「アイスホッケーをやってます」と言うと「前歯、ありますね」と決まって返って来る。
他のスポーツに比べると確かに折れやすいスポーツだと思うが、実際に折れている人はあまり見かけない。
特に我々の様な社会人だと、そこまで命を懸ける様な事は避けるのが普通なのである。
しかし、1度、大変なアクシデントが目の前で起きた。
対戦相手のディフェンスが思い切りシュートをした。
低く早いシュートだった。我々のキーパー目掛けて一直線…のはずが誰かのスティックに当って方向が変わってしまった。
運の悪い事に、キーパーが落とした時のこぼれ玉を狙っていた相手フォワードの歯に直接当った。
なんとも言えない鈍い音がリンクに響いた。
静まりかえるリンク。
その彼が放心状態でベンチ側に振り返った。
口から流れ出す血。
彼の黄色いユニフォームは血で真っ赤に染まり、氷の上も血まみれだった。
どんなホラー映画より怖かった瞬間だった。
彼はすぐに救急車で運ばれて行き、試合は約10分後に再開された。
試合は浮き足立った相手チームが自滅するような形で私達は勝った。
後日聞いた話、彼は上あご、下あご合せて7本の歯が飛び散り、歯グキが内側に倒れていたそうだ。
手術代は百万円を超え、1ヶ月以上、流動食のみの生活だったと。。。
【まとめ】
そんな事は滅多にないので、闘う父ちゃんは懲りずに毎週練習に行っているのです。
ま、骨折・ヒビ・脱臼は結構あります。流血騒ぎもチョクチョクあります。
私も骨折したりヒザのお皿が2cmずれた事があります。
しかし、止められない何かがあるんですよ。 |