そう言うわけで、岐阜と尼崎の工場を見学して来ました。私の中では岐阜のK社が現時点での本命なのですが、今回見学までを通して色々感じた事、知った事をスナップショットとしていくつか挙げてみます。
工場見学と言うのはパターンがあるみたいで、だいたい次のような流れ:
現地到着→交通費支給(全額♪)→会社の案内ビデオを見る→ヘルメットをかぶり必要と有れば作業着に着替える→工場内見学(1時間〜2時間)→懇談(人事課の方や技術部の方と)→会社の方々と夕食→帰路につく
工場:
工場は2社とも清潔で広く静か。製品の膨張を制御するため空調が完備されていて快適。自動車産業のような自動化された工場とはかけ離れた、手作り職人の世界を彷彿とさせる現場。
民需、軍需は背中合わせ。見学ルートが整備されていない会社は外国人留学生の見学を拒む事も。自分が兵器開発に回るのは避けたいので、部署、管轄の構造を確認しておいた。また、軍需は頭打ちで企業も軍需依存を脱却しようとしている。
環境保全と経費削減のジレンマがある。有毒ガス等の国の定める排出規制がアメリカのそれより甘く、低コストで生産するとのプレッシャーから環境対策は後手にまわっている。
今私の目指す業界は大型プロジェクトの目白押しで、有る意味好景気である。国際的な共同開発も盛ん。仕事が無いときは本当に何も無いこの業界でキャリアをスタートさせるには絶好のタイミング。
一人一人工場を案内するのは大変なので、研究室でまとめて見学に来てくれる方が会社としては助かるようだ。
人:
さなえもんも指摘していたけど、会った方々に打算があまり感じられない。誘うわけでもなく、拒むわけでもない。色々他社もまわってみる事を進められる。競合会社の事も快く教えてくれる:取引相手としての印象や戦略的特徴など。また、他社と比較して自社のだめなところ、仕事のいやなところなどざっくばらんに話してくれる。もちろん強みやなぜその会社を選んだのかについても話してくれる。客観的な情報の提供を惜しまない(ようにみえる)。
基本的にコネの世界である。今回真っ先にこの2箇所を回れたのは教授の口利きが有ったから。会社内に、大学毎のOB会が存在(岐阜)する。同じ研究室出身がゴロゴロいる。日本において私が目指している業界は極めて狭い。カナダで修士を出たとき、日本のこの業界の企業にコンタクトしても全く相手にされなかったが、その構造がどう言うものなのか、分かってきたような気がする。
実際に入れるか入れないかは別にして、色々社会勉強になります。 |