2003-03-06 大阪へ行ってきたよ
2003-03-04 いってきます
2003-03-04 SEXCITE!
2003-03-03 茨城県人にしかわからないネタ
2003-03-01 やってみました　茨城人に５５の質問（１）
2003-03-01 やってみました　茨城人に５５の質問（２）
2003-03-01 やってみました　茨城人に５５の質問（３）
2003-02-26 こんな思い出
2003-02-25 仕事と人生（１）
2003-02-25 仕事と人生（２）

社への採用応募書類を速達で送ってから、まる９日。
選考の結果がまだこない。
結果がもらえるまで５日、と思ったのはわたしの勘違いで
本当はこちらから問い合わせなきゃならないのかな？
普通どうですか？　書類送った後はこちらから連絡するものかな？
てっきり向こうから連絡してもらえるものと思い込んでいたけど……。
とりあえず明日電話してみようと思います。
ああ、どうしよう。これが原因で落とされたら……やだな（；＿；）
書類送って６日経った時点で、さっさと電話してしまえばよかった。

＊＊＊＊＊＊

と、まあ、それはそれ。

行ってきました、大阪！
旅の道連れはざきこさん。

こだまに乗って一路大阪へ。
昼過ぎに到着。とりあえず昼食。
そのあと、ベタに通天閣と大阪城見学をしました。

通天閣の近くの交番だか警察署に


持ってまっか　警戒心
狙われてまっせ　そのカバン


という垂れ幕がかかっていたので
「これが茨詭弁だったらどうなるか」と
茨城人であるざきこさんと検討した結果


持ってっけ　警戒心
狙われてっど　そのカバン


が良かろう、という結論が出ました。
通天閣はなんだかほのぼのしてようございました。
なぜに古本が売っている？

次に、大阪城へ。
おお！　これが城ホール！　これがＮＨＫ！
もともと城好きのわたしですが大阪城は思いのほか面白く
心ゆくまでじっくり見るには
時間が少し足りなかったのが悔やまれます。
秀吉ってエゲツないねー、などと語り合いつつ資料を見て回りました。
梅林には梅がたくさん咲いていました。いい匂いでした。

で、夕方。
ざきこさんのネット友達・大阪在住のかりんさんと待ち合わせて、喫茶店へ。
かりんさんはとてもかわいらしい素敵な方でした……。
初対面ながら、しばしあれこれと楽しくおしゃべり。
ケーキをご馳走になってしまいました。ぐふふ、おいしかった。

そしてそしてそして、かりんさんと別れた後、
われわれは地下鉄に乗り、
いよいよ今回の旅のメインイベントである
「フィリップ・キャンデロロ（←伸ばさないらしい）・ファンタジー・オン・アイス」の会場
なみはやドームへと、向かったのである！

（つづく）

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今月末の退職が決まってから、３週間が過ぎてしまった。
落ち込んだりしていたわけでもないけど、
一回ハローワークに行って、一社派遣登録して、一社応募して、
たったそれくらいしか就職活動をしていない。
あとは就職情報誌を何度かぱらぱら。
これじゃ駄目だなあ。

それにしても応募した会社、書類を送ってから一週間ほど経つのに
まだ書類選考の結果が来ない。５日以内に来ると聞いていたのに。
気になる会社だけに、結果がわからないことには落ち着かない……。

なんていいつつ明日は大阪に遊びに行ってきます。
一泊して、翌朝、仕事直行だけど
キャンデローロ様の華麗な滑りを見てきます！
ゐゑー！

先頭 表紙

というCDを買いました。ビート・クルセイダーズ。
タイトルとジャケットがまず好みでした。
普段いろいろと抑圧しているものだから
たまに間違った方向（？）に、何かがハナひらきます。

で、これはパンクロックというんでしょうか
わかりやすいといえばわかりやすい。
むかし流行ったイギリスのバンドを彷彿とさせるような……。
もうちょっと音が生々しい方が好みでは、ある。
（ところでパンクの定義って何？　詳しい方教えて下さい。）

