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Hideyの「蛍の光の下で」

帰国に伴い長い間ご愛読いただいたこの日記を終了させていただきます。
もうこのサイトに文章を綴ることはありませんが
もしこの先もおつきあいいただけるようであれば
メールをいただければ幸甚です。
皆様、本当にありがとうございました。お元気で。

絵日記

目次 (総目次)   [次の10件を表示]   表紙

2002-02-05 業界人的スーパーボウル考 4
2002-02-05 業界人的スーパーボウル考 3
2002-02-05 業界人的スーパーボウル考 2
2002-02-05 業界人的スーパーボウル考 1
2002-02-03 ファイナンスの期末試験
2002-02-02 努力中 2
2002-02-02 努力中 1
2002-01-20 雪の日の夜
2002-01-19 二学期開始
2002-01-12 マンハッタン、午前5時 2


2002-02-05 業界人的スーパーボウル考 4

バドワイザーの9本の作品の中のひとつに、アンハイザー・ブッシュ社が大量に保有し、そのキャラクターとしても有名なクライズデールという種類の馬が、ビールを運ぶ馬車を引いてニューヨークを訪れ、今はなきWTCを悼み頭を垂れるというのがあった。ジュリアーニ前市長は求人サイトのMonster.ComのCMに出演し、ニューヨークの悲劇に際し献身的な奉仕活動をしたすべての人に対し感謝を捧げた。番組内のプレゲームショーでは前述の4人の元大統領とナンシー・レーガンが、グラウンド・ゼロの映像がオーバーラップする中、リンカーンの自由を称える言葉を読み上げた。U2のステージ後方には巨大な布のスクリーンが立ち昇り、9月11日に命を落とした人たちの名前がスクロールされた。9月11日はまだ過去ではないのだ。

ひとつひとつの作品、映像、音楽は純粋かもしれない。同じ制作者として僕もそのような役割を担えば、同胞の死をあらためて悼み、自由の精神の不屈を心を込めて作品に表現すると思う。しかしそうした作品が、30秒200万ドルの企業イメージの競演やスーパーボウルのお祭り騒ぎに組み込まれた途端に似非っぽくなってしまう。企業や開催者側の偽善を疑わざるを得なくなる。200万ドル払って哀悼の意を表するなら、そのお金で他に色々できることがあるだろう。演出でステージ下に集めた大勢の女の子がキャーキャー騒ぐ中、死んだ人たちの名前が浮かび上がるU2のステージは反吐が出そうだった。

肝心のゲームの方はわがペイトリオッツが序盤から得点を重ね、17対3で圧倒的にリード。しかし第4クウォーターにラムズの反撃を許し、残り1分30秒というところで同点に追いつかれる。延長かと誰もが思ったが、今シーズンのペイトリオッツを支えた若きクウォーターバック、ブレイディが確実なパスを次々と決めて前進。最後は残り時間7秒のところでヴィナティエリがフィールドゴールを決め、20対17でペイトリオッツが劇的な初優勝を飾った。ボストンの街は逮捕者が出るほどに狂乱したという。

いみじくもペイトリオッツとは愛国者という意味だ。スーパーボウルはフットボールにとっても広告主企業にとっても大きなイベントだが、陰で糸を引く愛国主義者たちにとっても今一度民意を束ねるための格好の媒体だったに違いない。エンロン・スキャンダルで揺れるブッシュ政権だけに、今週末から始まるソルトレイクシティ五輪と併せて国民の意識を逸らす絶好の機会と捉えていたことは疑いのない事実だろう。

最後に今回ご紹介した作品を見ることができるサイトをご紹介したい。USA Todayの「Annual Ad Meter」はこちらへ。ペプシのブリトニー・スピアーズのCMはこちらへどうぞ。

先頭 表紙

りぃなさん、確かに、たった15秒、30秒でも、時代の先端のセンスが生かされますね。実際制作の人たちと仕事をしていると、とても勉強になります。自分の生活も多少スタイルを追求するようになるものですね。BOSSと富士フィルムでしたっけ?おとじろうさんがつっこみで教えてくれました。実はその種のタイアップは僕も含め、時々代理店がクライアントに提案していたのですが、なかなか日本の企業は冒険を冒さないのです。やはり思い切ってそういうことをする企業は魅力がありますね。 / Hidey ( 2002-02-15 14:05 )
こだわって作られたCMは、世界中、どこの国のモノでも、言葉が分からなくても意味が分かるし楽しめますよね。腰掛けアート学生ですが、そのセンスは勉強になります。(裏の事情はさて置き・・・)冬休みに日本で見たCMでは、コーヒーとカメラの企業が提携して(在日の方にはばればれですが/笑)一つの流れのCMを作っていて、一本取られたと思いました。 / りぃな ( 2002-02-11 07:07 )
浪花撫子さん、なるほど、目ウロコのご意見でした。さすがアンハイザー・ブッシュ、その辺は計算済みということなのでしょうか。ペプシについては、深読みすれば、体も心も若かったあの頃を思い起こさせて、心まで老いちゃダメだよ、だから今でもペプシ、というメッセージなのでしょうが、ブリトニーにその役目を負わせるとしたら確かに重過ぎますね。でも公平に見て彼女は確かによくやっていると思います。 / Hidey ( 2002-02-10 17:45 )
Hirokoさん、何で15秒でこんなにと思うのですが、作りこむとそれだけはやはりかかってしまうんですよね。でも純粋に同じだけの販促効果をあげるのに、もっと安くする方法はいくらでもあります。今のCMのお金のかけ方はほとんどブランドのためと言っていいと思います。某○○時間テレビは偽善の権化。なぜ続けてるっかって、歴史的に視聴率が取れて、その分広告収入が高くなるという理由が本音なだけですから。しかも中身は貧しくなる一方。いいかげんやめればいいのにね。 / Hidey ( 2002-02-10 17:41 )
マイケルさん、あの熱気を肌で感じられる機会があっただけで羨ましいです。今回はニューオーリンズでの開催。なんか街のイメージとスーパーボウルの雰囲気がマッチしないのですが。 / Hidey ( 2002-02-10 17:37 )
reiさん、途中で切れてしまってますが、皮肉な世界だと感じることが沢山あるってことですよね?ただ、今回のケースはそういう企画を通す、通さないという段階で、もう少し違う判断があってよかったのではないかと思いました。 / Hidey ( 2002-02-10 17:35 )
おとじろうさん、4つ連続のつっこみ、ありがとうございました!ミラージュ・ボウルというのは、アメリカの大学のリーグの公式戦を特別に日本で開催したものだったようです。その影響でUCLAが日本で大ブームになったそうです。僕は高校米国留学時代、通っていた高校が州で優勝するくらい強かったので、毎週応援に行ってました。 / Hidey ( 2002-02-10 17:33 )
たまたまさん、おひさしぶり。飲んでて体が慣れないというのはなにやら楽しそうで羨ましい限りですが。。。ちょっと今は騒ぐには程遠い生活が続いています。 / Hidey ( 2002-02-10 17:28 )
たらママさん、こちらの学生にメグ・ライアンやらハリソン・フォードやらマドンナやらが日本でCM出演したんだと言うと皆目を丸くします。エンロンもタイコも、結局人間は普遍的に同等の悪性を持っているということなんでしょうね。制度が少しばかりアメリカの方が体系的なだけで、根っこの人間の心の部分は同じなのでは。 / Hidey ( 2002-02-10 17:27 )
バドライトが一位になったのわかります。だって、ピザとビールでパンパンになったお腹と、フットボールを見て興奮たぎった頭の輩に、思考しなくてはならないメッセージのCMを理解する事は不可能です。しかし、ブリ孃の起用は、わかりまへんな。ターゲットはあくまでもティーンなんでしょうが、本人はエロ親父向け仕様でしょ? ロリコンのティーンがそうそういるとは、うちには思えまへん。 / 浪花撫子@でも彼女のプロ振りは立派やね。 ( 2002-02-10 13:32 )
同じスポットでも観る人が違うと見方も違ってくるものなのですね。 まさに業界人的スーパーボウル考って感じがしました。 広告費って本当に莫大ですね。 そういえば「某○○時間テレビ」とかでもチャリティーっていいながらお金集めるよりもそのお金を寄付してあげたら?なんて思った時期もありましたっけ・・・苦笑    / Hiroko@製作現場が観てみたい ( 2002-02-08 02:28 )
僕は赴任直前の99年1月にマイアミに出張がありまして、スーパーボール騒ぎに盛り上がるマイアミの様子を堪能しましたが、なぜか試合当日はベネズエラのホテルでテレビ観戦でした。(;△;) オフィスの隣のヒルトンホテルにはアトランタの選手が泊まっていたんですよ。 / マイケル ( 2002-02-06 20:50 )
昔ボストンのエージェンシーにいた頃にAnti-Smokingの広告を煙草をすぱすぱ吸いながら作っていた人たち、去年持っていたアカウントではパブリックスクールに援助を、と広告で言いつつ自分の子供達はプライベートスクールに通わせる人たち。なんて皮肉な世界だと感じる事もた / rei ( 2002-02-06 14:48 )
10年くらい前にミラージュ・ボウルというのをドームに見に行ったことがあります。あれってスーパー・ボウルだったのかな?途中で踊るブラスバンドが入ってスポーツというよりもお祭り感覚で楽しく見てました。チームのことも何も知らないのでよかったのですが、勝手に応援するチームを座席で決められて旗を手渡されました。 / おとじろう ( 2002-02-06 13:07 )
ご無沙汰しています。なかなか社会人復帰に体が慣れなくて、、、、、毎日、飲んでいます。。。またHIDEYさんとかと騒ぎたいです。 / たまたま ( 2002-02-05 17:45 )
そういえば、アメリカではイメージダウンを恐れてCM出演しないスターが、日本にCM荒稼ぎに来る例が話題になってましたね。それにしても、エンロンだのタイコだの、粉飾がすごい騒ぎになってますね。日本よりも公正・透明度の高い企業文化と思いきや。 / たらママ ( 2002-02-05 17:15 )

2002-02-05 業界人的スーパーボウル考 3

結果は56作品中43位。個人的にはなかなか楽しめたが、複数の作品を無理矢理短く繋げた感は否めなかった。それでも90秒という長尺だったので「見た」という感じはあった。一番最後の「For those who think young」というジングルも可愛かった。「Ad Meter」の審査方法がバージニア州の大人118人を選んで投票させたというから、多少年配好みに偏った評価になったのかもしれない。バドライトの得票が高かったのもそのためかもしれない。ペプシだって各時代を振り返ったのは全世代を意識してのことだったと思うが、ブリトニーの比重が高くなってしまったようだ。

