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口車版「雑学の泉」

 
なんで,こんなにいろいろなどーでもよいこと,知っているのでしょうかねぇ。



口車筆無精乃介、IT業界を語る  口車大王「旅のおもひで」

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目次 (総目次)   [次の10件を表示]   表紙

2001-08-18 [夏の昔話]タイランドで食中毒−くそ話その5
2001-08-16 [雑感]軍国日本 − 失われた15年 その2
2001-08-16 [雑感]軍国日本 − 失われた15年 その1
2001-08-13 [近況]東京湾花火大会と新宿の夜 − 1年経つのは早い
2001-08-11 [ドラマ]人類、月に立つ - From the Earth to the Moon
2001-08-06 [実況]室伏、銀!!
2001-08-05 [近況]第三種接近遭遇 − ああ、びっくりした
2001-08-02 [昔話]嗚呼、有楽町西武−くそ話その4
2001-08-01 [夏の昔話]8月の南海本線−くそ話その3
2001-07-27 [夏の昔話]初めての免許証−くそ話その2


2001-08-18 [夏の昔話]タイランドで食中毒−くそ話その5

 またまたタイにいたときの話です。

 忙中暇有。口車、久しぶりにゆったりとした日曜日の休息を楽しんでいた。

 ここはバンコックから南東へ200キロ、ラヨン県の、田舎町というか街道沿いの集落である。口車が暮す、ホテルというかほとんどぼろいアパートメントなんであるが、街道沿いにある。この街道は国道3号線、スクンヴィット通りという名前のまんま、バンコック市内のど真ん中につながっており、その通りには日本大使館もある。しかし、この辺りは簡易舗装、たまに人を満載した路線バスや自家用車が通りすぎるだけである。

 ホテルの反対側にはアメリカンレストランがある。この辺りは、近所にタイ海軍の飛行場があり、ベトナム戦争の時はここからB52が離陸していったという。そのせいか、戦後もそのままこの辺りに定住したアメリカ人が多く、その一人がレストランを経営している。

 お昼に、同僚と一緒にレストランに行き、昼食と相成った。口車、メニューの中に「ポーランドソーセージ」なるものを発見。数年前にポーランドにいた口車は、思わずそれをオーダーする。

 その日の午後は、家族帯同者が暮すパタヤのプール付きのアパートメントへ行って、1年先輩の同僚の家で夕食をご馳走になることになっていた。そして一晩泊めてもらって、月曜日はパタヤから出勤の予定。

 午後からパタヤに出向き、夕食をご馳走になり、夜半くつろいでいるあたりからなんか調子がおかしくなってきた。なんか猛烈に胃から腸にかけてが痛みだし、吐き気を催す。しばらくしてから、お約束の強烈な便意を催し、たまらずトイレに駆け込む。心配した先輩から薬を貰うが、それも吐いてしまう。他のだれもなんともないのに、一体どうしたのだ。昼食も一緒に食べた同僚もそこにいたがなんともない。

 まいった。

 その晩、皆が就寝してからも吐き気と便意が襲う。ほぼ15分おきに上か下かどちらかがどどーんと襲ってくる。最初は寝床とトイレを往復していたが、たまらない。しまいにはトイレに閉じこもり、便器を抱え込んでへたりこんでいた。それにしても、吐くものがなくなり、便意があっても出すものがなくなるというのはこうもつらいものか。胃はぞうきんをぎゅっとしぼるように締め上り、腸は縮こまる。

 つ、つらい。

 うつらうつらしているうちにようやく夜が明け、出勤の時間となる。皆が朝食をとる脇で、口車、ぐったりしている。外は30度はあるというのに悪寒が走り、寒くて堪らない。先輩の、少林寺拳法の胴衣を借りて着込んでいく。車はトヨタハイラックスのピックアップ。前の座席に座らず、荷台のベンチに横になっていく。

 いったん現場事務所に寄って全員を降ろし、口車はそのまま診療所まで連れていってもらう。点滴を打ち、結局二晩診療所にお泊まりした。

 それにしても、いったい何に当たったのだろう。その日は必ず誰かと一緒に食事をしているが、だれもなんともない。ベッドの中で口車、考える。

 あ、あれだ。あれは口車しか食べていない。そう、ポーランドソーセージだ。あんなメニュー、ほとんどだれも頼まんもんね。オーナーのアメリカ人、ポーランド系だったのかなぁ。

