2001-09-22 言い訳炸裂
2001-09-21 なにを思ったのか漫画紹介・・・　『うしおととら』
2001-09-20 映画からちょっと離れて・・・・�A
2001-09-19 『インビジブル』
2001-09-18 『グレイスランド』
2001-09-17 『リトルヴォイス』
2001-09-16 映画からちょっとはなれて・・・�@
2001-09-15 『ミュージック・オブ・ハート』
2001-09-14 『ジャック』
2001-09-13 『アリー　マイ　ラブ』

　気が付けば、実際の日にちと日記の日にちがとんでもなくずれ込んでしまっているわたしです。抜けた日の分は飛ばしてしまえばいいのですが。そういうことをするとなんだか嫌なのです、目次の数字は１，２，３、と順序よく並んでいないと気持ちが悪いのです。そんなわけなので、今から一気に埋めてしまおうと画策しているのですが。穴埋めみたいに映画を紹介してしまうと。映画制作者の方々に申し訳ない気がするので。なにか自分のことでも書いて穴埋めしてやろうと考えたわたし、という訳で、ここから上2編ほどエッセイもどきが登場しますが。あんまり気にしないでください。決して映画のネタが切れたわけではありません。。。こういうとネタが切れたみたいだな（笑）

先頭 表紙

　カウチ特別編『うしおととら第三十一章　ブランコをこいだ日　』
　
　男の子っていうのは泣かないものなのです。泣いていいのは嬉しいときだけ。あとはぐっと我慢しなきゃならない。そういうものだと幼稚園の先生は言っていました、彼女のいう強い男の子は『やさしくて、たくましくて、そしてウソをつかない。』そういうものなのだそうです。やさしい男の子は多いけど、たくましい子は減ったような気がします。漫画からも、現実からも。

　『蒼月潮はウソが嫌いだ』　とこういう書き出しでこの章は幕を開けます。この潮くんは獣の槍という妖怪をやっつけることの出来る槍を持っていてこれまでもたくさんの悪い妖怪をやっつけてきている正義のヒーローそれも絵に書いたような熱血直情型の男の子、彼がものすごく強い妖怪「とら」と一緒に　はるか昔から悪事を繰り返しつづける　「白面の者」という妖怪をやっつけるために旅をしているわけです、がこの章は　白面　とは関係なく飛行機事故で唯一生き残ったミノルという少年と潮くんのエピソードが綴られます。

　唯一の生き残りであるはずのミノル君は遭難して山の中に居る間中お父さんと一緒に居たというのです。もちろん彼の父親は飛行機事故で亡くなってしまっているのですが彼はお父さんと居たというのです。もちろん彼のそばにいたのはお父さんではないのです。ただ彼は事故のときに目を怪我してしまっていて誰がそばにいたのか見ていないのです、わかっているのは、ミノル君のそばに優しい誰かがいて、そのひとが彼の面倒を見ていたということだけです。

　一方そのころ、潮くんの住む町で、目をえぐられて殺されるという猟奇殺人が多発します。犯人は妖怪漫画ですから、もちろん妖怪その名を　サトリといいます　人の心を読んでしまうというやっかいな敵です、これ以上犠牲者を出さないためにも妖怪はやっつけなければなりません。でも、サトリは・・・・皆さんもうお分かりですね、これがこのお話の肝です。

　この話、とってもとってもよく出来ています。このまま映画にしてしまいたいくらい、監督はティム・バートンあたりでやって欲しいです、きっと『シザーハンズ』に匹敵するくらいの名作になること間違いなしです。何がすごいのかというと、その構成力、そしてセリフのセンス。わたしはこういう絵柄はあんまり好みじゃないのですが。そんなことはまったく気になりません、ただただ圧倒されるばかりです。作品全体にもそれは反映されていてきっとこの人第一話を書き始める時点でこの作品のすべてが見えていたんだろうなぁって思ってしまいます。もしそうでないのなら、「うしおととら」は漫画の神様が産み落とした奇跡なんでしょうね。