アメリカでは日本と違い、有名タレントがイメージ低下を恐れて通常CMには出演しないという事実はよく知られている。「本業で稼げない者の小遣い稼ぎ」と思われたくないということで、日本でハリウッドのビッグスターがCM出演する場合も、アメリカにはその広告を展開しないという約束の条項があるというのは有名な話だ。それでもものがペプシレベルだと、タレント側もタイアップ効果を考え「やりましょう」ということになる。

しかし近年日本でも業界関係者がようやく悟ったことだが、タレントにばかり注目が集まってしまい肝心の商品が薄れてしまうという逆効果もある。タレントCMに関しては後発のアメリカも、ブリトニーのペプシでそこに思い至るかもしれない。

では僕が個人的に気に入った作品をいくつかご紹介しよう。

ランキングも9位と高かったリーバイスのCM。メキシコの街を白いシャツを着た若い男が歩いてゆくのだが、ふと人ごみに隠れていた下半身が見えると、実はリーバイスのジーンズを穿いてくねくねと激しく踊っているというもの。上半身は静かに歩いているかのように規則的に腕を振るだけ。そうして延々と色んなシチュエーションを歩いて(踊って?)いくのだが、単純に映像として面白かった。

AT&Tワイヤレス(日本でいうとNTT DoCoMo)のCMでは、沢山の人の臍がクローズアップされる。プールに浮かぶ老婦人の臍、廊下で椅子に腰掛けて居眠りをする男性のはちきれたワイシャツから覗く臍、天井にサインを吊る女性店員の臍、ベッドで男性が女性の臍にキス、子供の臍、赤ん坊の臍。最後に分娩中、今まさに子供を産み落とす瞬間の女性の顔が映る。医師がはさみに手を伸ばす。「Welcome to M (Mobile) Life. AT&T Wireless」とナレーションが決まる、というものだ。意味は考えていただきたい。

そして最後に、HotJobs.comという求人サイトのCM。いかめしい年配の女性のところに就職希望の若い女性が訪れ、面接をしている。年配の女性「素晴らしい履歴書ね。じゃあ、自己紹介してみて。」若い女性、「じゃあ、自己紹介してみて。」年配の女性、「なんですって?」若い女性、「なんですって?」年配の女性、「あなた何やってるの?」若い女性、「あなた何やってるの?」年配の女性、しばし沈黙の後、「あなた、このまま続けたら37条B1項に照らして侮辱罪で捕まるわよ。」若い女性、「あなた、このまま続けたら37条B1項に照らして侮辱罪で捕まるわよ。」年配の女性、ニヤリと笑う。法廷へカットチェンジ。年配の女性は裁判長だった。裁判長、「今の尋問の部分、読み返してみて。」速記者となった若い女性は、分かりましたと言って書き取った尋問を読み返す。

番宣(テレビ局の番組のCM)も非常に多かった。その枠を広告主に売ればもっと収入は上がるだろうが、なにせこれだけチャンネルの多い国では、40%の世帯が注目するこの機会に自局の番組の宣伝をすることが必要不可欠なのだろう。

(つづく)

先頭 表紙

りぃなさん、フットボールはオフェンス、ディフェンスの交代があるからしょっちゅうCMタイムが挟めるのです。サッカーだとそうはいかないから、広告注目率が落ちてしまいます。ランキングのサイトは、USA Todayのサイトの中にあったのですが、さっき見てみたらさすがにもう過去のものなので見つかりませんでした。すみません。 / Hidey ( 2002-02-15 14:00 )
一回で56個のCM!すごい数です。数えた事が無かったので、これほどとは思いませんでした。あと、ランキングがあることも。ランキングを掲載してるサイトはあるんでしょうか? / りぃな ( 2002-02-11 06:59 )
Ecruさん、リンクを貼ったサイトはご覧いただけたでしょうか?多少画像が悪いですが、AT&Tのは割と分かりやすくなっています。 / Hidey ( 2002-02-10 17:24 )
reiさん、BBDO、鼻息荒いですね。僕もHotJobs.comが一番好き。販促効果がなくてはならないのはもちろんだけど、その中にやはり文化が欲しいと思ってしまうのは制作者の驕りだけではないと思います。 / Hidey ( 2002-02-10 17:23 )
おとじろうさん、臍(へそ)のことかな?すみません。これで製作意図が分かっていただけたでしょうか? / Hidey ( 2002-02-10 17:19 )
しゃどうさん、リーバイス、一発面白い素材を使っただけでそれほど芸があるわけではないのですが、映像の作り込みがうまかったですね。リーバイスブランドだからできた勝負だと思いました。 / Hidey ( 2002-02-10 17:18 )
AT&Tの見てみたいです。最初漢字が読めませんでした。ワイヤレスで気付きました。 / Ecru ( 2002-02-06 23:24 )
切れてしまいました。すみません。お金を沢山使えて、エクセキューショナリーによくとれているだけのものは同業者として嫉妬はしませんね、と書きたかったのです。ロケ撮影はうらやましいけど。(笑) / rei ( 2002-02-06 14:39 )
業界ではBBDOはセレブを起用する事とはっはっはの笑い(たまにめちゃくちゃ寒い)で知られています。個人的にはHotJobs.comのスポットが一番好きでした。きちんとアイディアに足がある。お金を沢山使えて、エクセキューショナリーによくとれているだけのものは同業者として嫉 / rei ( 2002-02-06 14:38 )
HotJobs.Comの広告いいですね。AT&Tのは、実は漢字読めなくてわかりませんでした。 / おとじろう ( 2002-02-06 13:00 )
リーバイスのCMが、一番好きでした。友達の家で鑑賞していたのですが、わたしは、ゲームよりもCMの方を楽しんでいたような気がします。そんな背景があったのですね。 / しゃどう ( 2002-02-06 07:11 )

2002-02-05 業界人的スーパーボウル考 2

USA Todayの「Annual Ad Meter」で1位から3位、飛んで5位と上位をほぼ独占したのがバドワイザーで有名なアンハイザー・ブッシュ社のバドライトのCMだ。同社は今年9本ものCMをスーパーボウルに出稿。昨年のスーパーボウルの翌日からすぐに今年のプロジェクトを立ち上げたという気合の入れようだ。まずは1位の作品を簡単にご紹介しよう。

美しい妻が二階のベッドルームで、「ハニー、黒いケバケバの下着で待ってるわよー。」居間でカウチポテト中の夫、「はいはい。」妻、「ベッドにサテンのシーツも敷いちゃったわー。」夫、「うん、ちょっと待ってよ。」妻、「冷たいバドライトもあるわよー。」夫、すっくと立ち上がり、二階へ駆け上がる。シャツを脱ぎパンツ一丁でベッドへ飛び込むが、サテンのシーツでからだが滑り、窓を突き破って転落。心配そうに窓から外を見下ろす妻。木の枝にはパンツが引っかかっている。お約束のバドライトのアップの画を挟んで、板切れで下半身を隠し近所の人に訝られる夫のラストカット。

とまあ、これが1位?というような、どこにでもありそうなドタバタ劇だ。バドはほとんどすべてそのようなクリエーティブだったが、2位、3位のほうがまだ面白かった。

2位の作品では、オフィスで二人の美しい女性と会話を楽しむ男の手元に、彼の飼っている鷹がバドライトを持って戻ってくる。「わー凄い」「もう一回やってみて。」男、「いいよ」と鷹を放つ。女性「でも、一体どこから持ってくるの?」男、沈黙の後「…知らない。」カットチェンジ。鷹がカフェを襲う。逃げ惑う客。とどろく叫び声。お約束の商品カット。鷹が男のもとへブラジャーを持って戻る。男、「これは初めてだね」

3位は、とあるバーでの若い男と中年男の会話。若い男は、隣に座っている美しい女性をどうやって口説いたらよいか中年男に相談。中年男は、「じゃあ、俺の言うとおりにやってみろ」と言い、「ハイ、俺ポールって言うんだ。君、きれいな眼をしてるね。」若い男、すぐに真似をして女性に向かい、「ハイ、俺ポールって言うんだ。君、きれいな眼をしてるね。」女性、まんざらでもない感じで微笑む。中年男、「いつか君のこと誘っていいかな。」若者、「いつか君のこと誘っていいかな。」中年男、店員に向かって勘定を求め、「で、いくら?」若者、女性に対し「で、いくら?」女性、立ち上がり一撃で若者を蹴り倒す。お約束商品カット。ようやく立ち上がる若者を女性は振り向きもせず殴り倒す。

前評判が非常に高かったのに対し、蓋を開けてみると成績が振るわなかったのがペプシだ。ペプシは昨年から超人気歌手ブリトニー・スピアーズと契約を結び、今回も彼女をフィーチャーした大作を作るということで話題を呼んでいた。

作品は、50、60、70、80年代それぞれを飾ったペプシのCMで使用した音楽に合わせて、それぞれの時代背景でブリトニーが歌い、踊り、最後に現代のセッティングに繋がり、各時代のブリトニーがシンクロするというもの。50年代はモンロー風、60年代はバルドー風及びビーチでのワンピース水着姿、70年代はヒッピースタイルで、80年代はロバート・パーマーの「Simply Irresistible」のビデオ・クリップをコピーしている。

(つづく)

先頭 表紙

ちゃんと読みたいので、もうちょっと待ってください。それにしても束の間の休息、良かったですね。 / ガス欠コイン ( 2002-02-12 00:12 )
おとじろうさん、アメリカの場合はほとんどの場合CMは30秒なので、ドラマ仕立てでも時間的余裕があるのです。これに対し日本は番組提供は30秒なものの、ほとんどはスポットと呼ばれる、比較的無差別にバラバラと投下する15秒CMなので、制作も15秒中心に作るのです。その辺が影響していると思います。ちなみにサントリーと富士フィルムの合作は初耳。こうして時代に取り残されていくんだなー。 / Hidey ( 2002-02-10 17:17 )
しゃむさん、U2、音楽はとってもいいんだけどちょっとあれはねー、という感じでしたね。ブリトニー、今度日本公演が決まったそうですね。僕もフットボールはそれほど興味ないのですが、この試合はすごかったです。 / Hidey ( 2002-02-10 17:14 )
アメリカのCMはドラマのようですね。日本のCMのような、何かをやっているシーン(サントリーのボスのような)、といった1部分を見せて全体をイメージするようなものとは違うのですね。Hideyさまはご覧になったことあるでしょうか、サントリーのボスと富士フィルムの合体作品?私の中では今年のヒットCMなのです。 / おとじろう ( 2002-02-06 12:54 )
U2は私も違和感を覚えました。誰の為の歌だったのか?ブリトニーは細切れで見るより一連の方が楽しめましたね。夫はフットボール狂なので、いつもは「また見るの?」としらーっとしていていますが、最後は私まで手に汗握ってしまいました。 / しゃむ ( 2002-02-06 03:04 )

