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Hideyの「蛍の光の下で」

帰国に伴い長い間ご愛読いただいたこの日記を終了させていただきます。
もうこのサイトに文章を綴ることはありませんが
もしこの先もおつきあいいただけるようであれば
メールをいただければ幸甚です。
皆様、本当にありがとうございました。お元気で。

絵日記

目次 (総目次)   [次の10件を表示]   表紙

2001-12-31 年の終わりに
2001-12-29 ジュリアーニ市長に見る危機管理のリーダーシップ 2
2001-12-29 ジュリアーニ市長に見る危機管理のリーダーシップ 1
2001-12-28 ソルトレイクシティへの道
2001-12-26 聖なる夜の映画鑑賞
2001-12-23 充実の冬休み
2001-12-21 期末試験終了 2
2001-12-21 期末試験終了 1
2001-12-11 学級崩壊
2001-12-09 初雪


2001-12-31 年の終わりに

僕の21世紀最初の1年は、6月28日を挟んでまっぷたつに分かれる。

その日以前は、日に20以上のタスクを手帳に連ね、手際よくこれらを処理する働き盛りの広告営業として充実した日々を送っていた。電動自転車、アウトレットの最後のキャンペーンでも、12年の経験の総仕上げ的な、完成された作業を全うした自負があった。

その日以降は、語学上のハンディに加え、ファイナンス系のバックグラウンドがなく、平均年齢を遥かに上回る、極東から来たビジネススクールの学生という不器用な立場に身を置き換えた。毎日のノルマは、授業に出ることと2〜3のケースを予習するだけのことだが、それだけで一日の睡眠時間が3〜4時間という、要領の悪い生活を送った。

「変化」の年だった。そうなることは分かっていたが、これほど大きく、辛い変化とは想像していなかった。

そもそも留学を決意したのは、3年前の春先のことだった。社としては初めての本格的なビジネススクール留学制度が発足し、社内選抜に応募することを決めたという同期の友人から、「応募はしないのか」と尋ねられた。正直全くそんなことは考えていなかった。その夜居間で20分ほど宙を見つめて、僕は応募を決意した。

心地よい場所に安住すべきでないこと、より高い視点を持ちたいことがその理由だった。既に社員としては中堅の域に差し掛かり、このまま順調に経験を重ねれば、安定した軌道に乗っていられることは分かっていた。しかしそんな考えをすぐに恥ずかしいと思った。自分は腐りかけていると思った。

振り返れば自分が成長したのは常に苦しみを孕んだ変化を通じてだった。12歳にして物質的にも不自由な異文化生活に放り出されたパキスタン時代、西洋的価値観に一人で向き合わなければならなかった高校でのアメリカ留学時代、理不尽の極みを嘗め尽くした体育会系部署での新入社員時代、そしてそれまでのスペシャリスト的な職務から、多角的な知識、経験、気配りを要する営業職に異動が決まったとき。

「変化することを放棄した年寄りなど、さっさと死んでしまえばいい」大学時代、尊敬する教授が激昂しながらこう言い放った。彼自身60に手が届こうかという年齢だったかと思う。

僕は自分をかなり成長の遅い人間だと思っている。数々の回り道を繰り返し、その度に人を傷つけ、自分を傷つけた。いつまでも子供じみた奴だと周りからは思われていたと思う。今思い出してもとても辛くなる。でも、と言い訳するわけではないけれど、僕は分からないことを分かったふりをして安定する人間にだけはなりたくない。何度傷ついてもそれによって生まれ変わり、何物かに辿り着くことを望んでいる。ただ、僕はもう35歳で、大切な家族を持っている。もう無闇に人を傷つけることだけはしたくない。

ビジネススクールの入学式で、学長が語った。「この学校の存在理由は、君達をtransformすることだ。君達はこれから信じられないくらいのtransformationを経験する。そしてそれは本当に貴重なことなのだ」

それから半年が過ぎ、今日2001年が終わる。僕がどれだけtransformされたか、それはこの日記を読まれた方のご判断にお任せしたい。2002年がさらに激しい変化の年となることを祈りつつ、行く年を見送りたい。

先頭 表紙

a.aさん、そんな頃のフィー子さんの日記と結び付けて読んでくださったとは、感激です。もうひとりのスタンフォードに行った友人も元気にやっているようです。「とても近い場所」とおっしゃるのはボストンのことでしょうか?これからもよろしくお願いします。 / Hidey ( 2002-01-08 09:30 )
以前、フィー子さまの日記で「MBA留学に行く友人」と読んだ記憶があったので、Hideyさまの日記が始まり、ずっと読ませてもらっています。どうぞこれからも頑張って下さい。余談ですが、私の大切な友人がHideyさまととても近い場所にいたので驚いています。世間は狭いですね。 / a.a ( 2002-01-07 01:40 )
TAKEさん、おめでとうございます。お仕事は一段落しましたか?また年が明けたら明けたで急ピッチなんですよね。ちょっと懐かしい気もします。正月早々仕事の仕方を忘れて呆然としている夢を見ました。時々本当は社会人である現実を思い出させてください。よろしくお願いします。 / Hidey ( 2002-01-04 17:57 )
oggiさん、藤木直人は嘘だと妻が申しています。こちらこそ、おしゃれな日記、楽しみにしています。是非いずれお会いしましょう。 / Hidey ( 2002-01-04 17:55 )
くららさん、お休みは満喫されたようですね。こちらこそ、いつかお会いできることを楽しみにしています。氷点下が続く東海岸。そちらが羨ましいです。今年もよろしくお願いします。 / Hidey ( 2002-01-04 17:53 )
しゃどう猫さん、確かに、直前は辛いんですよね。思い出したくないくらい。そう、丙午なので、今年で3周り目です。3月が誕生月。今年もよろしくお願いします。 / Hidey ( 2002-01-04 17:51 )
みかりんさん、変化の重要性については、きっとみかりんさんに教えてもらうことの方がずっと大きいと思います。いつも、少ない言葉の中に、大事な人生訓をこめてくださり、ありがとうございます。今年もよろしく。 / Hidey ( 2002-01-04 17:49 )
みなみさん、おめでとうございます。つっこみなど全然気にしないでください。読んでいただいているだけど本当に光栄だし嬉しいことです。このサイトは極めて普通でまともな人付き合いのできるサイトだけど、ネットならではの気軽さもちゃんと会っていいと思う。「ひまじん」という名のごとく、自分のペースで好きなときに好きな参加の仕方ができれば充分だと思います。みなみさんの日記はとても好きです。これからもいいお話、楽しみにしています。 / Hidey ( 2002-01-04 17:47 )
Hirokoさん、こちらこそ、たくさん学ばせてもらってありがとう。おそくなりましたが、オフ会報告UPしておきました。まだいろいろ落ち着かないとは思いますが、よい年になるといいですね。応援しています。 / Hidey ( 2002-01-04 17:44 )
yukiさん、こちらこそ、おめでとうございます。誰にとっても笑いに充ちた、いい一年になればと心から祈っています。少なくとも昨年よりよい一年になってほしいと思います。 / Hidey ( 2002-01-04 17:43 )
とんこつさん、こちらこそよろしくお願いします。 / Hidey ( 2002-01-04 17:42 )
PAOさん、誰もが考えているはずの当たり前のことを言葉にしてしまいましたが、時々言葉にしないといけないような気もしています。日記を通して励ましあっていければ素晴らしいことですね。 / Hidey ( 2002-01-04 17:41 )
パンドラさん、ほんとに僕は成長が遅いのです。不器用で遠回りばかりしているのです。だからこそ人には見えないものも見たりできたのですが、まだまだという感じ。こちらこそ、お姿は見えなくても、いつも心で繋がって、一緒においしいお酒が飲める間柄には感謝しています。今年もよろしくお願いします。 / Hidey ( 2002-01-04 17:40 )
akemiさんの昨年は、確かにあえて天に変化を求める必要のない大変な年だったみたいですね。でもさすがakemiさん、常に前を向いていらっしゃる。今年もお互い励ましあって何とかやっていきましょう。 / Hidey ( 2002-01-04 17:38 )
しゃむさん、魅力的というには程遠い自分ですが、今年も何とか努力したいと思っています。今年もよろしくお願いします。 / Hidey ( 2002-01-04 17:36 )
あけましておめでとうございます。僕にとっては昨年は敗戦処理的な意味での改革イヤーでした^^; 今年はここからHideyさんを見習って、今度はポジティブに変化していきたいって思ってます。昨年もいろいろ元気をいただきましたが、今年もよろしくおねがいしますね^^ / TAKE ( 2002-01-03 21:05 )
Hideyさま、あけましておめでとう!! 今年もぐんぐん昇っていかれるHideyさまのお姿、ホントに楽しみにしています。がんばれ!!^^ 今年も実り多い年になりますように。 / パンドラ@おいしいお酒も飲もうね♪ ( 2002-01-03 13:55 )
明けましておめでとうございます。今年も知的で楽しい日記、楽しみにしてます。藤木直人似と噂のHideyさまにお目にかかりたいわ。襲いかからないようにしないと(笑) / oggi ( 2002-01-02 18:52 )
明けましておめでとう!HideyさんのDiaryは読みごたえたっぷり、今年も楽しみにしています!お会いしたいわ〜♪ / くらら@今年もよろしく ( 2002-01-02 17:55 )
transformation か・・・transform する直前が、一番辛いのかなぁ? なんて思ってしまいます。ところで、Hidey様、今年が干支年になるのかしら? お体に気をつけて、良い年をお迎えください! / しゃどう猫 ( 2002-01-02 14:09 )
明けましておめでとうございます。『変化』イコール『成長』かなと思います。どうか今年も充実した一年になりますように祈っています。。頑張って下さい! / みかりん ( 2002-01-02 09:02 )
あけましておめでとうございます! あまりつっこみはしていないけれど(スミマセン)、毎回日記拝見していますよ〜。今年もよろしくお願いします! / みなみ ( 2002-01-02 01:03 )
明けましておめでとうございます。 今年の初突っ込みはまず、Hideyさまから・・・。 「心地よい場所に安住すべき出ない事、より高い視点を持ちたい事」これって、忘れてはならない大切な事ですよね。 私も2002年はこの気持ちでstep upしていきたいと思います! いつも悟りのおすそ分けいただけて嬉しいです。 本年もどうぞ宜しくお願いたします。 / Hiroko ( 2002-01-02 00:37 )
あけましておめでとうございます。笑う門には福来る。 / yuki ( 2002-01-01 19:35 )
あけおめことよろ / とんこつ ( 2002-01-01 14:35 )
Hideyさまの日記は、「うまく折り合いをつける」的な状況に陥りつつある私の仕事への姿勢に鞭をうってくれました。今年の私のテーマとして肝に銘じておきたいと思います。楽に仕事ができるようになったときがその環境を離れるベストタイミングなのですね。 / 走る酔人(PAO) ( 2002-01-01 12:28 )
Hideyさまの口から「成長の遅い・・・」とうかがうとは、実はオドロキでした。とうてい比較にならないけれど、そのコトバはまるでワタシのことだなとずっと思ってきたから。でも、Hideyさまの恩師のお言葉にチカラづけられる思いです。ジブンが選んだ変化を悔いたくない。速度は遅くても信じて歩きたい。Hideyさま、新しい年もどうぞよろしく。ひまじんを通じて空のむこうのあなたと新年のお祝いができるのが、うれしい。 / パンドラ ( 2002-01-01 09:50 )
「変化」を自分から求めていくHideyさんの姿勢が凄いと思います。私の場合『苦しみを孕んだ変化』というのは天から与えられたものだから。Hideyさんの文章を読んで、なるほどと再認識しました。自分から望まずとも、その渦中では変化に向き合って得たものを無駄にはすまい。。と努めてはおります。私は自分で言ってしまいましょう。「変化」を克服する度、進化してると思っています(笑) 本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。 / akemi ( 2002-01-01 08:02 )
Hideyさまが魅力的なのは、回り道さえもまた糧にされているからでしょうね。よい年越しを。 / しゃむ ( 2002-01-01 05:01 )