　そうそうタイトルになっている　ブランコ　なんですがラストのラストで登場します。もう涙なくしては読めません。　『蒼月潮はウソが嫌いだ』　この言葉を胸に刻み付けて一気に最後までお読みください、最後の４ページ　今ではめったに見られなくなってしまった　男の子が懸命にブランコを漕いでいます、必読です。

　　□この作品の評価・・・・（☆☆☆☆）
　　　　　＊五つ星が最高です。

　　　　　　　補足：ブランコをこいだ日は小学館　少年サンデーコミックス
　　　　　　　　　　「うしおととら」の１９巻〜２０巻にまたがって掲載されています

先頭 表紙

　『あ、秋のにおいだ』と思ったのはつい先日の話で、その日から急激に世の中が秋だ、秋だ。と騒ぎ始めました。季節を感じるのはいろいろな要素があります、昼間の長さだったり、朝の気温だったり、食べ物だったり。わたしの場合それがにおいなんです。　春は乾いたワラのようなにおい　夏は青々とした草のにおい　田舎に育ったからかもしれません、どうしても土と季節は感覚的に切り離せないのです。そして秋は？　物寂しそうなにおい　なのです。　畑や田んぼからだんだん緑が減っていくからきっとこういうイメージになるのでしょう。これは感覚的なものなのでうまく言葉では表現できないのですがともかくも秋のにおいっていうのは　物寂しいのです。そしてわたしはこのにおいがわりかし気に入っています。

　物寂しいっていう感情が嫌いでなくなったのは、確か小学校五年生くらいだったように思います。母が２〜３日家を空ける事になってひとりで家に残されました、その日学校でなにか悔しいことがあったのでしょう、それが何かは忘れてしまったのですが、家にかえって一人でめそめそとしていたのです、だれも慰めてはくれないし。友達を呼ぼうにもあたりはすっかり暗くなっていて、よんでも誰一人来てはくれません。仕方がないので母が何かのために置いておいた一万円をポケットにねじ込んでトボトボ歩いて家から１０分ほど行ったところにあるファミレス（確かデニーズだったと思います）にいき、ハンバーグのセットか何かを注文しました。さすがに夕食時だけあって、レストランの中は家族連れで一杯でした、それをぼんやりと眺めながらふと思ったのです　『あ、あたし今一人なんだ』って。運ばれてきた珈琲を苦いのを我慢しながら飲んでいると自分が急に大人になったような気がして『なんだか、悪くないなこういうのも』と、思ったのです。『大人になると悲しいことがたくさん増えていく、悲しいことと上手に付き合うことこれがいい大人になる方法だよ』これは高校時代の彼氏が書いたせりふですが、わたしも漠然とそんなことを考えていました。ちなみにその彼氏とは今はいい友達だったりします。

　確かに大人になると悲しいことが増えていきます。お金、恋愛、人間関係、どれも一筋縄では行かないことばっかりだし、思い通りにはなりません、そのたびに思うのです。『ああ、今ちょっと大人になったな。』って。

　時々どうしようもない寂しさに襲われるときがあります、物寂しい　ではなくて　トテモサミシイ　というやつです。仕事でどうにもならない困難にあたってしまったときや、人間関係で大きな失敗をしてしまったとき。ひとりで部屋でひざを抱えて耐える　みたいな、そういう感情に飲み込まれそうになる、よけようよけようと思ってもそれはやっぱり無理で、年に１度や２度はそれにぶつかってしまいます。そんなときは　お気に入りのCDをコンポに入れて聞くのです。　『どうしようもない悲しみも乗り越える方法を知っていないと、都会では生きていけないもんね。』なんて映画女優みたいな独白をして　寂しさも楽しんでみせる。　そんなしたたかさも身についてしまった今日この頃、だから彼氏が出来ないのかもしれません（笑）　

先頭 表紙

　透明人間になったらまず何をする？という問いかけに、『まず、サングラスを買う』という答えを返した友人がいました。彼いわく『まぶたとか消えちゃうんだから、まぶしいだろ？』とのこと、こいつ天才かも？と思い、じゃぁ、じゃぁその次は？と聞いたところ『決まってんジャン、女風呂』とごくごく当たり前な返答が帰ってきて、わたしをがっかりさせたことは言うまでもありません。透明になったら、やっぱり覗きをするものなのかな？