 今考えてみると、O-157だったのかもしれない。あぶねー。

 ちなみに口車、タイで生牡蛎等、なま物では一度もあたっていない。

先頭 表紙

真賀砂州子さま、あんなところでだれもそんなもん注文しませんからなぁ。あ、保存期間に関係ないか、冷凍してあるから。 / 口車大王 ( 2001-08-19 20:25 )
八百八六助さま、口車の場合は10時間後でしたね。水はすぐ来るけれど、食べ物の場合はかなり時間差があります。しかし、一切れ当り1日というのがなかなか。 / 口車大王 ( 2001-08-19 20:23 )
ポーランドソーセージとの相性が悪かったのかしら...いや、ポーランドとくっちーさまの相性は悪くないはず。なので、アメリカ人の人がつくったポーランドソーセージとの相性が悪いってことで砂。 / 真賀砂州子 ( 2001-08-19 15:57 )
レバ刺しで集団食中毒になったことあり.1切れあたり1日,みんな休んでたのがご愛敬.でも丸1日以上間があってから発症したなぁ.ちょうど川崎市でO-157がはやってた頃です. / 八百八六助 ( 2001-08-19 10:13 )
仙ちゃん、9月はきついくなってしまったかもしれない。。。 / 口車大王 ( 2001-08-19 10:05 )
ガス欠コインさま、ジャマイカと聞いただけ、危ない香りが。。。 / 口車大王 ( 2001-08-19 10:04 )
大王様の〜お祝いの言葉は〜ありがき幸せ〜♪ またオフであいましょうね〜♪ / 仙川 ( 2001-08-19 07:51 )
走る酔人(PAO)さま、タイの生牡蛎も日本の岩牡蛎のようで実が厚くておいしい。やめられまへん。毒消しのあるタイの方が、安全かもしれない。 / 口車大王 ( 2001-08-19 06:51 )
よっちんさま、15分おきに上か下かどちらかから来ていたので、本当にきつかった。これで体力消耗するんですね。 / 口車大王 ( 2001-08-19 06:50 )
タイで生牡蛎が出てくると、必ず一緒に稲穂みたいな緑色の草が出てきます。これが毒消しで、一緒に食べると牡蛎の甘味も増します。それから、海老の生も食べましたが、これもタイ式のたれをつけて食べる。要するに現地の食べ方にしたがって食べれば、当たらないのです。 / 口車大王 ( 2001-08-19 06:48 )
カルキチさま、まやひこさま、そう思うでしょ。ところが、口車がいた間、生もの食べて食中毒になった人、だれもいません。むしろ加熱調理した料理で食中毒起こしています。一番ひどかったのは、工事の棟上げ式に当たる式典で、調理した烏貝の料理でお坊さんを筆頭に式に参加した偉いさんを中心に、50人以上が食中毒を起こした事件かな。このときは、口車出遅れてその料理を食べられず、助かりました。と、思ったら、その後にソーセージで食中毒になったわけ。 / 口車大王 ( 2001-08-19 06:46 )
それは大変でしたね。ちなみにうちの兄貴は6年ほど前のジャマイカへの新婚旅行の際、着いた早々乗ったタクシーの運ちゃんにまがい物のビールをご馳走になり、新婚旅行の間中、ホテルのベッドで寝ていました。 / ガス欠コイン ( 2001-08-19 05:05 )
ぷりてぃさま、高熱を発したこと、ほとんど脱水症状だったこと、原因が豚肉にあったことなどから、どう考えてO-157なんですよね。最近気がついたけれど。ま、おかげで免疫ができて、その数年後3人でインドネシア旅行した時、一人だけ食あたり起こさなかった。 / 口車大王 ( 2001-08-19 01:03 )
ぷりてぃさま、生理痛、すんごくよくわかった。 / 口車大王 ( 2001-08-19 01:00 )
私は日本で生牡蠣二回あたってます。それでもうまい生牡蠣やめられない。 / 走る酔人(PAO) ( 2001-08-18 20:33 )
タイで、生ものを食いますか……。う〜ん、命知らずですね(笑) / まやひこ ( 2001-08-18 16:25 )
はじめまして〜。 すごい大変そうでしたね・・・。 25日のオフ会では、よろしくおねがいします♪ / よっちん ( 2001-08-18 14:59 )
タイで生牡蛎食うあなたに驚きです。ボクも胃腸はかなり丈夫な方ですけどさすがにそれは怖い。でも行きたい国です。 / カルキチ ( 2001-08-18 12:52 )
命が助かっただけ神に感謝って感じですね。<O157だとしたら。ちなみに胃ではなく腹部が雑巾を絞るように締めあがったような感覚が、生理痛です。←想像できますかぁ? / プリティ雨郷@タイで生ものは食べませんでした。 ( 2001-08-18 12:11 )

2001-08-16 [雑感]軍国日本 − 失われた15年 その2

 1929年(昭和4年)の大恐慌後、日本はどうなっていったか。

 その2年後の1931年(昭和6年)、「満州事変」が勃発する。景気回復のために、というよりは、口車、関東軍という満州駐留の日本陸軍の軍人の一部と財界人の一部と国粋主義者が結託して、私利私欲のために中国に戦争をふっかけたものであると思っている。「満州事変」は関東軍の独断専行、すなわち暴走であることがいろいろな歴史書ではっきり書かれているが、それを日本国政府は阻止することをできなかったし、処分も行わなかった。「やってしまったことは、しようがない。」という、どこかで聞いたようなせりふが聞こえてくるのである。

 「満州事変」は、満州、現在の中国東北部を日本の植民地とする、明確な意図があった。どのような言葉を取り繕っても、「満州開拓団」を組織し、日本人を入植者として満州に送り込んだ事実を消すことはできない。

 そして、「満州事変」は私利私欲のためのものと、なぜ言い切れるか。それは、ソ連軍が満州に攻め込んできたとき、「満州開拓団」の日本人入植者を見捨てて真っ先に逃げ出したのは、入植者を守るべき関東軍だったのである。日本人入植者達はどのような悲劇に見舞われたか。「満州開拓団」の団長として入植した口車の母方の親戚も、一家全滅している。そして、中国残留孤児である。

 意外なことに、満州とは好対照に朝鮮半島や台湾はゆったりと安定していた。もちろん、ひどいことをしている日本人もいるが、総じて社会システムが確立していた朝鮮半島と台湾は、目立った軋轢は少なかったのである。その証拠に、朝鮮半島や台湾では、日本の敗戦と同時に日本人に危害が加えられたという事例は、ほとんど聞かない。満州の悲惨さとは大きな違いである。

 しかし、これらの地域に軍国主義の圧迫が増していったのは、事実である。例えば、1939年(昭和14年)、「創氏改名」すなわち強制的に日本人風の氏名を名乗らせることを行っている。「満州事変」に続く「支那事変」、そして「大東亜戦争」と、破滅の日へ向かってひた走る。「支那事変」(日中戦争)は中国の、「大東亜戦争」ではアメリカのいわば挑発に乗ってしまったとも言えるのだが、ではなぜその挑発に乗ってしまったのか。冷静な情況分析もなく、そこにあるのは、ただ、うぬぼれに基づく根性論だけである。「失われた10年」は何も今に限ったことではない、過去にすでにあったということが良くわかる。

 こうして過去をふり返ってみると、21世紀初頭、現在の我々日本人がいかにあぶなっかしい情況に置かれているかわかる。再び破滅へ突き進むのか、危機を乗り越えられるのか、その分岐点にいるのである。その答えを出すのは他のだれでもない、私たち自身である。

先頭 表紙

結局、明治維新というのは薩長を中心とする下級武士と貧乏公家が権力を握ったわけですが、要するに「成り金」だったわけです。「成り金」が権力を握ったらどうなるか、それが明治維新後の日本ですね。それがまた、日清戦争に始まって第一次世界大戦まで勝ちっ放しだから、余計増幅された。徳川幕府がそのまま政権を握っていたら、朝鮮半島との関係もまるで変わっていたのではないかと思います。 / 口車大王 ( 2001-08-18 10:41 )
たしかに、明治以降の日本の進み方は、滅茶苦茶でしたね。振り返ってみているから分かりますけど。 / まやひこ ( 2001-08-18 08:20 )
日本人て、本当に相手より自分の方が偉いと思ったり強いと思うとかさにかかってめちゃくちゃやる。逆の立場に立ったらどうなるのかという発想がない。で、いざそういう立場に置かれると、本当に情けない。だったらいばるなよと思うのですが。結局「戦略」がないんですなぁ。 / 口車大王 ( 2001-08-18 00:57 )
まやひこさま、自分の国の体力も考えずにハワイを攻め、マレー半島を攻めなんて言うのは、戦端の広げ過ぎです。いずれぼろ負けするのは当たり前です。 / 口車大王 ( 2001-08-18 00:56 )
アメリカ相手に戦力を集中すべきなのに、大陸に手を出したのは、確かに愚かの極みでしょう。まあ、アメリカも汚い手を使いまくってますが、だからといって、当時の日本の行いが正当化される訳ではありませんからね。 / まやひこ ( 2001-08-17 21:54 )
プリティさま、「別にむづかしいこと考えなくても、とりあえず生活できるからいいじゃん。」というのが大変多いですね。それで、いざ自分に火の粉がふりかかるとうろたえる。自分自身をきちんと持っていれば、苦境に陥っても道は開けるものです。そこをいいかげんにして、「だれかがやってくれるだろ。」なんて思っているとどういうことになるか、歴史が物語っています。 / 口車大王 ( 2001-08-17 16:47 )
今の日本人は衣食住に満ち足りて、衣食住の根幹がどこにあるのか、ありがたみすら忘れてしまっているように思います。日本人、もっと人生と社会と、人間の哲学、精神を真摯に学ぶべきだと思います。 / プリティ雨郷 ( 2001-08-16 15:15 )

