2001-01-04 [旅行記]アムステルダムのショッピングモール
2001-01-04 [旅行記]トラムでゴー！
2001-01-03 [旅行記]アムステルダム、まずは宿をきめなくっちゃ
2001-01-02 [近況]お子ちゃまとキャビア
2001-01-01 [旅行記]ほんとは寄るはずではなかったアムステルダム
2001-01-01 あけまして、おめでとうございます。
2000-12-16 [近況]ごぶさたしております
2000-11-11 [旅行記]ストックホルムを発つ−アーランダ空港
2000-11-06 [書評]必見！子育ての手引き決定版−「金ではなく鉄として」中坊公平/朝日新聞
2000-11-04 [旅行記]口車、ノーベル賞を味わう その2

　アムステルダム中央駅を後にし、口車は反時計回りの20Bのトラムに乗りました。2つ目の停留所で下車すると、さっそく観光名所のダム広場があります。この停留所の真ん前に、おやショッピングモールがあるではありませんか。

　1枚目の写真は午後1時過ぎに撮ったものです。このときは中に入らずダム広場に向かいましたが、夕方またもどってきて中に入ってウィンドウショッピングをしてみました。その時の写真がその下の写真で、残念ながら午後7時の閉店間際だったので、閉店後の写真が多くなっています。

　外観はご覧のようにクラシックな建物ですが、中はすっかり改装して、それぞれのお店はモダンな飾り付けになっています。中の吹き抜けは、エスカレータはあたらしくなっていますが壁などは昔のままで、古いものと新しいものの混在が、絶妙なバランスを見せています。吹き抜けの隣の写真は宝飾店の写真で、確か展示してある「卵」はオランダの伝統工芸のひとつだった思うのですが、口車、定かではありません。

　最近やっと日本でもこういう感覚が出てきましたが、再開発の名の元、なんでもかんでも時代遅れとばかりに建物を壊してしまい、結局景観の破壊をしている日本のやり方には、こういう建物を見せつけられると憤りを感じます。

　さて、固い話はおいておいて、口車、ストックホルムのところでも書きましたが、外国へ行ってよく入る店に、食料品関係と文房具関係があります。ここにもありました。色彩感覚が、やはり微妙に日本と違うのが楽しいです。それから、やはりここにもありました、日本発のものが。ストックホルムではキティちゃんでしたが、ここではピカチュー。今のところ、アジア発で世界的なキャラクターを生み出しているのは日本だけなので、改めて、日本という国のもつ潜在能力の高さを感じさせられます。

　ああ、また固くなっちゃった。

　それから、ここにもALESSIのショップがありました。そしてその左の写真は、ピノキオのショップです。口車の記憶では、ピノキオも日本のブランドだったような。

　最後の写真は靴磨きの椅子の写真です。ショッピングモールの上の階にあり、ここも観光名所になっているようで、新聞記事の切り抜きや、観光客との写真がたくさん飾ってありました。閉店後でもうだれもいなかったのが残念です。

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　2000年9月23日。

　ヒルトンホテルはさすがビジネス客の利用が多いだけあって、モデム持っていればインターネットにも簡単に接続可能。ただし今回モデムをもって行かなかったので、接続できませんでしたけれど。

　午前中、ホテルでお仕事をして昼近くになってアムステルダムに向かいました。さすがヒルトン、空港との間は連絡バスがあり、らくちんです。昨日到着したとき、感で連絡バスがあるだろうと思って、到着ロビーを抜け、バス乗り場に向かいました。すると、ボックスが立っていて各ホテルにインターホンで通じるようになっている。インターホンで呼ばないと来てくれないのかと思ってお話したら、「5分くらい待っててね。」というお返事。ミニバスが来て3分ほどでホテルに到着。ほぼ15分間隔で運行されています。

　中央駅についてまずはインフォメーションへ。2日間有効の乗り放題チケットを買います。これでトラム（路面電車）と地下鉄が利用できます。1600円くらいだったかな。続いて階段を下り、食事をとります。それが一番上の2枚。

