2002-12-17 今年最後の日記。
2002-11-07 [Paris] クリニャンクールの蚤の市
2002-11-07 [Paris] クリニャンクールの蚤の市 (2)
2002-11-07 [Paris] クリニャンクールの蚤の市 (3)
2002-11-06 パリのお話。
2002-10-22 花のパリから。
2002-10-03 I know you hear me.
2002-09-20 パトカー10台、警察ヘリコプター2台、そして銃を持った警官達に囲まれる。
2002-09-20 パトカー10台、警察ヘリコプター2台、そして銃を持った警官達に囲まれる。（続編）
2002-09-18 唸った！呻いた！悶えた！

パリの旅行記も書き終わらないうちに、今年最後の日記を書く事になってしまった。とほほ。特に今年後半はものすごいスピードで過ぎ去っていった。で、明日からバケーションで帰国。スパで拷問のようなフェイシャルもしてもらったし、ヘアサロンにも行ったし、ネイルサロンで爪も綺麗にしてもらったし、仕事モードからバケーションモードにスイッチ完了。一年振りの日本はものすごい楽しみ！

今年一番最後の仕事は、ずっとファンだった写真家との撮影。彼との会話は刺激的で、ひさしぶりにインスパイアされた気がした。こういう出会いを大切にしていきたい。

本当に波乱万丈な年だった。今までで一番悩んだのではないだろうか。精神的な変化もかなりあった。それと同時にたくさんの愛を感じた年でもあった。どっちにしろ、今の経験を無駄にする気はない。


というわけで、今年も残り少なくなりましたが、みなさん、素敵な時間を過ごして下さい。Best wishes for the holiday season!

つっこみ 先頭 表紙

知らない場所でいつも一番最初に見たいのは、市場やスーパーマーケットである。住人の生活を垣間見た気分になれるのがいい。今回も例外にもれず、着いた次の日にクリニャンクールの蚤の市に直行した。

ここ、クリニャンクールの蚤の市はものすごく大きかった。地下鉄の駅から出ると、人人人。タイムズスクエアよりすごい。人の流れに流されながらも所狭しと並んでいるお店を眺めると、アクセサリー、皮用品、土産物、絵、などニューヨークで売っている物と対して変わらない。何となくケープタウンで行ったマーケットにも似た感じがする。それでもここはパリだよな、と微妙な感じを抱きながら歩き進んで行った。

まっすぐ歩くのをやめて、角を曲がったり、小道に入ったりしていくと、突然雰囲気ががらっと変わった。目の前には、私が想像していたパリがあった。たくさんのアンティークの家具や雑貨が並べられ、雑然と色やテクスチャーが混ざりあっている。不思議で心地いい空間。オールドファッションな店があったかと思えば、隣にはコンテンポラリーなデザインのインテリアショップが。他にも浅草にあるような純日本風の小物や箪笥、着物を扱うお店や、テーマがあるのだろうけどどうしても分らないお店があったりもした。そしてシャンデリアをこれでもか！という程ぶら下げて売ってる店の向かいには、木馬しか売っていない店が。おっさんたちがくつろぎながら、売り物の椅子に座って売り物のチェスなんかをしてるのもいい。そしてその間をちょっとくたびれた感じの野良犬が我が者顔で歩きまわってるのも何とも風情がある。

ここではちょくちょく戻ってきて時間をかけて掘り出し物の家具を見つけたり、いつもそこにいるであろう売り物の椅子に座ってくつろいでいるおっさんと顔見知りになるような時間の過ごし方をしたいと思った。