　はい、このインビジブルですが、ケビン・ベーコン　演じる天才科学者　セバスチャンが、実験の結果、透明人間になってしまうというお話。このセバスチャン科学者としては大変優れた人物なのですが、わがままで身勝手で、いいところは自分が独り占めしてしまいたい。という大変困った人物なのです。そのために研究仲間からは尊敬されてはいるけど愛されてはいない。当然恋人もいません。研究所にいる　エリザベス・シュー　演じる女科学者リンダ　とは昔付き合っていたようですが。彼の性格が問題でわかれてしまっています。（理由の部分は推測です）でも、彼は『リンダは俺を愛しているに違いない、なぜならオレは天才だからな。』なーんてコトをいまだに考えている、本当に困った人、こんな人が透明人間ですよ…ほら、だんだん不安になってきましたね。

　この映画の肝は、何と言ってもそのSFX。存在しないものを存在させるっていう大変難しい事をよくぞやったな。という感じです。人が消えていく様なんて、一昔前だったら、すーっとお化けみたいに消す程度なのだろうけど、この映画は本当にリアルに（いや、もちろん作り事なんだけど）皮膚、血管、筋肉、骨。。見たいな順番で消えていくんです（気持ち悪いものが苦手な人は、この映画は遠慮した方がいいかも。）それから、透明になった後のセバスチャンの見せ方。怖いし、感心させられるし、ドキドキします。SFX好きなあなたにはお勧めの作品です。

　でもこの映画、実は深いのかもしれません。姿が見えなくなったことによって、いろいろな人の見えない部分が覗きにいける。それは、ひいては自分の見えない部分（他人の自分に対する評価とかね。）が、姿が透明になった事で見えてくる。それから自分が隠していた欲望が。姿が見えなくなったことで、他人に見えるようになってしまう・・・人間っていうのは本当に透明になる事は出来ない、姿は見えなくても、思い出はあるわけだし。いろいろな意味で消える事は出来ないんだな。ってそんなことを考えながら見てみるのも一興かもしれませんよ。


　　□この作品の評価・・・（☆☆）
　　　　＊五つ星が最高です　

先頭 表紙

　　ごっこ遊びというのがわりかし好きで、この年になっても　たまにドラマや映画の登場人物を気取って立ち振る舞う事があったりします。今お気に入りなのは、アリーマイラブ（過去日記参照）でことあるごとに、アリーになったつもりで短いスカートで家を出たりして、ショーウインドーに移る自分の姿を見て　『こりゃぁ、みっともない』と思い急いで引き返したり、アメリカ人ばりの大げさな　ボディーランゲージを多用して　『純ちゃん、どうしたの今日は？』なんていうひとことに赤面してみたりする。虚構と現実の区別が希薄なわたしなのですが。『みんな、目立たないだけでそういう一面はあるに違いない。』と勝手に思い込む事にしています。だって、誰でも人には言えない辛い過去とか悩み事とか、心の傷はあるでしょう？

　『自己紹介をしておこう、エルヴィスだ。』大げさなポーズをとってからこんなとっぴょうしも無い事を言うのが　ハーベイ・カイテル　演じるエルヴィス。かれは自分がエルヴィス・プレスリーで、「20年前死んだ事になっているけど、本当は生きていて世界中を旅している途中なのだ今から故郷のメンフィスまで帰るから、君の車に乗せてくれないか？」と語ります。　は？　って感じですよね。呆気にとられるしかありません。画面のなかで、呆気にとられているのは　ジョナサン・サーチ　演じる　医学生バイロン。かれがうまい事エルヴィスに丸め込まれて、彼を乗せてメンフィスのグレイスランドまで旅をする、愛車のキャデラックに乗り込んで・・・

　　この映画の肝は　ハーベィ　（実はわたしが一番好きな俳優さんなんです）のエルヴィスの存在そのもの、勿論プレスリーにはまったく似ていないし、20年前の伝説的大スターの割には全然お金持ってないし、なんていうか存在自体がうさんくさい。のだけれど、でも　「詐欺師じゃないか。」って決め付けられない。なぜなら…　その辺は、映画を見て楽しんで見てください。　知らず知らずのうちに、彼に釘付けになります。脚本や演出のうまさも勿論あるけれど、ハーベィの演技がこの映画の持っているもっとも大きな魅力です。