2001-08-16 [雑感]軍国日本 − 失われた15年 その1

 21世紀最初の敗戦記念日(口車、終戦記念日という言い方はきらいです。「事実」を受け入れられない日本人の国民性が良く出ている)はことさら騒がしかった。

 「口車祖父危機一髪−片岡覚太郎さんを探せ」でも書いた本を読み進んでみて、そこに登場する第一次世界大戦の日本海軍は、1945年(昭和20年)8月15日に至る日本の破滅に導いた軍部とはまるで別世界の組織である。

 喜怒哀楽があり、何でも見てやろうという進取の精神と好奇心があり、しかし、与えられた任務は激務であろうが確実にこなし、英仏をはじめとする同盟国の称賛をあびていく。

 いったいどこでおかしくなってしまったのだろうか。そこに思い至るとき、1980年代後半以降、バブル景気とその後の「失われた10年」のこの15年と、第一次世界大戦以降1945年(昭和20年)8月15日に至る時代の社会情勢との、奇妙な符合を見て取ることができる。

 第一次世界大戦時と戦後、戦争による被害を全く受けなかった日本は、戦場と化したヨーロッパに取って代わって、アメリカとともに世界の生産拠点の中心にのし上がった。すなわち、空前の好景気を迎えたわけである。しかし、当時アメリカに比べたらはるかに劣る工業生産力であり、言わば実が伴わないものであったのであるが、おそらく、浮かれた者がいっぱいいたであろう。このあたり、バブル経済の絶頂期に「アメリカ、恐れるにしかず。」と、したり顔のエコノミストがいっぱいいたことと同じである。

 しかし、1929年(昭和4年)、アメリカに端を発する世界恐慌が日本も襲う。1991年、バブルがはじけたときとその形態は違うが、一気に好景気が吹っ飛んだ情況は同じである。そして、現在と同じように、その数年後デフレが発生し、当時の公務員の給料の賃下げが行われている。

 このあたり、「失われた10年」とそっくりではないか。

先頭 表紙

正確に言えばきき★ももですが>同じだって(笑)。ありがとうございます。おべんきょします。 / JAI ( 2001-08-19 22:57 )
今回は、かなり固い話。JAIさまのリクエストにちょっと答えてみました。 / 口車大王 ( 2001-08-16 13:41 )

2001-08-13 [近況]東京湾花火大会と新宿の夜 − 1年経つのは早い

 ちょうど1年前、こんなことを書いていたわけですが、今年も11日の土曜日にお台場に行ってまいりました。しかし、1年経つのは早いねぇ。

 お台場で見る東京湾花火大会は年々すごいことになって、10年ほど前レインボーブリッジができる前でお台場の再開発が始まる前は、夕方の4時くらいに出ていって場所とりすれば余裕のよっちゃんだったのですが、今年あたりは朝の8時くらいに場所とりに行かないと、もうやばいくらい。なんせ20人から人が集まりますから、場所も広く確保しなければならないんですわ。

 まず、先発隊がシートを置いて場所の確保。続いて、口車号が豊洲に赴いてそこで機材を積み込み、そのままスーパーで飲み物と食べ物を買ってお台場に向かいます。

 今年は雨が心配されたのですが、試し打ちの花火が上ったので今年は開催。しかーし、来ましたよ、夕立が。しかしみんな準備が良いねぇ。傘は持っているし、予備のシートはあるし。でっかいバスタオルも一枚あったので、それであっという間に水をふき取ってしまった。

 ところがですね、普通1日に二度も夕立があるか!もう一回降られてしまいました。ま、思ったよりは被害がなかったので、何よりです。

 逆に今年の良かったところは、お台場脱出に時間がかからなかったこと。今年は雨が降ったせいで早めに車で引き上げた見物客が多かったせいもあるのでしょうが、去年、いつもランニングで通っている道、すなわち最短コースが実は渋滞していなかったという情報を仕入れていたので、ゆりかもめの下の道を右へよって行ってレインボーブリッジへの車をかわしたら、去年は10時半に到着した豊洲に9時20分に到着。これは楽でした。ようやく、最近のお台場花火見物の「コツ」を掴めたようです。

 で、次の日は第2回新宿歌会。さすがに前夜の疲れが残っていて、結局寝過ごして行くわ、二次会では後半ほとんど寝ていたわで、絶不調でございました。

おしまい

先頭 表紙

プリティ雨郷さま、なーにを弱気になっているのですか。今回の花火見物に参加したメンツの平均年齢は、40歳後半ですよ。 / 口車大王 ( 2001-08-16 12:02 )
カルキチさま、まあ、ぼちぼちと。。。 / 口車大王 ( 2001-08-16 12:01 )
走る酔人(PAO)さま、今年はせっかくの尺玉が全部雲の上に隠れてしまって、ちょっと残念。 / 口車大王 ( 2001-08-16 12:00 )
風邪ひきませんでしたか? もう花火大会に足を運ぶ若さを失っているのでうらやましぃなぁ〜。(笑) / プリティ雨郷 ( 2001-08-14 16:55 )
おおさすが、1年も遡ってしまった。その後ビジネスには反映されてるんでしょうか? / カルキチ@デビュー突っ込み中 ( 2001-08-14 01:21 )
最近でっかい花火近くで見てないなァ。 / 走る酔人(PAO) ( 2001-08-13 17:10 )