＊＊＊＊＊＊

少々衝撃的だったのは
『EYES IN THE SKY』という曲の歌詞。

I Promise You
To Show You My Honesty

So Promise Me
To Show Me You Crawl

英語ならなんていうことないんです
そもそもCrawlっていう単語の意味さえ知らないし
ただこれが和訳されてしまうとね……
（けっこう意訳ではあるが）

キミに約束しましょう
ボクは常に誠実であると

だから約束して下さい
キミが悶え苦しむ姿も見せてくれると

何とタイトなフレーズ．

特別なことは何もうたわれていない
極く極くあたりまえで自然なこと
でもこうした言葉にされると
とても官能的で、とてもこわいのはなぜだろう






3/1 雨の浅草で前の会社の先輩と飲み。まともに飲むの辞めて以来？　面白かった。

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……といいたいところですが、茨城県人でもわからない人が大多数だろうなあ。
わたしの実家は茨城の下館とゆうところで
そこからちょっと南に下ったあたりに、下妻って町があるのです。
（最近、獄本野ばらが『下妻物語』とかいう小説を書いたらしいっすね）
距離にして約15キロ。
電車なら、超ローカル私鉄・関東鉄道常総線（下館終点、取手始点）で一本です。

その、下館→下妻間を、Yahoo！　路線情報で検索してみました。
出発時刻は、特に指定せず、リアルタイムで。


これがなかなか笑える。

経路その１。時間が53分かかる計算なのですが、その内訳が、
乗車22分、他31分という時点で「やっぱり」って感じです。
たった4駅なのに運賃が570円もするのがまた、「おおおやっぱり」って感じです。
それはともかく、一番うけたのが経路３。
何故下館から下妻に行くためにフレッシュひたちに乗る必要が？
何故直線距離15キロ移動するために130キロも走らねばならない？
しかもわざわざ取手から回ってるし……

アホな電子頭脳の計算とはいえ、すばらしく素敵だなあと思いました。

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正直言ってもう２度とやるまいと思っていた「ナントカに○○の質問」。
まっきー♪さんの日記で茨城人への質問があると知り、つい答えてしまいました。
お暇な方はお読みください。

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１．あなたは茨城のどの辺出身？
　　県西。
２．水戸を中心に北？南？
　　南西。
３．よく愛用してたのは、常磐線？水郡線？鹿島鉄道？それ以外？
　　質問者の出身がバレる問題ですね。あたしゃ水戸線だよ！　水戸線！「それ以外」って何なのよ！ ムカつくわね！
　　変電所の近くを通るときは車内灯が消えるんだよ！　レアっすよ！！
４．茨城＝納豆。納豆好き？
　　子供のころは食べられませんでした（給食に出るので困った）。ネバネバで遊んでるうちに食べられるようになりました。
５．好きな方は「おかめ派」？「くめ派」？
　　くめって何？　邪道だけど京都の黒豆納豆はうまい。
６．納豆に入れる付属品は？
　　タレ。
７．水戸〜と言ったら、亀印。のし梅好き？
　　大好き♪
８．袋田の滝いった事ある？
　　小学生の時に子供会の旅行で。のどかな時代だった。今でもあるのだろうか、子供会（町内会）旅行……。
９．実は茨城のどの辺にあるかわからない？
　　北のほう。大子？
１０．日立のかみね動物公園好き？
　　行ったことない。
１１．ひたちなか市って、元はどの町だった？
　　わすれた。
１２．ホームセンターといえばどこ？
　　ジョイフル山新。知人がジョイフル本田に勤め始めたらしい。ジョイフルといっても県外の人に通じないのが淋しい。
　　本田に比べたら山新ってマイナーだよね。
１３．黄門祭り行った事ある？
　　いーや一度も。特に見たいとも。
１４．偕楽園の梅、毎年見に行く？
　　いーや一度も。これは見てみたい。梅、大好き。
１５．実は千波湖の白鳥が好き？
　　いーや一度も。乗ったことない。
１６．鹿島と言ったらアントラーズ。やっぱりファン？
　　すみませんスポーツ全般見ません。