2001-12-29 ジュリアーニ市長に見る危機管理のリーダーシップ 2

3. 状況説明において誠実で嘘がないこと
殺到するメディアの質問攻めに対し、彼は一つひとつはぐらかすことなく回答した。今何が起こっているのかを市民に逐一知らせる義務があると彼は考えた。日に日に増していく犠牲者数も、ためらうことなく公表した。分からないことは分からないと、正直に答えた。そうしながら、彼は「我々は充分傷ついているし、明日も、一ヶ月先も、もしくは永遠に傷つき続けるかもしれない。しかし我々は常に希望を持ち続けなくてはならない」と市民に語りかけた。

4. 明るい未来への明快なビジョンを持っていること
彼はある式典でのスピーチで、ナチスドイツの連日の爆撃で降伏やむなしと誰もが思っていたイギリスを奇跡的に救った、ウィンストン・チャーチルの言葉を引用した。「勇気というものは、人間の持つ資質の中で最上に位置するものと考えてよい。なぜならそれは他のすべての資質を保証するものだからだ」そして彼は、その勇気をもっともよく示したのがニューヨーク市の消防隊員なのだと語り、すべての市民が勇気をもって行動することを指し示した。彼はまた記者発表でもこう語っている。「我々はこの悲劇によって、これまでに増して強くなって立ち上がるのだ。我々は精神的に強くなり、政治的に強くなり、経済的に強くなる」

こうしてニューヨーク市民は、「彼こそが付き従うべきリーダー」と信じるに至り、彼を支柱にして街の復興が進んでいる。

ジュリアーニは最近、ダイアン・ゴランバという女性の結婚式で、バージン・ロードを歩く彼女の腕を引いた。彼女の兄は消防士だったが、8月に殉職、父も祖父も近年他界していたため、父親役を買って出たのだ。ダイアンが嫁いだのは31歳の警察官だった。ジュリアーニは語った。「このような場に立ち会えたことは大変嬉しい。だから人生は素晴らしい。だから我々は常に希望を抱いて前進し、人生の与える素晴らしいものを得ようと努力すべきなのだ」

これまでジュリアーニに対して懐疑的だった者も含め、多くのニューヨーカーが彼の任期延長を望んだが、規定は規定と、彼はメディア界の実力者ブルームバーグに後任の座を譲った。ブルームバーグについても授業で取り上げたが、人は悪くないものの、名誉欲が非常に旺盛で、そのために金に任せて市長の座を勝ち取ったという印象だった。ある学生が私見を述べた。「彼は自分の企業に君臨したように、ただニューヨーク市民の上に君臨したいだけではないか。ジュリアーニがブルームバーグと異なるのは、彼がニューヨークを心から愛し、自らを公僕として考え、市民に仕えたところだ」

12月31日、ルドルフ・ジュリアーニはその任期を満了し、1月1日からブルームバーグによる市政が始まる。まだまだ多くの難問を抱え、傷の癒えないニューヨーク市民がブルームバーグをどう評価していくのか、暫く見守りたい。

先頭 表紙

しゃむさん、何にも増して、心から街を愛しているということが一番強いのでしょうね。政治でもビジネスでも愛は本当に大切。来年もよろしくお願いします。 / Hidey ( 2002-01-01 04:49 )
ガス欠コインさん、本当に一年間お疲れ様でした。僕も同じく、勇気の大切さを個人的に思い知った一年でした。不思議。僕もトッチーに年賀状書いてたんですよ。多分半年後くらいには一度帰国すると思いますので、そのときでも是非。よいお年をお迎えください。 / Hidey ( 2002-01-01 04:48 )
しゃどう猫さん、パンドラの箱を信じたいです。ジュリアーニ氏、今後の言動も注目したいですね。来年もよろしくお願いします。 / Hidey ( 2002-01-01 04:46 )
Rさん、もっとも尊敬する人物っぽい投票はブッシュ大統領だったかと思いますが、確かにタイムの選出は僕も大いに納得がいきました。個人的にだけでなく、世界にとって2002年がいい年になることを、心から祈ります。来年もよろしく。 / Hidey ( 2002-01-01 04:44 )
くららさん、ほんとにNYが21世紀のあるべき街の手本になればいいと思います。くららさんもよいお年を! / Hidey ( 2002-01-01 04:43 )
パンドラさん、ブッシュの評価は別にしても、こちらの大統領選挙では、国民全員の父親像として、全人格的に信頼がおけるかどうかが大変重要な要素になりますよね。そういうのって、日本も見習うべきだと思います。制度が変わらないと無理だけど。 / Hidey ( 2002-01-01 04:41 )
市長としてのというよりも自らNYの誇りの為に頑張っていらっしゃる感じがします。感服です。Hideyさま、奥様どうぞよいお年をお迎えくださいね。来年も素敵なお話聞かせてください。 / しゃむ ( 2002-01-01 04:40 )
↓政治化→政治家 / Hidey ( 2002-01-01 04:39 )
PAOさん、おっしゃるとおり。これを書きながら、日本の政治化の底の浅さ、特に危機管理能力のなさに思いを馳せていました。 / Hidey ( 2002-01-01 04:39 )
mignonneさん、こちらこそ、いつもmignonneさんの日記も楽しく読ませていただいています。今年は出会いが多くていい年でした。こちらこそ来年もよろしくお願いいたします。(←まだこちらは2001年) / Hidey ( 2002-01-01 04:37 )
akemiさん、日本でもそうでしたか。ほんとに日本にもそんな政治家がいてほしいですね。 / Hidey ( 2002-01-01 04:36 )
プルーさん、僕はテレビを見たくても見られない日々が続いたので、それほどジュリアーニ氏のスピーチを自ら聞いたことがないのです。本当にニューヨークは、10年くらい前とは大違いですよね。多少の行き過ぎはあったにしても、あれだけの徹底振りにはやはり感謝です。 / Hidey ( 2002-01-01 04:35 )
こっこさん、よかった、喜んでもらえて。正直不勉強な僕は、この授業を経験するまで、ジュリアーニ氏のことはそれほど知りませんでした。逆に色々教えてもらいたいくらいです。でもやはりメディアで見る彼の真摯な態度は、とても印象的だったことを覚えています。 / Hidey ( 2002-01-01 04:33 )
たらママさん、あの画面構成は確かに画期的ですばらしいものですね。ただ、ブルームバーグ社の社員の待遇は非常に悪く、日本のどこぞの企業にも増して人使いが荒いそうです。 / Hidey ( 2002-01-01 04:32 )
人生は、いちばん大変な時に勇気を振り絞らなければならない。個人的にもそんなことを感じた1年でした。報道で見たジュリアーニは、Hideyさんの言うジュリアーニだったと思います。あと、関係ない話しですが、トッチーに年賀状を書いていてHideyさんのことに触れようかと思いましたがやめておきました。そんなに遠くない頃、Hideyさんに会えるような気がするので。 / ガス欠コイン@良いお年を。 ( 2001-12-31 22:18 )
希望か。。。必要な時に、言葉が心に染みて勇気になって、希望になっていくのね。ジュリアーニ市長、任期が終ってしまうのが惜しまれますね。 / しゃどう猫 ( 2001-12-31 13:54 )
「ニューヨークをディズニーランドにするつもりか」なんて言われていた時もありましたが、安全の値段を安くしたことは評価されて当然と思います。平時でのみ有能な人物かと思いきや、嵐の中でこそ輝く人間だったんですね。 もちろん立場の違いもありますが(NY市長は被害者でいられるけど大統領はそうもいかないし)、選出されたのがブッシュ大統領じゃなくてジュリア−ニ市長だったことに、何となくほっとしました。 / R@Bonne annee! ( 2001-12-31 11:07 )
素晴らしい市政でしたね。これからのNYにも期待します。Hidey様、お体に気をつけて、どうぞ良いお年を! / くらら ( 2001-12-31 01:55 )
「公僕として考え、市民に仕える」・・・・ココロからそう徹することのできる政治家って少ないように思います。政治家っていろんな意味で欲深だと思っているから。今日のHideyさまの日記で、なんだかほっとしました。こんな方もおられるのだわ。 / パンドラ ( 2001-12-30 18:11 )
日本には惜しまれて職務を終える政治家がどれだけいるのかを考えると寂しい気がします。 / 走る酔人(PAO) ( 2001-12-30 17:53 )
どこにでも彼のようなリーダーがいて、誰もの気持ちを理解し、引っ張っていってくれたら、と思います。Hideyさまの日記を拝見していると、いつも少し成長させてくれる気がします。奥様と良いお年をお迎えください。来年も日記、楽しみにしています。 / mignonne ( 2001-12-30 14:33 )
そうですね、NYが映し出される度にジュリアーニ市長はそこにいた印象だもの、確かに。「多くの人の死を無駄にせず、前に進もう!」そうした姿勢は今の私には大変、共感できるものであります。「だからこそ、頑張る。そして『糧』にする。」これっすね、市長!潔さも素敵だ。 / akemi ( 2001-12-30 02:00 )
ジュリアーニ氏のスピーチは、いつもいつも心に響きますね。9/11のことももちろんですが、この8年間の間のNYの変わりようは、目を見張るようです。このまま、クライムレイトの低い、クリーンなNYであるように、願っています。 / プルー ( 2001-12-30 01:51 )
嬉しい、今日のHideyさまの日記。ジュリアーニが大好きで、NY生活の大半をNY1とNYTIMESをチェックし、シティーホールや彼の住むグレーシーマンションにも何度も出掛けたジュリアーニオタクなのです。大学に提出した志望理由書もジュリアーニの危機管理について検証したいと書きました。来年のジュリアーニ氏の活躍に注目しています。また授業で彼の話題が出たら、日記にアップしてもらえると嬉しいです。 / こっこ ( 2001-12-29 23:54 )
ジュリアーニ市長、最初はこんな名市長になれるなんて思いませんでした。日本の自治体の長でこういう人がいないのは何故でしょう。ブルームバーグさんといえば、再編淘汰で大変なメディア業界で脅威の急成長を成し遂げましたね。その秘訣は使い勝手の良さが大きかったですけど。成長しているからいい記者も流れる、という好循環だったんじゃないかな、ここ数年は。 / たらママ ( 2001-12-29 23:52 )

2001-12-29 ジュリアーニ市長に見る危機管理のリーダーシップ 1

タイム誌がパーソン・オブ・ザ・イヤーとしてルドルフ・ジュリアーニ ニューヨーク市長を選出した。9月11日の悲劇の後のニューヨークを物理的にも精神的にも復興へ導いたリーダーと評価しての選出だ。少し前の話になるが、うちの学校のリーダーシップの授業でも、急遽予定を変更して、ジュリアーニ市長に見る、危機管理のリーダーシップを研究する授業を行ったので、ご紹介したい。

危機においてこそ本来の自己を超えて偉大なる指導者となった人物を、我々は歴史の中に見つけることができる。リンカーン、チャーチル、ケネディなどがその好例だが、ジュリアーニもそうした人物のリストに名を連ねることになるだろう。特に彼の場合は、数々の業績を残しながらも、賛否の分かれる評価に甘んじて任期を全うしようとしていたとき、突然の悲劇が彼を歴史に残るべき指導者にまで押し上げたというケースなのだ。

ジュリアーニ市長は1994年の就任以来、一貫して犯罪率の低下、減税と福祉の削減と移民の受け入れによる経済活性化、浮浪者の一掃などの政策を掲げ、遂行した。その政策自体にももちろん賛否両論があるが、犯罪率の低下に関しては、一様に高い評価を得た。彼のリーダーシップのもと、1993年と比較し、重罪の件数は57%、殺人の件数は68%減少した。