　それにしても天気がいい。ストックホルムではもうコートを着ないと寒いのに、アムステルダムではまだ半そで姿です。目の前の橋をトラムが走り抜け、本を読みながら注文取りを待ちます。そうこうしているうちに女性二人が相席で座りますが、注文取りに来ない。やっと来たかと思ったら隣の席のお客を強引に移動したりで、相席の二人もあったま来ていました。

　口車、サテとホワイトビールを頼みました。サテはインドネシア料理で、さすが旧宗主国。こんなメニューがあるのですね。ホワイトビールは安くてうまかった。ほんとに白っぽかったです。

　さて、駅前トラムの乗り場に向かいます。ここで、市内観光するのにトラムがすごく便利なのに気がつきます。20A/Bという環状で走っている路線があり、しかも車体に停留所と観光スポットが書いてある。これはいい。2日券買ったから乗り降り自由だし。駅を背にして左側の乗り場がA、右側の乗り場がBです。これに乗ってぐるっと一周するだけでも街の風景がわかって楽しい。それにしても運転手、英語がうまい。もっとも日本人にとっての韓国語と一緒で、我々が英語覚えるのよりは楽なんですけれどね。

　今回は使いませんでしたが、慣れれば自転車というのも楽しいです。あ、それからボートトリップも今回しなかったな。

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　2000年9月22日。

　本来アムステルダムなんて寄る予定なんてなかったから、当然宿は決まっていません。また日本から予約できないの何のって。ストックホルムの1泊目といっしょで、ご当地のインフォメーション頼りとなりました。

　まずは空港からアムステルダム中央駅に向かいます。スキポール空港の真下には駅があって、アムステルダム中央駅まで15分で行けます。それにしても、スキポール空港のでかいこと！ターミナルの端から端まで歩くと、30分はかかる。したがって写真にあるように、荷物取り場もだだっぴろい。で、ふり返るとその隣の写真のように鉄道の切符の自動販売機があります。「をを、やったぁ。」と思って券売機に近づいてがっくり。ストックホルムでは自動販売機にクレジットカードが使えたのですが、ここでは小銭しか使えない。両替所の手前なのに、これではつかえないでわないか！ま、ここを出て到着ロビーに出れば、そこに切符売り場があるので、ま、どってことないのですけれど。

　そういえば、空港の到着ロビーの写真、取り忘れた。

　ということで、アムステルダム中央駅に到着。インフォメーションの場所を、一緒の会議に出席したフィリップスの人に教えてもらっていて、助かりました。駅前なんだけれど、初めての人にはちょっと分かりにくいところにある。この建物、運河に面していまして、駅側からだと平屋建てに見えますが、運が側から見ると2階建てになっています。１階はインフォメーション、地下は（と言っても運河に面している）レストランと観光ボートの船着き場になっています。

　フィリップスの人にも言われていたのだけれど、9月はアムステルダムではオンシーズンでインフォメーションも長蛇の列。前の人達の会話を聞いていると、市内中心部には宿はない模様。それでも、後ろの列そっちのけで、宿がないのに15分も優柔不断に無意味にねばっている兄ちゃん達がいて、まいりました。で結局口車はその日の最後の「客」。そう言えば普通ヨーロッパ各都市のインフォメーションは、夕方5時で閉店だったっけ。ストックホルムの夜9時までが例外なのでした。

　応対してくれたのは2段目右側のおねいさん。質問される前に、「市内である必要はないです。空港に近ければよいです。」と言いました。そしたら「ご予算は？」と聞かれるので「200ギルダー（約8000円）」と言ったら、「あとちょっと出すと空港で良いホテルがあるのだけれど。」と言うので、「それでいいです。」と答えたら、なんと！ヒルトンホテルではありませんか。通常料金より2割引で宿泊できてしまいました。しかーし、わざわざ空港から来たのにチェックインのために速攻で空港に戻らなければならない。こんなことなら、空港のインフォメーションで聞けばよかったかな。

　ところで、アムステルダム中央駅は東京駅がモデルにした駅と言われています。確かに全景は似ています。でも、東京駅の方がボリューム感があるなぁ。駅の大きさも東京駅の方がでかいし。しかしストックホルムの駅以上に旅情をかき立てられる駅です。ついでに、女性のジャズトランペット吹きが「門付け」しているという、珍しい光景に遭遇してしまいました。