2001-08-11 [ドラマ]人類、月に立つ - From the Earth to the Moon

 昨晩、プロジェクトXの再放送見るつもりでテレビつけたら、アポロ計画のドラマやっていました。製作総指揮はトム・ハンクス、すでに5回目と6回目でした。

 なんで彼が製作総指揮なのかと思ったら、彼「アポロ13号」に主演していたんですね。

 最初に見た第5回は、月着陸船を製造したグラマン社の話。技術屋のはしくれでもある口車には、じんと来る話でした。

 第6回はアポロ11号が月面に着陸するときの話。実に泥臭い人間的葛藤や、最先端の科学技術のかたまりの中にいながら宗教儀式を行うシーンは、やはりじんと来ました。科学技術の最先端にいると、ましてや地球の外から地球を見るなんていう経験をしたら、宗教的にもなろうというものです。

 話は戻ってグラマン社の話。

 口車、かつてはプラント建設の会社に勤めていまして、3年はかかるプロジェクトに関わったりしたわけですが、胃がきりきり痛くなってくるような時が何度もあります。3年だってげんなりするのに、月着陸船開発製造プロジェクトは7年にもわたります。工程はべたべたに遅れ、コストは当初予定の3倍はかかっている。そんな情況で、発注元のNASAと自社の開発チームとの板挟みになっている技術部長の心中やいかばかりかと思います。それは、工場の壁に向かってぶつける野球のボールが代弁しています。

 今までだれもやったことがない、だれも作ったことがないものを作る。しかも、何が起こるか予想がつかない宇宙空間で、絶対故障や失敗は許されない。そんなもの、良く作ったと思います。そして結果は。。。皆さんの知るところです。

 さて、技術者とはどうあるべきか、プロジェクトとはどうあるべきか、端的に表すエピソードが出てきます。

 実験の最中、着陸船の足がぼきっと折れてしまった。原因を調べていったら足の設計をした若手技術者の計算ミスだったことを、彼本人が突き止めます。彼はクビになることを覚悟で技術部長に原因を説明します。技術部長はこう言い渡します。

 「もう、帰って休め。君は、失敗を隠そうとしなかった。失敗を隠そうとしなかったということは、まだ脈はあるということだ。」

 しびれるようなせりふではありませんか。こんなこと言える上司、いったい現在の日本にどれくらいいるでしょうか。

 優秀な技術者は、必ず失敗やトラブルがプロジェクトには付き物であるという前提に立ちます。失敗やトラブルは起きてはならないことだから考えないことにするなんてことは、絶対思わない。技術に100%完全はないのです。不完全なものがトラブルを起こしたとき、いかに危険な状態にならないようにするか。それができることが、優秀な技術者の証でもあるわけです。その前提となるのは、こういう失敗を隠さないという態度です。

 失敗やトラブルを隠し、そういうことは起きるはずはないので考えないことにするなどという態度がいったいどういう自体に陥るか、ここ数年の日本は辛酸をなめたわけです。

 それにしても、アポロ計画で宇宙船に搭載していたコンピュータ、我々が現在使っているパソコンの、はるかに足下にもおよばない代物なんですな。そんなコンピュータで良く月まで往復したものです。

 こんなすごいドラマ、4回も見逃したなんて、ほんとに悔しいです。

先頭 表紙

まやひこさま、本当にそうですね。で、実際にトラブルに遭遇すると何も準備していないからさらに事態が悪化する。 / 口車大王 ( 2001-08-16 12:03 )
技術系の人間としては、頷くばかりです。最悪の事態を想定しない設計や計画が、いかに多い事か……。不良債権や第三セクターの失敗も、種類こそ違え同じ根から出ていますものね。 / まやひこ ( 2001-08-14 20:51 )
まさや〜んどの、アポロ11号が月面に着陸したのが1969年7月。ケネディ大統領の公約が実現します。そして、翌年1970年、大阪万国博。月の石が一般公開された最初だった。アメリカ館は長蛇の列だった。石は、ケースに入って遠くの方にしか見えなかったけれど、なんか夢があった。今回のドラマで拾ってきた石の持つ意味が良くわかった。 / 口車大王 ( 2001-08-13 11:11 )
アポロ11号は今でもよく覚えています。月着陸船のプラモデルを良く作ったな。あの時代は夢がありましたね。 / まさや〜ん ( 2001-08-12 23:19 )
カルキチさま、気合いとか根性とか、そんなものしか言えない管理職は、要するに自分がやっている仕事のことを理解できないのです。ですから、「根性がない。」とか「たるんでいる。」とか、「休日返上で。」とか、そういうあいまいなことしか言えない。起きうることを想定して先手を打つとかできないわけです。そして、自分は責任をとろうとしない。 / 口車大王 ( 2001-08-12 15:27 )
声を大にしていいですか?そうだそうだ!失敗のない仕事なんて、ない! ボクも技術者ですが、1000%ミス・バグ・失敗を想定して作業をすすめてます。モーレツお父さん世代はその辺もうちょっと理解して欲しい。もう気合だけでこなせる仕事なんてないんだから(あったら飛びつきます)。 / カルキチ ( 2001-08-12 01:33 )
あ、途中で切れた。30年後にこういう形で後世に残していく。アメリカという国の良心が滲み出たようなドラマです。 / 口車大王 ( 2001-08-11 22:53 )
昨晩の、アポロ13号の話がまたじんと来てしまいましたね。クルーがテーマではなくて、アポロ13号の報道に関わったマスコミの話。ある名物アンカーマンはアポロ13号のクルーの家族への取材と放送はプライバシーの侵害であり単なるスキャンダルだと断じますが、視聴率至上主義の放送局は彼を干してしまいます。しかし、その彼の葛藤と彼が味わった辛酸と疎外感を、ドラマは丹念に拾っていく。アメリカも日本もセンセーショナリズムは変わらないと思いつつ、こういう良心のマスコミ関係者がいたことを、30年後にこういう形で後世に残していく / 口車大王 ( 2001-08-11 22:52 )
lamanchaさま、まさにそのとおり。残念ながら、日本の大学で工学倫理を教えてくれる教員、ほとんどいません。 / 口車大王 ( 2001-08-11 22:48 )
夢楽堂さま、プロジェクトが成功するかどうか、人知を超えたところで決まること、口車の実体験としていずれ日記に書いてみたいと思います。 / 口車大王 ( 2001-08-11 22:46 )
ねこさんが→さま、ほんとうにこのドラマ見ているとアメリカという国の懐の深さを感ます。 / 口車大王 ( 2001-08-11 22:44 )
真賀砂州子さま、本当に最近の日本の技術者にプロ意識を感じさせない、とんでもない信じられないような事故が続発しています。身近なところでは、2年前の西京極変電所での大ちょんぼね。 / 口車大王 ( 2001-08-11 22:43 )
ねこふんじゃった♪さま、あと20年くらいかな、一般ピープルが宇宙旅行できるのは。 / 口車大王 ( 2001-08-11 22:38 )
プリティ雨郷さま、やるはずっす。 / 口車大王 ( 2001-08-11 22:37 )
まさに工学倫理の世界ですね! / lamancha ( 2001-08-11 11:33 )
人間の計算で行われる計画、どこでどう狂うかわからない。完全でなくても人間にある武器は祈ること、それで計算上よりすごいパワーをもらう。 / 夢樂堂 ( 2001-08-11 10:33 )
もう!大好き!このドラマ♪こういう作り方で大河ドラマ(日本史)出来ないものか?とNHKさんにメール送りたいです。 / ねこさんが→ ( 2001-08-11 02:22 )
しびれるセリフで砂。プロがプロであるために。プロが、さらにプロになるために。 / 真賀砂州子 ( 2001-08-11 01:51 )
人類が月に立つ!私も月に立ってみたいな〜。そんな日っていつかくるんでしょうかね〜☆ / ねこふんじゃった♪ ( 2001-08-11 01:10 )
うぉ!見たかったですぅ〜。(最近テレビ欄を見ることがないのでわからないぃ(泣)) / プリティ雨郷 ( 2001-08-11 01:02 )
只今、アポロ12号の話を見ております。次はあの、13号の話だな。 / 口車大王 ( 2001-08-11 00:44 )