つっこみ 先頭 表紙

ねぇちゃん、ここら辺じゃ見ない顔だな。ちょっくら掘り出しもん、見てく？

つっこみ 先頭 表紙

そこら辺で売ってる焼き栗を食べながら、ゆっくりと歩き回る時間は幸せそのもの。


クリニャンクールの蚤の市
Metro 4番線。Porte de Clignancourt
土、日、月曜日の朝の７時から夜の７時半まで開いてるそう。

つっこみ 先頭 表紙

初めて行ったパリはとても素敵でした。日記をつけようと思って、小さなノートブックを持っていったのですが、パリを満喫するのに夢中で、結局行きの飛行機の中でしか文章を書きませんでした。（笑）この旅の記憶を何かの形で残しておきたいので、ここで少しずつ私が見たパリを写真と一緒に書き綴っていこうと思います。


写真はパリの空。私の滞在中、最終日以外は毎日雨が降りました。

つっこみ 先頭 表紙

土曜日から、休暇でパリに来ています。
天候には今のところあまり恵まれてないようですが、とても素敵な街です。１０日程滞在しているので、がつがつと観光名所をまわるというよりは、ゆっくりと歩いたり、気ままにカフェに入ったり、という感じでしょうか。

とても気になるのは、犬です。犬の数はやたらに多いのですが、なんかどの犬も小汚く見えるんですよね。よく小型犬をだっこして歩いている人がいるのですが、やっぱり手入れされてないよに見える。（まぁ余計なお世話ですね。）そのうえ、ジャーマンシェパードやブラックラブなんかが首輪や飼い主なしでそこら辺をうろちょろしてたりして、結構びっくりです。よく言われるように、犬の糞の数もものすごい多いです。でもアンティークの蚤の市などで、家具の間をうろうろしているみそぼらしい中型犬なんか、かなり風情があっていいですよ。

今回の旅の目的は一言で言えばリセットです。いろいろな事を少し深呼吸ができそうな距離から見つめなおしてみたいのです。離れてみて分かることってたくさんあると思うんですよね。私はどちらかと言うと、とても頑固で決めた事はやり通したり、叶えたりしなければ気がすまない性格なので、逆にコミットする決断を下すまで慎重に考える方なんです。で、この旅がそのプロセスの重要なステップになればいいな、と思っています。

最近更新していなかったし、最後に書いた日記の内容が内容だっただけに少し後味が悪い気がしていました。何か悲しみに暮れて文章も書けないくらい落ち込んでいるような。けれど現実は、仕事、父親の訪問、そしてこの旅の準備などで忙しくて、落ち着いて日記が書ける余裕がなかったんですよね。（笑）

書きたい事はたくさんあるのですが、なかなか書けない。まぁ、そのうちまた少し余裕ができたら更新していきたいものです。では、また。

先頭 表紙

Now that you're gone, are you closer to me?
I'm waiting for you to come tell me something.
You know I've always liked being around you.
You know I've always wished I could be around you more.
I'm not ready to accept this yet.
Give me a sign. Anything.

先頭 表紙

今日、仕事の後、友達とコリアンタウンに行って、ものすごい久しぶりに焼肉を食べた。仲のよい友達とたわいのない話をしながら食べる焼肉はとても楽しい。そして、ご機嫌で彼女と別れ、家路に向かった。

私はいつものように電車でハーレムまで行き、それから停留所でバスを待った。あまり待つ事なくバスが来たので、ついてるなぁ、なんて思いながら乗り込んだ。私は空いているバスの中の後方に座った。真向かいに、若いアフリカンアメリカンの男性、前方に人がちらほらいるくらいで、バスの中はしんと静まり返っていた。５分程すると、うちのビルの近くまで来た。

私がいつも降りる一つ前の停車所の少し手前から、なぜかちかちかとものすごくシャープで眩しい光が目に入ってきた。何かと思って窓から外を見ると、何台ものパトカーが、私が乗っていたバスを囲むようにしている。何か近所で事故でもあったのだろうか、と考えていると、バスが止まり、ドアが開き、警官数人が緊迫した様子で乗り込んできた。私が座っている方向へ走っている彼らの手には、拳銃が握られていた。