2002-02-05 業界人的スーパーボウル考 1

2月3日の日曜日、アメリカ最大のスポーツイベント、スーパーボウルが開催された。ご存知のない方は、プロ野球日本シリーズのアメリカンフットボール版だと思っていただければいいと思う。レギュラーシーズンを終えて、AFC、NFCのふたつのカンファレンス(リーグ)をそれぞれ勝ち抜いたニューイングランド・ペイトリオッツとセントルイス・ラムズが今年は対戦。ニューイングランドというのはニューヨークより北の6つの州のことを指し、ペイトリオッツのホームグラウンドはボストンのすぐ南にある。地元期待のチームなのだ。

日本シリーズとは書いたがスーパーボウルのお祭り騒ぎはそんなものではない。プレゲームショーではポール・マッカートニーが歌い、ボストン・ポップスの生演奏に合わせてフォード、カーター、お父さんブッシュ、クリントンという歴代の大統領が特別にビデオメッセージを送り、マライヤ・キャリーが国家斉唱をし、ブッシュ現大統領がコイン・トス、ハーフ・タイムショーではU2の生演奏と書けば、どれほどの騒ぎかお分かりいただけるだろう。生粋のフットボールファンの方には恐縮だが、ここでは日本の広告マンの見た業界人的スーパーボウル考を書かせていただきたい。

50、100チャンネルは当たり前というアメリカのテレビで、世帯視聴率40%、推定視聴者数1.3億人というとてつもないリーチを獲得する年間唯一のお化け番組である。アメリカで一番人気のドラマ「Friends」ですら14%程度というからその破格ぶりがよく分かる。世帯視聴率40%と言っても、スポーツバーでわいわい観戦したり、うちのクラスメートもそうだが、誰かの家に集まってパーティーをしながら応援したりという連中も多いので、実質的にはもっと高い数値と思っていただいて差し支えない。

その媒体価値を遥かに上回るほどに、広告主にとってスーパーボウルは一大イベントになる。スーパーボウルの翌日には、ニュースショーがスーパーボウルでオンエアされた話題のCMを取り上げ、CM出演者にインタビューをしたりする。視聴者も試合と同じくらい熱狂的にCMを楽しむ。通常CMタイムは席を立ったりチャンネルを変えたりなど広告注目率の低下が懸念されるのだが、その心配がなく、翌週オフィスや学校でも話題になるので波及効果も期待できる。話題が高まれば流通に対する交渉力も高まる。有力新聞紙USA Todayは今年14回目を数える「Annual Ad Meter」というスーパーボウルCM人気コンテストを開催。そこで高いランキングを獲得することは大変な名誉とあって、この日のために各社は競って特別に凝ったCMを制作する。スポンサーはスーパーボウルを独占中継するテレビ局FOXに対し、広告放送料として30秒あたり200万ドル(2.6億円)を支払う。

マーケティングの授業でも、ときおり広告媒体としてのスーパーボウルの特別な位置付けが紹介された。マウンテン・デューが2000年に特定のマーケティング課題を解決するために用意した5つのCMの案から、どの3つを選ぶべきかという授業があったが、そのうちのひとつはスーパーボウルに出稿することを念頭において選ぶことになっていた。老若男女誰もが見る番組なので、本来のヤングターゲットだけでなく、万人に受け理解される必要がある。質の高い他のCMに埋もれないだけのパワーも要求される。

今年は試合開始から終了までの間に56本のCMが放映された。そのうち特筆すべきものをいくつかご紹介したい。

(つづく)

先頭 表紙

ガス欠コインさん、一週間休みだったので、からだは大丈夫ですが、相変わらず勉強とのバランスが難しいです。そちらも相変わらずお忙しそう。ワールドカップも近づき、関連するお仕事も増えてきているのでは? / Hidey ( 2002-02-10 17:12 )
おとじろうさん、実はチャンネルの少ない日本においては40%以上って結構あるのです。特に昔は今ほど国民の価値観が多様化していなかったし、皆夜は早く家に帰って家族でテレビを見ていたので、紅白はもちろん、ドラマなどでも40%はざらにありました。最近ではワールドカップフランス大会の60%や、シドニー五輪女子マラソン40%など、スポーツイベントが目立ちます。今度のワールドカップは間違いなくスポーツ番組の記録になるでしょう。 / Hidey ( 2002-02-10 17:11 )
いきなり連作アップ、体大丈夫ですか。明日早いので、週末ゆっくり読ませていただきます。楽しみだあ。 / ガス欠コイン ( 2002-02-08 02:00 )
40%を超えた視聴率って、全員集合か紅白くらいですかね? / おとじろう ( 2002-02-06 12:46 )

2002-02-03 ファイナンスの期末試験

1月28日にはファイナンスの期末試験があった。二学期が始まったばかりで期末試験というのは妙に聞こえるかもしれないが、このファイナンス1というコースは変則的に一学期の途中から始まり、二学期の初めに終わるのだ。この後は改めてファイナンス2というコースが始まる。

以前も書いたように、新任の教授が、簡単な内容の話も複雑怪奇なものに変貌させてしまう、カオスのような授業だった。しかしその後は彼も相当頑張った。学生達の発言を、授業の進むべきコースから逸れないようにコントロールし、様々な視点が存在し得る中で、彼の信じる正解は何かを明言し、授業の終わりにはポイントをおさらいするという、極めてまともな授業に変わった。多少心もとなさは残ったものの、もともと人のよい教授だし、授業後の学生の質問にも細かく答えてくれるなど、愛すべき教授へと徐々に変化を遂げた。お蔭で僕もファイナンスの基本理念は何とか理解することができた。

期末試験の内容を記録しておこう。実在のアメリカの電力会社Southern Companyが、1991年時点で、4年後の95年から施行される亜硫酸ガス排出量規制に伴い、排出量を10分の1程度に収める効果のあるスクラバー(排出ガス清浄装置)を設置すべきか否か提言せよというものだった。この会社の場合は年に254,580トンまでの排出に制限されるのだが、これを超える場合は、排出権を他の企業から購入でき、超えない場合は、逆に排出権を売ることができる。排出権取引の是非は問わないという前提で、あくまで企業の利益最大化という観点から、どちらの選択肢を選ぶべきかというものだ。

論理構造は極めて簡単なのだが、扱うべき数値の種類が多く、ケアレスミスや判断ミスを誘いやすい問題になっていた。例えば、排出権の価格は未定であり、1トンあたりの排出につき300ドルとなる可能性が40%、200ドルとなる可能性が60%、そしてこの価格は2010年まで年率10%で上昇する。石炭の価格も96年を境に変化する。スクラバーを設置した場合は、92年から94年にわたり3度の投資が必要で、それぞれの減価償却は、はじめの5年間は14%ずつ、その後の15年間で2%ずつ。95年には、石灰岩の在庫の増加により運転資本の一時的な増が見込まれ、翌年はもとに戻る、など。

Southern Company株と、スタンダード&プア社500種株の、過去3年分の月別の利回り、米国債の長期利回り、Southern Companyの資本・負債の構成比を使って、資本コストを割り出す。上記の数値を丁寧に計算して、各年のフリーキャッシュフロー(FCF)を求める。資本コストをもとに各年のFCFを割り引いて、発電事業の正味現在価値(NPV)を算出する。これを、スクラバーを設置する場合としない場合の二通りで実施し、よりNPVが高い方を選択する、という手順だ。エクセルが大活躍する。

試験前の最後の授業では、教授に敬意を表して、いつもきりっとした純白のワイシャツにネクタイという彼のいでたちを、全員が真似て授業に臨んだ。授業の終わりには、演出たっぷりで彼の健闘を称え、プレゼントを贈呈し、盛大な拍手で彼を送った。彼も、“This is the best class I’ve ever taught!”とジョークをかまして爆笑を呼んだ。彼はまだ新任なのだ。

リーダーシップの授業で学んだことが、もっともうちの学校の本質に近く、抽象的なものであったのに対し、ファイナンスの授業で学んだことは、もっともビジネススクールらしく、具体的なものだった。それにしても、これまで13年間のビジネス生活で、不要であるが故にあえて避けて通ってきたことを、たった3ヶ月余りで習得してしまう。やはり学校ってのは凄いと思う。