2001-08-06 [実況]室伏、銀!!

 たった今ハンマー投げで、室伏が銀メダルを取りました。いやあぁ、惜しかった。たった70センチの差ですよ、金メダルのポーランドのジョルコフスキーとの差は。しかも、一時は室伏が首位に立っていた。紙一重の差です。

 いやーすごいですね、ジョルコフスキーと室伏が只今それぞれの国旗を持ってウィニングランをやっています。本当にすごい試合だった。ふたりいっしょにウィニングランというところに、今回の試合のすごさが現れているでしょう。

 それにしても、室伏の投擲フォームはほんとに美しい。技術に関しては世界一と言われる所以です。

 ものすごいプレッシャーの中で、ほんとうにおめでとう!

先頭 表紙

八百八六助さま、あれ自己ベストだったんですか。予選の時から絶好調だったけれど。 / 口車大王 ( 2001-08-10 23:53 )
ハラジロウくん、あれ感動したでしょ。最初にウィニングランしていた室伏が、ジョルコフスキーのところへ小さな旗をもって行って、そこから始まったな。そういえばアナウンサー、だいぶ顰蹙買ったみたいで、今日はちっと静かだった。 / 口車大王 ( 2001-08-10 23:49 )
真賀砂州子さま、しぶい幼稚園児で砂。 / 口車大王 ( 2001-08-10 23:48 )
出かけていたので見逃した.それにしても,こんな大会で自己ベストを出せるジオルコフスキも凄いなぁ.今日から週末まで完全オフなので早起きして見よう. / 八百八六助 ( 2001-08-09 09:12 )
後から見たのですが室伏選手はジョルコフスキーの使ったハンマーを投げたそうですね。あの2人のウィニングランには感動しました。自分も実況(解説も?)の絶叫はよろしくないんじゃないかと思いました。 / ハラジロウ ( 2001-08-08 21:27 )
幼稚園で「あなたの好きな有名人は」という質問に「むろふしこうじさん」と答えたのが3人もいはったそうです。オトコマエですもん。これからも楽しみでございます。妹さんもがんばってほしいで砂。 / 真賀砂州子 ( 2001-08-08 12:37 )
ちゃな坊さま、記者会見の時に日本人以外の記者からも、「日本国内でのすごいプレッシャーの中、よくやりましたね。」と質問されていた。 / 口車大王 ( 2001-08-07 14:33 )
PAOさま、"Simple is best."でございますよ。 / 口車大王 ( 2001-08-07 14:32 )
仙川様、映画の予告編と一緒ですな。 / 口車大王 ( 2001-08-07 14:31 )
まさや〜んさま、本当にそうでござる。それにしてもお母さんチェコ人なのに、何で彼はあんなに英語がうまいんだ? / 口車大王 ( 2001-08-07 14:30 )
TAKEさま、夜の放送では優勝したジョルコフスキーと室伏の会話がそのまま放送されていました。J: "How was the competition?" M: "Great!" と言っておりました。優勝者のジョルコフスキーから完璧に一目置かれています。「おれの次はおまえだ!」っていう感じでね。二人の会話をそのまんま流すなんて、TBSもなかなか粋だ。 / あの絶叫アナウンサーさえいなければの口車大王 ( 2001-08-07 14:29 )
ねこふんじゃった♪さま、そうです我々は日本人なのです。日の丸反対、君が代反対と言ってる連中、ただただ反対しているだけで、それでは替わりに何が良いのかという対案を何もださない。そんな連中の言うことなんか聞くことないのです。 / 口車大王 ( 2001-08-07 14:26 )
ハラジロウくん、かっこいいよね。 / 口車大王 ( 2001-08-07 14:24 )
プリティ雨郷さま、嫉みは己が確立していない幼稚な人間のたわ言です。世界トップクラスに並びず抜けてしまい、しかも何を言われても泰然自若としている。本当に好青年です。 / 口車大王 ( 2001-08-07 14:23 )
蝉の抜け殻さま、そうですね。しかし、最後の投擲では声を出していなかった。 / 口車大王 ( 2001-08-07 14:19 )
ウサ子さま、口車も遅刻したっす。 / 口車大王 ( 2001-08-07 14:18 )
車のラジオで何度も何度も聞きました。すごいですよね〜。実力があっても大舞台でそれを発揮するのは難しい。そういう意味でもすごい! / ちゃな坊 ( 2001-08-07 12:35 )
「ただ投げるだけ」なのに奥が深い。 / 走る酔人(PAO) ( 2001-08-07 01:19 )
先ほどやっていた〜TVも〜結果を知ってしまってからは〜ちょっと〜とほほでした〜〜★ / 仙川 ( 2001-08-07 00:07 )
パチパチで御座る!父上を越えていったで御座るな!父上にカンパイ! / まさや〜ん ( 2001-08-07 00:00 )
室伏選手、今までも惜しいシーンありましたが、徐々に実力をアップしてきましたね。今回の「銀」がいい意味で自信になってくれれば…と思います。 / TAKE ( 2001-08-06 23:39 )
口車さんの日記読んで、知りました。銀おしいですね〜。でも嬉しいですよね。オリンピックやこういった世界物を見ると日本人だなーって改めて実感してしまったりします。 / ねこふんじゃった♪ ( 2001-08-06 17:04 )
を〜!今知りましたぁ。すごいなぁすごいなぁ。 / ハラジロウ ( 2001-08-06 15:12 )
あの美貌に実力が伴っているんですから、ついつい応援しちゃいますぅ。ねたむ隙もないんだもん。 / プリティ雨郷@努力家ですよね。 ( 2001-08-06 12:35 )
投擲したあとの・・あの掛け声の気持ちがわかります。こちらも・・思わず力がはいりました。 / 蝉の抜け殻 ( 2001-08-06 10:56 )
おもわずみてしまって、学校に少々遅刻しました(^x^; 本当にすごいなぁ。 / ウサ子 ( 2001-08-06 10:53 )
ジョルコフスキーとの間には、競技者しかわからない連帯感がありますな。 / 口車大王 ( 2001-08-06 09:47 )