そして、警官5人程がものすごい勢いで、私の目の前に座っていた男性を取り囲んだ。警官達が持っている拳銃は、その男性に向けられている。私はものすごい至近距離で、今にも発砲しそうな銃を見たのは初めてだったし、状況自体にびっくりして、ある意味ショック状態で、逆にとても落ち着いていた。そして、いきなり警官達に囲まれて、銃を向けられている男性は、もっとびっくりした表情をしていたのを鮮明に覚えている。

この段階で他の乗客はバスから降りていたのに、たくさんの警官がちょうどバスの前部と後部の間の壁になった状態で、私だけバスの中にトラップされてしまった。銃を構えて興奮状態で叫んでいる警官達と、「容疑者」の男性、そして私。とんだバスである。彼がそんなに危険な男なら、さっさと降ろしてくれよ、もし彼も拳銃か何かを持ってて人質にされたらどうすんだ、もう。

私は変に叫んだり、急に動いて誰かを刺激したくなかったので、そのまま座って、何が何だかちんぷんかんぷんな様子の「容疑者」の男性と、興奮状態の警官達のやりとりを見ながら考えた。1. 巻き込まれて撃たれるのは嫌だ。2. 人が撃たれるのを間近で見るのもいやだ。3. 彼の隣に置いてあるジムバッグに爆弾が入っていたらいやだ。というわけで、やっぱり何が何でもバスから降りよう、と決めた。そして私はゆっくりと立ち上がって、「すいません、降ります。」と静かに言いながら静かに出口に向かった。そしてステップの前に辿り着いて（とは言っても私が座っていた位置からは近かったのだが、その間に銃を構えた警察官達がいたため、とっても長く感じた。）、もう走っても大丈夫だよね、と考えて、筋肉痛の体を引きずって急いで降りた拍子に、警察官の足を思いっきり踏んずけてしまった。（こんな状況でも「ごめんなさい。」と謝った私ってばかみたいに律儀だわ。）


続編に続く。

先頭 表紙

やっとバスから脱出して、私はもっとびっくりした。私の乗っていたバスのまわりには、パトカーがダブルレイヤーで包囲している。刑事さんが乗ってそうな、普通の車に警察ライトがついてるのもいれて、ざっと合計10台程。そして、眩しいと思って暗い空を見上げると、警察ヘリコプターが2機、ビームライトでこちらを照らしている。そして、通りの向かい側には警察のバンが一台。警察官はざっと最低20人はいたであろうか。野次馬の数は数えきれない。

私は隣に立っていた警官を捕まえた。彼は私がバスから降りてきたのを見ていたので、少し私を守るような様子を見せたが、個人的には「降りてきてからじゃ遅いんだよ！」と考えていたことをここで書いておこう。「彼が何をしたっていうの？」と聞くと、「強盗があったんだ。犯人のプロファイルが彼と一致した。」との答え。そして、バスの中にいる警官達が「容疑者」の持っていたジムバッグを、本当にものすごく慎重に開けようとしていたのを見た私は、「あのジムバッグに何が入ってるの？」と聞くと、「大丈夫だよ。心配しないでもいいよ。」との答え。私は、「だったら何でこんなに警察がいるんだよ！」と考えていたことを書いておこう。私達が話している間、警官達は、「容疑者」の彼を乱暴にバスから降ろし、パトカーの方に連行していった。

私は人の持っているエネルギーやオーラに対して敏感である。そして、平和だった頃のバスの中で目の前に座っていた彼からは、全くネガティブなエネルギーは感じられなかった。警官達に対しての彼のリアクションからもかなりクリアだったが、私は彼は確実に無実である、とどこかで知っていたから、パニックにおちいったりしなかったのだろう。それとも、すでに肝が座りきってしまっているのだろうか。