　そしてスキポール空港にUターンです。それから今回列車に乗って驚いたのは、前回1992年の時は機関車が緑色の客車引っ張っていたのが、写真に写っているインターシティ、すなわち長距離列車でも2階建ての紺と黄色の電車になっていました。 緑色の客車も全く見かけない。ヨーロッパの鉄道は客車主体なので、この変化は驚きです。

　　最後の写真は、宿泊した部屋の室内です。

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　しかしまあ、ちょっと離れている間にひまじんも大ブレークしていて、24時間持たなくなってしまいました。9月末には４万ヒットだったのが、たったの3か月で10万ヒット突破ですもんね。

　さて、本題。

　もう昨日になってしまいましたが、弟が娘を連れて大阪から日帰りでやってきました。元旦にこだま使ってくると安いんですね。

　で、ここはお正月ということで、口車両親がこの10月にバルト3国プラスフィンランドプラスロシアに行ってきたときに、ロシアで買い求めてきたキャビアを、食することになりました。

　種類は2種類。ひとつは4オンス113グラム6000円。もうひとつは、ふたの色は青なんだけれど、同じ目方で1000円の、なんちゃってキャビア。6000円の方は灰色でつぶが大きく、いかにもこってり。なんちゃってキャビアの方はつぶが小さく、真っ黒でした。なんちゃってキャビアの方も、なんちゃってキャビアとしては美味で、キャビア知らない人だったら、「をを、キャビアってこんなんだ。」というレベルでしたが、ろくせんえんの方は別世界！！クラッカーに乗せてレモンをきゅっと搾って口にぱくっと入れると、とろけるとろける。そこにシャンパン合わせると、もう最高でした。

　ということで、シャンパンは飲まないけれど口車姪も食したわけでして、そこで聞いてみました。

　「りんごくん、灰色と黒とどっちがおいしい？」

　「はいいろっ！」

だって。うーむ、お子ちゃま恐るべし。。。ちなみに今回食したキャビアは、昔ワルシャワで横流しされたキャビアといい勝負でした。

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口車大王です。

　前世紀の11月以来途切れていた旅行記の復活です。新年早々、いろいろ忙しい中でかけるところまで書いてみましょう。

　さて、前世紀の9月（まだ言っている）、口車は10日間IEC（国際電気標準会議）の大会で、ストックホルムに行っておりました。そして、本当だったらくそ忙しい中、速攻で日本に帰ってくる予定だったのですが、なんと日本に帰る便がとれない！出発2週間前で予約をいれたら、予約をとれないのです。いたしかたなく2日ほど遅い便となり、アムステルダムで観光旅行をして帰る次第となったわけです。したがって、宿の予約もとっていない。宿の予約については次回に譲るとして、今回はストックホルムからアムステルダムへの機内で思ったことについて、つらつら書いてみたいと思います。

　行きは、成田の出発が遅れたのにフランストラック組合のストライキの影響が重なり、預けた荷物が1日遅れというアクシデントに遭遇した口車でしたが（一応対策は万全）、ストックホルムからの帰りは順調。巨大なスキポールに比べるとコンパクトなアーランダ空港を、定刻通りに飛行機が出発します。国際線といいつつ、感覚はほとんど国内線。EU間のフライトだから、半ば国内線ですね。機材もBoeing 737だし。しかも、写真にあるように、離陸直前までコックピットのドアは開いているし。ちょっとそこまでといった感覚です。事実そうなんですけれど。まあ、行きも同じことだったんですけれど、帰りは余裕のよっちゃんでいろいろ観察しているわけです。

　ところで、海外旅行の醍醐味のひとつに思いもしないところで思い掛けないことに遭遇するというのがあります。このフライトの最中でもそんなことがありました。

　口車が座っている席の斜め前方の人が読んでいたFinacial Timesの見出しが、目に留まりました。その見出しは、「新生銀行（旧長期信用銀行）社長自殺のはかりしれない悪影響」といった意味のことが書いてあります。ストックホルムからアムステルダムという、およそ日本とは直結していない路線の中で、Finacial Timesというイギリスの新聞の見出しに日本企業の記事を見る。ちょっと感慨深いものがありました。しかも、日本のマスコミとは異なる観点での記事です。