2001-08-05 [近況]第三種接近遭遇 − ああ、びっくりした

 いやあ、またやってしまいました。


 昨日、英語学校に行って教室へ入り席に座ろうとした途端、隣の席の人から

 「あのぉ、口車さんではいらっしゃいませんか?」

と声をかけられました。なんと、以前記事を書いたことのある出版社の編集者の人で、ここのところ疎遠になっていたのですが、2年ぶりに会ったのでした。

 しかしまぁ、こんなところで会うかねぇ。コースも7段階あるからレベルが違えば会うことないし、授業は1日1回というわけではないし、こういう形で遭遇するなんて、まあ、その確率は天文学的数字ですな。


 口車、この手の「なんでこんなところで!」というのがやたら多いのです。


例その1

 その昔、タイに長期で出張に行く直前、1週間前にタイ人の留学生に基本的なタイ語の会話について半日習いました。で、その後1年半、タイの田舎町で暮しました(バンコックではない)。それで、帰国する1週間前、その田舎町の写真屋へ、いつもだったらタイ人のスタッフについでに写真の現像出すの頼んでいたのを、証明用写真を撮る必要があったので行ったら、店先に額縁にいれて「卒業証書」なんてのが飾ってある。で、どっかで聞いたような名前である。しかも大学の名前がこれまたどっかで聞いたよう名前なのです。

 で、帰ってきて確認したら、なんとその写真屋、そのタイ語を習った留学生の実家だったのですよ。

 「なんで、言ってくれなかったのー!」と言ったら、「まさか自分の実家のある町に行くとは思わなかった。」「そりゃそーだー。」となったのでした。


例その2

 10年ほど前、1か月ほどプータローをしたとき、パリにちょこっとおりました。ある日の夕刻、RERという近郊電車の地下鉄に載ったのでした。座った席からふっと見上げると「日経ビジネス」という文字が飛び込んできました。明らかに日本人が「日経ビジネス」を読んで立っています。最初のうちは雑誌に顔が隠れてわからなかったのですが、顔が見えた途端、思わずじっと凝視してしまいました。

 なんと、前に勤めていた会社の同期で、口車がやめる半年前にやめた奴ではありませんか!!

 ずっと凝視していたら向こうも気がついて「をををを!!!」となったのでした。

 しかしまあ、駅ですれ違うのならまだしも、どこに乗るかわからない電車の中で、しかもパリの地下鉄車内で会うかねぇ。



 どうも口車、いろいろ呼び寄せてしまうようですね。

 それにしても、人間どこでだれに会うかわからないものです。だから、悪いことはできない。

先頭 表紙

さなえもんさま、精神的に動揺させたざんすね。 / 口車大王 ( 2001-08-06 09:52 )
さ、、、おっとちがったスグル子さま、自分のいる世の中はほんと狭いものです。どこで巡り回ってくるかわからない。その狭いこと、それが具体的な形で目の前に現れるのですよ、口車は。しかしこうして書いてみるとほんとすごいね。 / 口車大王 ( 2001-08-06 09:51 )
ぷさまとプさま、ほんと自分でも怖くなってしまいます。ほんと悪いこと出きないっす。 / 口車大王 ( 2001-08-06 09:49 )
スカッシュの試合の相手が、家庭教師してたときの教え子だった事がある。びっくりしちゃったわ。しかも上手かった。大人の汚い手で勝ちました。今度は恥部を教えてみたわ!・・・反省。 / 反則ぎりぎりさなえもん ( 2001-08-06 01:29 )
ほんとそうですね。人の目を気にしたら悪いことなんて出来ないはず。 / 筋肉スグル子 ( 2001-08-06 00:39 )
天文学的確率が2度も3度も…。縁というのは科学を超えてますね!でも、くっち〜様、こっそり悪いこともできないね(にやり)。 / りり ( 2001-08-05 13:43 )
すご〜い!外国で出会うなんて、そうそうありませんよね〜。プリ雨、日本でもそうそうありません。 / プリティ雨郷@人と行動範囲が違うの?? ( 2001-08-05 13:31 )
す、すごひ・・・。なんか逆にこあいですよね、偶然とはいえ。 / ぷよん ( 2001-08-05 10:54 )
一部、ポーランド紀行に続くタイ紀行ですな。 / 口車大王 ( 2001-08-05 06:28 )

2001-08-02 [昔話]嗚呼、有楽町西武−くそ話その4

 あれ?夏がとれちゃった。ま、許してちょうだい。

 あれは10年ちょっと前だろうか、日劇がなくなって有楽町マリオンができて2、3年くらい経ったころだろうか。口車は日比谷パークビルから晴海通りのJRのガードをくぐり、マリオンの前辺りに来た。

 と、突然、激烈な便意が口車を襲ってきた。それはもう、南海本線のときの比ではない。あの時は1時間かけて便意が徐々に襲ってきていた。今回はすごい。30秒で内またとなり、「うわっ、うをっ!」という声にならない声を発するようになっていた。

 しかし、ここは東京ど真ん中、電車に乗っているわけでもない。目の前にはマリオンがあるではないか。そしてそこにはデパートがふたつも入っている。口車マリオンのビルに飛び込み辺りを見渡した。すると、地下に降りる階段の真っ正面にトイレが見えるではないか。をを、なんという幸運。口車、一気に階段を駆け降りてトイレに飛び込み、ボックスに駆け込んで洋式便器の上に座り込んだ。

 ふう。

 一息ついてようやく周りを見渡す余裕ができた。なんか、きょうびのトイレはなんとごーぢゃすなんだろ、すごいねぇ、などときょろきょろとしていた。

 と、こっこっと靴音がして人が入ってきた。しかーし、その靴音がなんと!ハイヒールの音ではないか!口車、焦りまくって女性トイレに入ってしまったのである!

