ムスメが風邪をひいた。
毎日人ごみを連れ歩いたので疲れもたまっていたのだと思う。
私のポリシーとして洟を垂らした子供を乳幼児の集まる場所には連れていくわけにはいかない。本人は元気に駆け回っているとしても。
そしてふたりぼっちの生活が始まった。
ツレの帰りも遅い。朝から晩まで会話するのは幼い子ばかり。
小さなストレスが澱のように溜まっていった。
そして待ち焦がれた日曜日の朝。
「今日は一日、家で仕事だからあてにしないでね。」と突然宣言された。
カレはカレなりに努力をしてくれた。
以前から私が行きたがっていたイタリアンに連れて行ってくれたり。
それでも私は納まらず行動にでてしまった。
ムスメを限界の4時まで起こしておき、眠ったとたん「映画見てくるから起きてきたら適当にビデオでも見せておいて!」。
観たのは「赤い月」。
何故か分からないけれど、久しぶりにロードショウに出かけたいと思った映画だった。父が満州で育ったことも少しは関係あるのかもしれない。
主演は常盤貴子。「愛していると言ってくれ」に出ていたときから妙に気になる女優だった。決して美人とは思わなかったけど。けれど、今日スクリーンで観た彼女は美しかった。素敵に三十年を重ねたんだと思った。
デパ地下で夕食を仕入れて家に戻ってみると、はたしてムスメはひとり「いないないばあ」のビデオを見ていた。
ツレは隣の部屋で仕事。
それでも、カレに遠慮して出かけなかったら、私はきっとこれからの1週間クサクサしながら過ごしたと思う。
出かけて良かった。
※こうやって私は疲れさせられました。本当は上手にぴょんぴょんって飛べるんだけど・・・。あ、でも良く見て?寝転びながらもはねてるのよ〜♪ |