先頭 表紙

Hirokoさん、企業があるプロジェクトの損得を考える場合には、きちんとそのコストを見極める必要があります。従って、設備投資は当然計算に入れなくてはなりません。そして、これは長い説明を要するのですが、その減価償却は、結論から言うと、あってもなくてもキャッシュフローには関係ないのです。利益が減価償却を引き去った値であるところに、キャッシュフローを求めるため、もう一度減価償却費を足し戻してあげているだけなので。今度あったらゆっくり話しましょう。 / Hidey ( 2002-02-10 17:08 )
lim.さんの日記を読んでいると、いかにlim.さんが学校を楽しんでらっしゃるかがよく分かります。僕は好きも嫌いも学生に舞い戻るなんて想像もしていなかったので、棚ぼたのような今の幸せを味わい尽くそうと思います。でも正直仕事のほうが楽。望んだ仕事で自分を闘わせ、報酬が得られるんだから。毎晩深夜残業が続いても、眠気に負けずやってましたから。今は眠気にやられまくりです。 / Hidey ( 2002-02-10 16:55 )
うーん・・・・・。 そもそもこの「スクラバー」は減価償却する必要があるものなのですか? 環境のためのものならばその必要はないと思ってたのですが。 それとも長期的に使えるものではなく、買い換え(?)ないといけないものなのかなー??? それとも排出権取引からの利益のみで考えるから?    というより問題の意味を理解してないだけかもしれませんが・・・・(苦笑)     難しい・・・・(汗) / Hiroko ( 2002-02-07 02:55 )
いつまでも学生な私は学校というところが好きです。これからも学校というところで生きて行くので、勉強もしないといけませんが。まあ、お仕事よりは楽ですよ。 / lim. ( 2002-02-05 14:52 )
Hirokoさん、ごめんねー。判断するのに必要な数値が全然ここには書いていないのです。僕もはじめ問題文を読んだときは直感的に設置すべきかと思ったのですが、計算してみたら逆でした。ちょっと専門的だけど、先行投資した分、後年の減価償却でキャッシュフローがプラスになってゆくのですが、割引率が後年に行けば行くほど高くなるので、はじめの損が取り返せない構造になっているのです。頭脳は分からないけど、ユーモアはいつでも飛び交っている教室に感謝しています。 / Hidey ( 2002-02-05 13:03 )
Ecruさん、日記なんで、試験に書いてある必要な情報は全部書いているわけではなく、一部の数値しか取り上げてません。この記述から判断するのは無理です。いずれにしても、書いていただいたとおり、とても楽しい授業になりました。中国人の教授の彼は多分贔屓目で日本人の僕のことを気遣ってくれたみたいで、とても親切にしてもらいました。 / Hidey ( 2002-02-05 12:58 )
makiさんがおつきあいされていた彼を連想させるなんて、とても光栄すぎます!若い頃はどこまで自分が違う性質を持つ相手を許容できるか、なかなか量れないからね。もしかしたら大丈夫だったのかもしれないし、やっぱり別れて正解だったのかもしれない。ちなみに僕は今たまたまこんな勉強をしていますが、本当は金融系などさっぱりうとくて苦手な方です。もとがお気楽広告マンですからね〜。でも、時間って素敵ってすごく分かる。 / Hidey ( 2002-02-05 12:56 )
ガス欠コインさん、難しそうに聞こえますが、一旦理屈を納得してしまえば、あとはひとつ覚えの公式に当てはめてエクセルでひたすら計算すれば解けてしまうのです。なぜそのような公式が成り立つのかを理解するまでが時間がかかりました。おっしゃる通り、とても幸せな環境にいさせてもらってると、心から思っています。 / Hidey ( 2002-02-05 12:52 )
たらママさん、おっしゃる通り、NPVの計算には余りにも多くのassumptionが存在します。でも一応それらの前提の数値がどう変わるとNPVがどう変動するかという「sensitivity analysis」というのもやるのです。その結果、圧倒的に片方の結果がもう片方の結果を上回っていれば、goということになります。あと、単純に投資家への説得材料として有効、ということもあります。 / Hidey ( 2002-02-05 12:49 )
Rさん、うちの学校はもともと日本の学校も驚くほどのガリ勉スクールですからねー。はじめは覚悟して来ていたはずだったのですが、来てみるとちょっと様子が違うのですっかり気を抜いてしまっていたようです。ガリ勉は嫌いだけどちょっと引き締めないと。慣れといっても、次のテストまでの4ヶ月間は普通に授業に参加して発言をするだけなので、ちょっと難しいかもしれません。内容に関して絶対的な自信ができれば、何をどんな形で問われても、さらさらと書けると思うのです。ラテン語なんてそれこそ大変そうですね! / Hidey ( 2002-02-05 12:46 )
りりさん、極度に専門的なことを書いてしまってすみません。自分のためにちょっと記録しておきたかったものですから。ほんとに授業の改善はみんな満足してました。やっぱりアメリカ人はジョークの天才(この教授は中国人ですが)。どんなときでも人生を楽しむ彼らの余裕にはいつも学ばされます。 / Hidey ( 2002-02-05 12:41 )
難しい計算とかわからないけど、「設置すべき」かなー? Hideyさんのガッコは「ユーモアと頭脳の共演」ですねー。 こういうユーモアが生まれる授業って、聞いていて大好きです♪ 毎日が刺激的♪? / Hiroko ( 2002-02-05 01:42 )
う〜ん、日本語で問題を読んでも何をどうすればいいのか健闘もつきません。講議の方も、よい方向に変わったとのことでよかったですね。最後の授業の様子、楽しそう。 / Ecru ( 2002-02-04 22:19 )
Hideyさんの事を思い出すと実は昔つきあっていた彼の事を思い出すんです。某大手銀行マンの彼は頭がきれる人でした。私がつきあっていた頃はFPの資格などをとるために頑張っていたと思います、でもいつも仕事が忙しくなかなか会えずに、わがままばかりを言っていた私でした。今はその彼も結婚して渉外課かな?で頑張っているようです。皆様と違うお話をしてしまってすみません。周りに金融関係の方っていないんです、でもどれもこれも良い想い出となって私の心の中にあります。時間って素敵ですよね、そう思えるんだから。。。 / maki ( 2002-02-04 16:58 )
う〜ん、頭が割れそうな試験ですね(爆)。当たり前の話しですが、エクセルを駆使しても、僕には出来ないでしょう。最後の3行はどきっとしますね。それとこれだけ厳しい授業であるのも拘わらず、みんなやその教師が持ち合わせているユーモラスさ。本当に、いい環境にHideyさんはいると思います。人の気も知らないでと思うかも知れませんが(笑)。 / ガス欠コイン ( 2002-02-04 12:49 )
大きな企業も設備投資をすべきか否か等の判断の際に、実際に正味現在価値を試算してみたりするところもある、と聞きます。ただ、現実世界ではいろんな環境の変化があってなかなか思い通りにはいきませんね。 / たらママ ( 2002-02-04 09:06 )
授業の改善は本当に良かったですね。教授にとっても。 それにしても相対評価なのは厳しいですね。ちょっと以外だけれど学校に因るのでしょうか。日本の教育システムを批判するアメリカ信者さんが聞いたら「そんなはずない!」って逆上しそうです。 テストは慣れもあるので(内容はともかく形式は)次はもう少し楽なのでは? / R@国語のテストが半分以上ラテン語のテスト状態で泣いたことが… ( 2002-02-04 07:15 )
試験問題を読んでるだけでめまいが…。ファイナンスの授業が改善されて良かったですね。授業内容はハードなのでしょうが、ジョークや遊び心を忘れないところが、生徒も教授も大人同士という感じがします。 / りり ( 2002-02-04 01:34 )

2002-02-02 努力中 2

これまでは、相対評価などとりあえず意識からは取り払って、自分にとっていかに有益なことを学んでいるかを考えながら、勉強を楽しんでいた。また、せっかく二年間の海外生活を送るのだから、こちらの友人との交流、生活の中での発見を大事にしようと思った。そして、それらの有意義な生活をこの日記にきちんと記録するよう努力した。最低限成績も気にしながら、時間的余裕がまったくない中で、もっともバランスのとれた生活を心がけた。

いざ成績表を突きつけられると、これまでのバランスが最善だったのか、ちょっと考えてしまう。多少平均を下回ってもそれで卒業できる確証があるのであれば、それ以上成績など追及しないで、自分にとってもっとも均衡の取れた成果を得られるような生活を続けたいと思う。しかし、今のところどれだけ頑張れば確実に卒業できるのかが分からないので、どのようにバランスをとったらよいかが見えず、不安だけが残る。

とりあえず、より勉強にシフトすることにした。睡眠時間を削ることでこと足りるのであればと、とにかく何時間かけてでもケースを解析し、授業で意見を述べやすいように、自分なりの要約と考察を書くようにしている。これまでおろそかにしていた復習もきちんとこなしたい。日本語の参考書も読み込んで、理解を深めたいと思っている。

そんなわけで、平日は日記をつける余裕がなくなってしまった。先週末はファイナンスの試験前ということもあり土日とも全く余裕がなかった。かけがえのない日々をリアルタイムで綴れないのはやはり少し悲しい。

土日もどれだけ時間が割けるか分からないが、とにかくこの日記だけは卒業まで続けたいと思う。幸い来週は、企業派遣の僕には関係のない就職活動週間ということで、丸々休みが取れる。この機会に予習復習もきちんとしようと心に誓ってはいるが、溜まってしまった日記も書き綴りたいと思う。他のライターさんの日記へのつっこみの機会も減ってしまったたが、休憩時間には、皆さんの日々の努力の過程を読ませていただき、心の支えにさせていただいている。

