去年の春以降、細々とではあるが求職活動を続けていた。去年の8月ごろから、
徐々に職探しに力を入れたが、相変わらず、難しい事に変わりは無かった。一方、博士論文の方は、審査に提出できる状態に、事務手続き上はなったが、今年はじめ、熱力学的にあり得ない計算結果が出て来て困惑した。現在は、学位論文執筆と平行してこの問題解決の方法を思案している。
いずれにしても、今年4月以降の身の振りを決めなくてはならない。去年後半からずいぶんと仕事探しにも時間を割いた。探す場所は、国籍から言うと、日本が最有力だが、私が目指す業種の日本における成熟度はブラジルやインドネシアのそれに遠く及ばず、産業としては、ほぼ絶滅の危機に瀕しているため、国外を探さないと言う事はありえない。しかし、どの国も自国民を優先的に雇用するような保護政策を当然のように敷いている。特に私の目指す業種においては、機密が国外に漏れる事を国も企業も嫌がる。
それでも英語が通じ、比較的労働人口の流入に寛容なイギリスは、かなり念入りに見ている。アメリカは、テロや戦争の緊張で、かなり閉鎖的になっていて、国民以外は応募すら出来ないような所が殆ど。求人の案件を見ていても、殺傷工学や脆弱性工学等の自分の倫理観と全く適合しないような物騒なものが散見され、国情が出ている。
応募した案件の数々は、日本(岐阜、愛知、東京、神奈川)、アメリカ、ブラジル、イギリス、スペイン、スイス、フランスに及んで国際色豊かだが、成果は全く上がっていない。半年以上前に応募したアメリカの大手B社は、先月になって、不採用の旨を伝えてきたが、その他殆どが反応待ち。人材紹介会社からも案件はぱらぱらと舞い込むが、自分が目指す研究開発職とはかなり違うものが多い。
そんな中、去年暮れに、異業種である愛知の自動車メーカーの子会社TT社に面接に行った。あまり気乗りしなかった事が伝わったのか分からないが、不採用(変な話、落ちてホッとした)。まず、自分が納得すること。ありきたりだけど、これが大切だと思った。 |