　日本国内にいるとなかなか実感できないことですが、不況でどうしようもないと思っていても、日本は経済大国であり、技術大国なのです。それだけ注目されています。口車が出席していた国際会議にしても、日本を避けて通ろうとしても避けて通ることができない。だから、「いったい日本は何をやっているのだ。」ということにもなります。もっと日本人は自信を持つべきだし、世界に対しての責任を果たすべきでもあるのです。

　なんてことを、新年早々思ってしまいました。ちなみに、中華人民共和国１国の国家予算と東京都の年間予算の額は、ほぼ一緒です。

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　本年もよろしくお願いいたします。21世紀なんてまだ先なんて思っていたら、本当に21世紀になってしまいました。新世紀は、両親を車に乗せて、四谷交差点で迎えました。上智大学の鐘ががんがんなっておりました。

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　ご無沙汰しております。お久しぶりの口車でございます。

　ここのところ、売り物のソフトを作っていたのですが、土壇場のところで怒濤のバグの嵐。くそ忙しい何てぇものではございませんでした。あ、過去形ではございませんです、はい。

　ということで、再度の登場は年末年始（にできるかなぁ）ということで、近況報告とさせていただきます。

　オフラインミーティングとかいろいろ考えたのですが、全部ぶっとんだぢゃいましたね、はっはっは。

＃ちなみに、売り物ソフトは、近々ベクターに登場予定です。AddressJapanという名前でローマ字の日本の住所が検索できます。その他便利な機能いろいろあり。ということで、作業の続き。。。

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　ヘイ！ 口車です。

　ヘイは、スウェーデン語でExcuse me.とか、Helloいう意味です。覚えやすいでしょ。しばらく間があいてしまいました。いよいよ、ストックホルムの最終回です。

　9月22日、会議も終わり、いよいよストックホルムから出発です。最後にストックホルムの空港について、解説しておきましょう。

　ストックホルムには空港がふたつあり、国際線には市の中心から60キロほどのアーランダ空港が使われています。アムステルダムのスキポールのような、巨大な空港ではありませんが、なかなか瀟洒な空港で、エアポートセンターという建物が待ち時間を潰すのになかなか機能的にできています。またこの建物の中には、ホテルや会議を行える設備もあります。

　雰囲気が、日本のどこかの空港に似ているなと思ったら、そうです、新千歳空港に似ています。新千歳の、あのど〜んとあるお土産もの屋を上品にしたような感じでしょうか。それから最近、アーランダ空港のようにガラス面をたっぷり使った東京国際フォーラムのような建物が日本にも散見されますが、このような建物は、北欧のような太陽光線のやわらかい国で似合うのであって、日本のような、夏は熱帯並の気温に上昇する国では、デザイン的にも、経済性の面からも、どうにも合わないように思えるのです。

　さて、口車、アムステルダムへのフライトです。本当はストックホルムから調節日本へのつもりだったのですが、フライトが予約できず、これからアムステルダムで2泊3日です。ストックホルムの1泊目同様、アムステルダムでも全く宿が予約できていません。

　まあ、なんとかなるでしょう。

　それでは、次回からアムステルダムです。

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　旅行記はちょっと中断して、最近ひまじんネットで話題となっている子供の教育について、これはもう決定版としか言いようのない、連載コラムを見つけましたので、ご紹介したいと思います。一応書き物に対しての評価なので、[書評]としておきます。

　標題のコラムは、現在毎週月曜日、朝日新聞朝刊に掲載されている、ご存知中坊弁護士の、生い立ちを綴ったコラムです。時々、思い出したように読んでいたのですが、本日このコラムがまとめて掲載されているページで一通り読んで、子育てを考える上で、これ以上の書き物はないのではないかと、感嘆してしまいました。文章が、心に染み込んでいくようです。