大切なひまじんネットと長くよいつきあいをしていくためにも、新しいバランスを確立して一日一日に向き合いたいと思っている。

先頭 表紙

peachさん、温かい励ましのお言葉、ありがとうございます。なんだかんだ言ってずぼらのO型ですし、喉もと過ぎればすぐに熱さなど忘れてしまう性質なのでご心配なく。peachさんのようにおおらかに生きていきたいと思っています。 / Hidey ( 2002-02-05 12:39 )
Hirokoさん、こんな日記でよければ、そうですね、あと1年半は続けさせていただきます。その先はちょっと分からない。多分また企業戦士に復活してしまうので、業務の内容は守秘義務があるので全く書けないでしょうから、やはりこの1年半で終わりかも? / Hidey ( 2002-02-05 12:37 )
ゆーさん、頭でバランスが分かったとしても実際そのように行動できるかどうかが大きな問題です。ちょっと意識的に勉強に寄ったほうがいいバランスになるのでしょうね。 / Hidey ( 2002-02-05 12:35 )
たらママさん、そんな水臭いこと言わないで。使用料なんてもちろん僕がいただく立場にはないし、コピーなんてたいしたことありません。それより、もっと早めにご所望であれば、こちらでコピーしてお送りすることもできます。その際は管理者様経由でメールをいただければ、そちらのご住所にお送りいたします。 / Hidey ( 2002-02-05 12:33 )
想像以上に頑張っていらっしゃるのでしょうね…Hidey様の事ですから。日記のアップだけでも大変な事だと想うのですが、つっこみを必ず入れて下さって嬉しいのですが、時分の至らなさを反省します。無理をしなくても、上手に配分出来たり自然に時間が出て来るように、せめてお気持だけでも余裕を持たれて下さいね。総てに真面目に接していらっしゃるのが、苦しくならないように、何処かにひずみが出てしまわないように、ご自分のお気持も優先させながら、限定しないで下さいね。コソカにひっそりと何時も応援させて頂いています。 / peach ( 2002-02-05 07:09 )
ということは、あと2年はHideyさんの日記が読めるということですね♪  私も何か頑張らねば!っていう気持ちになります。 あー、今日は本当に疲れた・・・・・。 / Hiroko ( 2002-02-05 01:30 )
ベストなバランスに早く辿り付けるといいですね! Hideyさんの日記にはいつも身が引き締まる思いです! / ゆー ( 2002-02-04 11:49 )
Hideyさん、誠に図々しいんですが、できればニクソンショック前後とレーガノミックス時期のアメリカの経済政策とその背後にあった政財界の動向の部分のコピーをご帰国の際に頂けたら大変幸甚に思います。もちろんコピー代と使用料(貸出料?)はこちらが負担いたします。 / たらママ ( 2002-02-04 08:44 )
mignonneさん、バランスについてはこれからも試行錯誤ですね。問題はどうバランスをとっても物理的に時間が足らないため、どれもが中途半端になってしまうことです。それでもどの要素も捨てることはできない。大変思考を要するバランスです。 / Hidey ( 2002-02-03 23:30 )
Ecruさん、充実はしてると思いますが、磨きというか、ただボロボロになって「ひえ〜!」とか叫びまくっている格好悪い日々が続いています。だからこそ勉強になるのでしょうけどね。といいつつ、Ecruさんの影響で、「ダンス・ダンス・ダンス」を再読(10回目くらい?)してしまったりしてます。 / Hidey ( 2002-02-03 23:28 )
PAOさん、本当にひまじんというのはそういった意味でまともなサイトですよね。きちんと現実の生活と格闘している全く違う世界の人たちがお互いに励ましあえる。三次元の世界ではなかなか持つことができないコミュニティですね。 / Hidey ( 2002-02-03 23:26 )
くららさん、息抜きはさせてもらっています。頑張っている人の日記も大変励みになりますが、ギャグ系の人の日記はふと疲れをとってくれたり、なかなか嬉しいものです。 / Hidey ( 2002-02-03 23:23 )
しまおさん、パソコンで図面を書く学校でしたよね。でもそんな大変な環境だったとは!誰でもみんなそうやって努力しているんですよね。そう思って僕も弱音だけは吐かないようにしています。このひまじんでも何かしら勉強をされている人の日記は、とても身近に感じてしまいます。お互い頑張りましょう。 / Hidey ( 2002-02-03 23:21 )
(つづき)うちのケースは、例えば大恐慌前のフーバー大統領の政策、ニクソンの政策とスタグフレーション、レーガノミクスなど、かなり特化していますので、むしろそれをご所望ということでしたら、5月に一時帰国しますので、ケースのコピーをお分けすることは可能です。この先は世界各国のケースが多くなり、日本については「高度成長期」、「バブル以後」の二つのケースが用意されています。 / Hidey ( 2002-02-03 23:19 )
(つづき)僕が日本で買ってきた本でとても参考になるのは、スタンフォードのジョセフ・E・スティグリッツ教授の「スティグリッツ マクロ経済学」(東洋経済新報社)で、この本はマニアックな数学的な内容からは程遠く、現実の、それもアメリカを中心とした経済事象に関連付けながら、非常に分かりやすい解説をしています。この人の著作には、別途「入門経済学」、「ミクロ経済学」があります。 / Hidey ( 2002-02-03 23:14 )
(つづき)時にはサブケースみたいなものが与えられて、GDPの定義や算出方法を詳しく解説した文章もあったりしますが、決して体系的に経済学を学ぶものではなく、あくまで特定のケースのための参考資料になっています。その分、一般の経済学の参考書には書かれていない、特定の歴史的事件を掘り下げることができるのですが。 / Hidey ( 2002-02-03 23:08 )
たらママさん、BGIEはすべてケーススタディで、教科書はないのです。ケースである以上、そこに経済理論の解説などないし、歴史的事実が綿々と綴られ、往々にしてその結末だけはあえて書かれていないのです。授業中に経済理論を簡単に解説、それぞれの時代の政治家の意図、判断の是非を討議し、授業の終わりにようやく教授が結末を簡単に述べて、解説するというパターンです。だからちょっと不親切とも言えるかもしれません。 / Hidey ( 2002-02-03 23:06 )
フィー子さん、優しいお言葉、ありがとう。もともと三日坊主の僕がここまで続けたので(この記事でちょうど100個めなのです!)、なんとか最後までとは思っています。この日記を完遂すれば、きっとその後のビジネス生活でつまづいたり悩んだりしたときに、立ち戻るべきポイントになると思うのです。 / Hidey ( 2002-02-03 23:02 )
お忙しい毎日を送ってらっしゃるんですね・・・。バランス、とっても大切なものだけれどバランスをとるのはとっても難しいことですよね。でも、Hideyさまの新しいバランスも、きっと均衡がとれたものなんだと思います。がんばって〜〜! / mignonne ( 2002-02-03 23:01 )
ガス欠コインさん、時間はそれほどかけているわけではないのですが、日記を書いてしまうことで、勉強にベストを尽くしていないと自分で思ってしまうことが嫌になってしまいます。幸い二学期は週末三連休なども多く、まとめて書くことも可能になりそうです。 / Hidey ( 2002-02-03 22:58 )
ume-koさん、昨日はどうも。確かに、今日本人学生はみんな同じように苦しんでいるようです。苦しむからこそ来た甲斐があるのですが、やはり相対評価というのは無用なストレスを生みますね。卒業するときの感慨は、今はなるべく想像しないようにしておきます。とりあえず今やるべきことをやろうと思います。ほんと、近々二夫婦そろって食事しましょう! / Hidey ( 2002-02-03 22:56 )
毎日充実してらっしゃるんですね。その素晴らしさに更に磨きをかけてらっしゃる…すごいわ。日記も楽しみにしてますが、あまり無理をされませんよう。 / Ecru ( 2002-02-03 21:06 )
私も多忙な生活の中、他の人の日記は緊張を弛緩させてくれたり、気持を高めてくれたり、心の薬になってます。 / 走る酔人(PAO) ( 2002-02-03 10:25 )
これほど読み応えある日記は書くのにはお時間がかかっているはず。頑張り過ぎだわ!猛烈に忙しい中でもヒマジンがちょっとした息抜きになればいいですね。 / くらら ( 2002-02-03 05:14 )
私も今学校に通ってますが、クラスメイトの中にはその学校に来る前にもその道の専門的な大学を卒業していたり、その仕事についていた人がいたりして、どシロウトで飛び込んでしまった私にはつらかったです。でも人と比べないで、自分にとってどれだけ有益なのか、だけを見つめていよう、と思い直したばかりのところでした。 / しまお ( 2002-02-02 23:53 )
相対評価ですか!それは厳しい。ところで、BGIEですが、テキストブックは何かお使いでしょうか。市販されているものなら、自分で入手して読んでみたいと思いますので、題名・著者・出版社をお手数ですが教えていただけませんでしょうか。 / たらママ ( 2002-02-02 21:30 )
便りのないのは元気な知らせ、ってな感じで、書けない時は相当頑張っているんだとみんな思ってますから!!書けない分、誰かが密着取材してくれればいいのにねえ?!NHKにでも言ってみようか・・・。 / フィー子 ( 2002-02-02 14:48 )
とにかく、満足の出来る二年間であって欲しい。その片隅にでも、ひまじんがあればいいんじゃないでしょうか。僕のもそうですが、Hideyさんの日記は書くのにそれなりの時間がかかるでしょうし。 / ガス欠コイン ( 2002-02-02 14:48 )
Hideysさんが感じていることは日本人皆が感じてると思いますよ。でも、つらいな、やばいなと思って必死になってるときが一番力がつくときではないでしょうか。皆が卒業するときに「自分なりによくやった」と満足を感じられたらいいなと思います・・・。ふう〜。 / ume-ko@homesick!!! ( 2002-02-02 14:04 )

2002-02-02 努力中 1

随分とひまじんにもご無沙汰してしまった。これまでになく勉強が大変になってきたからだ。理由は大きく分けて二つある。

以前にもご紹介したとおり、二学期開始とともに新しい授業が始まった。その中でも、BGIE(ビジネス、政府と国際経済)とStrategy(戦略論)が厄介だ。BGIEに関しては今のところアメリカのマクロ経済の歴史を、政治的視点及びビジネス的視点から紐解く授業が続いている。Strategyについては、ビジネス戦略を論ずるにあたり、まずは特定の企業が属している業界の魅力度、機会と脅威を分析、現在はその企業自身の戦略の評価を問う授業を行っている。

これまでのマーケティング、リーダーシップなどのケースは、傑出した読み物でもあるケースを読み進めながら、次第に全体のエッセンスを掴んでいくという読み方でよかったし、内容的にも起承転結のはっきりしたものが多かった。これに対し、BGIEは一行一行が経済学的な思考を要する文章であり、すらすらと読み進めてから考えると言うよりは、なぜこの文章に書かれている因果関係が成立するのかを熟考する必要がある。Strategyではあらゆる企業活動の集積を体系的にひとつの戦略として捉える必要があるので、一文一文の関係性を頭の中で図式化する必要がある。簡単に言えば、読むのに時間がかかるのだ。

ふたつ目の理由はとりもなおさず成績から来るプレッシャーだ。12月20日に一学期が終わり、1月10日から二学期が始まったが、1月23日にようやく一学期の成績が発表された。詳しく書くことは控えるが、決して満足のいくものではなかった。もともとうちの学校は成績については異常に厳しく、一割の学生が留年するというのが過去の常識だったらしい。いざ入学してみると、あらゆる面で昔とは違うと誰もが話し、仮に悲惨な成績だったとしても、救済手段は幾らでもあると聞いていた。それはあながち嘘ではないと思うが、いずれにせよ相対評価の成績は下され、ある基準を下回ると何段階かの警告が発せられたりするし、その後改善が見られなければ、進級や卒業を許可するか否かを学校側として判断する必要がある。

まだそれほど悲惨な位置にいるわけではないが、満足のいかない結果であったことは事実であり、多くの学生が同様のプレッシャーを抱えて、この学期はより競争意識を高めることと思う。負け惜しみでしかないが、やはり英文の読み書きに大きく時間を割かれる形式の期末試験は、日本人にとっては大きなハンディとなることは否めない。

(つづく)