しかし犯罪の減少についても、いくつかの事件にまで発展した行過ぎた取締りなど、一部の批判は免れない。さらに浮気の発覚と離婚による支持率の低下、これに加えて前立腺ガンを患ったことによりヒラリー・クリントンとの上院議員選挙戦から離脱するなど、決して彼はヒーローであり続けたわけではない。

だが、9月11日がすべてを変えた。授業の中で、危機におけるリーダーシップの資質をいくつか抽出したので、それぞれの資質に関し、ジュリアーニ市長が実際に何を実践したかを示していきたい。

1. 常に存在感があること
グラウンド・ゼロはもちろん、病院でも葬式でも教会でも、人々は常に彼の姿を見ることができた。メディアは常に陣頭指揮を執る彼の姿を捉えた。結局実現はできなかったが、彼は犠牲になった消防隊員や警官一人ひとりの葬儀を訪れようと努力した。日に20時間以上彼は動き回り、朝食はコーヒーのみ、昼食、夕食は車から降りて、目に付いたピザ屋でテイクアウトということも多かったという。

2. 被害者の感情を分かち合えること
「私はできるだけ自分の足で現場を歩き、自分の目で見、自分の体で感じ、そして人々に話しかけたかった」と彼はニューズウィークのインタビューに答えている。実際に彼は毎日数回ずつグラウンド・ゼロを訪れ、もっとも悲惨な光景を何度も目の当たりにし、涙をぬぐおうともせず、救助にあたる人々を励ました。メディアに登場する彼は、悲しみや憤りを隠そうとはしなかった。生粋のニューヨーカーでもある彼は、市民の声の代弁者となっていた。

(つづく)

先頭 表紙

2001-12-28 ソルトレイクシティへの道

妻と一緒に外出し、いくつか用件を済ませ、妻が練習がてら運転する車で帰途に就いたが、なにやら沿道が騒がしい。見ると小さなアメリカ国旗を手にした人たちが道路の先を見やっている。暫くするとコカコーラのプロモーションカーがすれ違いに走っていった。振り返ると車にデザインされた五輪旗が見えた。オリンピック。すぐに連想が繋がった。ソルトレイクシティへの聖火リレーに違いない。そう言えば数日前に聖火がニューヨークに入ったニュースを耳にしていた。案の定、ポリスバイクが何台か走ってきた。

その道は、ハーバード・スクウェアから我々の住むセントラル・スクウェアを通り、さらにボストンの中心街を貫く、マサチューセッツ・アベニューというボストンを代表する通りだ。我々の車は既にセントラル・スクウェアのそばまで来ており、だんだん渋滞が激しくなってきたので、沿道に駐車をしてちょっと見物することにした。郵便局近くで、消防車の梯子にくくりつけられた巨大な星条旗がアベニューのど真ん中に聳えていた。うちはその郵便局を曲がってほんの2分の場所にある。摂氏0度の寒さにも関わらず、歩道は旗を持った大勢の人たちで溢れかえっていた。

警察の先導車の陰から、夕闇に小さく揺れる炎が見えてきた。真っ白なウェアを着た30代半ばくらいの金髪の男性だった。なんだか見ている我々よりもミーハーな感じで「ホーウ!」と奇声をあげながらゆっくりと走っていった。ほんの一瞬の出来事だった。多分オフィシャルスポンサーのコカ・コーラがキャンペーンで一般のランナーを募ったのだろう。

2002年2月8日〜24日、ソルトレイクシティにて今世紀初の冬季オリンピックが開催される。たまたま2月15日〜18日の4日間学校が休みになり、調べたところフィギュアスケートやジャンプもその日程で開催されるので、ちょっと行ってみたいなどと考えているが、やはり心配なのはテロの問題だ。世界中から選手や観客が集まり、注目が集まる中、アメリカの威信を砕くには最高の舞台であることは間違いない。仮にも平和の祭典と呼ばれるこのイベントが新たな惨事を招くとしたら、余りにも悲しいことだ。

しかし、テロリストの立場からすれば、ワールド・トレード・センターがそうであったように、オリンピックこそ商業主義にまみれた、駆逐すべきキャピタリズムの象徴とも言えるだろう。現代資本主義がしつらえた似非の平和とも言えなくはない。金まみれの招致活動で批判を浴びたソルトレイクシティなだけになおさらだ。個人的に僕もオリンピックの商業化には大きく加担している企業に勤めているので、複雑な気持ちを抱いているのは事実だ。

せめて純粋に競技に参加する選手のために、と言いたいところだが、あらゆる国において選手強化に多額の資金が費やされ、アマチュア性が失われつつあるのは周知の事実だ。ほとんどの選手の動機は純粋だろうし、彼らによって与えられる感動も本物だろう。しかし、その裏に渦巻く利権を知らないほど我々は無邪気ではない。多くの人を感動させるための対価という考え方もあろうし、本来スポーツは金のかからないものという議論もあろう。スポーツの商業化の是非を軽々に論じるつもりはない。いずれにせよ、これ以上の命が失われることのないように祈るばかりだ。

お祭り騒ぎがおさまって、車に戻ろうと歩いていたら、次のランナーに聖火をリレーし終わった先ほどのランナーが、記念のトーチを持って観衆と握手をしていた。凝ったつくりの豪華なトーチだった。聖火という崇高な精神を湛える、金のかかった立派な棒は、まるでオリンピック自体を象徴しているようだった。

先頭 表紙

Rさん、IOCがもうちょっと節度ある団体に変われば、随分違うんでしょうけどね。でもほんとにうちの会社は深く関わっているので、僕も立場は微妙なのです。思ったことはちゃんと言うけど。 / Hidey ( 2002-01-01 04:30 )
いっそのこと、開催地は固定にしたら良いのにと思うことしばしばです。夏はアテネで、冬は…どこだろう? 競技を見ること自体は好きだけど、オリンピックには賛同しかねるんですよね。 / R@古い日記につっこみしてごめんなさい ( 2001-12-31 11:12 )
多分僕が憤りを感じているのは、こうした資金が上っ面だけの平和的な演出に費やされているからなのだと思います。オリンピックなど金のかかるただのスポーツエンターテイメントだと初めから誰もが認めてしまうのなら、いくら協賛金、放映権、入場料が高騰しても構わないのですが、現在のオリンピックの定義が曖昧なのでしょうね。 / Hidey ( 2001-12-29 21:35 )
たらママさん、政治には左右されてほしくないです。ボイコット合戦や譲歩の道具にはしてほしくない。お金がかかるので商業化するのは当前ですが、ロス五輪以来すべての費用が肥大化して、バブル状態になっているのです。協賛金、放映権料の高騰は、お金がかかるからではなく、それを許してしまう経済効果があるから、という理由に過ぎません。需要と供給の均衡といえるかもしれないけど、肥大化すればするほど、訳のわからない利権が発生したり、意味のない装飾が多くなります。どこかでバランスをとるべき、と思います。 / Hidey ( 2001-12-29 21:15 )
しまおさん、スポーツは政治からは常に独立していてほしいですよね。ほんとはアフガニスタンの選手が出場してくれるといいんですけどね。アメリカだってあくまでタリバンと戦争しているわけだし。まあ、あの戦乱では無理なのでしょうけど。 / Hidey ( 2001-12-29 21:04 )
りぃなさん、身障者のリレー参加は僕は聞いていなかったのですが、ニューヨークでジュリアーニ市長が参加した話は聞きました。ジュリアーニ市長については後ほどアップしますのでよかったらどうぞ。 / Hidey ( 2001-12-29 21:00 )
パンドラさん、純粋にスポーツを見ることは素晴らしいし、世界中の人々が自らの限界に挑む姿は美しい。ソルトレイクの組織委員会にはいつまでも懐疑心が残ってしまうけど、競技自体はとても楽しみにしています。聖火もそう。それ自体はとても神々しく見えました。聖火リレーのように、スポーツを通して世界の人々の心が絶えず繋がっていけば素晴らしいことですね。 / Hidey ( 2001-12-29 20:59 )
ガス欠コインさん、僕も選手の報酬については同感です。体だけが資本で、その活動期間も限られており、故障の可能性も大いにある。そんな中で世界中の人々を感動させている選手達は、それなりの報酬を得るべきだと思います。選手よりも、他の部分の利権が余りにも肥大化しているのが目に余ります。 / Hidey ( 2001-12-29 20:56 )
オリンピックは政治にももちろん左右されますし、お金もかかるわけだから商業主義を排するのも無理ですよね。フェアプレーだけは最低保証してもらいたいけど、あとはまあ仕方ないかな、と思います。 / たらママ ( 2001-12-29 16:19 )
タリバン統治下だったころ、アフガニスタンの街角でサッカーをしていた少年が捕らえられた、というニュースを聞いて、ショックを受けたことを思い出しました。オリンピックもワールドカップも、何とか平和に行われて欲しい。ただそれだけを祈っています。 / しまお ( 2001-12-29 13:45 )
不思議な祭典ですね、五輪って。身体障害者の方がリレーに参加された、との記事を見ましたが、どうだったんでしょう?色々考えながらも、新年が待ってますね。いいお年をお迎えください♪ / りぃな@ぼちぼち更新中 ( 2001-12-29 04:38 )
オリンピックイヤーだったんだね、2002年! 小さい頃、あの聖火がフシギだったなあ・・・・ずうっと消えないで何十日も燃えつづけてるのかなあって。今もね。火を絶やさずに燃やしつづけることの意味ってどういうことなんだろうね。 / パンドラ ( 2001-12-29 03:09 )
コメントを→コメントがの誤りです。 / ガス欠コイン ( 2001-12-29 00:48 )
血だけは決して、流れて欲しくない、同感です。スポーツの商業化については、高橋尚子選手がCM出演などの活動を始めるにあたって、小出監督が発したコメントを思い出されます。「彼女はそれぐらいの見返りをもらってもいい程、頑張った」と。Hideyさんは立場上言いにくいでしょうが、僕は、どれほどの人生を費やし、失敗すれば、メディアだけではなく、国民からも徹底的に叩かれる。そういった選手が報酬を手にして何がいけないのだろうと思います。とにかく、平和な祭典となることを祈ります。 / ガス欠コイン ( 2001-12-29 00:47 )

2001-12-26 聖なる夜の映画鑑賞

イヴの夜は、信者でないなりにも神妙な気分を味わいたくなって、映画「ベン・ハー」のDVDを借りてきた。

ご存知の方は多いと思うが、1959年制作のウィリアム・ワイラー監督作品で、アカデミー賞11部門受賞という金字塔を打ち立てた大作だ。古代ローマ帝国がユダヤを制圧していた時代の話。チャールトン・へストン演じるユダヤの豪族ジュダ・ベン・ハーは、ローマ軍指揮官としてユダヤの地に戻ってきた、幼馴染メッサラの政治的な野望から、ローマ軍総督に重傷を負わせた罪人としてガレー船に送られる。マケドニアとの海戦でローマ軍のアリアス司令官を救ったことから、ジュダはアリアスに庇護され、4頭立て戦車レースの騎手として活躍。ユダヤに戻った彼は、同じく優秀な騎手でもあった仇敵メッサラに復讐する機会を得る、という話だ。

初めてこの映画を観たのは、パキスタンに住んでいた中学3年の時。家族で映画館へ行き、もちろん字幕もなく、英語が分からないながらも何かしら荘厳な印象を得て帰宅した。高校生になって日本語の字幕付きで改めて観て、初めてその深遠なテーマを理解し、以来何度となく、この4時間近くの長編を見直している。