　例えば、連載2回目に、連載の題「金ではなく鉄として」の由来となった、中坊さんの父上の、以下のような言葉が出てきます。曰く、

「残念ながらウチの子は『金』ではない。勉強でもほかのことでも人より劣る。それでも、親が勉強を見てやれば、一応の格好はつけられるだろう。でも、それは鉄に金メッキするようなものだ。」

　例えば、連載4回目に、中坊さんの母親に対する思いとして、以下のようなことを述べられています。曰く、

「あの親の心根を、私は「絶対的な受容」だと思う。良い子だったら、成績が良かったら、よく頑張ったら……私もあなたを大切に思うという、何かの評価を伴った条件づきではない。絶対的な受容は、人の心の底に「自分は守られている」という基本的な信頼感をはぐくむ。」

　これらを読んだだけで、「お受験」や「インターナショナルスクール」に狂奔する親達が、いかに我が子を潰しているのか、端的に、そして明確にわかります。

　詳しくは、

http://www.asahi.com/column/nakabou/list.html

を読んでみてください。本当に考えさせられますし、ここで皆さん書かれていることが間違っていないのだと、自信を持てます。

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　さて、いよいよ送別の晩餐会です。前回書いたように、9月20日にスウェーデン規格協会主催で、ストックホルム市庁舎において送別会が開催されました。一昨日同じ場所でパーティーが行われたので、また同じところだと代わり映えしないなと思ったのですが、とんでもありませんでした。18日のパーティーは、「もっとすごいことやるよ。」という、「前振り」だったのです。

　前回同様クロークに荷物とコートを預けて1階ホールへ向かうと、入口で民族音楽の歓迎。弓を使って演奏する弦楽器なのですが、見たことありません。ヨーロッパの音楽も、奥が深いです。

　そして、前回とは異なり、いきなり2階へ誘導されます。そこでスウェーデン規格協会からの挨拶とシャンパンによる乾杯。そこでゆったり談笑しながら、準備のできた1階へ誘導され、順次テーブルに着席して会食です。その間今度はパイプオルガンの演奏。鍵盤をいったいどこから出してくるでしょうか。不思議です。当然鍵盤と直結でなくリモートコントロールなのですが、すごいシステムです。ホールを見上げても、目立つところにパイプはありません。こういう演奏でもなければ、パイプオルガンがホールにあるなんて気がつかないでしょう。

　それにしてもすごいなと思ったのは、出席者は軽く1000人を上回っているのですが、それが立食ではなく着席による会食。しかも、食事が出てくるのに滞りがありません。そして会食の最中、今度はコーラスが始まります。天井の高い、教会のような作りの建物ですから、本当に良く響く。前にも書きましたが、改めてABBAを生み出した国の実力を感じさせられます。

　会食中、我々の席の担当は、ガンビアから来たウェイターのおにいさんでした。このおにいさん、これがまためちゃくちゃきれいな英語を話すのですね。思わず彼に「ぱーふぇくと」と声をかけてしまいました。見るからにインテリそうなおにいさん、ちょこちょこっと経歴を話してくれたら、ガンビアから来ているそうな。改めて思ったのは、スウェーデンでは、こういう公的な場にも外国人を採用しているということです。日本だと、本人の能力関係なしに、経歴とか肩書きだけで判断する傾向が強いですが、彼に関するかぎり、彼の持つ人間性でちゃんと評価されて採用されているように思うのです。おもしろかったのは、完全にパーティーが終わる前に彼が挨拶に来てくれて、仕事が終わったのでもうこれで帰るという。このあたりも、すごく合理的な気がしました。

　さて、話は戻りますが、会食の仕上げは合唱をバックにしたキャンドルサービス。2階に待機したウェイターとウェイトレスがロウソクをつけたケーキをかかげ、各席に行進してきます。本当に美しかった。この一連のセレモニー、ノーベル賞の晩餐会の時と同じだと思うと、感激もひとしおです。

　最後はジャズバンドに送られ、外に出てみるとまたびっくり。2日前はまだそんなでもなく気がつきませんでしたが、なんと中庭の壁の蔦が、本当にきれいに、一気に紅葉しているではありませんか。ストックホルムが冬を迎える直前の、最後の秋を楽しむような、そんな夜でした。

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