェイコブ・アスター、商業の中心地ニューヨークの成り立ち、金融の黎明期、アメリカの繊維産業を形成したイギリス出身の異端児サミュエル・スレイター、鉄道の開発とそれによるビジネスへの影響などを学んでおり、この後はJ.P.モルガン、大恐慌、奴隷制度とビジネスの関わりなどを経て、最後はビル・ゲイツに至るまでをカバーする。ビジネススクールにおいていわゆる歴史の授業というのはとても珍しいと同時に、うちの代々の卒業生が口を揃えてもっとも素晴らしい授業のひとつと言うほどの名物科目である。眼光が鋭い50代くらいの女性教授が切り込むように学生に挑み、同じ表情でジョークを飛ばし、授業の終わりには確実に学びのある充実した授業である。毎回授業のはじめにその時代を説明する貴重なスライド写真によるプレゼンテーションがあり、50枚にも及ぶ参考資料的なスライドについて、教授がそれらに関連する細かい人名、年まですべて淀みなく語る姿にはいつも驚嘆させられる。

(つづく)

先頭 表紙

りぃなさん、ほかのビジネススクールは絶対評価なんだけどね。確かにビジネスと同じ原則ということか、なるほど。考えたこともなかった。いや、ほんとに真剣で恐い顔して冗談言うのでおっかしいんだよね。 / Hidey ( 2003-02-14 06:21 )
相対評価って、嫌ですよねー。。成績も、ビジネスのように相対評価。んーん、世の中って、厳しい。。 も一つついでに、眼光鋭くジョーク。きらり、か、にやり、どう光っているのかしら。なぁんて。茶化してゴメンナサイ。。 / りぃな ( 2003-02-13 12:53 )

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