映画史上に燦然と輝く戦車レースのスペクタクルに目が奪われがちだが、この映画を不朽の名作として揺るぎないものにしたのは、復讐心によって生きるジュダと、博愛を説くイエス・キリストの受難劇を重ねた、巧みなプロットだ。因みにこの映画は副題を「A Tale of the Christ」という。キリストの美徳をもっとも純粋な形で表現した映画と言っていい。後世の信者の手垢にまみれた形式主義や、押し付けがましい宗教的全体主義が介在することなく、ストレートにイエス・キリストの崇高な教えを描いている。

ジュダの妻エスターが、ジュダを諭す科白が印象的だ。

I know there is a law in life that blood begets more blood as dog begets dog. Death generates death as the vulture breeds the vulture. But the voice I heard today on the hill said, “Love your enemy. Do good to those who despitefully use you.”
(獰猛な犬はもう一匹の獰猛な犬を生むように、血は血を呼ぶに過ぎないというのが世の決まりなのよ。ハゲワシはハゲワシを生み、死は新たな死を招く。でも今日丘の上で聞いたあの方の声はこう語っていたわ。「汝の敵を愛せよ。汝を悪しく利用する者に善を施せ」)

42年前に書かれた科白が、そして2000年前に語られた言葉が、時空を越えて胸を衝き刺す。代を重ねてキリストの教えを受け継いでいるはずのこの国の人たちは、この言葉をどのように学んでいるのだろうか。2000年分の愛憎や多くの国家・民族の利害が複雑に堆積した現代において、右の頬を打たれて左の頬を出すことは確かにナイーブと言うしかない。しかし、報復攻撃を行う米兵に、それを支援する9割方の米国民に、キリストの言葉は、今なお何らかの重みを残しているだろうか。大国ローマ帝国に現代のアメリカがだぶる。それにしても2000年の時を隔ててなお、同じユダヤの地が争いの源となっているのは皮肉な事実だ。その争いを増幅させている勢力のひとつが、他ならぬキリストの教えを尊ぶ人々であるとなればなおさらだ。

この映画は間違いなく、スクリーンで観るべき代表的な映画のひとつだ。ネットで調べたところ、2002年1月19日から、テアトル銀座でロードショーが始まるらしい。まだ観たことがないという方はもちろん、何度も見たという方も、改めてこの時代にこの映画を見直してみることは意義深いのではないかと思う。その際は是非皆様のご感想をお伺いしてみたい。

先頭 表紙

Rさん、僕は多分8回くらい見ていると思います。でも、何度見てもそのときそのときの発見がある映画です。今回はやはりこんなご時世で、今までとはちょっと違う見方をすることができました。DVD、是非どうぞ。 / Hidey ( 2002-01-01 04:28 )
たしか12歳のころ、テレビのロードショウで初めて観た時は衝撃でした。2週連続で。チャ−ルトン・ヘストンは瞳の色が薄すぎて白黒時代は不遇をかこっていたそうですが、それがすごく雄弁でした。 最近出たばかりの新しいDVD、迷ってたけど買っちゃおうかなあ。 / R@ラヴェンダ−・フィルムの古典でもありますね。 ( 2001-12-31 10:58 )
Hirokoさん、似たような設定の映画としては「グラディエーター」がありますが、「ベン・ハー」と比較して観てしまっただけに、若干底の浅さを感じてしまいました。どんな最新のSFXよりもやっぱりストーリーは大事です。 / Hidey ( 2001-12-28 18:58 )
ちえちゃん、そんなに怖いシーンってあったっけ?222分の大作はちょっと疲れるけど、ご主人の帰りの遅いときにでも是非どうぞ。 / Hidey ( 2001-12-28 18:55 )
フィー子さん、休みに入っても、やりたいこと、やるべきことが多くて、ショコラはまだなんですよ。楽しみにはしているんだけど。メールありがとう。ぜひ参加させてください。これからちょっと調べてみます。 / Hidey ( 2001-12-28 18:53 )
lim.さん、そうだったのですか。僕にとっても「ベン・ハー」は、少年時代への憧憬も手伝って、立ち戻るべき場所のような存在です。「ひとりで傷つくことを選ぶように変わっていく」ということ、考えさせられました。 / Hidey ( 2001-12-28 18:51 )
ナライフさん、映画評はナライフさんの専売特許なので、機会があったら是非ご感想を聞いてみたいと思います。これからも隠れた名画の紹介、楽しみにしています。 / Hidey ( 2001-12-28 18:48 )
akemiさん、なぜかベンハーは年末年始にテレビでやることが多いようです。よっしー君、病院で年越しとのこと、とても残念です。でも来年こそ、本当によい年になりますように。 / Hidey ( 2001-12-28 18:47 )
ガス欠コインさん、僕はスクリーンで観たのは2度。あとは5、6回ビデオやテレビで観てます。仕事場からも近いことだし、暇があったら是非行ってみてください。 / Hidey ( 2001-12-28 18:45 )
聞いたことがある、という程度の知識でした<ベン・ハー>。一度機会を見つけて観てみまーす♪ / Hiroko ( 2001-12-27 21:23 )
ベンハーは中学のキリスト教学の授業で観てからなぜか心に強く残っててちょっと怖いシーンもあるけど、好きな映画なの。大人になってからみていないから久しぶりに観ようかな。 / Chie ( 2001-12-27 08:20 )
さきほど、Hideyに送ったつもりのメールが奥様あてになってしまったかもしれないの。ちょいとご確認を。いやたいした内容じゃないんですけど。サッカーの話です。ごめんなさいね、この場をお借りしちゃって。 / フィー子 ( 2001-12-26 20:18 )
私もおぼろげ。wowowでやるかどうか探してみようっと。ところで先日のショコラは如何でした?私も見たいと思っててまだ見てないの。 / フィー子 ( 2001-12-26 20:17 )
クリスチャンの家庭に育った私にとって、『ベン・ハ−』は教科書みたいなものでした。いつか傷つけあうより一人で傷つくことを選べるように、人は変わっていけると良いと思う。高潔ですね。 / lim. ( 2001-12-26 18:06 )
既に2週間くらい前からテアトル銀座の前には巨大な看板等々で大々的に宣伝をしています。スクリーンで観るのは恐らく高校生の時以来なので駆けつけようと思ってます。 / ナライフ ( 2001-12-26 18:02 )
昔からわかっていたはず、殺し合うことの愚かさを…。幾度ともなく噛み締めなければダメなんだなあ、人間は…。 / akemi ( 2001-12-26 17:45 )
今日、みのもんたが「年末はいい映画を深夜にやってますから夜更かしになりますねえ、ベンハーとか…」って言ってました。息子は映画好きなんだけど。。大晦日はひとりかもしれません。息子とふたりで過ごす予定だったのに…。(泣)(つっこみに自分とこの話、書き連ねてすいません) / akemi ( 2001-12-26 15:58 )
非常に興味をそそられますね。見たことはあったかとは思いますが、朧気です。テアトル銀座も好きな劇場なので、落ち着いたら行ってみようかな。それにしても、アメリカにいるHideyさんに、日本のロードショーの情報を教えてもらうのは妙な気分ですね(笑)。 / ガス欠コイン@遅くなりましたが、メリークリスマス ( 2001-12-26 15:28 )

2001-12-23 充実の冬休み

昨日から3週間の冬休みが始まった。日本でせわしく働いている皆さんには殴られてしまいそうだが、35歳の疲弊しきった脳みその皺を伸ばすには、それくらいの時間は欲しいところだ。昨日、今日は、初めから飛ばしてしまい、充実した二日間となった。

昨日は朝9時に、先日購入した妻専用のデスク件コンソールが届いたので、二人でせっせとDIY。こちらの家具はほとんどの場合、自分で組み立てる必要がある。またも届いてからそれと知った、北欧製のデスクだった。ダイニングテーブル、パソコンデスク、ベッドも北欧製。やはりここボストンでは、シンプルでデザイン的にも許容でき、バリュー感のある家具となると、北欧にたどり着いてしまう。

ところで試験が終わった20日には、クラスメートの日本人から中古車を購入した。17年前に初めて乗ったのと同じ、ホンダ・シビックだった。無駄のないいい車だ。95年式、55,000マイル走行で4,900ドル。こちらの相場では非常にお買い得だ。アクセルの感触は17年前と同じ。小さな車の親密な空気を味わいながら夜の東京を走った日々が懐かしい。Civicが転じて、愛車のニックネームはVickyだった。今度の車はさしずめVicky 2というところだ。

昨日はそのVicky 2に妻を乗せて、コンソールに似合う椅子や、妻が死ぬほど食べたがっていた日本製の食パンを買いに出かけた。緯度が高く、冬至も近いこの季節、ボストンの陽はすぐに暮れてしまう。昼間は煉瓦造りの建物が古い街の風情を醸すのだが、チャールズ・リバーに懸かるハーバード・ブリッジを走るとき、左手に見えてくる夜のダウンタウンのビル群は、改めてここはアメリカの大都市であることを教える。

椅子に加えて、懸案になっていたフロアランプを購入。これで多少は深夜独りで勉強する侘しさも和らぎそうだ。今日はさらにボストン中の家具屋を廻って、ようやくコーヒーテーブル(日本でいうソファテーブル)を手に入れた。今月のキャッシュフローは余り想像したくない。

うちから歩いて5分くらいのところに、吉野家という日本食材店がある。ちょっと小さ目の日本のスーパーくらいの品揃えは充分あるので、妻はすっかり重宝している。その店では日本のドラマをレンタルしており、人気番組はほとんど揃っている。ドラマが好きな人には、毎週忘れずに留守録などして観つづけることを考えると、日本よりも余程便利な環境だ。新作は1泊1ドル、旧作は1週間1ドルで借りられるのが嬉しい。

僕はテレビドラマはまったくと言っていいほど観ない人間だが、この歳も手伝ってはまってしまった唯一の例外が、「ちゅらさん」だ。早速僕が日本を出たあとの放送分を2本(2週間分)借りてきた。沖縄から東京に出てきた女の子が主人公で、東京の忘れかけたひたむさ、純粋さが大変な人気を呼んだドラマだが、僕の場合、それは中学3年間のパキスタン生活を終えて日本の高校に進学したときのことを思い出させる。極めて個人的なはまり方をしているドラマだ。日本人の女優では珍しく好きな菅野美穂がいい役を演じているのも好きな理由のひとつだ。

今日の夕食は久しぶりにチーズフォンデュ。新婚旅行先のスイスでのフォンデュに夫婦そろって心酔し、東京の家のそばにも美味しいスイス料理屋があったので、我々の間ではとっておきのディナーのひとつなのだ。白ワインをたっぷり使う料理なので、当然白ワインとの相性がよい。Chablisの鋭く舌を刺すような酸味がチーズの甘味を適度に押さえる。