 幸い、物音はその女性しか聞こえない。すなわち、彼女が出ていけばそっとここを脱出することができる。そして、彼女が出ていくのをひたすら待った。そして、待った。

 そして、待った。しかし、化粧を直しているのであろうか、洗面台の前から動く気配がない。うーん、困った。人と待ち合わせしているのに出ることができない!

 「しょーがない。」

 口車、意を決してボックスのドアを開けた。すると、目の前には40代後半とおぼしきれでぃが立っている。そして彼女に声をかけた。

 「すいません。」

 突然の後方からの男の声に彼女は驚いてふり返った。そして彼女の眼前には、今よりはずっとスリムだった、消え入りそうになっている口車が立っている。

 「あのー、間違えてはいっちゃいました。すいません!」

 間髪を入れず口車がこう言うと、れでぃは「ぶっ!」と吹き、続いて声を立てて大笑いを始めた。口車、そそくさと手を洗い、れでぃの笑い声を後に、脱兎のごとくその場を立ち去ったのであった。

 ああ、はずかちかった。

先頭 表紙

上月 葵さま、それも不肖口車の人徳のなせるわざでございますよ。ふゎっはっは。 / 口車大王 ( 2001-08-08 10:58 )
でも、笑ってくれて良かったですよね。きゃ〜なんて大騒ぎされていたら・・・! / 上月 葵 ( 2001-08-07 22:19 )
ちゃな坊さまの場合、そこでまだ気がついたからよござんす。 / 口車大王 ( 2001-08-07 14:35 )
わたし,間違って男トイレに入ろうとしたことがあります。小の前でたっている男の人を見て,猛ダッシュで逃げました。 / ちゃな坊 ( 2001-08-07 12:33 )
Macさま、 まさや〜んさま、人を待たせていてしかも遅刻しているという、せっぱ詰まった情況だったのですよ。でもねぇ、そのれでぃのほかにさらに人が入ってくるという危険もあった。しかしねぇ、小便器がないこと気がつかないかねぇ。ほんとにせっぱ詰まっていたんだなぁ。 / 口車大王 ( 2001-08-05 06:27 )
いやー。勇気がありますね。拙者ならずーっとそこにいます。それも勇気がいるか(笑) / まさや〜ん ( 2001-08-04 23:37 )
さなえもんさま、「アンラッキー」の誤植では? / 口車大王 ( 2001-08-04 22:27 )
カルキチさま、そりゃ見たかったような、見たくなかったような。。。 / 口車大王 ( 2001-08-04 22:26 )
私ねー今のジム入ったとき、プールから男子ロッカールームに入り損ねた。入り口で気付いてラッキー。だってニオイが違ったもん。汗臭いっつーか動物っぽい香りでございました。 / さなえもん ( 2001-08-03 02:39 )
ボクは手を洗っていると結構な確立で、入ってきた男の人を驚かせていました。今は髪も短いのでそんなことありませんがね。 / カルキチ ( 2001-08-03 00:53 )
akemiさま、口車呼び寄せる体質なんですな。くそ話しまだ続きます。 / 口車大王 ( 2001-08-03 00:35 )
きみすけさま、ほんとにけつが切ない。 / 口車大王 ( 2001-08-03 00:34 )
しらぴょんさま、何か勘違いしている。れでぃに声をかけたのは有楽町西武、桜坂は口車自宅近所だす。 / 口車大王 ( 2001-08-03 00:33 )
僕なら声はかけられないでしょう・・・・・・。 / Mac ( 2001-08-03 00:32 )
しっぽなさま、やべー、書いた本人が何書いたか忘れちまっている。 / 口車大王 ( 2001-08-03 00:29 )
JAIさま、やっぱり?きっとこういうお答えがくるだろうと思って、狙ってみました。 / 口車大王 ( 2001-08-03 00:29 )
ねえねえ、なんで、こんなにこのテのネタが多いんですか?雪隠大王さま〜。(笑)追跡調査の件、了解しましたです。 / akemi ( 2001-08-02 22:04 )
なんと切ない四部作・・・ / きみすけ@おはつです ( 2001-08-02 21:59 )
あぁ。まさに桜坂。そこでれでぃに声を掛けた口車さんに乾杯です! / しらぴょん ( 2001-08-02 15:46 )
口車様、昨日は拙宅にいらしていただいていたのに、修正の段階でミスって削除になってしまい、熟読及び突っ込み返しが不可能となってしまいました。ごめんなさい。心よりのお詫びを申し上げます。 / しっぽな ( 2001-08-02 12:50 )
信じろよ!と言われると疑いたくなる(笑)。それまでちらとも疑ってなかったのに。 / JAI ( 2001-08-02 10:18 )
プリティ雨郷さま、ほんと受けてくれてよかった。下手すりゃ変態犯罪者と勘違いされるもんな。でも、はずかちかった。 / 口車大王 ( 2001-08-02 09:55 )
JAIさま、女子トイレに入って用を足した経験は1回しかないので(信じろよ!)何とも言えませんが、少なくとも、有楽町西武のトイレは男子トイレより断然豪華です。 / 口車大王 ( 2001-08-02 09:54 )
恥ずかしがることはありません!ウケたではありませんか!スバラシか〜〜〜♪ / プリティ雨郷 ( 2001-08-02 08:41 )
シリーズ、読ませてもらいました。笑っちゃった(笑)。女性トイレは男性トイレよりキレイ? / JAI ( 2001-08-02 07:25 )

2001-08-01 [夏の昔話]8月の南海本線−くそ話その3

 これは、口車が新入社員の時の、とある夏のお話です。

 口車、新入社員の頃、大阪は堺市に3か月暮したことがある。最寄りの駅は湊。難波から南海本線で下り、堺駅の次の駅である。通勤先は堺の次の急行停車駅である羽衣駅まで行くと、会社までの連絡バスが朝あるが、たいていは湊からひとつ手前の浜寺公園まで行き、そこから自転車で通っていた。

 あれ?自転車は普段どこに置いてあるのかって?はい、南海本線の駅から県道に出てきた阪堺線(現阪堺電気軌道)浜寺駅前駅の目の前の歩道橋の下に、止めさせていただいていたのである。

 ところで、口車には、大阪は守口市より、谷町線千林大宮駅の近所に親戚がいる。で、、、

 8月のとある週末、親戚の家に泊めさせてもらい、月曜の朝は千林大宮から浜寺公園めざして出勤した。家を出るとき、なんとなくおなかにぐぐっと来るものがあったのだが、ちょっと急いでいるし、ま、大丈夫だろうとそのまま家を出た。