　さて、この映画上で書いたような突拍子も無い設定でありながら　実はコメディーじゃありません、しっかりとしたドラマなのです。実はバイロンは人には言えない心の傷、痛み。そういうものを抱えている、悩める青年だったりします彼がエルヴィスとかかわる事でどう変わっていくのか？この辺もあわせてご覧になってみて下さい。今辛い、とか　苦しいという思いを抱えている方。この映画は必見です。　

　　□この作品の評価・・・・（☆☆☆）
　　　　：五つ星が最高です。


PS：そうそう、ブリジット・フォンダが　マリリンのそっくりさんで、でてきます。結構得したカンジ

先頭 表紙

　辛いことがあると、わたしの場合は映画を見まくったり、回転寿司にいって（普通の所にいくとあとで後悔するので）好きなお寿司を食べまくったりそうやって自分だけの幸せな空間を作り出してしまうのです。でもそういう完全にひとりの時間がないと、上手くバランスが取れないのが人間ってものだと思うんですけど、どうでしょう？

　ジェイン・ホロックス演じるこの映画の主人公　LV（リトル・ヴォイス） は人前に出ることが極端に苦手で、友達なんか一人も居ない、母親とも折り合いが悪いし、目立たないようにひっそり自分の部屋に閉じこもっているそんな彼女の宝物は、お父さんが残してくれたたくさんのレコード。これを聞いていると嫌なことはみんな何処かに行ってしまう、だから　小さい声（リトル・ヴォイス）っていうありがたくないあだ名を頂いてしまった彼女は、とても大きな音でレコードを聞くのです、レコードにだけは目いっぱい心を開いて・・・・

　そのためなのか彼女に才能があったのか？LVの歌う歌はレコードそのもの。マリリン・モンロー、ジュディー・ガーランド、シャーリー・バッシー、彼女達の歌をLVが歌うとまるで本物がそこで歌っていると錯覚してしまう奇跡の歌声の持ち主にLVはいつの頃からかなってしまっていたのです。　この映画の肝はココからです。彼女の才能を利用しようとする人々の奔走する様、そしてLVに恋心を抱く青年（彼をユアン・マクレガーが演じていますちょっと得した気分）LVの歌声を中心にいろいろな人のいろいろな思惑が回り始めます。ひととひとのつながりってなんなんだろう？こんなことを頭に描きながら御覧下さい。

　そうそう、忘れてはいけないのが、ジェイン・ホロックスの演じる奇跡のステージのシーン。もう　ブラボー!!　の一言に尽きます。だってホントに吹き替えなしなんですよ！。このシーンだけでビデオ代分の価値は十分にあります、レンタル屋さんで、モンローのCDなど借りてきて、聞いてみてから御覧になるとまた、ジェインの凄さがわかると思いますよ。　昔の映画好きの方々もきっと素敵な気持ちになれるでしょう。

　　□この作品の評価・・・・（☆☆☆）
　　　　＊五つ星が最高です。　

　　　　　　

先頭 表紙

　先週末は忙しくて、パソコンにさわることもままならなかったので、結果として日記が３日目で　ビタッ　と止まってしまいました。『こいつ文字通り３日坊主だな』と思われた方も多いでしょう。　『はい、そうです。』と居直ってしまえば楽なのですが、マークしてる方につっこみをいれて、もしもその方が見に来てくれたときに、なんのおかまいもなしでは、あまりに体裁が悪いので、空いてしまった日にちを、埋めようとしているわたしだったりします。

　今日は珍しく映画から離れて、日常生活のことでも書いてみましょう。
大阪の友人から先日　たこ焼き器なるものを頂いて以来。これに　はまっているのですが『食べ物は店で買うもの!!』とおもいこんでいるわたしには、これが上手く作れません。綺麗な丸にならないし、ところどころ　焦げてしまうこともしばしば、それでも自分で苦労して作ったものには、ひいきめっていう魔法の調味料か何かがかかっているらしく『結構いけるじゃん。』などと、喜んで食べています。　たこ焼き器が珍しい友人達も『おもしろいね』などと言って喜んでくれます。（『おいしい』でないところが少々不満なのですが。）　そんな風に、自分なりのたこ焼き道？を邁進していたところ。友人がふと漏らした一言から、ある論争がはじまったのです。その一言とは・・・