こんな贅沢な毎日を送っていいのだろうか。3週間後無事社会復帰できるかどうか、はなはだ疑問だ。

先頭 表紙

peachさん、どういたしまして。ちょっとダイエットの敵にはなってしまいそうだけど、美味しいものには勝てませんね。この休みは少し体重が増えそうです。 / Hidey ( 2001-12-28 20:06 )
Hidey様、わざわざありがとうございます。わぁ〜美味しい!!と言って食べる方が何時も専門の方なのですが、一度キチンと自分主催で遣って見たくって!?書き写して、一度遣ってみますね!どうもありがとうございます。 / peach ( 2001-12-26 15:28 )
ナライフさん、ほんと、貧乏性になってしまって、何か楽しいことをすると、後でしっぺ返しがあるのではないかと、ドキドキしてしまいます。映画も色々観たいのですが、余り見すぎると時間を食うのでねー。優先順位付けが難しい毎日です。 / Hidey ( 2001-12-26 14:41 )
Ecruさん、Vickyは高校での留学時代に一番仲良くしていた女の子の名前でもあるのです。彼氏つきだったけど、いつも3人で遊んでました。ほんとはやっぱりBMWとか乗りたいんですけどねー。 / Hidey ( 2001-12-26 14:39 )
ゆーさん、温かいお言葉、ありがとうございます。もっともっと楽しみます。余り気乗りのしない妻を説得してNYまでドライブしたいなんて思ってもいます。 / Hidey ( 2001-12-26 14:37 )
こっこさん、おかえりなさい!シビックはお買い得だったのですが、色が真っ赤なのです。まあ仕方ない。家具はこだわってしまったし、妻をベルリッツに通わせたり、旅行もしたかったりするので、車くらいは妥協しないとね。あらためて合格おめでとうございます!お互い励ましあって頑張っていけるといいですね。 / Hidey ( 2001-12-26 14:36 )
チーズフォンデュ、いいですねえ… 社会復帰のことなど考えずに贅沢三昧なさってくださいまし!! / ナライフ ( 2001-12-26 14:35 )
TAKEさん、ちょっとその先生の味とは違うかもしれませんが、是非peachさんへのつっこみがえしを参考にしておつくりになってみてください。 / Hidey ( 2001-12-26 14:33 )
PAOさん、そう言っていただけるとありがたいです。「社会」からお呼びがかかるまでゆっくりすることにします。 / Hidey ( 2001-12-26 14:32 )
peachさん、セットはたいしたことない、ゴルフコンペの賞品か何かでもらった安物です。ま、美味しくできればいいのでしょっちゅう活躍していますが。作り方は、鍋の内側ににんにくの切り口をこすりつけ、鍋を熱してエメンタールチーズ400g、グリエールチーズ200gをおろして混ぜたものを白ワイン3カップくらいと交互に入れて溶かす。コーンスターチ大さじ1を白ワインで溶かして入れる。キルシュ酒、カイエンヌペッパーを適量入れる、でできあがりです。 / Hidey ( 2001-12-26 14:30 )
しゃどうさん、さすがにペースをつかんでらっしゃる方は違いますね。しかももうまた勉強ですか?お言葉に甘えて楽しいことばかりの冬休みを過ごしています。お体にだけは気をつけてくださいね。 / Hidey ( 2001-12-26 14:25 )
mignonneさん、2種類で楽しむなんて本格的ですね。うちはエメンタールとグリエールのミックスにしています。 / Hidey ( 2001-12-26 14:23 )
たらママさん、僕も社会人になるまで食べたことがありませんでした。もしも西馬込の近くにいかれることがあったら、ブルーパロットという店がお勧めです。お年を召した素敵なご婦人が注文を取って、息子さんのシェフが、スイス仕込みの数々の料理を美味しく作ってくれる、良心的なお店です。 / Hidey ( 2001-12-26 14:21 )
akemiさん、フォンデュは余りにも簡単な料理で、洒落てるも何もないんですよ、ほんとは。是非一度よっしー君にも作ってあげてください。簡単に美味しくできるミックスとか売ってますよ。 / Hidey ( 2001-12-26 14:16 )
撫子さん、はじめまして。時々日記は読ませていただいています。イメージより地味なお休みを過ごされるのですね?休みも勉強。。。偉すぎる。僕もやらなくてはと思っているのですが、まだ全然手をつけてません。それなりに毎日充実はしているのだけど。これからもよろしくお願いします。 / Hidey ( 2001-12-26 14:14 )
パンドラさん、それほどうっとりすることなく、単に美味しい美味しいと言って食べただけです。こちらはチーズは死ぬほど揃っているので、いろいろ試せそうです。 / Hidey ( 2001-12-26 14:12 )
ほっしーさん、いや、キャッシュフローはいつも大切ですよ!金の切れ目が縁の切れ目ってのはほんとは正しいと思う。金銭感覚も甲斐性のうち。生活力がない男は見放されてしまいますもんね。 / Hidey ( 2001-12-26 14:10 )
Rさん、休みは休みで結構忙しくて、まだショコラを観られません。明日か明後日にでもと思っているのですが。。。 / Hidey ( 2001-12-26 14:09 )
メリークリスマス。冬休み満喫されているみたいで、何よりですね。高校のときの先生がシビックに乗ってました。少し小柄な先生だったので、チビックって呼んでたのはヒミツ。Vickyってニックネームはすごくいいですね〜。 / Ecru ( 2001-12-25 23:42 )
Hideyさま、お祝に来てくださってどうもありがとうございました。休暇を満喫なさってますね!!贅沢??とんでもない、今まで頑張ってこられたんですもの〜、もっともっと楽しんでください。 / ゆー ( 2001-12-25 21:27 )
それにしてもシビックの値段は良心的ですね。NY赴任直後に知人から買った5年落ちアコード、同じ値段でBMWが2年リース出来たと知って・・(涙)Hidey さまにつられて?こっこも来春から学生です。  / こっこ ( 2001-12-25 18:23 )
寒い季節にチーズフォンデュいいっすね〜^^ 子供の頃、絵を習っていた先生んちで、よくご馳走してくれたヤツが美味しかったのですが、今やその先生も亡くなってしまい、その味も再現できないのがちょっと寂しかったりします。 / TAKE ( 2001-12-25 02:10 )
社会復帰はいやでも「社会」がさせてくれますから今は奥さんとの貴重な時間を精一杯楽しんでください。 / 走る酔人(PAO) ( 2001-12-24 20:50 )
今年のクリスマス・プレゼント用に、素敵なのを探し回っていたのですよ。セットは日本から持っていらっしゃったのかしら?それから作り方を、是非、教えて頂きたいわ。この冬の間に一度は遣らなくちゃ!!?セットの購入と共に目標かも!?またぁ〜りと、しっとりと、愉しい2人だけの時間が始まるのですね。。。 / peach ( 2001-12-24 19:19 )
せっかくの冬休み、贅沢に過ごして下さい。心と体の休養があるからこそ、更なる飛躍ができるのです。最初の学期って、精神的にものすごーく、疲れますよね。で、学期を重ねるごとに少しずつ気が楽になってくるの。私の今年の冬休みはこれでお終い。次の学期が始まるまでに片づけなきゃいけない事がたっぷり。でも、もうたっぷり楽しんだから、しばらくはいいかなっと、思っています。が、今日、張り切って学校に行ったら、Holyday Closureで、電気が全部消えていて急にやる気が・・・。なんてね。 / しゃどう@復帰ぃ。 ( 2001-12-24 14:29 )
チーズフォンデュ鍋を二つ(2種類のチーズで楽しむためなの^^)も持っているのに、結婚してからは一度もやってない○に小判の我が家です。年末のお休み中に、Hideyさんちのステキな時間をまねして、やらなくちゃ。 / mignonne ( 2001-12-24 09:48 )
チーズフォンデュは私は社会人になるまで食べたことがありませんでした。主人は好きでないので、年に1、2回娘と2人で食べに行きます。キリッシュ抜きになっちゃいますが・・・。 / たらママ ( 2001-12-24 09:41 )
全く、なにもかも洒落ててシャクだわね〜この人は!(爆)あたしは子どもと囲む小市民の食卓だわ〜。まあいいか、あたしはあたしらしく、あなたはあなたらしく…。それでいいんだよね。。みんな同じじゃつまらない、違うから面白いんだもんね。ゆったり充実の休暇をお過ごしくださいね。(*^.^*) / akemi ( 2001-12-24 00:42 )
3週間素敵なお休みだといいですね。私はおやすみだけど、レポートとテスト勉強を。あと家族サービスも。 / 撫子@little bitch!! ( 2001-12-24 00:12 )
チーズフォンデュに白ワイン!!・・・・・・ああうっとり。白い食卓をふたりでかこむなんて素敵すぎるなあ^^ / パンドラ ( 2001-12-23 21:15 )
リッチで幸せな、2人っきりの時間が始まるんですね。そんな時って、私は遊び終わった時のキャッシュフローを考えてしまいます(笑) こんなんじゃ、心の芯からリフレッシュ出来ませんよね。 / ほっしー ( 2001-12-23 20:44 )
ビデオが借りられる日本食材店があるなんて、ボストンは都会ですね。『ちゅらさん』、夏に日本で観ていました。もちろん?菅野美穂が観たくて…。 先日お買い求めになった『ショコラ』はもう観ました?わたしは、今、何度めかの鑑賞中です。 / R ( 2001-12-23 20:12 )

2001-12-21 期末試験終了 2

マーケティングは、Rogersというカナダ最大のケーブルテレビ会社が、1995年の段階でケーブル回線を利用した高速インターネット接続サービスを開始する際、まだ需要の見通しが明らかでない中で、ターゲットカスタマーをネットのヘビーユーザーに絞るべきか、それとも初めからより広いターゲットへの普及を図るべきか、その際プライシングはどうすべきか、という問題だった。需要予測や、それに基づくコスト計算、損益分岐点分析など、エクセルを駆使しなくてはならない極めて厄介なケースだった。

学生達は一様に厳しい表情でケースと格闘していたが、実は僕はこのケースをサマースクールで経験していた。当時の非アメリカ人ばかりのクラスメート50人余りがそのようなアドバンテージを得ていたことになるが、何しろその頃はまだプライシングの何たるかなど知らない状態だったので、それほど助けられたという訳ではない。しかし、問題文を読む時間で大きなハンディを負う我々非アメリカ人としては、多少気が楽になったことは事実だ。

しかし恐れていたとおり、この事実が試験後すぐに問題になった。再試験を求める一部の学生の声もあったが、結局そのような事態には至らず、試験は有効ということになった。と言ってもサマースクールの友人に聞くと、ほとんどが授業の結論などきれいに忘れてしまっており、騒ぐほどのことではなかった。しかし僕だけは、広告代理店出身で、しかも通常の代理店マーケティングの範疇外の極めて難解なケースだったこともあって、授業のエッセンスは鮮明に覚えていた。その意味ではやはり個人的には助けられたのかもしれない。

最後に生産管理の試験は、自動車のハーネスをエンジンルームと運転席を隔てる壁に通す際に使用する、グロメットと呼ばれる樹脂製のパッキンのような部品を生産する企業の話。既存のIHG方式と呼ばれるグロメットではエンジンルームの蒸気を完全に遮断することができないので、新たに開発を始めたRIM方式のグロメットの生産を検討した。詳細にわたるコスト計算におけるメリット、デメリット、その他の生産工程上のメリット、デメリットを比較検討し、この新製品の導入の是非を決定する、という問題だ。意図的に数値的な情報が不十分になっており、不親切極まりない。単純な投資リターンのファイナンシャルな問題にとどめず、工場生産における危機管理、企業戦略とのフィットなど、上位概念的な工場経営論を問うということなのだろう。

やはり日本人にとっては10ページにわたる複雑な内容の英文を読むことは大きなハンディになる。どうしてもアメリカ人の2倍近くの時間を割くことになってしまう。解答も1,500ワード、2,000ワード程度のものが求められ、ここでも同様のハンディを負うことになる。これらの読み書きを差し引いた残りの時間の中で、最終的にはアメリカ人と同レベルの評価にまでもっていくような課題解決をしなくてはならない。

ようやく終わった。21人の日本人で久しぶりに味わった一番搾りは格別だった。グラスが割れそうなくらいの勢いで乾杯をした。今日から3週間の冬休みに入る。妻と街を探索したり、映画を観たりと、やりたいことは山ほどある。しかし既に一教科につき厚さ8センチにも及ぶ来学期の授業のケースが配布されている。遊びだけの3週間というわけにはいかないだろう。

とにもかくにも、この日記に返って来られたことが一番嬉しい。皆さんの近況も読み漁りたいし、たまっていた話も少しずつ書き綴っていきたい。今日からはワイングラスをデスクにおきながらパソコンに向かう夜が続くことになりそうだ。