 それが、よもやあのような悲劇を招くことになるとは。。。

 千林大宮から東梅田まで出て、そこから梅田まで歩き御堂筋線に乗り換える。そして難波で南海本線に乗り換える。ここで、なーんとなくお腹が便意を訴えだす。しかし見たまえ、目の前には堺まで一発でいける急行電車が、正に出発しようとしているではないか。口車、便意を気にしつつ、急行電車に飛び乗ってしまった。

 ということで、読者の皆さま、お約束の情況となったのである。

 急行電車はやや混んでいる状態で、それに合わせてであろうか、いつになくエアコンががんがん効いている。これがためか、駅を出発して5分経つか経たないか、ちょうど通天閣の真横、いわゆる釜ケ崎の辺りを通り抜ける頃、下腹部がごろごろ言い出し、強烈な便意が突き上げてきたのである。しかーし、急行電車であるから堺までは止まらない。だいたい20分はかかるのである。しかも、朝の時間帯だから電車はのろのろ走る。エアコンの冷気がますます効いてくる。ものすごい便意が、波動砲のように突き上げてくる。扇風機よ、お願いだからこちらに冷気をむけないでくれ!

 口車、この寒さにも関わらず脂汗がにじんでくる。ケツに力が入る。ああ、いったいいつになったら堺駅に着くのだ!ああ、もうだめだ、と思った瞬間電車は減速して堺駅に滑り込む。

 口車、顔面蒼白になって改札口へかける。駅員さんに「すいません、お手洗いはどこですか?」と聞くと、改札の外であった。ああ、切符は浜寺公園までである。しかしそんなことは言っていられない。便所までダッシュしてボックスへ飛び込んだ。そしたら、、、

 なんと、紙がないではないか!まっ青になって見回すと、洗面台の近所にちり紙の自動販売機がある。取って返してぷるぷる震える手で小銭を取りだし買い求める。ああ、なんという不幸中の幸い、ちょうど小銭があるではないか。

 取るものも取りあえずボックスへ取って返し、半分ケツの穴から中身が出かかっている状態でスラックスとパンツをずりおろし、しゃがみ込む。

 ああああぁぁぁ、間に合った。

 と、思ったら、「コンコン」とノックする音が聞こえるではないか。このお手洗い、男子はボックスがひとつしかないのである。口車、あと1分遅れていたら、と思うとぞっとした。そのノックの主に先に入られていたら、間違いなく、ちびっていた。

 人生最大の危機のひとつであった。今、こうして書きながらでも、当時のせつないケツの穴の感覚が蘇ってくる。

先頭 表紙

TAKEさま、そうなんです、ほんとうにやばかった。で、究極のシチュエーション、実はもうひとつあります。いずれ、おいおい。。。 / 口車大王 ( 2001-08-07 14:36 )
読んでいるだけで、お尻のあたりがムズムズしてきます(笑) ウ○コガマン話としては、かなり究極のシチュエーションですね…^^; / TAKE ( 2001-08-06 23:48 )
上月 葵 さま、昔話だから書けるのね。で、そこまで切り出したら、隠してはなりませぬぞ。 / 口車大王 ( 2001-08-02 00:16 )
ハラジロウくん、まるで隣に立っていたやうだ。はてさて、同じ経験の持ち主と見たが。。。どうだ!まいったか! / って、いばってどうするの口車大王 ( 2001-08-02 00:15 )
プリティ雨郷さま、くそ話もひとつ思い出しただよ。 / 口車大王 ( 2001-08-02 00:14 )
そんな、わざわざ自分の昔のネタを勇気を持ってのご披露ありがとうございます。では私も・・・やめときますね。 / 上月 葵 ( 2001-08-01 22:27 )
吊り輪を掴む手が汗で滲んでくる・・周りからは変な目で見られている。腹痛に、エアコン+扇風機の最強タッグは脅威です。 / ハラジロウ ( 2001-08-01 18:49 )
よく女子トイレが混んでると、オバサンが男子トイレに堂々と入ってきたりしますよね。よかったですね。間に合って。ホッとしましたぞ。 / プリティ雨郷 ( 2001-08-01 16:32 )
この文体、7月20日の影響がなかったとは言い切れません。 / 口車大王 ( 2001-08-01 16:12 )

2001-07-27 [夏の昔話]初めての免許証−くそ話その2

 同じ御不浄では、もうひとつ情けない話がある。

 「雪隠詰め」の1年ほど後、御不浄は水洗式になった。そして、また夏に「事件」は起きた。しかし、水洗式になったことによって事態は最悪の中の最善ですんだ。

 用を足し終わって腰を浮かした瞬間、ああ、なんたるちあ、シャツの胸ポケットから免許証がはらっと下に落ち、なんと「とぐろ虫」に突き刺さってしまったではないか!

 しかし、水洗式になったことによって便壺に落ちずにすんだのである。不幸中の幸いということであろうか。

 くそっ!

先頭 表紙

口車も昨年水洗トイレに落として、今はピンクの携帯ダス。 / 口車大王 ( 2001-08-01 12:02 )
夢樂堂も携帯2度も水洗トイレに水没させました。 / 夢樂堂 ( 2001-07-31 05:17 )
KUNさま、そのラストシーンのオチの部分、なんと予告編で見せやがって、それを見てしまったものだから面白さ半減。ほんとに腹たっただよ。だから、最近は予告編なるべく見ないようにしている。 / 口車大王 ( 2001-07-30 21:51 )
さなえもんさま、落としたんではなくて流してしまったのですか。それでつまってしまったのですか。そりは痛い。 / 口車大王 ( 2001-07-30 21:50 )
しらぴょんさま、はいはいそうであった。 / 口車大王 ( 2001-07-30 21:49 )
1941何度となくみてます(爆) ラストシーンはあごはずれるほど笑いました(爆) / KUN ( 2001-07-28 13:14 )
私の友達は、まさにその体勢で携帯流してた。でにーずのトイレ詰まらせて逃げて帰った私達。ごめんなさい! / さなえもん ( 2001-07-28 02:03 )
かに道楽でお話しした素老人ですよ(笑) / しらぴょん ( 2001-07-28 01:38 )
このオヤジギャグ、口車がオリジナルではありません。スティーブン・スティルバーグ監督の「1941」という映画の中で、日本海軍の潜水艦の艦長に扮する三船敏郎が、一言英語の字幕スーパーもなく、どアップで叫んでいらっしゃいます。すいません、すいません、すいません。 / おやぢギャグを言ったのではないと言いわけしている口車大王 ( 2001-07-27 22:25 )

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