或る日の夕方。
寝室から大きな泣き声。
ヘンな時間に二人揃って寝てしまったので、寝覚めの悪い夢でもみたのかと駆けつけてみれば。
大小二人がへたり込んでの合唱中。
こういうときのI(あい)はややこしくて。
下手すると寝ぼけたまま何十分も泣き続けます。
手っ取り早く、抱き上げれば泣き止む単純なK(けい)を片付けよう。そう判断してだっこ。
泣き止んだKを下に座らせたら。
怒る。怒る。海老ぞって、自分で布団に頭を打ちつけて泣く。
降ろすときに「つぎはねえねの番ね。」と言ってしまった以上、とりあえず実行しなきゃ。
そう思って、泣いてるIを膝にのせて背中をとんとん。
片手でKを抱きかかえようとしても、逃げて手が届かなかったので「Kちゃんもお膝に乗せてあげたいから一回降りてくれる?」そうIに頼んでみました。
すんなり降りてくれるI。え?
摑まるまいとして逃げるKを力づくで抱き寄せ、左ひざに乗せる。
「右のお膝に乗ってね。」Iにそう頼むとこれまた素直に乗ってくれる。
ああ、やっと二人同時に宥める事ができる。
そう安心して片手ずつ、大泣きしている二人の背中をさすり始めたところ。
思いがけないことが起きてしまいました。
Kが姉を押しのけようとしている!
私の膝からどかそうと、押す。必死に押す。泣きながらも、押す。
背中をさすっていた左手でKのその手を押さえながら、どちらも大事だと言葉をつくして語りかける私。
待つこと、十数分。
やっとキモチを落ち着けて仲良く遊びはじめた二人をみながら。
また新しいステージに立ったんだなぁと思う私でした。
そんなKは、今、1歳6ヵ月。話すのが楽しくて仕方がないようで。
毎日、いろんな新しい単語を私に聞かせてくれます。
返事も臨機応変。
フルネームでかしこまって名前を呼ぶと右手をあげて「あー。(はーい)」。
相槌を求められれば「ねー。まーま。」。
普通に「Kちゃーん。」と呼べば。「なぁに?」。
一方、IにとってもKは大事な存在となったようで。
昨夜、初めてこんな寝言を言っていました。
「Kちゃんがいいよー。Kちゃーん。Kちゃーん。」。
どんな夢をみていたかはわからないけれど、なんだか嬉しい一言でした。
※クレーン車に乗せてもらって11階建ての高さから地上を見下ろしました! |