ウチは引越しの多い家庭である。
だいたい、2.3年置きにアメリカと日本を行ったり来たりしてきた。アメリカだと、たいてい2LDK(100平米)の広いところに住めるので、そのたびに電化製品はもちろん、家具も買い換えなければならなかった。会社からはある程度の補助も出るが、結局贅沢をしてしまうのでいつも引越し貧乏だ。新しいものを使えるので気分は良いのだけれど。
それからアメリカは車社会なので、車も買わなくてはいけない。これも日本とは違い、数年乗っても割と良い値で引き取ってくれるのであまり文句は言えない。
それより何より困るのは広いアメリカの家から狭い日本のアパートに戻ってきたとき。多分、広さ的には1/3くらいだと思うのだけど、家具があるので、実質、比べられないほど住居スペースが狭く感じる。帰国当初は動くたびに家具にぶつかっては青痣を拵えていた。そして・・・。狭い空間に2人の人間が生活していることに酷く息苦しさを感じるのだ。些細なことで喧嘩がはじまり、必ずどちらかがプチ家出をした。(笑)
これがアメリカの家だったら違う部屋に移ればよいだけのことだけど、日本だと、ほぼワンルームのような感覚なので逃げ場がないのだ。そういうとき人間もやっぱり動物なのかなーとかって思ったりもする。持っていたテリトリーの広さを維持しようとする、本能てやつですか?これも、その狭さに慣れるまでの辛抱。今じゃ、お互い上手にテリトリーを共有できていると思っている。少なくとも私は。(笑)
そこで、今日の写真。うちの近所のボス猫です。
この辺は都会にもかかわらず庭付きの1軒家が多いので、野良猫や飼い猫がけっこう生息している。その中でも毎年この猫にそっくりな子猫が春になるとちょろちょとしているので、多分、一番強いんだと思う。カメラを向けても無視。ただ、あんまり私がしつこいので一瞬睨んできたその瞬間がこの写真。
「ごめんねー。キミのテリトリーを侵すつもりじゃなかったのよー。あんまり威風堂々としていたので、その姿を写し取りたかっただけなの。」 |