先頭 表紙

プルーさん、ありがとうございます。ケースメソッドの数少ない欠点が、過去のケースに縛られて、現在進行中であることにはなかなか目を向けられないことです。学校側もなるべく最新のケースを混ぜようと努力するのですが、体系的に教えようとなると、過去の有名なケースが繰り返し使われることが多いのです。ケーススタディをやっている間はなかなかそれ以外の話題には話がいかなくて(関連性があれば学生も意見の中で取り上げるのですが)、エンロンの話はついぞ聞きません。きっと来年くらいはケースになるかもしれないですね。 / Hidey ( 2002-02-03 22:53 )
lamanchaさん、とてもよいアドバイス、本当にありがとうございます。そのように考えれば前向きにやっていけそうです。確かに不確実性がどこまでも残るので、とりあえずAを狙うつもりで(あくまでつもりで)努力してみたいと思います。 / Hidey ( 2002-02-03 22:47 )
ガス欠コインさん、でも、南米や他のアジアの国の学生は結構立派にやっているのです。英語教育制度の問題であることには間違いないけど、日本人は特に苦労が多く、肩身が狭いです。僕が文部科学大臣になったら、英語教育をこう変えたいということはいっぱいあるんだけど。 / Hidey ( 2002-02-03 22:46 )
きっとお忙しいんだろうと思ってましたけれど、、あまり無理なさらないでくださいね。Himajinではもっと力を抜いてくださっていいですから。気分転換にね。ところで、今毎日のように話題になってる、エンロンのことは議題にあがったりしないのでしょうか?まるで、どこかの日本企業のような醜聞ですけど。 / プルー ( 2002-02-03 10:16 )
偏差ゼロで狙った通りの成績を取るというのは、むしろ神業に近い事ですよ。努力対成績のフィードバックを得て、これからの指針が出来て良かったですね。何をどうすればどういう成績が取れると言うのがはっきりしている時はこの偏差は小さいので、ある程度努力をセーブする事が出来ると思いますが、それが不確実になると(大抵かなり不確実ですが…)、欲しい成績より高い成績を狙う必要が出て来ますよね。Aを狙ってもB-しか取れないかもしれない時にB+を狙うとやばい事に…。まさに実地のQualityManagementで砂。 / lamancha ( 2002-02-02 16:23 )
最後の2行は、負け惜しみなんかじゃないですよ。ある意味、決定的なハンディキャップだと思います。しかし、それをクリアしていかないことには先に進まない。ほんとに、大変ですね。 / ガス欠コイン ( 2002-02-02 14:44 )

2002-01-20 雪の日の夜

気がつけばあらゆる事物を真白な雪が埋め尽くしていた
闇はすっかりその力を奪われ
白い化粧が重たげな木々も
仄かな生活の灯を心細げに宿す家々も
虚しく天を突く教会の尖塔も
煙たい暮れ方のような薄明かりに
恥じらいながらその姿を露わにする

大地のぬくもりを頑なに拒むかのように
雪はためらいもなく絶え間なく降りつむ
セピアに染まる夜十一時のこの街を
漆黒の壁が切り取り、額縁に収める

七月の風のようなジョイスの歌声が闇に小波を立てる
よく冷えたサンセールが喉を伝い胃を温める
一枚の窓ガラスが冬と夏とを隔てる

季節の狭間に僕はひとり佇み
夜の大気を不規則に泳ぐ天の切れ端の行方を追う
幾重にも地表を覆うなめらかな衣が
官能的な陰影を浮かべる
厳かな静寂が街を支配し
雪だけが果てしなく無言の舞いを続ける

先頭 表紙

さかい部長!こんなところにつっこんでる暇なんかあるんですか?いずれにしてもありがとうございました。メールもありがとうございます。来週は時間ができるので、機会があったらお薦めの曲を聴いてみたいと思います。僕の雪の曲は、多分テイストが違うと思うけど、Lisa Loebの"Snow Day"です。 / Hidey ( 2002-02-02 12:46 )
はらぽ〜ん、聖路加に通っているということは、正式に仕事を受けたんですね。おめでとう。またどうしてるか教えてください。デスクトップに関しては手に負えないので、今は諦めて電話線につないでます。今度CompUSAのサービスでも来てもらおうと思います。 / Hidey ( 2002-02-02 12:44 )
Hirokoさん、最近はお忙しいのでしょうか?めずらしく雪が降ってしまったひには、せっかくだから他の好きなものを何でもそれえてしまいたくなっちゃいますよね。休日なら言うことないですね。新学期、苦しんでます。 / Hidey ( 2002-02-02 12:42 )
ハナコさん、つっこみありがとうございました。東京の場合は降ってしまうと取り返しがつかないくらい大変だけど、無責任に部屋から眺めている分にはとても楽しいものですよね。2月末ごろに思い出したように降るって結構あるから、まだ分かりませんよ。 / Hidey ( 2002-02-02 12:40 )
Rさん、消すし隠すし、違う表情を与えますよね。知らなかった町の顔を見ることができて、何十分も窓辺につっ立って外を眺めてしまいました。 / Hidey ( 2002-02-02 12:39 )
りぃなさん、僕は街灯に浮かび上がる、流れていくような雪を見るのが好きです。そろそろまたひと雪ほしいところです。 / Hidey ( 2002-02-02 12:37 )
ナライフさん、実はこの日聴いていたのはまさにTardes Cariocasでした。Joyceはまだ4枚しか持っていないのですが、全部好きです。 / Hidey ( 2002-02-02 12:35 )
プルーさん、雪のニューヨークも一度見てみたいです。ブリッジの写真、きれいでした。ほんとに、降ったそのときはきれいなんですけどね。特に夜、部屋から眺めている分には。 / Hidey ( 2002-02-02 12:33 )
たらママさん、今年はそれほど寒くないらしいし、セントラルヒーティングで車での移動が多いので、感覚的には日本にいるときより温かいくらいです。 / Hidey ( 2002-02-02 12:32 )
ゆーさん、こちらこそ、ゆーさんの、冬の室内のリラックスしたコーヒータイムを想像してしまいました。お習字、お疲れ様でした。 / Hidey ( 2002-02-02 12:31 )
パンドラさん、是非一度見てほしいくらいです。パンドラさんならどんな詩を書かれるのかな。あれからは余りまとまった雪が降っていません。 / Hidey ( 2002-02-02 12:30 )
ガス欠コインさん、札幌ご出身だったのですか。あれほど大きな街と言う感じではないけど、ボストンは古い街の風情がありますよね。雪がとても似合います。今は結構新しくてちゃんとしたアパートに住んでいるので、雪かきの必要は全くありません。 / Hidey ( 2002-02-02 12:29 )
みかりんさん、こんな文章を書こうとは夢にも思わなかったのですが、恍惚としてしまって、何か書き残さずに入られなくなってしまいました。技巧も何もなく、大変直情的でお恥ずかしいのですが。とってもいい気持ちでした! / Hidey ( 2002-02-02 12:27 )
くららさん、僕も雪は休みの日に家にこもってお酒を飲みながら眺めているだけで充分。学校に行くとき半溶けの雪の道を自転車で走ると、術って転びそうになるは、泥がはねて服が汚れるはで、結構憂鬱です。 / Hidey ( 2002-02-02 12:26 )
フィー子さん、今回は難しいのかな。雪についても、プルーさんが書いてらっしゃるとおり、降ったその日は美しいのですが翌日は結構汚いし、すぐに除雪したり薬で溶かしてしまうので、それほど雪景色を楽しめる機会はないのです。特に今年はちょっと降ってはすぐ溶けるとというのが続いているからね。 / Hidey ( 2002-02-02 12:24 )
Bruce Cockburn / High Wind White Sky かなり古いけど雪の世界です。ご一聴ください。(もう売ってないかも) / さかい ( 2002-01-28 13:09 )
きゃんけいないんだけどさぁ、今、僕も聖路加タワーにいます。週3日。mediaoneどうなりましたか?気になっているんだけど、忙しくて連絡とれず... くすん... / はらぽ〜ん ( 2002-01-25 08:18 )
私の最近憬れている情景、、、。しばらく飲みに行ってないので、おいしいワインとハムにチーズ(ブルーチーズがいいな♪)を戴きながらゆったりした時間を過ごす事。もちろん好きな映画を観ながら、、、。これにしんしんと降る雪があればいうことなし!ですね!!新学期、頑張って下さい! / Hiroko ( 2002-01-23 14:34 )
こんにちは。私も雪の降るしんとした空が好きです。東京はまだたくさんの雪は降っていませんがHideyさまの日記で心の中に雪景色が見えました。 / ハナコ ( 2002-01-22 22:28 )
雪はいろいろなものを視界から消しますね。隠すだけなのか、リセットするのか、わからないけれど。 / R ( 2002-01-22 19:10 )
素敵・・・♪そちらでは雪が降ってるんですね。雪が降る時の白い空が、何気に好きです。そちらも、あの白い空を眺めてらっしゃるんでしょうか?? / りぃな ( 2002-01-22 13:48 )
詳しくないのですが、Joyceのアルバム「Tardes Cariocas」、大好きです。ボストンの雪にJoyce。いいですねえ。 / ナライフ ( 2002-01-22 09:26 )
銀世界は、いいけれど、一日過ぎると、夢がさめる感じ。でも日曜の朝、眩しくて目がさめた時は奇麗だったわ。雪がそのまま踏み潰されなければ、奇麗なのにね。残念。現実に引き戻される感じかしら。 / プルー ( 2002-01-22 08:46 )
一面の銀世界ですか。わあ、寒そう。想像できないです。 / たらママ ( 2002-01-21 23:34 )
全てのものに平等に降り積もる雪の、強引な冷たさと、包み込むものを守ってくれるような温かさを感じてしまいました。 Hideyさまの詩に、はいりこんでいるうちに、両手に包んでいた、コーヒーを入れたマグカップ、いつのまにか空っぽです。  / ゆー ( 2002-01-21 11:12 )
きれいね。時空を超えて、Hideyさまが見たセピアの夜をこうして私も見ています。しんしんと雪の舞う音を聞いています。・・・気持ちのいい夜だね。 / パンドラ ( 2002-01-20 20:46 )
僕がボストンを好きな理由のひとつは、僕が生まれ育った札幌に似ているからです。それにしてもHidey氏、最近、詩人ですね(笑)。そう、でも、雪って音がしないから、朝起きて、カーテン明けたら銀世界って、しょっちゅうありましたよ。僕の場合は、「ああ、雪かきか」と思ったものですが(笑)。 / ガス欠コイン ( 2002-01-20 18:34 )
雪の夜に聴く、『ブラジルの歌姫』。。とてもこころが満たされいるなと感じます。。こんな時間を大切にしたいですね^^ / みかりん ( 2002-01-20 18:23 )
美しい詩の世界に思わず引き込まれちゃう。東海岸懐かしいなぁ〜、でも寒いのはやっぱり苦手だからHideyさんの文章だけで満足です。 / くらら ( 2002-01-20 18:07 )
まだ今年は一度も雪を見ていないです。見たいなあ、雪。あーんやっぱりボストン行きたいなあ・・・。夫に頼んでみようかな。(-_-) / フィー子 ( 2002-01-20 17:47 )
Joyceはブラジルの歌姫。魂に響くボサを歌ってくれます。 / Hidey ( 2002-01-20 17:18 )

