10月1日都民の日。
おばあちゃんにお鮨をご馳走になった帰り道。
お母さんが、舗道を横断しようとしているカマキリを見つけました。「ほら、カマキリさんだよ。」。
イモウトが「取って〜。幼稚園に持ってくー。」と言いました。
虫がキライなお母さん。自分が触るのが嫌だったので、女の子に「捕まえてごらんよ。首の下を持てば大丈夫だよ〜。」と言いました。その言葉に励まされて、初めて女の子はカマキリを掴んでみたのですが、狙いが外れてお腹をぎゅっと握ってしまったため、反撃にあってしまいました。指を鎌で挟まれ、痛さと恐怖で号泣。「痛い〜。ママとって〜。助けて〜。」。
それなのにお母さんは女の子を置いて虫かご取りに行こうとします。
パニックに陥った女の子はカマキリに挟まれた手を振り回して、道路に叩きつけて難を逃れました。
でも、諦めきれないイモウトが。「とってとって〜。」と騒ぐので、お母さんが戻るまでおばあちゃんが帽子をかぶせて確保。帰ってきたお母さんが持ってきた虫かごに追い込んだのですが。パニックに陥った女の子は「カマキリなんて大嫌い。絶対うちに入れないで〜。もうやだ〜。」と泣き続けました。
翌朝。イモウトが「幼稚園にカマキリさん持っていくんだぁ〜♪」と浮かれているのを見た途端、急に惜しくなった女の子。「私が苦労して捕まえたんだから、今日は私が学校に持っていくことにする。明日、幼稚園にもって行ったらいいでしょ。」とゴリ押しして、学校に持って行くことにしました。
クラスのお友達にカマキリを見せたら。普段関わりのない男の子達がたくさん寄ってきました。一目おかれて嬉しかった女の子は先生に「クラスで飼ってもいいですか?」。「死なせないならね。」先生は答えました。
次の日。お父さんがエサ用に取ってきたバナナ虫を学校に持っていった女の子。休み時間に「カマキリにえさをあげてみたい人〜。」。クラスの半分以上の子がカマキリのかごに並びました。
俄然、張り切りだした女の子はお父さんとカマキリの種類を調べました。ハラビロカマキリという名前でした。お母さんに薦められてカマキリ日記もつけてみることにしました。何日分か書いた後、先生に見せたら、ハナマルとコメントまでつけて貰えました。
最初、イモウトとは1週間交代で持って行こうと約束したのですが、「クラスで飼うことにしたから。」「日記かかなきゃいけないから。」と結局、一度も幼稚園にカマキリが行くことはありませんでした。
そのかわり、週末になるとお父さんと、イモウトとそのために買って貰った虫取り網で、エサの蝶やハエ、バッタなどを捕ってカマキリを育てました。
そうしてカマキリのお腹はどんどん大きくなり・・・。
10月18日にとうとう卵を産みました。
休み明けにお友達や先生に見せるのが楽しみな女の子でした。
でも虫嫌いのお母さんは、カマキリを逃がすきっかけを失って困り果てています。衰弱死するのを看取らなきゃいかないのでしょうか?そして、この卵はどうしたら良いのでしょうか〜?ヘルプミ〜。 |