2001-10-03 創作活動(8)　気持ちのいい季節に
2001-10-01 中秋の名月
2001-09-28 悲しい知らせ
2001-09-26 キレイな声の彼女
2001-09-23 なんでもない一日、幸せな一日
2001-09-21 冷たい雨
2001-09-19 ユリの香り
2001-09-16 休日の朝食と不甲斐ないお散歩
2001-09-15 王子さまに会う
2001-09-14 精一杯

さわやかな一日、
仕事で外出してもわざと遠回りをして
外の空気を思いっきり吸う。
ランチもカフェに忍び込んで
のんびりしちゃってね。
だけど、なんだか違うの。

半袖のモヘアのセーターを着たら
ムズムズして落ち着かない。
首もかゆいし、鼻もじゅるじゅる。
毎年のことなのに
秋になったのが嬉しくて
いつも忘れてるんだよね、毛に弱いこと。

街のディスプレイを見ながら
冬のコートをどれにしようか悩みどころ。
今年はね、ベージュにしようって決めたの。
今度は予算と相談しなくちゃ。


*　*　*　*　*　*


初めて作ったラウンドのブーケ。
下手だけど大目にみてね。

先頭 表紙

40℃の熱を出して仕事を早く切り上げたタロウに
電話をかけた。
解熱剤の効果で熱は下がったという声は
思ったより元気で安心した。
「今日は月がきれいな夜だね、満月だよ」
「えっ？こっちはすごい雨・・・」

そうだ、今日は中秋の名月だったね。
「こんなこと言ったらまた誤解されちゃうかもしれないけど、こんな日に一緒にいたいと思う」
とタロウが言った。

離れて暮らすようになってすぐの頃は
タロウが言う一言にすぐに不安になって泣いてばかりいたんだ。
遠くにいることを感じさせる言葉たち。
それから言葉を選んで話してくれるようになった。
遠慮しているわけじゃなくて、心配をかけないように。

今日は岩井俊二の「Love Letter」を見たんだって。
洋画のラブロマンスを見る気分じゃないって。
私も借りてこようかと思ったけど、こんな雨だしやめておこう。

月は大きな空にたったひとつ。
明日はきれいに見られますように。


*　*　*　*　*　*


クリーム色のバラを月のかわりにして
大好きな栗きんとんと渋いお茶でゆっくりしよう。

先頭 表紙

大学時代の友達から知らせを聞いて
新聞の記事を読んで
それが事実だと知った。


夢いっぱいで旅立った彼女。
不幸な事故で
たくさんの大切な人を残して逝ってしまった。


鈴虫の鳴き声を聞きながら長い長い列を待った。
やっと彼女の遺影が見えた。
本当に楽しそうに笑っている。


何か伝え忘れたことない？
会いたい人はいない？
あなたの心の声を聞きたい。


どうかどうか安らかに。

先頭 表紙

夏になった頃に仲良くなった彼女。
といっても私よりも少し年上のお姉さん。
声がとても澄んでいて
向き合って話をすると
ジッと顔を見てはいるものの
声が心地いい音楽のように聞こえてくる。
どちらかというと低めの声の私には
彼女の声がうらやましくて
真似をしたいけれどそればっかりは無理みたいね。
また、おいしいお茶でも飲みましょう。
そしていろんなお話したいな。

大人になってから仲良くなれる人って
あまりいなかったから嬉しい出会いだったよ。


*　*　*　*　*　*


少し淡い色合わせが
私のお気に入り。

先頭 表紙

とてもキレイに晴れたので
ここから少し離れた海に近い公園に行った。
親子連れやカップルがのんびりとお散歩したり
バトミントンなんかをしている中
私たちも太陽にあたりながらたくさん話した。
海を目の前に近いかもしれない、もしかしたらすごく遠いかもしれない
私たちの将来のことを。

子供がいないうちは都心に子供ができたらタロウの実家の近くに住もう
(私のママがすねちゃうかもね）
子供は2人
共働きでもお小遣い制ね
ご飯がいらなくなったら電話すること
遅くても12時までに帰ること(これは無理だって)
デートは週1ね
新婚旅行は私に一任
だけど結婚式は最小限に

どれだけ現実になるか分からないけれど
こんな話をしているうちが楽しいのかな。


日が傾く前に公園を出て都内まで戻ると
イタリアンレストランへ入った。
その日にテレビで見た映像がとてもおいしそうで
どうしてもイタリアンじゃないとダメだった。
初めてのお店だったけれど
シンプルに蒸し焼きにしたお魚もとてもおいしくて
よく冷えたシチリアのワインも最高だった。