2002-01-19 二学期開始

1月10日、第二学期が始まった。今さらながら解説すると、ビジネススクールは通常2年間、四学期のコースを設定し、ひとつの学期(Term)は約4ヶ月にわたる。うちの学校で言えば、8月27日にTerm 1が始まり、12月20日に終了。そして冒頭にあるように、Term 2 が1月10日に始まり、5月16日に終わる。

Term 2開始とともに、3つの新しい授業が始まった。

Business, Government, and International Economics(略してBGIE、「ビギー」と読む)は、政治、マクロ経済、ビジネスの相互作用を、20世紀初頭から現在に至る古今東西の事例を紐解きながら学ぶという授業だ。ちなみに僕は日本の大学では政治経済学部を卒業した。政治と経済を関連づけて学ぶことについては、わが母校は日本では先駆的な存在だが、実際には政治と経済の授業は独立していた。今は、経済理論だけでは済まされない高度に政治的な状況における景気対策など、母校では学べなかった政治経済の有機的な関わりを日々学んでいる。

今週は3日かけて大恐慌について学んだ。しばしば語られているとおり、金融機関が助長したバブル的状況、その後の金融機関の自滅の構図、低金利政策も功を奏さないほどのデフレスパイラルなど、大恐慌と現在の日本の不況の共通点を痛感し、教授もその事実について再三触れている。学期の終盤には日本のバブルについての授業もあり、それまでには正直それほど造詣が深くない現在の日本経済に関し、学んでおきたいと思う。

Strategyは、名物教授マイケル・E・ポーターの著書「競争の戦略」に基づいたビジネス戦略を教える授業だ。ポーターによれば、戦略とは、@特異な企業活動により独自で付加価値の高いポジショニングを確立すること、A競争上、企業として追求すべきこと、敢えて捨てることを明確にし、それにより競合の安易な模倣を許さないトレードオフ環境をつくること、B共通した方向性を持ち、相乗効果の高い複数の企業活動を有機的にフィットさせることと規定されている。

ポーターは、80年代における、自動車産業に代表される日本企業の躍進は、戦略と呼ぶには値しないとしている。日本企業は生産効率を飛躍的、限界的に向上させて、無敵とも思われるほどの競争優位を確立したが、これらの生産効率的な優位性は、早かれ遅かれ模倣されるものであり、事実、現在の日本の諸企業は、かつての優位性を保てなくなってきている。本当の戦略とは、他社と根本的に異なることを、徹底して、企業文化にまで根ざした細やかな諸活動の融合を通じて、持続的に追求することだというのである。

Negotiationは、いわゆる交渉術を学ぶ授業である。日本のビジネスにおいては極めて直感的かつ乱暴に行われがちな「交渉」を、数学的、心理学的に分析する。交渉が成立しない場合の次善の策(BATNA=Best Alternative to Negotiated Agreement)を想定すると、その場合に自分が支払う(または受け取る)価格が、交渉における限度価格(Reservation Price)と考えられる。相手のBATNAとReservation Priceも予測すれば、おのずと交渉成立のための条件範囲が見えてくる。その範囲でいかに理性的、効果的に相互利益を高めつつ、時には狡猾に自己の利益を守るかという術を学ぶのだ。

正直休みボケで頭が機能していないところに、これらの新しい教科は非常にヘビーだ。身が入らない分、無駄に時間だけは費やしてしまった10日間だったが、そろそろ気を引き締めようと思う。Term 1がビジネスの基礎であるのに対し、いよいよ応用編というところだ。きちんと日記を更新するためにも、よりメリハリのある学生生活を心がけようと思っている。

先頭 表紙

たらママさん、確かに稀有な経験であるだけに、大恐慌との類似性が強調されるようです。ご指摘いただいたとおり、政治的な判断ミスが以下に経済に影響を与えるかが、この授業のひとつのポイントです。まだケースは読み込んでませんが、日本のバブルの授業もきっとそんな話が出てくることでしょう。 / Hidey ( 2002-02-02 12:21 )
現代の先進国でデフレを経験しているのは日本くらいなんですよね。金融機関が助長した面は確かにありますが、緩めすぎの金融政策を放置した中央銀行等、政策担当者の責任もあります。 / たらママ ( 2002-01-21 23:38 )
パンドラさん、ほんと、余りやる気が出なくて困っています。もっとも大変といわれる一学期を何とか終えたという安堵感のリバウンドですね。初心を思い出して、前向きにやっていこうと思います。 / Hidey ( 2002-01-21 02:12 )
yukiさん、僕もまだそれほど分かっていないので、コースが終わる頃にもう少し噛み砕いてお知らせしようと思います。 / Hidey ( 2002-01-21 02:11 )
lim.さん、僕も政治経済学部に在籍しながら、授業はサボってばっかりで、全く身につきませんでした。でも経済学って分かってくると意外と面白いものです。あらゆる学問の中でも実は生活にもっとも密接に関わるものだし、心理学的な要素も多分に含んでいますからね。 / Hidey ( 2002-01-21 02:10 )
はるぴょんさん、僕も今度帰国した際には、そんな視点から改めて日本を見つめなおしてみたいと思います。うちの会社の人とたまに電話で話すのですが、どんどん先行きが暗くなってきているのがありありと感じられて、とても嫌な気持ちになります。 / Hidey ( 2002-01-21 02:07 )
Ecruさん、「他社と根本的に異なる」ポジションを確保する方法としては、@同じ業界内でも、ある一部の製品・サービスに特化して、自社の優位性を反映する、A限られた消費者に対して、徹底的なサービスを提供する、B他社と共通する顧客ターゲットであったとしても、アプローチの視点・方法を変える、というものがあります。すべての消費者を満遍なく満足させようとすると、結局エッジの立たない器用貧乏な製品・サービスになってしまうということです。 / Hidey ( 2002-01-21 02:04 )
2学期!いよいよ始まったのですね。がんばってください^^  / パンドラ ( 2002-01-20 20:50 )
mignonne さん、出版社ご勤務とは知りませんでした。こんな日記でも役に立てればと思い、MBA受験のための塾が興味を示せば、出版の話も考えようかと思ったことはあります。ただ、今のところかなり個人的な日記になってますからね。mignonneさんはどのような出版社にお勤めなのでしょうか?差し障りがなければ教えてください。僕も5年前までは弊社で雑誌局に在籍、雑誌媒体に主眼を置いた広告活動をしていました。 / Hidey ( 2002-01-20 17:27 )
ほっしーさん、状況によりけりですが、必ずしも我を通すより、談合によって双方にとってよりよい結果が生じ得るのです。その条件下でも、利益の配分の問題が残されますので、原則的にはまず両者の合計のバリューの最大値を割り出し、その中で、相手よりも自分の取り分が大きくなるような方法論を通すべき、ということです。 / Hidey ( 2002-01-20 17:23 )
マッキーさん、よくご存知ですね。最初の授業にはこNBCの人気番組に関し、製作会社との交渉にあたったにネゴシエーターが来てくれました。 / Hidey ( 2002-01-20 17:19 )
アメリカ式交渉術を充分学習したら、う〜んと噛み砕いて、ごはんにあうようにして、実践してね! / yuki ( 2002-01-20 14:10 )
社会系出身なのに、経済学は本当に苦手。計算問題しかできませんでした(笑)。Hideyさまの日記を見ていると、勉強に取り組まれるお姿にただただ感心してしまいます。 / lim. ( 2002-01-20 13:23 )
この間帰国した時、いろいろなものの値段がほんとに下がっていて、心底びっくりしました。オーストラリアより物価が安いように錯覚するくらい。デフレスパイラルを目の当たりにした気がしました。 / はるぴょん ( 2002-01-20 01:41 )
交渉術という授業があるんですね。あと、他社と根本的に異なることってうちの場合そんなのないぞ!って気がして、も、もっとよく考えてみなくちゃ。 / Ecru ( 2002-01-19 22:25 )
Hidey様。こうしてお忙しい中書き溜めてらっしゃる日記ですし、晴れてMBAをearnした暁には、うちで本を出版なさいませんか?(笑) / mignonne ( 2002-01-19 19:57 )
交渉術を学ぶ授業は、私も大学で履修したのですが、理屈だけで終わってしまいました。相互利益を高め、時に自己利益を守る術って一体? / ほっしー ( 2002-01-19 19:53 )
テレビで見たのですが、アメリカなどには、ネゴシエーターと呼ばれる交渉の達人がいるそうですね。そういう授業があるとなれば、そのプロが存在しても当然だなと思いました。 / マッキ〜@テレビっ子 ( 2002-01-19 16:52 )

2002-01-12 マンハッタン、午前5時 2

細かく波立つ夜の川を挟み、ウォール街のビル群が穏やかな光を湛えて遠く佇む。Brooklyn Bridgeが誇張された遠近を描きながら対岸の喧騒を運ぶ。埠頭には割れたビール瓶だけが見捨てられたように転がっていた。

「タクシードライバー」に描かれたニューヨークが好きだった。退廃や犯罪さえもが善悪を超えてこの街に象徴性、神話性を付与していた。本当に生きているのはこの街の人々ではなく、巨大で冷徹なこの街自身であるかのように。

この街はこの上なく機能的な美しさを備えた街でもあった。世界中から集まった資本がこの街の巨大なねじを巻き、ふたたび世界を動かす。ねじを巻く人々は皆、美しい無表情を湛えている。100年近くも前から未来を予見して建てられたかのような、摩天楼という名の墓標が、秩序正しく街を埋め尽くす。

