今日、彼女から電話が来た。
偏頭痛で3日ほど寝込んだとこぼしていた。
私は私で、花粉症の辛さを訴えた。
だいたい話のとっかかりは自分の不幸自慢。
そして、今、自分が興味あることや、一緒に働いていた頃の思い出話を経て、最後は未来への希望を語っていつも電話を切る。今日も57分も話していた。
彼女は今、心の病気で実家に戻っている。病名。強迫神経症。脳に分泌されるセロトニンという物質が足りなくなって起きるものらしい。
もう、4年になる。
長い間、音信不通になっていた彼女から突然、連絡がきたときは驚いた。
なんで、私が「話し相手」に選ばれたんだろう。
そう、悩んだ時期もあった。
彼女はいつでも元気で笑顔で明るくて、たくさんの友達に囲まれていたから。
私にできることってなんだろう?
そう考えた。
結論。昔みたいに、仲間として普通に接する事。
決して彼女を労わらない。同情しない。いつも言いたい放題を言う。
その対応が間違っていたとしたらきっと彼女の方からが離れていくと思ったから。
そして、相変わらず彼女は電話をくれる。多いときは週に2回。少なければ月に1回。
でも、今日はちょっと困った。
「次に電話がかかってきたら彼女に打ち明けよう」って決めてたから。
思い切って言ってみた。
「赤ちゃんできたよー。」
彼女は喜んでくれた。私がどんなにか新しい家族を欲しがっていたかよくわかってくれてたから。お祝いに「東大一直線」と書いた手縫いの鉢巻を作ってくれるそうだ。いらねーよっ!
そんな、冗談が言えるようになった彼女の心境の変化が実はとっても嬉しい。最初の頃は「生きてるのが辛い」ってことばっかり言っていたのだから。
諦めなかった私に希望の光が見えてきたように、彼女にも「いつか病気が治って元気になる夢」を捨てないでいて欲しいと思う。 |