だけど二人ともまだお酒が必要で
お店を出たあとはうちのそばのバーに入った。
カレーとお酒を売るバーでちょっと安っぽい南国風だけれど
過ぎ去った夏がそこはあったし
外国人が多いせいもあって現実感を感じなかった。
私には時間が止まってしまった場所だった。

タロウはズブロッカををロックで
私はお店に合わせてマンゴのリキュールをカクテルにしてもらった。
自慢のカレーもいつものように辛くてお酒が進んでしまう。
ずっとここにいたい、二人でいたい
と思うけれど酔っぱらいながら歩いて部屋に帰った。

なんでもない一日。
好きな人がそばにいるだけで
最高に幸せな一日。


*　*　*　*　*　*


小さなオレンジのジェルミニは子供っぽいけど
今日の太陽みたいに咲いていたよ。

先頭 表紙

渋谷の映画館を出ると
雨が強くなっていた。
人は多くて賑やかだけど
雨の日はなんだか少し違う印象。
なんとなく傘をずらして空を仰ぐと
雨粒に吸い込まれそうになった。


やっと「千と千尋・・・」を見た。
アニメーションをあんなに真剣に見たのは
久し振りかも。
あっという間の2時間だったよ。


映画を見た後は
少しのお酒と遅めのご飯と恋愛の話。
「けんかして仲直りしていないの・・・」と
彼女がいつになく真面目な顔をしている。
きっと本気の恋になったんだ。
彼女と知り合って10年、
こんな顔を見たのは初めてだよ。
気の利いたアドバイスができなくてごめんね。


お店を出るとまだ雨は降っていた。
「冷たい雨って孤独を感じるよ」と
彼女が言った。

雨が冷たくても心が暖かければいいよね。
彼が彼女を暖めてくれますように。

先頭 表紙

忙しいとか疲れたと言うことは控えている。
本当に忙しくなっちゃったり
本当に疲れてしまいそうだから。

だけど今日は疲れてるよ。
なぜだろう。

レッスンに行って
お花達と触れ合ったら
少しは元気になれそうだったのに
教室へ入ったとたんに
ユリの強烈な匂いに気分が悪くなった。
そしていつもに増して
作品も不出来。
気持ちに余裕がないのが
バレた感じ。

週末になったら少しは持ち直せるといいな。


*　*　*　*　*　*


「マルコポーロ」
カサブランカとルレーブの混合種だっけ？
ほんのり薄いピンクが優しいけれど
今日の私には香りが強すぎたよ。

先頭 表紙

特にダイエットをしようと思ったわけではないのだけど
夏の間に体重が3キロ減っていた。
もともと太っていたわけじゃないから
痩せてしまうとどうも体力が落ちたような気がするな。

そこで
ひとりでいるとどうしても簡単に済ませてしまいがちだけど
休みの日の朝ぐらいはきちんと食べようと決めた。


今朝はカフェご飯を実践。
マフィンを温めてバターを塗ったあとに
チキンとトマト、ズッキーニをオリーブオイルで炒めたものをのせる。
もうひとつにはアボガドとゆでたエビをマヨネーズソースで。
ポテトサラダにブルーベリーを混ぜたヨーグルトとカフェ・オレ。

いつものように適当なレシピのわりにはおいしくいただいた。
お腹いっぱいになったのでご機嫌のまま財布片手に散歩に行こう。


そして反省。
お花屋で知らない名前の花を見つけても
本屋で欲しい本を見つけても
メモをとるものがない。
必死で覚えようとするのだけど
やっぱり部屋に帰る頃には忘れていた。

あぁ、がっかり。

*　*　*　*　*　*

バラがきれいに咲いているから
今日の失敗も許しちゃおうか。

先頭 表紙

昔は夏と冬に必ず会っていたのに
最近はちょっとご無沙汰。

40歳を目前にして
無駄なものが全くない体、キレ。
そしてあの甘い声。
たまらない。









会場はまるで大きなクラブのようになって
心地よく揺れた。
私の永遠の王子さま
藤井フミヤ。

*　*　*　*　*　*

一緒にライブに行った
ひとつ大人になった彼女へは
ちょっとシックな花束を。

先頭 表紙

ここ1週間、体調がすぐれなくて日記から遠ざかっていた。
というのは言い訳かな。
どうも書く気がしなかったというのが正直なところ。
そしてあの恐ろしい事件。
頭の中ではいろんなことが浮かぶのだけれど。


なによりも
被害に遭い亡くなられた方々、ご遺族、
心からお悔やみ申し上げます。


人は生まれてくるのも死んでいくのも
自分じゃ決められないんだね。
そう思うと無気力になっていた自分が恥ずかしくなった。
大切な命がある限り、精一杯生きよう。

先頭 表紙