実の祖父母のように慕っている先生ご夫妻が日本からいらしているので、朝、早いTGVでパリに行ってきた。
午前中にホテルの部屋を訪ね、少しお話してから昼食にお連れした。
本当は、わたしがパリで一番好きな(正確には、不本意ながら「好きだった」)レストランにご案内したかったのだけど、なんとそのレストランは、9月にパリに行った時にはすでに無くなっていたので、他の店へ(この時は、そのレストランを愛する両親のために、徒歩2分のホテルを取ったというのに!)。
夜が重いだろう、ということで軽めの店を選んだけれど、喜んでいただけて良かった。
昼食後、先生は所用があるということで、奥様のお買い物を手伝った。
サントノレなんて、自分の買い物ではあまり行かないのでひさしぶりだったけれど、何故この時間に?というほど人が多かった。
ま、ノエル前だからね。
先週のうちに店の担当に予定を伝えておいたので、買い物もゆっくり楽しんでもらえた。
奥様は普通の茶のバッグの購入を考えられてたのだけど、ルージュのにひとめ惚れしてしまい、迷いつつも、結局それを選んだ。
銀髪が綺麗な方だからか茶よりずっと似合っていて、担当とわたし、二重奏でお薦めしてしまった。
ものすごく気に入っていただけたようで、わたしにも何か、とおっしゃるので、いろいろ悩んだ挙げ句、鞭を注文した。今日の記念ということで、奥様のバッグと同じ色のもの。引っ越しが済んだら受け取りに行く予定。
少し散歩をしてからお約束のお茶をしてホテルに帰り、奥様を美容室にお連れしたあと、すでに部屋にいらした先生といろいろお話した。
早く日本に帰ってきて、手伝ってくれるのを待っているから、と言われて、泣きそうに嬉しかった。
誰かが自分を待っていてくれる、望んでいてくれるというのは、なんて大きな喜びなのだろう。このところ士気が下がりぎみだったのが、すっかり浮き上がってしまった。
ほんと、単純。
夜の支度が終わって部屋に戻った奥様に挨拶して、お別れした。
夏に進学のために引っ越しした友人と夕食を取り、時間ギリギリにTGVに飛び乗った。
別れ際に先生に渡された手紙を、車中で開ける。
向い合せの席だったので、最後まで読むのが難しかった。
お天気で、良かった。 |