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１７．ワールドカップ開催してましたね。見に行った？
　　すみません非国民で。時代が時代なら敵国のスパイと疑われて密告されたでしょう。
１８．コンビ二はやっぱり、HOTSPAR？
　　HOTがつかないただのSPAR。最近ならば、やっぱりSAVE ONだろう。
１９．潮来ってなんて読む？
　　いたこ。
２０．雅山といったら？
　　水戸出身の暴れん坊力士。後輩いじめはやめよう。
２１．海水浴はどこへ行く？
　　阿字ヶ浦。
２２．ハローキティの携帯ストラップ。黄門バージョン持ってる？
　　ノンノン。
２３．茨城で一番栄えてるのはどこ？
　　まじめに答えるとしたらどこなんだろ。ぜんぜん見当つかない。
　　学術・文化という面では断然つくばだと思うけど、商業的に栄えてるってイメージはあんまりないなあ。
２４．茨城は東北だと思ってる人に一言！
　　そのつまらさなさには本気でムカつきます。もっとましなジョークを求む。
２５．東海村と言えば？
　　原発。私の彼は原研な男〜♪（東海村ではないけれど……）
２６．実は干し芋の名産だって知ってた？
　　大学の時、茨城の干し芋を飲み会に持っていった。
　　見た目が不気味と最初は不評だったが、とある先輩は、「うまい！」といってかなりはまっていた。
　　石油ストーブであぶって食べよう。やわらかくなってかなり美味。
２７．茨城って村多いよね〜？
　　わたしは市民でした。（あえていばってみる）
２８．筑波山といえば？
　　筑波の西に緑野あり♪（校歌）
２９．新幹線走ればいいなぁと思ってる？？
　　べつに要らない。あれば便利だと思うけど、茨城には似合わないでしょ。無粋ですよ。
３０．茨城の方言といえば？
　　〜だっぺ、〜だべ、ごじゃっぺ……とか？　
３１．実は恥ずかしくて、みんなに茨城出身って言ってない？
　　いんや別に。
３２．かっぽる。さて、どんな意味？
　　わからない。「かっぱく」ならわかる。
３３．あなたの車のナンバーはどこ？
　　車持ってない。実家の車は土浦。
３４．土浦の花火大会。毎年見に行く？
　　死ぬまでに一度くらい行ってみたい。
３５．水府の竜神峡行った事ある？
　　そこはどこ？
３６．大洗水族館。新しくなってから行った？
　　最後に行ったのは小学校四年生の遠足です。20年近く前ですな。。。
３７．茨城の温泉といえば？
　　ビアスパークしもつま。（何か違う）