先頭 表紙

ナライフさん、せっかく学んだ勉強を、会社で戻ったときにどう活かせるかが今から心配です。本音は子会社の幹部とかやってみたいんですけどね。 / Hidey ( 2001-12-26 14:44 )
お疲れ様でした!!読んでいるだけでも脳がウニになってしまいました。 / ナライフ ( 2001-12-26 14:33 )
たらママさん、やはりこちらで大学院にいらしたのですね。何のお勉強をされてたのでしょうか?機会があったら是非教えていただきたいところです。結構英作文はさくさく書けるつもりでいるのですが、なにしろ周りの連中の知的レベルが高いので、日本人にしてはちょっとばかりできたつもりでも、彼らのハイレベルな言葉使いとそのスピードには到底かないません。 / Hidey ( 2001-12-23 19:36 )
Ecruさん、僕も点数のことは考えないようにしています。日記を書く間のないくらい別の意味で忙しい休みになりそうですが、やっぱり日記をつけることは格別の幸せですので、ひきつづきUPしていきたいと思います。 / Hidey ( 2001-12-23 19:30 )
みかりんさん、どんなにワインが好きでも、やっぱり打ち上げはビールですね!何度やっても「くーっ!」となってしまいます。みかりんさんももうすぐお休みですよね。本当に一年間お疲れ様でした。 / Hidey ( 2001-12-23 19:29 )
ガス欠コインさん、テストはもうしばらくいいです、という感じです。ガス欠コインさんも年末の追い込みで大変だと思いますが、今年は結構続けて休めるのでは?お互い一年間お疲れ様でした。 / Hidey ( 2001-12-23 19:26 )
パンドラさん、早速ワイン飲んでます。冬だし、映画などもたくさん観られるので、これからは赤も混ぜていきたいなと思っています。赤の場合はほんとにワインの質が問われるから、いいお店を見つけてこないと。パンドラさんも、年末だし、飲みすぎには気をつけてください。とりあえずカンパイです。 / Hidey ( 2001-12-23 19:24 )
lim.さん、ありがとう。相変わらず美味しいもの食べてますか?こちらも休みに入ってからは食生活が飛躍的に充実。ちょっと体重が増えてしまいそうで心配です。 / Hidey ( 2001-12-23 19:22 )
こんなにintensiveではありませんが、私も英語の分厚いテキストと格闘した米国大学院時代を懐かしく思い出しました。書く方は語彙がよほどなければ大変ですが、基本的には日本語の文章を書くのが得意な人は、英語の文章も(細かい文法ミスはともかく)割と楽に沢山書けるものです。要は考える力・文章にする力は語学とは別物だと思います。 / たらママ ( 2001-12-23 16:28 )
お疲れさまでした。わたしには問題読むので充分な試験です。なさけないけど、何点とれるか考えるだけでもおそろしいわ。3週間、たっぷりリフレッシュしてください。日記の方も楽しみにしておりますので。 / Ecru ( 2001-12-23 15:02 )
お疲れ様でした。頑張った後のビールは最高ですね!冬休み。。どうか楽しんで下さいね☆ / みかりん ( 2001-12-23 14:29 )
お疲れさまでした。う〜ん、課題を解決するというところに、この試験の異常なまでの難しさを感じます。加えて、言葉のハンディキャップ。Hideyさんも日常会話は完璧なのでしょうが、こういう試験となると、こっちの単語を使いたいのに思い出せないなどということもあったのではないでしょうか。まあでも、ほどほどに休んで、良いクリスマスと新年をお過ごしください。 / ガス欠コイン ( 2001-12-23 13:24 )
おつかれさまでした!! ハードな坂を登りきったあとの酒はしみます格別ですねっ!!^^ ワタシも海の向こうでHideyさまにカンパイ!! おやすみのあいだ、またHideyさまの日記楽しみにさせてね。白ワインの香りといっしょに^^ / パンドラ ( 2001-12-23 11:58 )
遅くなりましたが、試験ほんとにお疲れさまでした。奥様と素敵な時間をたくさん過ごしてくださいね。 / lim. ( 2001-12-23 02:28 )
akemiさん、ちょっとロマンチックなお話はご無沙汰になるかもしれません。授業で印象に残ったこととか、むしろお腹を抱えて笑ったこととか、いくつか書きたいことがあるのです。「ただいま」です。 / Hidey ( 2001-12-22 21:55 )
Rさん、いいですね、そのおフランスな「ヴァカンス」という響き。寒くても楽しそうです。絵のお仕事なのですね?僕も下手の横好きですがかつては描いたりしてました。Rさんのお仕事も是非拝見してみたいと思います。でもまずはごゆっくり! / Hidey ( 2001-12-22 21:53 )
Hirokoさん、日本でホワイトクリスマスって結構貴重ですよね。ボストンもHirokoさんが去ってから、また一段と寒くなりました。昨日は風も強く、街を歩くのが辛かったです。冬休みは既に満喫しています! / Hidey ( 2001-12-22 21:51 )
プルーさん、ホワイトクリスマス?本当ですか?それは嬉しい。結局クリスマスは妻の家族や妻自身の不安もあって、NY行きは控えることになってしまいました。トホホ。そちらは真賀砂州子さんもいらして賑やかなクリスマスになりそうですね。是非楽しんできてください。 / Hidey ( 2001-12-22 21:49 )
今宵もまた、ワイングラスを片手にロマンティックなおはなしを綴ってくださるのでしょうか。「お帰りなさい」 / akemi ( 2001-12-22 21:19 )
わたしも今日からヴァカンスです。なのに何故か手にはアトリエの鍵が…。最愛のパートナーと素敵な休暇をお過ごし下さい。 / R ( 2001-12-22 17:03 )
お疲れ様でしたー! いいですねぇ、ホワイトクリスマス。 今年は日本も雪が降りそうです。(ボストンよりこっちの方が寒い気がします) お勉強も大切ですが、楽しい冬休みをお過ごし下さいね♪ / Hiroko ( 2001-12-22 13:55 )
Hideyさんも楽しいクリスマスを。今年もしかするとホワイトになるかもしれないらしいです。楽しみ。 / プルー ( 2001-12-22 01:40 )

2001-12-21 期末試験終了 1

今日から冬休みだというのに早起きをしてしまった。いま、午前6時半。青みを帯び始めた空に、教会の尖塔が鋭い輪郭のシルエットを描いている。たなびく薄雲に微かな朱が挿す。今日も寒い一日になりそうだ。

8月27日に始まった学期がようやく昨日終了した。この月曜日から、リーダーシップ、アカウンティング、マーケティング、生産管理という順番で、一日につき4時間半の作文形式の期末試験が実施された。試験の終わった解放感にのって楽しい話題を提供したいところだが、自分の記録のためにも、今日はアカデミックな話に徹することにする。

試験はオープンブックと言われる形式をとり、教科書、ノート、他人の作った要約のコピーなど、何を開いても構わない。暗記力を試すのではなく、課題解決能力を試す試験だということだ。通常の授業と同じ「ケース」を読んで私見を論じる形をとる。うちの学校の膨大なケースコレクションから、10ページ程度のケースが選ばれて出題される。問題文はすべて、「○○氏はこの問題をどのように解決すべきか?」といったものである。分析より解決が求められる昨今のビジネスを反映したかのような、極めてストレートな出題だ。学生はケースを読み込み、考えを巡らせ、大まかな構成を考え、ノートパソコンに解答を打ち込む。時にはエクセルで細かい表計算をし、それも添付資料という形で提出する。

リーダーシップの試験では、ロープライス・スーパーストアという本来のアイデンティティを忘れ、高級志向トレンドに流されてどっちつかずの中途半端なポジショニングを占めるに至った、イギリスのAsdaという流通グループの話を取り上げた。トップが引責辞任した後に社外から抜擢された新任のチーフ・エグゼキュティブは、この問題をどう解決すべきか、といったものだった。まるでマーケティングの試験のようだが、ケースを読み込むと、組織論的な問題解決が極めて重要であることが分かる。この試験はネットに接続する環境があれば、家でも受験が可能という、テイク・ホーム形式だった。学生は午前9:00に一斉に問題をダウンロードし、午後1:30までに解答のアップロードを済ませる。この日は雪が降っていたので、テイク・ホームのありがたみが身に染みた。

アカウンティングは唯一この試験のために教授陣がミニケースを作成した教科だった。ひとつ目のケースは舞台興行を手がける企業の投資と回収において、先行投資をどのように資産化、減価償却すべきか、新しい劇場をリースする際の利息計算はどのようにすべきかなどといった問題。ふたつめのケースは、自動車のエンジンを製造する企業が、製造工程の変化に伴い増加してきた製造間接費を、より現実の作業内容に即して複数の製品に配賦するための方法論を求めるものだった。ABC(Activity-Based Costing)という、うちの教授が開発した有名なコスト計算方式を使わせる問題だ。

(つづく)

先頭 表紙

Hirokoさん、何度も失神しそうになりました(笑)。英語は不断の努力が大事。僕もこの休み中になまらないように、妻ともども勉強したいと思っています。 / Hidey ( 2001-12-22 21:47 )
akemiさん、つっこみの早さにびっくりしました!だって続編をUPしようとしてちょっとまごついてたらもうつっこみが入っているんだもん。日本も3連休のようで。よっしーくんはクリスマスに帰宅できたのですね。さぞかし幸せなクリスマスになってるのでしょうね。これから日記読ませていただきます。 / Hidey ( 2001-12-22 21:45 )
試験方式までなんか画期的なんですねー。 に、しても「正解!」っという答えのない問題のようで、 作文で(注:英語!!)答えるなんて、考えただけで失神してしまいそうです(笑)。 アジア人の英語は比較的聞き取りやすかった(と思ってる)んですけど、Hideyさんの英語はアメリカ人と同じくらい難しかったです。 / Hiroko@英語勉強中 ( 2001-12-22 13:48 )
ほんとにほんとにお疲れさまでした。我が家も幸せな週末を迎えています…。あたしは久々の夜更かし…あわてて寝ます。(笑) / akemi ( 2001-12-22 01:18 )

2001-12-11 学級崩壊

これまであえて書かなかったファイナンスの授業について書こうと思う。書くことを避けていたのは、ケースを読んでいても特に起死回生の逆転劇や、カリスマ的リーダーの天才的経営手腕といった、胸躍る内容に溢れる訳でもなく、極めて数値的で、日記で紹介するには面白味に欠ける内容ばかりだからだ。

今日あえてそのファイナンスに触れるのは、ビジネススクールにも「学級崩壊」が存在するのだと思い知ったからだ。もちろんそれは、キレた学生が授業を妨害して教授を困らせた、という話ではない。

ファイナンスとは、投資やリターンの現在価値、それに基づいたキャッシュフロー分析、ポートフォリオのリスク・リターン分析、ヘッジファンドの性質、意義などを学んだりする科目である。Σやら標準偏差やら共分散やらと数学、統計学を多用する授業で、干からび始めた脳みそにはいささかきついものがある。

そんな授業を教えるのは、ビジネススクールで教鞭をとるのは今年が初めてという、中国出身の若い教授だ。

どう言ったらあのカオスが理解してもらえるだろうか。ファイナンス系の仕事の経験があり、予習もきちんと理解したつもりで授業に臨んだ学生たちが、彼の授業によって混乱を深めて教室を出てゆく。まったく経験のない我々は、ただでさえ宇宙語の学習に等しいところに、彼のとりとめのなく脈絡も見出しにくい授業の進め方に、ただあんぐりと口をあけているだけである。