そしてそれから、10分程、たくさんの警官と、野次馬と、きつい光と、ヘリコプターの音と、混乱の中、私はただ立っていた。まるで、あれ、こんなコマーシャル撮る予定だったけ？という錯覚まで起こしそうな場面。するとそれから、一人の警官が「容疑者」だった男性をつれてバスの方へ戻ってきた。警官は「悪かったな。」と容疑が晴れたらしい彼に一言残して、パトカーの方に歩き出した。バスの乗客はバスに戻り、容疑が晴れた彼も少し遅れてバスに戻った。私はその様子をただ立って見つめていた。あれだけやって、「悪かったな」で終わり？それこそ悪い冗談みたいである。

NYPDがよっぽど暇でかぎり、強盗ごときで10台ものパトカーとバン、２機のヘリコプター、そして大勢の警官を機動しないのではないだろうか、と私は思うのだが、どうなのだろう。本当は何だったのか、とても気になる。そして、さっきの警官が近付いて来て、君ももうバスに戻っていいんだよ、と言ってきた。が、「私は歩いて帰るわ。」と歩きだした。とうていあのバスに戻る気はしなかった。空を見上げると、ヘリコプターはまだビームライトをぎらぎら照らしながら、ぐるぐると飛び回っていた。もう、本当の犯人はつかまったのだろうか。こういう経験はできればあんまりしたくないものだ。そして、間違えられた彼の事を考えると、やるせない気分になるのである。

先頭 表紙

最近、会社を通してジムのメンバーになった。今までずっとジム通いなんて自分に続くわけがないから、お金の無駄になるだけだ、と思い込んでいたのだが、禁煙を機会にライフスタイルを少しだけいい方向に変えてみることにした。

さっそく今日、仕事の後、パーソナルトレイナーとセッション。肩、胸、腕、背中、腹筋、足、と部分づつワークアウトしていく。次はこれ、今度はこれ、とトレイナーに言われるままにワークアウトをこなしていくのは、体はきつくても、精神的には快感だった。数で達成できるクリアな目標。深く考えずにただ「こなす」ことができる喜び。私の仕事と正反対である。

パーソナルトレイナーは当たり前のことだが、ずっと隣にいてくれる。ナイーブに聞こえるかもしれないが、赤の他人が私個人のウェルビーングのために1時間みっちり時間を使ってくれるというのは感動的だ。一人ひとりと接して、個人ベースで生活に大きな影響を与える彼らの職業を、私は少し羨ましく感じた。（隣の芝生は青いからねぇ。）

最高に運動不足な私は、去年一年分のワークアウトをした気分になった一時間だった。彼に与えられたほとんどのメニューをこなした後、私の歩き方はすでにロボットのよう。体中からかたかた音が聞こえてきそうである。最後にトレイナーが時間をかけてストレッチをする。彼はマットに上向けに寝ている私の足を持って、あっちにひっぱったりこっちに押したりする。子供がバービー人形と遊んでいる感じである。あまりにも容赦ないので、「うげ〜」だの「ふぉあ〜」「ぐわ〜」などの意味不明で静かな叫び声をあげていたら、「君のリアクションは面白すぎる。」と笑われた。

このジム、キックボクシング、ヨガ、ダンス、スピンなど、クラスも豊富である。設備はものすごく清潔で、インテリアデザインはモダン。全体の印象もハードコア根性！という感じではなく、ヒップでファッショナブル。他にもスパ、プール、マッサージセラピー、ジュースバーなど何でもある。トレイナーの評判もとてもいい。自分で思っていたよりも、ものすごく気に入ってしまったジムとワークアウト。ストレス解消にもなるし、禁煙継続もできそうだし、何よりも強くなれそうだ。すでに次回のパーソナルトレイニングセッションが楽しみである。

ちなみに、帰りの駅での階段の上り降りは、すでにとってもきつかった。うぅぅぅうう〜と眉間に皺をたっぷり寄せながら、手すりにつかまって、そろ〜りそろりと歩いたのである。怪しいったらありゃしない。明日はもっとすごい事になってるんだろうな〜。

先頭 表紙