恐れていたことが起きた。
楽しくハードな一週間が過ぎた日曜の午後10時。玄関のベルが鳴った。
思ったとおり2階のミュージシャンのお兄ちゃんだった。
「うるさかったですか?」
「はい。何度か不動産屋には言ったんですが。聞いていませんか?足音がうるさいです。」
聞いてないよ〜。しかも足音?
私たちが危惧していたのはムスメの大声だったのに。
多分、不動産屋は「1階の音が2階に響くなんて大したことじゃないに違いない。それに運動機能の発達していない幼児が走る音をやめさせることはできない。」そう判断してその場だけお兄ちゃんをなだめたんだと思う。
そもそも、この家は1階がおばあちゃんの大家さん。2階の一部をワンルームにして他人を貸すという形をとっていた。だから防音設備が全然なってなかったのだ。
今まではお兄ちゃんの電話の声や宴会の声、夜中ルームランナーらしきもので走る音が丸聞こえだったのでうるさいのはお互い様だと思っていたんだけど。
だからたまに床を「ドン!」と蹴られたときだけ静かにしていた。
けれど、きちんと意思表示されたからにはこちらも誠意を示さなければならない。
早速、今日、消音カーペットを見に行った。廊下の分だけで3万円!
しかも取り寄せになってしまったので届くのは10日後。
今日一日ムスメに「走らない!」と諭すだけでどんなに疲れたか。ビデオもいつもより見せてしまった。こんな生活が続いたら私はストレスが溜まってダメになりそう。
だから三万円でもみんなが快適に暮らせれば安いものなのかな。
それでもダメなら本格的にリフォームを考えないといけないのかもしれない。
この家を自分の為に建てたおばあちゃんも相続人の大家さんも、不動産屋も家でのんびりしたいお兄ちゃんも、それに私たち家族も。誰も悪くないよね?
でも、困った事になっている。
※5月9日。わずかに残っていた足の生えたおたまじゃくし。 |