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３８．水戸黄門といえば、西山荘。行ったことある？
　　そこはどこ？ 話は変わるけど、笠間の春風万里荘はいいよ。魯山人の家を移築したもの。名前もいい。
３９．「筑波」と「つくば」漢字の方がよいと思う？
　　漢字がいいな。裏筑波ドライブインとかの懐かしいイメージがあるから。
４０．買い物はカスミ？
　　カスミも行くが、やはりハイマートでしょう。あとカワチとか。
４１．茨城のマーク書ける？
　　何回転しているのだろう？　あの薔薇の花びらは。○んこにも見えそうなところがなんとも言えない。
　　前のマークは薔薇というよりとうもろこしみたいだったよね〜。
　　小学校の時、遠足で県庁に行って、あの旧マークが「イハラキ」というカタカナで構成されていると教わったとき、
　　非常に感動をしました。
４２．県民の歌は歌える？
　　空には筑波、白い雲。野には緑を映す水♪　全部は無理だけど、歌えます。大好きです。風土の美しさがよく表されている。
　　MIDI探してるんだけど、どこかにないかなあ。
　　ただ３番の歌詞の「原子の火」のくだりはどうも好きではない。
　　原発で作られた電気を使っといてなんなんだけれども。
４３．今の知事は誰だったかな？
　　さあ？　余談だけど汚職で逮捕された中村喜四郎はウチの選挙区だった……（当時、幼稚園児だった弟が握手してもらっていた）
　　子供のころはよく選挙のポスターにいたずらして歩いたなー。
４４．「いばらぎ」と言われると「いばらき」と訂正したくなる？
　　だって茨城人だも☆
４５．茨城の中で一番方言が強いのはどこだと思う？
　　北はきつそうなイメージがある。
４６．愛用している銀行は「常陽銀行」？
　　まだ口座を持ってるような気がする。
４７．自宅に軽トラックがある？
　　ない。
４８．新聞は「茨城新聞」？
　　読売、毎日、茨城。それに加えて時には東スポと赤旗まで……。
４９．常磐自動車道ではいつもスピード違反で捕まる？
　　車乗らない。
５０．実は早口だったりして？
　　確かに早口だと思う。
５１．普通に話してるのに、怒ってる？と聞かれた事がある？
　　京都に行った時、電車で隣に座っていたおばあさんが、戦争中茨城に疎開したそうで、
　　「みんな喋り方が怒っているみたいで怖かった」と言っていた。
　　みやこびとにはさぞかし辛い土地であったろうと想像に難くない。
　　わたし自身にはそう言われたことはない。
５２．結婚するなら、茨城の人？
　　茨城にはこだわらないけど、自分が育ったところに文化程度が似た、のどかな田園地帯出身の人がいいです。
５３．実は三世代全員茨城出身だ？
　　父方はおそらく全員茨城と思われる。
　　母と、母の父方は東京。母の母方は栃木（ただし茨城に非常に近い）。
５４．友達と話して１度でも「なまってるね？」と言われた事がある？
　　語尾は上がりますよ↑
５５．あなたの茨城県度はどのくらいですか？
　　茨城いいよねー。これといって何もないけどいいよねー。
　　下戸の人いないんじゃないかってくらいみんな飲むし、景色はのどかだし♪
　　一家に必ず一頭は犬がいるし♪
　　でも訛りのきつい人と話すとヒアリングに苦労します。その程度です。

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就職活動雑誌を読んでいたら、サントリーの人事部長か誰かの話が載っていた。
サントリーでは、仕事中でも、社員が、遊びの話などの雑談をガンガンしているという。
それだけ社員同士のコミュニケーションを重視しているということだろう。
わたしは職場で雑談をしていると、とても周囲の目を気にしてしまう。
まあ、雑談を推奨する会社が多いとは思えないし、
一般的には、その感覚が普通かと思うのだけれど。
そういう職場もあるのか、と思った。面白かった。

今日、職場の人が、体育館などを借りてみんなでスポーツをやろうと話していた。
そうか、職場のレクリエーションなんてこと、わたしは考えたこともなかったな。
と思ってはっとした。

前につとめていた職場で、一時期ギターが流行った。先輩が家から２本ギターを持ってきた。
わたしもコードを教えてもらった。仕事中に３人でよくボロボロ〜ンと弾いていた。
夕方の６時になると「ハイ練習の時間〜」といってまた弾いていた。
バンドを組もうとかいって
わざわざOASYSのスコアをコピーし（勿論会社のコピー機を使用）
ＣＤもダビングし
×月までに一曲通してできるようになろう、などと
最初はけっこうやる気になっているのだが
結局、あっという間に立ち消えになっていたりした。（飽きっぽい）
本当にここは会社か？　という感じでした……

その営業所から新幹線で１時間ほど離れたところにある工場には
「確率研究会」と呼ばれるギャンブル愛好会があり
日本シリーズだとか高校野球のシーズンになると
どこにいくら賭けるか、オッズはいくつかというＦＡＸが先輩のもとに届いていた。
宝くじの季節には、わたし宛てで「ドリームジャンボ○枚買ってきて」などという指令が
流れてきた。
（こっちでは売り切れてしまってもう売っていないから、都内で探して買っといて、
　お金は立て替えといて、ということである。）

職務経歴書を書くために、自己分析をして改めて感じたけれど
わたしはあの会社からいろんな影響を受けている……
何気に個性派揃いの会社でした……
２年勤めて、もう限界だと思って辞めて、その判断に間違いはないと今でも思うけれど
カラーは合っていたような気がします。
次はまたそういうところに勤められればいいなあと思います。
シャバダビドゥ〜♪