　　　『たこ焼きって、なにを飲みながら食えば良いんだ？』

　う〜ん・・・と考え込んでしまうわたし、確かにそうだ、ケーキには紅茶だろうし、ピザにはコーラ、アンパンには牛乳（いや、おいしいのですよ）じゃぁ、じゃぁたこ焼きは何を飲みながら食べればいいのでしょう？と言うことで、その友人と近所のスーパーへ行きいろいろな飲み物で実験してみました。以下感想です　コーラ（まぁまぁ）　ホットコーヒー（かなり悪い感じ）　トマトジュース（最悪）　青汁（これを選択したのがそもそもの間違い） 紅茶（今ひとつ）　ピルクル（不思議なカンジ）　メッコール（売ってたことにオドロキもちろんマズイです）　ファンタオレンジ（悪くない）　で、結局一番良かったのはビール。なのですが。残念なことにわたしはビールがあまり好きではないのです。ああ、どなたか、この疑問に答えてはくれないでしょうか？

先頭 表紙

　『ウチの2歳の息子より小さい　オ○ン○ンぶら下げてんじゃないよ!!』こんな過激な事を言ったのは、小学3年生のときのわたしの担任　K先生　この一言でわたしたちに限りない恐怖を与えていたプールの授業後の一部男子による　フリ○ンダッシュ　なる遊びは静かに終焉を迎える事となりました。　思えば学年が上がっていくにつれてこういうユニークな先生は減っていったような気がします。今の小学校にもこういう先生いるのかな？

　『…なんて、演奏なの、パパとママがゲロを吐くわ。』授業でこういう過激な事を言ってしまうのが　メリル・ストリープ　演じるこの映画の主人公　ロベルタ　彼女がニュヨークのあまり裕福でない子供達の通う学校でバイオリンを教えるというのがこの『ミュージック・オブ・ハート』のストーリーです。　がこのロベルタさん　坂本某先生のようなミラクル熱血先生ではなく　夫に捨てられてしまった二児の母なのです、だから悩むし、くじけるし、よくかんしゃくを起こす、そうやって決して綺麗ではない生活を送っていく。妙にリアルだな。と思っていたら、実話を元に作られた映画なのだそうです。ならば多少つじつまがあわなかったり、効果的とは思えないエピソードがあるのも納得。だってあんまり手を加えたらフィクションになっちゃうものね。

　さて、この作品の肝は、なんといってもそのすばらしい演奏シーンです。「えーバイオリンなんて…」そう思う方もいらっしゃるでしょう。かく言うわたしもクラシックなんて知ってる曲以外は何がショパンでバッハでモーツァルトだかわからないし、有名な曲以外は皆同じに聞こえてしまうありさま。でもそんなわたしのハートにも、この映画の音楽はちゃんと感動を与えてくれます。始めに耳にするのが　『キラキラ星』だということも、わたしのようなクラシック音痴にはいいんでしょうね。やっぱり耳ざわりのいい曲って安心できるもの。本当に聴くだけでも価値のある作品です。

　この映画が与えてくれるのは、知識でも教養でもなく　『幸せな気持ち』　運動会で一等賞をとった時。試験に合格したとき。夢がかなったとき…「そういうの最近ないなぁ」という方にこそ、是非見ていただきたい作品です。　あ！それからもう一つ、出来る限り大きな音でご覧になる事をお勧めします。小さい音ではせっかくのカーネギーホールに申し訳ないですから。

　□この作品の評価・・・・（☆☆☆☆）
　　＊五つ星が最高です

先頭 表紙

　背が大きいということは、いいこともあるけれど悪いこともあるものです。わたしは平均から見ればかなり背の高い方で、今でこそないけれど、小さい頃は『ジャイアントロボ』とか『チョモランマ』などという不名誉なあだなを頂戴していた時期があります。大きいことはいいことだ、これは、小さい頃の背丈には当てはまらないようですね。