この街を初めて訪れたのはもう13年前のことだ。大学卒業間近、ひとりヨーロッパの安宿を2週間渡り歩いた後、僕はニューヨークにひと晩だけ滞在した。決して安宿と呼ぶことはできない、国連ビルの目の前の40階建てのホテルだった。その旅が終われば、僕は未曾有の好景気に沸く東京の街を、社会人として歩き始めるのだ。

まともな人間はほとんど歩かない雪の日曜日の夕方、意味もなく自分を消耗し続けた学生時代を象徴するように、さびれた裏通りを宛てもなく歩いた。みすぼらしい姿で戻った僕を迎えたのは、不釣合いなくらいに清潔で瀟洒なホテルの部屋だった。Abundanceという言葉が繰り返し去来した。琥珀色の大理石のバスタブに湯を張ってからだを温めた。

32階の窓の外では、East Riverから立ち昇る濃い霧と降りしきる雪とが街のネオンを拡散し、夜を紫色に染めていた。先ほど歩いた裏通りが朧に見下ろせた。荒廃と繁栄。不毛と豊饒。野卑と洗練。22歳の僕は、すべての対語の狭間に立っていた。この街は考えつく限りのあらゆる両極を併せ持っていた。雪だけがそれらすべての上に等しく降り積もるのだ。

13年経って僕はこの街を対岸から見つめていた。街も僕自身も同じだけ歳をとり、数々の矛盾は綺麗に収斂したようにも見えるし、何も変わっていないようにも見える。少なくとも街は傷つき、僕は新たな人生の転換期を迎えていた。ため息が冷たい空気に白く浮かび上がり、消えた。

東の空が一層の赤みを帯び始め、建物の輪郭が鋭さを増した。もうすぐ夜が明ける。僕はすっかり冷え切ったからだをたたんで車のシートに収めた。マービン・ゲイが古い唄を歌っていた。“What’s going on?”と彼は尋ねていたが、僕は何と答えていいのかよく分からなかった。すっかり淡くなったウォール街の光を見遣り、僕は妻の待つホテルへ車を走らせた。新しい一日が既に始まっていた。

先頭 表紙

ゆーさん、おっしゃるとおり、人それぞれのNYがあるのでしょうね。ビジネス、ファッション、音楽、芸術、グルメ、ヒップホップ。。。僕はやはり文化が好きで、街が好きな人間です。自然も好きですが、人間が、どんなにいびつな形ながらも、自分の手で創造した街を訪れるのが好きです。 / Hidey ( 2002-01-19 13:34 )
ナライフさん、「痛い」イメージ、よくぞ感じ取ってくれました。とても分かります。住んでる方からしたら大げさで笑われてしまいそうだけど、僕にとってこの街は、安易に訪れる街ではないことだけは確かです。というよりは、どんな用件で言ったとしても、街に対するよい意味での畏怖が心に生ずるんですよね。 / Hidey ( 2002-01-19 13:30 )
Emikoさん、ご無沙汰です!本当は難しい言葉など使わないで心のうねりが表現できればいいのでしょうが、正直そこまで表現力がないのと、自分の性格が出てしまってどうしてもこんな表現になってしまいます。皆それぞれの人柄があっていいんでしょうけどね。 / Hidey ( 2002-01-19 13:27 )
Hirokoさん、ありがたいお言葉、どうもです。本にするには余りに個人的なページですのでね。。。売れるとしたらMBAを目指している人、せいぜい5000人くらいかな。。。? / Hidey ( 2002-01-19 13:25 )
プルーさん、僕はいまだに観光客が知っているNYを余り知りません。ぽつぽつと色んなところに言ってみたいとは願っているのですが。。。個人的にはミュージカルとジャズに惹かれます。ショッピングは、日本で手に入らないCDとかは漁ってましたが、それも最近はネットでどうにでもなりますしね。やはり、ニューヨーカーと言われる人たちの生き様のほうがはるかに興味があります。今度また面白いところに連れてってください。 / Hidey ( 2002-01-19 13:23 )
たらママさん、こちらの大学院卒業直後なのでしょうか?どんなことをされていたのか、もし事情が許せば是非お聞きしてみたいと思います。 / Hidey ( 2002-01-19 13:20 )
フィー子さん、東京は正直まだ近すぎるのです。どの街角を想像しても、現実的な仕事の思い出が蘇る。そして下世話な街並みも。こちらにいようと日本にいようと、東京の中のある一角の、ある時間における、ある表情はとても好きだったりするのですが。因みに、不思議なくらい「場所」としての日本、東京は恋しくありません。恋しいのはおいしい魚料理くらいかな。 / Hidey ( 2002-01-19 13:19 )
Ecruさん、そうですね。永遠に答えにはたどり着かないかもしれないけど、きっと同じような問いかけはこれから何度もあるのだと思います。でもNYという街は、そんな悲しみはほんの部分的な出来事とでも言うかのように大きな街でした。 / Hidey ( 2002-01-19 13:14 )
「鐵子さん」のお名前でつっこみいただけるとは大変ラッキーです。日記を読ませていただいていて、鐵子さん(砂州子さん)のNYに対する特別な思い入れが何となく読み取れました。身を焦がすほどの思い出ができれば、立派に「自分のNY」は存在しますよね。というより、あの街は誰に対してもそのようにオープンなのでしょうね。 / Hidey ( 2002-01-19 13:12 )
ガス欠コインさん、都合のよい、自分だけのNY、とても分かります。住んでいる方にたいしては傲慢な言い方ですが、アウトサイダーならではの勝手な嬉しい幻想ですよね。おっしゃるとおり、たまにupdateするのもよいかと思います。ところでちょっとだけ年上とありますが、もしかしたら同学年かも。僕は3月生まれだから。まあどうでもいいことなんですけど。 / Hidey ( 2002-01-19 13:08 )
おセンチな俺様様、ありがとう。こんな繊細な言葉が俺様様から聞けるとは。でも、本当に、いつまでも僕はアウトサイダーなんだろうな。将来的にはNYで働くこともできるのですが、相当迷うでしょうね。 / Hidey ( 2002-01-19 13:05 )
Hirokoちゃんの署名に参加ですー。 NY、訪れる者それぞれに色々な思いを与えてくれるところなんですね。 NY到着はいつも朝。 エネルギッシュな街は私達をなかなか休ませてくれませんでした・・・。(時差解消に役立ったかも) / ゆー ( 2002-01-16 10:47 )
前回のつっこみで余計なプレッシャーをかけてしまったかと思ってましたが杞憂でしたね。素晴らしい文章、有難うございます。僕がNYに滞在した日数は、のべ1ヶ月にも満たない程度なのですが、僕の中でのNYは、忘れ難い甘美な記憶ではなく、何故か心と肉体を締めつけるような「痛い」イメージがあります。何となくですが、Hideyさんと重なっているような気がしました。 / ナライフ ( 2002-01-15 14:22 )
Hideyさま かっこ良すぎです。どうしてそう難しい言葉が湧き出てくるのでしょうか?きっと頭の構造がわたしとはまったく違うのですね。 雪だけがそれらすべての上に等しく降り積もる  やはり神はすべての人に平等なのですね。(私の頭も平等にして〜) / Emiko@今年もどうぞよろしく ( 2002-01-15 09:48 )
Hideyさんの詩的な文章を読んでいると毎回、映画でも観ているような気分になってきます。 あぁ、本当に本にならないかしら・・・。  / Hiroko@さぁ、皆さん、署名をー! ( 2002-01-14 01:33 )
Hideyさんの素晴らしい文章のおかげで私もはじめてNY訪れたこと思い出しました。ツーリストがやること、今なら馬鹿にしてるようなこと、馬車に乗ったりしましたっけ。あそこがジョンレノンの住んでたアパートだよとも教えてもらいました。危険、危険といわれていた、時代だから、おそるおそる、ミュージカルやら、メトロポリタン美術館やら、ジャズなんか、楽しんだこと覚えています。 / プルー ( 2002-01-13 23:41 )
もう10年以上前ですが、マンハッタンの南端のアスベスト問題だらけのビルの40階で3週間ほど仕事しました。WTCもその時の光景の一部でした。なくなっても忘れません。 / たらママ ( 2002-01-13 23:23 )
東京についてもそちらに行くとなおさら考えてしまうのではありませんか?聞いてみたいです。一行ほどギャグなオチも欲しかった気がしますがさすがHidey、くずしませんねえ(笑)。 / フィー子 ( 2002-01-13 18:30 )
実際には、訪れたことのないNYを想像しながら読みました。あの日以降、色々なことを考え直していますが、まだ答えのでないことばかりです。何年たってもよいから、答えにたどりつきたいけれど。 / Ecru ( 2002-01-13 00:22 )
Hideyさんの記事を拝見して、自分がこの街に定期的に、短時間でも滞在したいと思うわけが見えてきたような気がします。どうしようもなくフラフラになりながら降り立ったJFKからマンハッタンへ向かうタクシーの中で聞いた曲はHideyさんと同じものでした。/去年の今ごろ明け方にマンハッタンを歩き回りました。(いろいろ事情があったのですが..)その頃を思い出しながら拝見しました。ガス欠コインさんの言葉を拝借すると「自分のNY」を思い出した感じです。どうもありがとうございます。 / 鐵子(では 初めましてです。) ( 2002-01-12 22:51 )
自分のNYがフラッシュバックのように蘇り、涙が出そうになりました。Hideyさんよりちょっとだけ年上の僕は、15年前、21歳の頃、NYに一週間滞在しました。あれ以来、何度も機会がありながら、結局足を運んでいない僕にとっては、NYは僕の都合のいいように、止まったままなのです。今年中には、しっかりと大好きなNYの今の姿を見届けたいと思います。素晴らしい日記、ありがとう。 / ガス欠コイン ( 2002-01-12 22:24 )
リアルタイムで更新されてて、ビックリしましたよ!Hideyさんの物の感じ方や受け止め方、うまく言えないけどなんかいいっす。特別な思いがあるからこそ近くにいたくない・・・なんかそういうのわかる気がします。 / 俺様@今夜はおセンチ(←きもい) ( 2002-01-12 22:11 )
僕の中では、NYという街に対して、アウトサイダーとしてのこのような特別な思いが存在しつづけ、あえてその思いをとどめておきたいこともあり、NYに住むことをやめました。今の学校を選んだ本音の部分のひとつです。 / Hidey ( 2002-01-12 22:02 )

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