つまりは、うち独特のケースディスカッションという形式に固執する余りに、正解不正解を含めて極めて多岐にわたる学生たちの意見を余りにも尊重しすぎて、それらすべてを同等に扱って進行していくので、何が正しいのかさっぱり分からなくなる。解釈の違いによって解答が異なることも確かにあるが、それにしても標準的な解釈、正解をなかなか明示してくれない。ある説明と次の説明の間に必要なリンクが抜け落ちる。しかし我々も内容に今いち自信がないので、抜け落ちているのかどうかもその場ではよく分からない。

本人はとても謙虚で心優しい教授なので逆に始末が悪い。そして、誤解ないように言っておくが、うちのセクションの学生も極めて大人の連中ばかりである。かなり不満がたまり始めてからも、なんとか理解しようと努力したり、彼が初めて教えたケースのコピーにセクション全員のメッセージを寄せ書きして、フレームに飾ってプレゼントしたりなどした。

しかし、さすがにこれはやばい、ということになり、急遽セクションミーティングを開いて、教授の交代、別の教授による補講などを含め、学生側の希望を取りまとめた。各セクションには教授との橋渡し役を務めるアカデミック委員のような学生がおり、また、いわゆる担任にあたるセクションチェアーという教授もいるので、彼らが一緒にファイナンスのコースヘッドの教授に掛け合うことになった。

当の本人も含めて、極めて重苦しい議論が持たれたらしい。その結果コースヘッドが二度ほど授業を視察することになり、相変わらずの混乱具合に彼も頭を抱えるシーンがあったが、教授交代という事態にはならず、補講の機会も与えられなかった。結局ベテラン教授が彼に適切なアドバイスを与えるということでかたが付いてしまった。

仕方がないので学生の中でもファイナンスに理解の深い者が勉強会を開催してくれるなど、自衛手段をとることになった。僕も日本から持ってきたMBA本を頼りになんとかキャッチアップに努めている。

毎回、出席するのが憂鬱な唯一の授業。それがファイナンスなのだ。

先頭 表紙

peachさんこそお忙しい毎日でいらっしゃるのですね。でも、時には考える間もないほど忙しいのもいいかもしれませんね。この休みはやりたいことのリストがいっぱい。無駄なく時間を費やしていきたいと思っています。 / Hidey ( 2001-12-22 21:42 )
ゆーさん、ありがとう。ようやく解放されました。冬休み初日は、買ったばかりの車でボストン中を廻って、ペンディングになっていたいろいろな買い物をするなど、とても充実。妻も喜んでいました。これからはのんびりした日常生活もご報告させていただきます。 / Hidey ( 2001-12-22 21:40 )
PAOさん、先生でいらしたのですか!本当に臨機応変って大切なんでしょうね。大学院の教授だって、彼らの相対しているのは普遍的な学問だけでなく、変化に富んだ、生身の人間なんですから。ある学生が冗談で、「彼はうちの学校のリーダーシップの授業を取るべきだ」と言っていたのが思い出されます。 / Hidey ( 2001-12-22 21:38 )
ガス欠コインさん、そう、公正なところは否めません。それぞれ多様な背景を持つ学生の多角的な分析を求めることは、ケースメソッドの真髄で、それ自体は素晴らしいことなのですが、ファイナンスという、数値的な要素が多くて、「唯一の正解」がきちんと存在することの多い教科においては、正直ケースメソッドをどこまで遵守するか、学ぶほうとしては疑問を感じています。おっしゃるとおり、英断が求められることは多いのだと思います。 / Hidey ( 2001-12-22 21:35 )
りぃなさん、成績が全員A+というのは羨ましいですが、やっぱり何を学ばせてもらえるかが大事ですもんね。まあこの教授は不器用なだけで怠慢とかそんなところはないので、まだましとしますか。 / Hidey ( 2001-12-22 21:31 )
はるぴょんさん、おっしゃるとおり、いい人であることと、人を教える技術を有することは全然別ですよね。この先生の場合は、学生が今彼の発言にどう反応しており、どれほど理解が進んでいるのか、その辺の想像力が欠けているようです。ちょっとした授業中の彼の言動からも、ちょっと変わった人だな、と思えるところがあって、対人関係においての不器用さが授業のメソッドにも影響を来しているのではないかと分析しています。 / Hidey ( 2001-12-22 21:29 )
(lamanchaさんへつづき)こちらでもらっている教科書は非常に分かりやすく、quantitativeな部分の理解も大変進むのですが、現実の世界のケーススタディとなると、かなり教科書を越えた知識が必要になり、その辺のギャップを教授が以下に埋めるが肝要なのですが、この教授はその技術がまだまだということです。学校としては、授業ではquantitativeな部分をしっかり押さえて、take awayとしてはconceptualなところと、最低限のquantitativeを学べていればいいようです。 / Hidey ( 2001-12-22 21:25 )
lamanchaさん、たくさんのsuggestionありがとうございます。うちの授業はほとんどprerequisiteはありません。もともとがgeneral managementの学校なので、rule of thumbとまではいかないまでも、数値的な知識を超えたところの判断能力を培う部分が多いようです。僕は個人的にはcalculusは高校でやっていたんで、最低限の知識はあるのですが。。。 / Hidey ( 2001-12-22 21:18 )
makiさんこそ、財務関数の勉強までしてるなんて!大変ですよね。でも世の中の仕組みがちょっと分かるという点ではいい勉強になりますね。 / Hidey ( 2001-12-22 21:14 )
Hirokoさん、文学部で必須科目?それはすごいね。僕は統計学に関する最後の記憶は、中学だか高校だかで標準偏差を学んだことくらいでした。でもGMATという、ビジネススクール受験に必要なテストで、結構標準偏差に関する問題が出てくるので、何でかなと思っていたのですが、今ようやく納得しているところです。 / Hidey ( 2001-12-22 21:13 )
ナライフさん、本当に、教授からだけでなく、他の学生からも学ぶところの多い環境に感謝しています。教授も本当によい人なんですけどねー。日本からファイナンスの本を取り寄せようかとも思っています。 / Hidey ( 2001-12-22 21:10 )
おとじろうさん、ふと立ち止まると確かに憤りを感じるのですが、不思議な話、余裕がなさ過ぎて怒る暇もないというのが事実でした。それに僕は企業派遣なので自分のお金は払っていないのですが、確かに自費で来ている連中の怒り方は凄いものがありました。勤労学生でいらしたのですか。学ぶことの大切さを本当にご存知でいらっしゃるのですね。僕も改めて今の幸せな環境に感謝したいと思います。 / Hidey ( 2001-12-22 21:08 )
koedaさん、はじめまして。最近の日本の小学校の現状は実はよく知らないので、皆さんのつっこみを呼んで、なるほどと納得しています。唯一の正解のない教育も素晴らしいことだとは思いますが、理解の促進も大事。教えるって難しいことなんでしょうね。かくいう僕も、昔は真剣に教職を考えたことがあったのですが。 / Hidey ( 2001-12-22 21:04 )
たらママさん、yukiさんへのつっこみ返しでも書いたのですが、通常は研究と教えることのクォリティを両立させている教授が多いのです。でもようやく最近は彼もペースをつかめてきたようで、些事にこだわりすぎて脱線したりすることもなくなり、次の授業の要点を事前にメールしてくれるなど、わかりやすさが格段に進歩しました。あとは自分自身の理解度の問題です。 / Hidey ( 2001-12-22 21:01 )
フィー子さん、お陰でこの冬休みは復習もしなくてはならず、結構忙しくなりそう。妻の英語も見てあげることになってるしね。旦那と一緒によいクリスマスを! / Hidey ( 2001-12-22 20:58 )
yukiさん、このファイナンスの教授はともかくとして、こちらの大学院の教授の、教えることに関する質の高さには、日々感動を覚えます。日本の大学などでは、その道の研究の第一人者であれば、教授は教えることの技術は期待されていないのとは大違いです。学問的にだけでなく、人間的に学ぶところが多く、しかもしゃれが通じて学生とのインタラクションを楽しんでしまうこちらの教授たちには、本当に感謝しています。 / Hidey ( 2001-12-22 20:57 )
たまたまさん、先日の生産管理の授業はちょっと消化不十分だったと思うので、たまたまさん得意の数学を駆使するファイナンスの授業を見てもらってもよかったかもしれないね。ようやく教授もしっかりしてきています。チケットはどうなったのかな? / Hidey ( 2001-12-22 20:53 )
akemiさん、学生同士で教えあうのは、交流が進んだりと、意外な副産物を生みました。時間がない中、クラスメートのために簡単なテキストを作ったりと、彼らの「分かち合う」ことを尊ぶ姿勢には感銘を受けました。 / Hidey ( 2001-12-22 20:51 )
パンドラさん、とても考えさせられるつっこみ、ありがとうございました。おっしゃるとおりだと思う。我々学生側も無駄にする時間などまったくない中で毎日勉学に励んでいるわけですから。でもとりあえず今は冬休み。久しぶりにのーんびりしています。 / Hidey ( 2001-12-22 20:48 )
オフ会の報告、ドキドキです!(笑)  奥様と素敵なHolidayを過ごして下さい♪ / Hiroko ( 2001-12-21 14:42 )
あぁ〜ヤッパリ!Hidey様もお忙しくなさっていらっしゃるのですね。。。ご心配を頂いていた私の方は、今日何とか日記をアップ出来ました。あの時の事が嘘のように、忙しい毎日で、愉しく賑やかにしています!!これからもどうぞ宜しくお願い致します。 / peach ( 2001-12-21 11:39 )
Hidey様、試験お疲れ様でした!!!奥様と御一緒に、楽しい冬休みの始まりですね! / ゆー ( 2001-12-21 09:36 )
つっこみをくださった皆さん、お返事ができなくて申し訳ありません。現在期末試験中につき、12月20日にはすべてから解放されて冬休みに入りますので、もうしばらくお待ちください。そんな中、昨日はHirokoさんがボストンに来てくれたので、たまたまさんとそのお友達と5人で第3回ボストンオフを決行しました。その様子はまた後日アップさせていただきます。 / Hidey ( 2001-12-15 23:02 )
私も人にものを教える仕事をしてますが、状況判断をし、臨機応変に相手をリードしていくことの大切さを感じています。 / 走る酔人(PAO) ( 2001-12-15 22:01 )
僕もパンドラさんに一票。いろいろなことがあるなと思いつつ、公正さも感じます。でも、すべての意見を尊重していたら、確かに収拾がつかなくなる。英断が必要ですよね、時には。 / ガス欠コイン ( 2001-12-13 12:13 )
そういう事もあるんですね・・・。うちも、先生が怠慢で学級崩壊、っていう情けないことがありました。今は院生を教えてるんですが・・・。首にならないのが不思議。。 / りぃな/成績は全員A+でした ( 2001-12-12 15:49 )
数字で分析するから、ある程度の方向性があるような気がするのですけどね。その先生もあまり確信がないのでしょうか。面白そうな授業のような気がするのに、、残念ですね。 / プルー ( 2001-12-12 02:37 )
教鞭をとるのが初めて、ということを考慮したとしても、それ以前の段階で人に教えるのにむいてない人っていると思います。もちろん人間性とは何の関係もなく。 / はるぴょん ( 2001-12-11 22:24 )
以下はquantitativeなぶぶんが「宇宙語」、つまり混乱の一大原因と仮定して書きましたが、よく読んでみると、quantitative 以外の所でも問題がありそうですね、その授業… / lamancha ( 2001-12-11 17:44 )
数学科の教養課程にあるような基礎科目を履修せずしてFinanceの授業でいきなり、quantitativeなアプローチをすると言うのは講義の設定自体、かなり無謀に感じます。しかも、先生は新任!コースのコンセプトを変えてもらうか(例えばanalytical→rule of thumb形式に変更するとか)、数理のクラッシュコース(もしくは、チュートリアル)をMath DepartmentかMITあたりで受講させてもらう事は出来ないのかしら?高い授業料が無駄になりますわ。でも時間的にもう、それどころでは無い? / lamancha ( 2001-12-11 17:20 )
理数的思考はステップを踏まないと大変ですね。Prerequisiteはシラバスに明記されていないのでしょうか?書店で見る入門書をみても、Statistics(特にStochastic Process)やDifferential Equation(←コレを理解するにはCalculusを知っている必要があるわね)の知識が無いと、例えばポートフォリオのリターン最適化(←さらに、これにはCalculus of Variationの知識もいりま砂)など、どうやって理解するのだろうかと逆に不思議です。 / lamancha ( 2001-12-11 17:10 )
ファイナンス。文字だけでもイヤな感じがしちゃいます。駄目ですね、これじゃ・・・(苦笑) / maki ( 2001-12-11 16:29 )
ひぇ〜、「統計学」!! もうやりたくありません!!( 泣) 文学部で必須科目だったなんて......。 あ、そうそう、席とれました!! よろしくお願いします!! / Hiroko ( 2001-12-11 15:44 )
さぞやその先生も初めてということで混乱されたのでしょうね。それにしても学生の方々の軌道修正やキャッチアップに向けての意欲と実行力、団結力は凄いですね。あっぱれです。 / ナライフ ( 2001-12-11 13:46 )
自分でお金を払って受けた講義がそのような状態だと、「金返せ」と訴えたくなりません?勤労学生の頃何度も思いました。 / おとじろう ( 2001-12-11 13:43 )
小学校の学級崩壊の原点もそこにあると思います。子供たちの意見を尊重する「総合教育」の誤った認識のために正解を出しても他の意見を求めたり、出揃った意見に対してなんのコメントもしないという授業を見たことがあります。せめて模範回答くらい必要ですよね。 / koeda ( 2001-12-11 10:00 )
それは教える人の力量不足、習うことと教えることは別物ということですね。ビジネスの世界ではワケのわからないプレゼンをすると客から2度と相手にされない、ということをその先生は理解なさるべきでしょう。 / たらママ ( 2001-12-11 09:32 )
あちゃー。いろんなことがあるんですねえ・・・。 / フィー子 ( 2001-12-11 09:32 )
小学校の学級崩壊だって、同じ理由で起こるんだと思う。先生と生徒が授業を共有できないのは悲劇。(もちろん、先生だけに問題あるケースばかりじゃないけど)いい人、ということと、向き不向きとは別だもんね。 / yuki ( 2001-12-11 09:24 )
へーー、そんな大変な事業があるんですか??すごい。。でも、その統計学とかって確か私の専門科目だったような、、、数学科、統計確率だったので、、、そうそう、遅くなったけど授業まだ見に行くチャンスありますか? / たまたま ( 2001-12-11 08:29 )
う〜ん、本当だ!パンドラさんに一票。この若い教授がいい人だ、というのがなんとも…。学生同士でフォローしあうことでまた別の学習効果があったらいいけれど…。 / akemi ( 2001-12-11 07:26 )
Hideyさま、こちらは朝なのよ、おはよう^^ 教える側も教わる側も闘いなのですね・・・お勉強の濃度やその高さをしみじみと思い知らされます。でも、ビジネス界のリーダーを育てる場所、教える側の試行錯誤は許されないようにも思う・・・・そんな時間は、今の時代、もうないような気がします。 / パンドラ ( 2001-12-11 06:04 )