　さて本題の『ジャック』ですが、細胞が通常の４倍のスピードで成長してしまう男の子のお話しです。細胞の分裂が早いということは、それだけ成長が早いということですね。彼は10歳にして既に４０歳の体を持ってしまっているのです。親御さんは彼を大事に大事に育てていて、おもちゃは何でも買い与えているし、家庭教師もつけている。でも、これはただ単に　あまやかしてる　というのではなく　社会の時間の流れの中に溶け込むことの出来ない息子を守っている、という風に受け取れます。そりゃそうでしょう、なにせ彼の時計は通常の四倍で動いているんですから・・・

　この作品の肝はそのジャックくんが、学校に通うところ。見た目は親子ほどの違いのあるクラスメートとどう仲良くなっていくか？演じているのはあのロビン・ウイリアムスですから、もちろんコメディータッチでいやみなくそのくだりは展開していきます。　スポーツ　イタズラ　それから　秘密基地　（どうしてアメリカ映画の少年達はあんなに立派な秘密基地を建てるんでしょう？）そしてほんの少しの淡い恋　ありがちな光景も主人公のジャックくんの見た目が40歳ですから、非常に新鮮に映ります。

　お仕舞いにもう一つ、このセリフを頭に止めながら見ていただきたいのですが、それは　『大きくなったらなにになる？』っていうこと、はじめっから大きい彼は　大きくなったらどうなりたいのでしょう？　これを語る（というかつぶやくんだけどね）　ロビン・ウイリアムス　の演技は必見です。彼がなんというのか？　それは　映画でご確認下さい。

　　□この作品の評価・・・（☆☆☆）
　　　＊五つ星が最高です。　

先頭 表紙

　『何時の日か王子様が』と歌っていたのは、白雪姫だったか、シンデレラだったか記憶があいまいな所なのですが、わたしにはそういう将来への楽観的な見通しみたいなものがあって、いつか（運命の人じゃないけど）いい人にめぐり合えるんじゃないかな？なんて思っているうちに、だんだんとやんごとなき年齢になってしまっているっている今日この頃 。ポストを覗くたび、友人の結婚式の招待状が届き。『いや〜まずいなぁ』なんてわらっていたりするのですが、笑えなくなるのも時間の問題、大体森の中で寝ていた所で、来てくれるのは警察くらいなものでしょう。

　というわけで本題の『アリー』なのですが。彼女も私と同じ病気（？）にかかっていて。２８にもなるというのに『いつか王子様が・・・』と本気で考えているふしがある。またそれが面白かったりするんだけど、残念なことにアリーのホームグラウンドはディズニーではなくてFOXなので、魔法使いのおばあさんが「びびでばびでぶー」とはやってくれないし、森の中で寝ていようものなら友人に『いいセラピスト紹介しようか？』といわれてしまう。そんないまどきのキャリアウーマンの日常を突っ込んで描いてるというのがこの作品です。

　このドラマの肝はなにかっていうと、隠さないってことなんですね。例えば夜中一人でお気に入りのCDを聞いているときに、いつのまにか踊りだしていることありませんか？いや、踊らないまでも、手を振り回していたりとか、わたしはあるんですが・・　普通恥ずかしいし、かっこ悪いからそんな所は見せませんよね？でも、アリーは隠さないのね、そういう部分も、全部公開。丸裸。　なんていうか鏡を見せられている感覚なんです。
いい男をみれば、犬みたいに　「はっはっ」ってなるし、（いや、わたしはそこまではならないけど）そういう　部分をのぞき見るような、そういう面白さ、思い切りがいいんだなぁ。　やっぱり、数字を取るにはなにか思い切ら無いとダメなんでしょうね。

　もちろん、一話一話ちゃんと話もあるし、中にはただのコメディーじゃなくて、感動的なエピソードもあるから。まだ御覧になってない方は、ビデオ屋さんに走ってみては？
あ、男性諸君、これで女心を知ろうというなら、それは大きな間違いかもしれませんよ。決して、決して人には見せない部分ですから。（笑）

　□この作品の評価・・・・（☆☆☆）　　
　＊五つ星が最高です。

　　　　　　　　　

先頭 表紙