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　わたしの父親は仕事人間ではない。長男に生まれたサダメとして、否応なく祖父の職業を継がされた可哀想なヒトである。長男として甘やかされて育った上、職業を強制されることにはなみなみならぬ反発があったらしい。仕事で好きなことができなかった反動で、趣味ではかなり好き勝手をやっている（最近では仕事中に趣味の仏像を彫っている様子。おいおい……）。父は祖父の跡をついで自営のできる立場にあったけれど、あえて勤め人になった。それが父の、両親に対する反抗であり、復讐であったのだと思う。同時に、仕事で苦労するつもりがなかったのだ。
　考えてみれば、そんな男を間近に見て育った子供が（放任でしたが……）、大人になって突然ブルジョワジーを指向するわけもなく、最初から仕事人間になれるわけもなく、うまれそだちというものは凄いなあ、と最近しみじみ思う。
（自分が仕事をするようになって、「誰のおかげで暮らせると思ってるんだ」と酒を飲んでぎゃあぎゃあ暴れていた父の気持ちが多少は理解できるようになってきた。が、あれは迷惑だった、まじで）

＊＊＊＊＊＊

　以前、上野でお金持ちのＹさんという人に会った話をした。その時は、よく知らない人に対して失礼なことを書いてはいけないなと、書かなかったことがいくつかある。もうずいぶん時間も経ったので、あらためてＹさんについて書こう。結局、あれ以来一度も会ってはいないＹさん。

　Ｙさんの家は大きくて立派だったが、家の中に入ると、妙に殺風景だった。きれいに片付いてはいるが、生活の匂いがほとんどしなかった。Ｙさんは一人暮しで、食事や掃除はすべて家政婦に任せていた。その証拠に、わたしと友人とＹさんは一緒に台所に入ってお汁粉を作ったが、Ｙさんは台所のどこに何があるか、なんにも知らなかった。お汁粉の作り方も知らなかった。
　中卒で仕事を始め、結婚したときは5000円しか持っていなかったというＹさんは、病院や居酒屋やカラオケボックスをいくつも経営する、立派な事業家になったけれども、10年ほどある日、奥さんに突然離婚を切り出されたという。まったく晴天の霹靂だった、というようなことをＹさんは言った。相手がそんなことを考えているなんて全然知らなかった、と。

（つづく）

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（つづき）

　Ｙさんは息子と娘を医者に育てた。病院も作った。Ｙさんの娘は、Ｙさんの家のすぐ近くに住んでいるという話だったが、でも、それがどこだかＹさんは知らない。連絡先も知らない。こんなに淋しくて孤独な人がいるものかなと、わたしはびっくりした。なんたって、まだ正月休みの空けない１月６日の日曜に、公園で絵を描いていた暇そうな、もちろん面識のないわたしと友人を家に案内して、お汁粉を食べたり身の上話をしたりお年玉をくれたりしてしまうのである。正月休みは、ふつうは家族や気心の知れた友達とまったり過ごすものじゃないのかと思っていたわたしは少し悲しくなった。

　そんな感じだから、あの豪勢な名画も、家具の配置や見栄えを考えて、より美しく見えるように、なんて粋な飾り方がしてあろうわけがなかった。ピカソとルノワールとシャガールの大きな３枚の絵が、ひとつの部屋の壁にぎっちりとかけられて布を被せられていた。

　しかし一番わたしが何よりも衝撃を受けたのは、Ｙさんの仕事机に飾ってあった、毛筆書きの言葉だった。

「人は裏切るが、仕事は裏切らない」

　その言葉は、Ｙさんに家の中を案内してもらい、いろいろな話を聞き、彼の暮らしぶりを知ってしまった後だけにおそろしくリアルで衝撃的だった。仕事の成功とひきかえにきっといろんなものを失った人なのだろうなと思った。自分とは遠く遠くかけはなれたところで生きている人がいることにクラクラした。

　人生のうちのたった数時間であれ、Ｙさんという人と出会ったことは、長い長い時間を経た後も、わたしの心の底に沈殿して、きっと一生忘れることはないのではないかな、と思う。

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