2001-12-09 初雪

「ねえ見て、雪だよ」
買い物に疲れて夕寝をしていた僕を妻が起こした。驚いて目をこすって外を見ると、確かに向かいの家の屋根や駐車場の車に、うっすらと雪が積もっている。街を歩きながら「今日は寒いね」などと話してはいたが、まさか雪になるとは思っていなかった。数日前には日中の気温が摂氏20度に達し、先週の土曜日には多分それ以上の陽気で、そこら中で半袖の服を見かけていたので、驚きはなおさらだった。

昼間は妻と一緒に、ダウンタウンへ買い物に出掛けた。ベッドルームに妻専用の小さなデスク兼コンソールが欲しいというので、街一番のショッピングストリート、Newbury Streetを中心に、いくつかの店をあたることにした。Newbury Streetには、瀟洒な煉瓦造りの建物が東西に見渡す限り建ち並び、その一階や半地下、半二階の部分に様々なブティックが収まっている。ファッション、雑貨、オープンカフェ、有名ブランドショップなど、思いつく限りのあらゆるビジネスが、小ぢんまりと店を構える。建物とブティックの、新旧の調和が美しい。クリスマス前の装飾や人の賑わいが、街に仄かなぬくもりを与えていた。

難なく手頃なナチュラルウッドのデスクを見つけた。妻と別れ、僕は予約を入れていた美容院へ行く。若い日本人の従業員ばかりの店で、日本人の髪質にあったカットをしてくれる。腕も非常によいし、シャンプー後のマッサージも嬉しい。妻はその間、同じ通りでもまだ足を踏み入れていないエリアを探索していた。

T(ボストンの地下鉄)に乗って、大型モール、Cambridge Galleriaへ向かう。妻が映画を観ながら英語の勉強ができるよう、DVDを買うことにしていた。こちらのレンタルビデオ屋では、DVDレンタルは当たり前なので、ソフトには事欠かない。年末の買い物で家電売場は普段以上にごったがえす。DVDは日米の規格が異なり、ボストンにいる残り1年半しか使わないため、ソニーの一番安いモデルを購入した。ソフトも一緒に売っていたので、妻は大好きなリチャード・ギアの“Pretty Woman”とディズニーの“Snow White”を選び、僕はまだ観ていなかった“Chocolat”を買った。

夕寝から目覚めて、DVDをテレビとミニコンポに接続し、早速“Pretty Woman”を再生してみた。サブタイトルと一時停止、リワインド機能さえしっかりしていれば、英語学習には問題ない。画像も美しく申し分ない。妻は早速夢中になって画面に見入る。“Pretty Woman”は、彼女は何度も観ている映画なので、英語のサブタイトルがあれば充分理解できる。ハリウッドならではのお伽噺だが、害はないし、悪くない。ジュリア・ロバーツがまだ初々しい。妻は既に軽い夕食をとってしまっていたようなので、僕はいつものスパゲッティ・アレ・ボンゴレをつくって食べた。

映画が終わって窓から外を見下ろすと、本格的に雪が降り積もっていた。5センチくらいというところだろうか。街灯のオレンジ色の光が雪の舞う大気と白く覆われた地表にはね返り、夜をセピア色に染めていた。音もなく、いよいよこの街に冬が訪れた。雪国の夜は明るいのだということを、僕は久しぶりに思い出した。

先頭 表紙

わかなちゃんがこちらに帰ってくる頃はもっと寒くなってるかな。冬休み初日の昨日の朝も、一瞬雪がちらついたもんね。どうやらホワイトクリスマスはなさそうな雰囲気だけど。学校が休みの分には雪が降るのは楽しいので、ちょっと期待しています。 / Hidey ( 2001-12-22 20:45 )
まぁなんと美しい文章・・・。 / わかな ( 2001-12-16 14:50 )
lim.さん、僕も冬に関しての意見はおおむね同じです。もっと言えば、部屋であったかくして朝から雪見酒というのが一番いいですね。何年か前に東京でドカ雪が記録的な被害をもたらした成人の日は、そんな風に楽しく過ごしました。 / Hidey ( 2001-12-11 05:31 )
reiさん、ほんとに異常気象でしたね。雪が降ってからは連日すっかり寒くなりました。そろそろ自転車通学も終わりかな。そうなると20分歩いていくことになるかも。バスが通っているのですが、特に冬になるとどれくらい時間がかかるか読めないようなので。 / Hidey ( 2001-12-11 05:29 )
りるりるさん、冬を脱して南国へいったことはありますが、夏の国から厳冬へ行くのって想像したこともありませんでした。でもそうでもしないと確かにスキーはできないですよね。気をつけて楽しんできてください。 / Hidey ( 2001-12-11 05:27 )
りぃなさん、そちらはもうかなり降っているのでしょうか?まあ、せっかくだからクリスマスには雪があってほしいけど、うちの妻はホワイトクリスマスなどどうでもいいようで、ただただこれ以上寒くならないように、雪が降らないように祈っているようです。 / Hidey ( 2001-12-11 05:25 )
たらママさん、一昨日の雪は早速人の手により溶けてしまいましたが、今後降り続くと、3月までずっと積もったまま溶けないそうです。かつてもっとすごいメイン州で10ヶ月過ごしたので、何となく勝手は分かっているのですが。 / Hidey ( 2001-12-11 05:23 )
ナライフさん、気合よりも家族よりも、もしかしてそろそろ忘年会で大変なのでは? / Hidey ( 2001-12-11 05:21 )
ガス欠コインさん、まだボストンに来てから高いところに登ったことがありません。今度是非最上階にジャズバーがあるというプルデンシャル・タワーに行ってみたいと思います。 / Hidey ( 2001-12-11 05:20 )
パンドラさんの言葉はいつも心に積もる感じがします。残念ながら僕のそばにいてくれる人は、そんなロマンチックな言葉は決して使わないタイプの人なのです(笑)。 / Hidey ( 2001-12-11 05:19 )
akemiさん、昨日妻とも話していたのですが、不思議なことに街を歩いている限りは、外国という感じはもうしないのです。自分の住処があるというのは大きなことですね。でも、セピア色の雪の夜を見ていたときは、ああ、ボストンなんだな、と実感しました。 / Hidey ( 2001-12-11 05:17 )
寒いのは苦手ですが、雪が大好きな私。東京もこの二日ほど冷え込んで、ホワイトクリスマスが期待できるかもしれません。雪が降る直前の静けさが良いですね。 / lim. ( 2001-12-10 15:11 )
今年の冬はやけにあったかくて気味が悪いなー、と思っていたら最近こっちも寒くなってきました。奥さんと素敵な時間をエンジョイしてくださいね。 / rei ( 2001-12-10 12:16 )
レンガ造りの街やオレンジの街燈。ボストンの雪景色を想像してうっとりしてしまいました。我が家は年末、スキーのできるリゾート地に行く予定もあり、「寒いのはちょっと。」なんて思っていましたが、急に楽しみになってきちゃった。(笑) / りるりる ( 2001-12-10 12:11 )
そちらも雪が降ったんですね! 雪を見ると、何だか心も気持ちもはしゃいじゃいます。いい時間をお過ごしになられたようで、こっちも心が暖かくなりますv / りぃな ( 2001-12-10 11:17 )
高緯度ですよね。雪は相当積もるのでしょうか。 / たらママ ( 2001-12-10 09:47 )
前回とはガラッと変わって、心に染入るお話。うーむ、これからの1週間、気合入れるのもいいが、ゆっくり家族と過ごそうっと。                     / ナライフ ( 2001-12-10 09:36 )
そうか、今頃だったか。意外と遅いんですね。僕が10数年前に行った時は3月の始めで、2日目は猛吹雪。意を決して、あの有名な展望台に行ったら、「視界0マイル」という看板を、スタッフの女性が微笑みながら指さしてくれたのを思い出しました。急に可笑しくなりました。とにかく本当に寒いでしょうから、体には気をつけてください。 / ガス欠コイン ( 2001-12-10 01:28 )
雪につつまれると言葉がしんしんとココロにつもるかんじがするね。そんなとき、そばにいてくれるひとがいたら、いいな。そうっとひとひらの言葉さしだしてみせるの。 / パンドラ ( 2001-12-10 00:02 )
外国での暮らし…。素敵な夢物語を読んでいる気分。情景の浮かぶ文章はとっても心和みます。あたしは結構、雑貨好きなのでどんなのがあるのか見てみたいな〜。置かれているお店も含めて。。  もしかして改善されつつあるかもね>偏見!(爆) / akemi ( 2001-12-09 23:15 )

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